花子とアン 96話 蓮子と龍一が駆け落ちする

連続テレビ小説(朝ドラ)『花子とアン』
2014年7月19日(土)放送
第16週 第96話 「あなたがいる限り」

『花子とアン』第16週 第96回「あなたがいる限り」

ある日の朝、蓮子からの連絡がないことを案じる花子と英治のもとに、伝助がやって来ました。行方がわからなくなった蓮子を探しにやって来た伝助は、村岡家に上がり込むと大声で蓮子の名を叫びながら家の中を探しまわります。

英治に一喝された我に返った伝助は醜態をさらしたことを詫び出産祝いを花子に渡すと村岡家を去ってゆきました。蓮子のことで花子から相談を受けたかよは、前の晩にカフェーで蓮子が龍一と待ち合わせしていたことを告げるのでした。

その頃、蓮子は龍一の下宿で朝を迎えていました。蓮子が再び伝助のもとに戻ってしまうことを案じている龍一を安心させようと、蓮子は別れを告げる手紙を伝助宛に記すとこの手紙を自分で投函してほしいと龍一に託しました。

数日後の早朝、村岡家に醍醐が駆け込んできました。新聞に蓮子の手紙が掲載されたというのです。その記事は福岡の伝助も知るところとなり伝助は裏切りに激高。その頃、蓮子はまだ自分の手紙が新聞に載ったことを知らずにいるのでした。


『花子とアン』第16週 第96回 「あなたがいる限り」感想

第96回の以下のレビューで「白蓮事件」に触れますが、『花子とアン』をご覧の方に分かりやすくするため、名前はすべて『花子とアン』劇中の名前で記しますのでご了承ください。

さて、白蓮事件はこれまでに幾度か映画化、ドラマ化されたようですが、そのいずれもが蓮さま=不幸な華族の令嬢=「善」、伝助さん=粗野な成金=「悪」という単純な善悪の対立で描いていたことが多かったようです。

そんなステレオタイプの描き方にリアル伝助さんの地元の方々は複雑な思いを抱いていたようです。粗野な成金を生んだ土地という風評もあるかも知れません。伝助さんに助けられ伝助さんの別の一面をご存知の方だっておられることでしょう。

そんな事情を配慮したという噂も一部にある『花子とアン』の伝助さんのキャラクター設定に、名優・吉田鋼太郎さんの圧倒的な演技力が加わり、伝助さんのファンがいつの間にやら急増中のようです。かく言う僕も伝助さんの大ファンです。

一筋縄ではゆかない面倒臭いキャラクター。はじめのうちこそ嫌悪感を感じてしまうものの見るほどに噛み締めるほどに滋味が出て来ていつの間にか心を鷲掴み。『ごちそうさん』の和枝姉さんを思い出します。

「はなちゃん」と意気投合したあたりから伝助さんの不可思議な魅力が全開。今回も我を忘れて村岡家に乗り込んで来た伝助さん、英治の一喝で自分を取り戻しすぐに手を付いて詫びる姿の潔さに惚れ直しました。

また福岡の嘉納邸で、裏切りを知り激高の挙げ句の果ての号泣。男泣きなんてものなじゃない、鬼が哭く時はきっとこんなだろうという号泣のしかたには恐ろしさすら感じてしまいました。

一方でその号泣の姿に「夢の水ばい」のサイダーの美味に腰を抜かした少年伝助の姿が見え隠れ。きかんぼうの伝助少年、何か気に食わないことがあると仁応立ちになって今日みたいに泣き叫んだのでしょう。

そんな複雑なキャラを演じ切る吉田鋼太郎さんの名演で、本来集まるはずだった同情が蓮さまでなく伝助さんに集中。奇妙なねじれが生じ始めましたが、映画やドラマで生じるこうした計算違いは大好物なのでちょっと嬉しい第96話でした。

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10 Responses to “花子とアン 96話 蓮子と龍一が駆け落ちする”

  1. あめちゃん より:

    文盲の伝助さんがあんな辛辣な決別状を他人の口から聞かされるのは本当に残酷でした。史実によるとこの白蓮の手紙は龍一やその友人により加筆修正されての掲載だったとか。姦通罪があった当時、世論を白蓮の味方につける必要があって、かなり伝助を悪し様に批判していたようです。

    • hublog より:

      あめちゃんさん、コメントありがとうございます。
      絶縁状について今まとめているところなのですが、朝ドラには登場させられないような内容が含まれていることから、カットされた箇所が多々あり、それがまたねじれを生じさせてしまったようです。

  2. 奈津 より:

    ×集まはずだった
    ○集まるはずだった
    最近誤字脱字が多いような気がします。

    • hublog より:

      奈津様、ご指摘ありがとうございました。
      恥ずかしながら「老眼」が一気にすすんでしまったようです。少し眼を休ませながらブログに取り組んでゆこうと思います。
      今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

  3. つまぴょん より:

    昨日、今日の放送は伝助さん、気の毒過ぎました。
    はなちゃん♪と、はなに会うのを楽しみにしてる姿、食欲がないという蓮子に、好物のきんつばを買ってくる姿、不器用だけど、蓮子への愛情が感じられ、品はないけど、不器用だけど、実は愛情があり、可愛い田舎のお金持ちおじさんの伝助さん。
    蓮子を愛してたからこその激昂が切なかったです。
    この二人、もっとお互いをわかりあう努力をすればよかったのに…と思います。
    (蓮子は努力したといってましたが、自分の生活習慣や行儀作法などを押し付けただけで、伝助たちの気持ちを考えてはいなかった)

    • hublog より:

      コメントありがとうございます。
      蓮さまの手紙の内容、劇中に登場したのは一部ですが伝助さんを責めるばかりでちょっとつらいものがありましたね。

      > 自分の生活習慣や行儀作法などを押し付けただけ

      西洋流の生活様式を「善」と勘違いしていた蓮さまの思い込みの強さが招いた悲劇のような気がします。

  4. hublog より:

    コメントありがとうございます。
    いつぞや伝助さんが「惚れたとばい」と言った後に、顔と名前にほれたと言い繕ってましたが、やっぱりあれは照れ隠しの言い繕いだったみたいですね。「惚れたとばい」は心からの言葉だったんだと今回の激高ぶり、号泣のしかたを見て確信しました。「こげなもーん!」は本当に切ない場面でしたね。

  5. より:

    ドミンゴでの「よお!ハナちゃん!久しぶりやねえ!」(ハナと二度目)から、次第に伝さんファンになりつつあった私です。
    こちらのブログのおかげでいずれ伝さんと蓮子が別れることは知っていましたが、それでも、お互いが理解しあえる時が訪れてほしいと願うようになっていました。ですから、蓮子の駆け落ちは残念です。
    字を読めない伝さんが、どこに絶縁状が書いてあるのかも分からないまま新聞をめくっていくシーンと、悲しみに我を失い「こげなもーん!」と暴れまわるド迫力のシーンが、とても切なかったです。

  6. アーモンド より:

    はなは、既婚の英治を、龍一は既婚の蓮子を、それぞれ略奪し、離婚させるような格好になりました。
    蓮子の場合は、ぃわゆる白蓮事件ですね。
    英治は、妻の命があとわずかということで、離婚を決意したのかな?
    花子、ことはなが、村岡英治と結婚しないと、「村岡花子」が存在していなかったことになりますね。
    親が結婚相手を決め、離婚なんてあまり許されなかったのが多かった時代、大騒ぎになるのも当然ですね。

    • hublog より:

      コメントありがとうございます。
      英治が離婚を決意したのは、事前発表情報だとどうやら病床の奥さんから離縁を切り出され、背中を押された格好のようです。また、弟の郁弥くんに英治への言葉を遺して逝ったようで、その言葉も離婚決断の要因になっているみたです。
      ただし、事前発表情報はそのあたりボカしたままなので、詳しくは見てのお楽しみになりそうです。

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