常子が雑誌の創刊を決意 / とと姉ちゃん 第81話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年7月6日(水)放送
第14週 第81話「常子、出版社を起こす」

『とと姉ちゃん』第14週 第81話 「常子、出版社を起こす」あらすじと見どころ解説

ある日常子は蒲田に住んでいる綾のもとを訪ねました。綾は一家で間借りしている家の家主からはつらく当たられ、すっかり生きる気力を失いいつも暗い表情を浮かべる母親とは口論の絶えない暮しを続けていました。

常子にはここに来てほしくなかった。みじめな暮しぶりを見られたくなかったと常子に語る綾は行李から一冊の雑誌を取り出します。それは平塚らいてふの『青鞜』でした。綾は常子に告げました。『青鞜』が唯一の心の支えだったと。

時代に翻弄され苦しむ綾の姿。大学を出たにも関わらず、女性という理由から仕事を見つけることが出来ない鞠子。そして、お金を稼ぐことを真剣に考えろと説く鉄郎の言葉。それらを思い出しながら常子は一晩考え抜きました。

ついに常子は思い立ちます。女性の役に立つ雑誌を自分の手でつくろう。そして、その雑誌は自分で立ち上げた会社で出版しお金持ちになろうと。常子は甲東出版を辞める決意を固めると、社長の谷に退職願を提出するのでした。

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midokoro
常子がついに一生の仕事となる「女性の役に立つ雑誌」の創刊を決意。

『とと姉ちゃん』はいよいよ後半戦に本格的に突入します。

『とと姉ちゃん』第14週 第81話 「常子、出版社を起こす」
 事前発表あらすじのレビューと解説

祖母にして青柳商店の女将・滝子、森田屋の女将・まつ、女学校時代の担任・東堂、鳥巣商事の先輩タイピストの早乙女。

常子が物語前半で出会った女性たちは当時としては平均的な女性の生き方から大きく逸脱した女性ばかりでした。

そんな中、綾だけは至って平均的な女性でした。

しかし、そんな綾も心の底では平均的な生き方からの逸脱を願っていたのでしょうか。その願いを心の支えに生きてきた綾が、これからの生き方を模索しはじめる。

そんな綾の姿を目の当たりにした常子は何を思うのでしょうか。

ついにヒロインの一生の仕事がスタートします。

『とと姉ちゃん』第14週 第81話 「常子、出版社を起こす」
 朝ドラ観賞後の感想

太陽になりたい綾ちゃん

かつて、お上品で笑顔を絶やさなかったお母上は暗い顔をして常子ちゃんへの嫉妬を隠そうともしない。しかも口を開けば口論ばかりしているらしい。

その上、間借りしている家の大家さんのおばちゃんは怖い人(宗吉大将より怖い)。そしてその家も、これまでの綾ちゃんの生活レベルを思えば耐え難い環境のはず。

裕福だった頃の綾ちゃんの部屋の様子がまだ記憶に新しいだけに、今の暮らしぶりとのあまりのギャップがつらすぎて直視出来ません。

常子ちゃんにもらった、長い間手にすることすら出来たなかった新品の木綿を大事そうに抱える姿。綾ちゃんのこんな姿を観ることになるとは、

でも、救いが一つだけありました。

平塚らいてふの『青鞜』を引き合いに出しながら綾ちゃんは言いました。今の自分はまだ太陽にはなれず月のまま。でも、いつの日か自分も太陽になりたい。

いつか太陽になりたいと語りながらようやく笑顔を見せた綾ちゃんに言ってあげたい。どん底の状態の中でも、希望を忘れていないから綾ちゃんはきっと大丈夫と。

ただ、その希望を忘れかねないような逆境の日々がこれからの綾ちゃんを待ち受けているような気がします。

その日々を思うとつらいものがありますが、戦前のような暮しと生きる気力を完全に取り戻した綾ちゃんの姿を観ることが出来る日を楽しみに、しばらく続きそうな綾ちゃんの艱難辛苦のエピソードを耐え抜こうと思います。

常子ちゃんの退職願への反応

久しく劇中ではお目にかかっていなかった、竹蔵ととの遺影への常子ちゃんの元気な朝のあいさつ「行ってきます!」

前日までの思いつめた常子ちゃんの表情から一転、何かが吹っ切れたような一点の曇もない明るい表情の「行ってきます!」を観たその瞬間、覚りました。

常子ちゃん、意を決したな。甲東出版を辞めるなって。

「みなさんにお話があります。甲東出版をやめさせて頂きたい」

その瞬間の谷社長の凍りついた表情が忘れられません。谷社長、それほどまでに常子ちゃんのことを買っていたのかと、切ないけれどちょっとだけ嬉しくなる凍りついた表情。

五反田さんの動揺ぶりにも、常子ちゃんを大事に思う気持ちがあらわれていました。

大事な編集部員を一人失いショックを隠し切れない谷社長。しかし、常子ちゃんの決意を快く受け入れ、失敗したらまたここに戻って来ればいいという谷社長の人物が大きい!

常子ちゃんの決意の宣言にもしびれましたが、甲東出版の男性たちの反応も粋で心強い『とと姉ちゃん』第81回でした。

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8 Responses to “常子が雑誌の創刊を決意 / とと姉ちゃん 第81話”

  1. Morningstar より:

    綾ちゃんの再登場はうれしいですけど、今はつらい状況ですね。あさちゃんに会いたくなかったはっちゃんを思い出しました。

    森田屋さんもこの先再登場されるとのこと。待ち遠しいですね。
    そういえば長谷川さんの挨拶に対する「よっ、だいとうりょう!」の掛け声が以前話題になっていましたね。「だいとうりょう」は大統領ではなく大頭領(または大棟梁)ではないでしょうか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      「大頭領」説はあるみたいですね。また「大統領」という言葉も、米国大統領とは関係ないところで存在するみたいです。

  2. もんすけ より:

    後世の人間が後出しじゃんけんのように言うのは悩ましいのですが、
    和文タイプライターしかり、純文学の編集しかり、
    隆盛をきわめたものの、方や時代から姿を消し、方や大衆向けから離れ、専門性が高くなる。
    安定していると見えていたけれど、実は…というところ。
    常子ちゃんが一大決心して大海に飛び込む姿と時代を読み込んだ感性に胸熱くなり。
    やはり何かを成し遂げた方の「はじめ一歩」には、感銘を受けます。

    東堂先生の「原始!」と語り出すシーン。
    何度見ても未だに、生徒さん達と一緒にビクッ!としてしまいます。。。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      元手もコネもないところで出版社の起業に飛び込んだ常子ちゃん、まさにこれこそが「ファーストペンギン」ですね。

  3. カッチ より:

    綾ちゃんの生活はたいへんですね。
    闇市のおばさんのようになれればいいのに。
    でも、お嬢さん育ちの綾ちゃんには無理でしょうね。
    しかし「青鞜」を大事に持っていたのは救いでしたね。
    常子はついに辞表を出しましたね。
    女性のためになる本を作りたいと言った時、五反田だけはうなずいていましたね。
    でも、谷社長も快く送り出してくれたようで良かったですね。
    本当に常子のまわりはいい人ばかりですね。
    もちろん常子のがんばりがそうさせているのでしょうけど。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      有事の際には、常子ちゃんのような生命力旺盛な人物は強いですね。でも、8月放送回あたりでは平和が回復するものと思われます。その頃、綾ちゃんがどれくらい復活しているかが見どころですね。

  4. よるは去った より:

    「『女性は昔太陽だった。』私もいつか太陽に。」お嬢様育ちのなはずの綾ちゃんがあの苦境でなんとか生き延びているのもこの言葉が心の杖になっているわけですね。こうしてみると東堂チヨ女史は偉大な教師ですね。そして独立を決めた常子ちゃんにとっても「失敗したらまたここに戻ってくればいい。」という谷社長の言葉も心の杖になっていくことでしようね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      窮地の綾ちゃんの心の支えとなったのは東堂先生から教わった著書。その東堂先生に大きな影響を与えた平塚らいてふ。その平塚らいてふが学ぶ場をつくったあさちゃん。リレーがいい感じで続いてますね。このリレーの末端にいる綾ちゃんは、この先でバトンを誰かに渡すのでしょうか。

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