マッサン 115話 昭和17年エリーに投石

連続テレビ小説(朝ドラ)『マッサン』
2015年2月16日(月)放送
第20週 第115話 「夏は日向を行け、冬は日陰を行け」

『マッサン』第20週 第115話 「夏は日向を行け、冬は日陰を行け」あらすじ

昭和17年(1942年)6月、日本が米英と開戦してから半年ほど経った頃。海軍の指定工場となったドウカウイスキーは多忙を極めていました。男子工員が次々と徴兵される中、女子工員が慣れない力仕事をこなしています。

その頃、海軍から増産命令を受けるドウカウイスキー。質より量を求めて来る海軍の方針に反発する俊夫でしたが、若い原酒を使っても最高のウイスキーを届けようと政春は俊夫らを叱咤激励。増産体制に備えるべく、ドウカウイスキーは工員を新たに募集することに。

そんなある日、中島理髪店にエリーが顔色を変えて逃げ来んで来ました。子供たちに非国民、鬼畜と罵られ投石されたというのです。一方でエマも母親が敵国出身であることから、ノートに鬼畜の娘と落書きされる嫌がらせを受けるように。

しばらく外出を控えるようにと政春から言われ、エリーが家の中で本を読んで過ごすことが増えて来た頃、ドウカウイスキー工員の応募面接の日を迎えます。応募者の一人は家の中のエリーと視線を合わせると顔をこわばらせるのでした。

<<前回114話 | 次回116話>>

『マッサン』第20週 第115話 「夏は日向を行け、冬は日陰を行け」
 事前発表あらすじのレビューと解説

余市の工場せ生産したウイスキー第一号は思ったようには売れず、出資者からは従業員削減を言い渡され八方ふさがりだったマッサンに思いもかけない追い風。海軍が余市工場に売れずに積み上がっていたウイスキーを全部買い取ってくれました。

しかし、この時の追い風は瞬く間に逆風になるようです。今週は昭和17年(1942年)の初夏頃から物語がスタート。すでに米英との戦争がはじまっています。前々作、前作と異なり米英との戦争突入のニュースは省かれるようです。

そして、祖国が敵国となってしまったエリーにとって実に辛く苦しい時代のスタートです。ウイスキー事業に関しては海軍の質より量志向にマッサンはフラストレーションを感じるようですが、海軍指定工場になったことで原料の調達と販売は安定するはず。

事業経営そのものは安定する一方で、家庭生活はこれから突風が吹き荒れることが予想されます。今回登場するエリーが投石されるエピソードやエマが嫌がらせを受けるエピソードはリアルでも実際にあった出来事がベースになっています。

また、主要登場人物の出征と別れの場面も登場。前々作、前作に引き続き重苦しい時代を背景に『マッサン』の物語はすすんでゆきます。

『マッサン』第20週 第115話 「夏は日向を行け、冬は日陰を行け」
 朝ドラ観賞後の感想

厳しい時代がはじまりました。

『ごちそうさん』『花子とアン』でも同じ時代が描かれましたが、流血騒ぎまではなかった。『花子とアン』では投石事件こそあったものの、特定の誰かを狙ったわけではない。しかし、『マッサン』ではエリーちゃん、エマちゃん狙い撃ち。憎悪の対象がはっきりしているだけに観ていて実につらいものがあります。

一方、ドウカウイスキーは売上は安定するものの質より量を求められ、海軍指定工場になったことのメリットとデメリットの表裏一体。そんな中でも、最高のウイスキーをお届けするのが我々の使命と言い切るマッサンが凛々しい。

ついつい、住吉酒造退社直後の残念なマッサンと比較してしまいますが、あの頃は一体何だったのかというくらい立派なマッサンが頼もしい。海軍の無理難題にも表情ひとつ変えず粛々と原酒の仕込みを続けるマッサンのこの安定感。これがここ数週の視聴率好調の理由のひとつかも知れません。

ところで、エマちゃんが英語を使うことを禁じられる不便を嘆く一方で、マッサンの工場ではイギリスのお酒をつくり、俊ニイは英文字入り法被を着ているのは矛盾しているのではないかという疑問の声を耳にしました。

英語を敵性語とみなすようになったのは民間の今どきの言葉で言う「自粛」だったようです。「自粛」が極端に走った状態で法的根拠は皆無。実際、海軍では英語を使い続け、列車内で私服で英語の勉強をしていた海軍士官が、乗り合わせた男性から非国民と殴打される事件もあったとか。また日中戦争の時、漢字はどうして敵性語にならなかったのか不思議です。

独善的な人が極端に走るのは戦時下に限った話しでなく平和な現代でもよくあること。偏った時代の偏った価値観を政府や軍部のせいにして思考停止に陥っていると、知らず知らず狂気と紙一重の正義に騙されかねない、頭の中を蝕まれかねない。十分に用心せねばと『マッサン』115話を観て思ったことでした。

<<前回114話 | 次回116話>>

Sponsored Link
Sponsored Link
いつも、当ブログ『朝ドラPLUS』をご覧頂き誠にありがとうございます。当ブログでは、誤記、誤変換、事実誤認をなくすべく努めておりますが、もし文中に誤りや表現の不明な点がございましたら、ご指摘頂けますと幸甚に存じます。今後とも『朝ドラPLUS』をよろしくお願い致します。ありがとうございました。

icon_mareicon_mareicon_mareicon_mareicon_massanicon_hanakoicon_umechicon_umechicon_umechicon_itokoicon_umechicom

関連記事

9 Responses to “マッサン 115話 昭和17年エリーに投石”

  1. koji より:

    了解です。

    お手数かけました。

    ありがとうございます。

  2. koji より:

    またまた太平洋戦争開戦時のラジオ放送。。。

    ホンマかなんなぁ。。。

    実は思うところがありまして。。。

    三作連続で太平洋戦争の描写事例は過去にあったのか?。

    三作連続ってもしかして近い現実将来にまた同じ事があるでは?。

    取り越し苦労なら良いですが何だか嫌な予感もしますので。。。

    さて、今、ジャパニーズウヰスキーを飲んでいます。単一蒸留所生産のシングルモルトです。二社の飲み比べで

    す。

    やはり天王山よりも羊蹄山のスモーキーフレーバーがたまりません(笑)

    勿論、どっちも美味しいですよ!

    天王山はストレート、羊蹄山はロックがオススメですね。

    羊蹄山は氷がとけて薄められても最後までスモーキーフレーバーがしっかりと残っているのが凄いと思います!。

    結論

    やはりウヰスキーは単一蒸留所生産のシングルモルトに限る!(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 三作連続で太平洋戦争の描写事例は過去にあったのか?
      ざっと調べたところ、

      『風見鶏』(1977年10月):大正から終戦後
      『おていちゃん』(1978年4月):大正初期から終戦後
      『わたしは海』(1978年10月):昭和初期から戦後の混乱期

      以上の3作品が連続して日米英の戦争の時代を真正面から扱っています。
      前例がありましたので、ご安心頂ければと思います。

  3. さや より:

    今週は、見るのが辛いです(涙) エリーは何も悪いことしていないのに……(;_;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      今週、後半以降は悲痛な場面が続きそうですね。
      本当につら過ぎます。

  4. たいとうみほ より:

    ハワイやアメリカ本土に移民した日系人が
    戦時中ひどい目に遭ったと報道で取り上げられる事があります。
    (確かそれに触れた大河か何かがありましたっけ?)
    あちらほど目立つ形ではなかったとはいえ
    日本国内でだって同じ事は起こっていた。
    歴史の暗部は細部まで
    きちんと見なければいけないのだなと痛感しました。
    例えば画面上でエリーに投石したような事を
    現在の日本人が無自覚のうちに
    日本にいる外国人に対してやってはいないのか、などと。
    歴史に学ぶとは歴史の過ちを繰り返さない事なんでしょう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      常々、正義と狂気は紙一重だと思っています。
      排斥している人々も残念ながらご自分では正義のつもりなのでしょう。
      思考停止した頭脳で正義をふりかざすほど危険なことはないですね。
      自分が正義と考えていることが本当に正義と言えるのか、慎重でありたいものですね。

  5. yuri より:

    私が先日に投稿したコメントがその通りです!

    見たいシーンはエリーのスパイ容疑を見たいのが確実です。

    第20週はとうとうエリーのスパイ容疑のシーンを見たいのを楽しみです。

    マッサンとリタの漫画を見ました。同じシーンがいいね!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      スパイ容疑の強制捜査、やっぱり描かれましたね。見るのが怖い気もします。

コメントを残す

サブコンテンツ

ページトップへ