あさが来た 67話 榮三郎が炭鉱売却を提案

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年12月14日(月)放送
第12週 第67話 「大阪一のおとうさま」

『あさが来た』第12週 第67話 「大阪一のおとうさま」あらすじ

強い発作に襲われた正吉は三日間眠り続けた末にようやく目を覚まし、家族は胸をなでおろしました。一方、炭鉱の爆発事故は事件と考える友厚は犯人探しを拒むあさを諭しました。経営者は時に非情でなければならない。偽善者であってはならないと。

そんな中、亀助が九州の炭鉱から加野屋に帰ってきました。亀助は家の者たちに報告しました。事故で負傷した治郎作の怪我の回復は驚くほど早く、すでに仕事を再開していること。そして雁助が炭鉱を上手に取り仕切っていることを。

その頃、五代友厚は苦悩を深めていました。1877年(明治10年)に西郷隆盛率いる反乱軍と政府軍の間で西南戦争が勃発。友厚の盟友の大久保利通が同郷の薩摩の士族と戦うことを余儀なくされてしまったからです。

亀助が加野屋に戻った夜。正吉や家の者たちに炭鉱の様子の報告を済ませた亀助は改めてあさ、新次郎、そして榮三郎の三人だけに報告しました。雁助が炭鉱に到着して間もなく、サトシが炭鉱から行方をくらましてしまったと。

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『あさが来た』第12週 第67話 「大阪一のおとうさま」
 事前発表あらすじのレビューと解説

幕末、あさが宇奈山藩への再建回収に成功する手柄を立てて以来、あさと正吉はお互いに心から信頼し合いながら加野屋の経営を支えてきました。そんな安定した加野屋の経営に不安定要素が現れ始めてきます。榮三郎の存在です。

正吉はあさの慧眼を信頼していました。別の言い方をすると、あさの慧眼が卓越していることを見抜くほどに傑出した慧眼を正吉が持っていたということなのかも知れません。ところが榮三郎はまだ若い。あさの慧眼を見抜くには経験が不足しています。

そのせいか榮三郎はあさの銀行構想にも、そして炭鉱経営にも懐疑的でした。そんな思いがついに今回爆発し、あさと榮三郎の対立が始まります。この対立がこの先に禍根を残すことになるのか、どこかで丸く収まるのかは本記事エントリー時点では不明です。

一方、雁助を炭鉱に遣わした正吉の狙いは当たり、雁助が睨みを利かせることで事故により下がった坑夫たちの士気も徐々に回復。しかし誤算もありました。かつての加野屋の大番頭の息子として雁助をよく知るサトシは、雁助の顔を見て動揺。失踪してしまいます。

炭鉱落盤は事故ではなく事件だったことがほぼ確定し、それにサトシが関わっているという疑いも濃厚になる。波乱の一週間のはじまりです。

『あさが来た』第12週 第67話 「大阪一のおとうさま」
 朝ドラ観賞後の感想

あさちゃん

九転び十起きの覚悟を固めたあさちゃんのタフさがすごい。

炭鉱で発生した落盤事故で大打撃を被った加野屋の経営。再建の見通しもつかない今の状況でどれほどの心労を募らせていることか。

正吉さんの応援があるとはいえ、雁助さんや榮三郎くんらによる炭鉱廃業論もある中で、今のあさちゃんは針のむしろに座らされているようなもの。

前回と異なり今回はあさちゃんの苦悩にフォーカスを当てた描写がなかったため、うっかり見過ごしてしまいそうですが、正吉さんの病気も加わり実はあさちゃんの苦悩は前回にも増して深いのかも知れません。

現在、大ヒット放送中の『下町ロケット』劇中でも、特許訴訟による売上激減や社長が押し進める不採算事業への社員たちからの異論続出で、佃社長が気の毒なくらい苛立っていましたが、今のあさちゃんもそれと近い状況のはず。

(『下町ロケット』ご覧になっていない方、すみません)

そんな苦悩を胸に秘めながらも今回も常に動き回っているあさちゃん。しかも、これは史実がベースで(脚色はあるにせよ)空想ではありません。

『カーネーション』の糸子さんの超人的な強さにも驚かされましたが、あさちゃんの強さもまた驚くばかり。また明るい性格が悲壮さを消し全く強さを感じさせないところもあさちゃんのすごいところです。

正吉さんとよのさん

正吉さんとよのさんの長年連れ添った老夫婦の姿が泣かせます。

もはや旅は出来ない身体だと自分ではわかりながらも、よのさんを嘆かせまい、希望を持たせようとする正吉さんの思いやりが心に沁みます。正吉さんの心遣いが痛いほどわかるよのさんもまた、涙をこらえて正吉さんに応える。

お互いに叶わぬ希望と知りながらも、相手の気持ちを受け止めて心にもないことを口にする正吉さんとよのさんの気持ちを思うとき、胸がヒリヒリしてきます。

悲しい別れの日が近づいていますが、よのさんが思いの外強い女性であることが前週あたりからわかってきたのが救いです。

正吉さん亡きあとも、よのさんなら力強く生きてゆけるのではないでしょうか。(可愛い孫という生き甲斐が出来たのが幸いでした)

追記

千代ちゃん
寄合所で集まって来たおじさんたちのコワモテを眉間にしわを寄せて凝視しついに泣き始める千代ちゃんが、その一方でイケメンの五代さまには目が釘付けになり泣くのも忘れる。見る目がありそうです。

亀助さん
亀助さんが面々に披露した宮部のおじさんのモノマネが絶品です。亀助さんにこんな特技があったとは。重苦しくなりがちな回で、今日も亀助さんが明るくしてくれました。

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14 Responses to “あさが来た 67話 榮三郎が炭鉱売却を提案”

  1. tonton より:

    今日の回は西南戦争の話と文明開化の足音が次第に大阪にも
    入ってきつつあるロケシーン盛り込んでくれたおかげで
    時代の移り変わりを知る事ができました。

    ところで今日のあさと五代の絡みのシーンで千代に関心を寄せるような
    印象がありましたが、是非とも1月23日から1週間だけ登場する
    鈴木梨央ちゃんと
    フジオカさんとの共演を切に望みます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメント、そして情報提供ありがとうございます。
      西南戦争の話題に触れたのは来週登場するであろう悲劇のフラグだったのかも知れないですね。その悲劇に直面した五代さまの心痛を思うと今から切なくなります。

  2. うみがめ より:

    週明けからシリアスな展開と思いきや、亀助さんの帰阪で笑わされ、でも最後は正吉さんとよのさんに涙し…。15分間の尺でお見事な展開でした。

    先週、犯人捜しをしないというあさちゃんに、それでいいのかと思いましたが、今日にもってきましたね。柔らかい心だけでは上に立てない、あさちゃん試練です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      上に立つ者に偽善は禁物。五代さまの言葉は厳しいですがキレイごとで終わらせないリアルが素晴らしいと思いました。普通の月並みなドラマなら、犯人探しをしないヒロインの心は美しい!で終わらせてしまうところだったでしょう。

  3. えびすこ より:

    追記
    五代さん。曲がったことを見逃せない所があるんですね。「薩摩隼人」であるためかいわゆる「よかにせどん」の気質といえますね。
    家族から言われますが関東出身の私も多少そういう特性を持ちます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > よかにせどん

      以前、この名のついた焼酎を飲んだことがありますが、言葉の意味が初めてわかりました。

  4. こきあ より:

    サトシの動向が怖く不気味すぎる…サトシ役の長塚圭史さんといえば、やや不評だった昔の朝ドラ「ウエルかめ」のときの、やさしくて包容力のあるイラストレーター役とのギャップが凄すぎます。。。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 長塚圭史さん

      『ウェルかめ』は観たことがないので長塚圭史さんが出演されていたというのも初耳です。

      > やさしくて包容力のある

      今のサトシから、全く想像がつきません。

  5. えびすこ より:

    公私ともに忙しくなりそうなあさ。白岡家の人の方が現代的なのか、まれほどは周囲から「家のことがなってない」と咎められていませんね。
    うめさんは年齢的にみると第3の「千代のおばあ」ですね。
    さて、栄三郎はどういう女性と所帯を持つか?
    13日で終了した花燃ゆは明治15年あたりで終了しました。あとから始まったあさが来たが花燃ゆを(年月で)追い抜かすことはありませんでした。 

    ところで今年のドラマを最高視聴率で見たランキングですが、どうやら朝ドラ3番組がトップ3を独占する見込みです。五輪なら表彰台独占です。下町ロケットが最終回の20日にどこまで上がるかにもよりますが、少なくとも朝ドラ3番組がすべて4位以上を確保するのはほぼ確定ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      朝ドラが視聴率の上位独占ですか!
      前作『まれ』は毀誉褒貶の激しい作品でしたが、それでもこの成績。
      恐るべし朝ドラです。

  6. よるは去った より:

    サトシ君炭坑より逃亡。疑惑は更に彼に集中か•••••••••。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      雁助さんの「昔話」に恐れをなしたんでしょうか。

  7. atsu より:

    千代をおぶったまま薬を買いに出て、野菜も持ったまま会所へ行き、知り合いの商人たちから励ましやら陰口やら聞かされ、五代には人の上に立つ心得を説かれる。千代もかわいい、舅の容体も心配、店や炭鉱のことも一時も頭を離れない、あさは体も頭もフル回転です。さすがに栄三郎のことまで気を回す余裕はないでしょう。栄三郎も何とか当主らしくと必死で、あさの立場を思いやる余裕はないでしょうし。
    正吉が伊勢参りに行きたいと言い、よのが涙を隠して相槌を打つ。治る見込みのない病人と「(治ったら)あれをしよう、あそこへ行こう」と話しあう、切ない時間です。私も何度も嘘をついてきたのを、改めて思い出しました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      正吉さんとよのさんのお伊勢参りの会話は本当に切ないものでした。旅に出たいと言って元気なフリをして妻を思いやる正吉さん。その言葉に答えたフリをして夫を気遣うよのさん。相手への思いやりに満ちた老夫婦の美しい場面でした。

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