商品テストで受けた屈辱 / とと姉ちゃん 第118話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年8月18日(木)放送
第20週 第118話「常子、商品試験を始める」

『とと姉ちゃん』第20週 第118話 「常子、商品試験を始める」あらすじと見どころ解説

調査機関が商品試験の分析結果の取り消しを求めてくる中、常子と花山はやむを得ず会社名は公表せずに分析結果だけを雑誌に掲載する苦渋の決断を下しました。しかしその決断は今まで経験したことがないほど後味の悪いものでした。

屈辱を噛みしめながら花山は商品試験を自分たちの手で行うことを提案。しかし、花山の提案に異を唱える者がいました。水田です。水田は経理の立場として、多額の出費が必要となる商品試験を自社で行えば会社がつぶれかねないと反対します。

しかし常子は決断しました。今後の商品試験は検査機関に頼らず、自分たちの手だけで行うことを。そんな中、星野が二人の子供・大樹と青葉を連れて「あなたの暮し出版」の事務所を訪ねて来ました。

青葉の洋服の選び方がわからない星野は常子に頼ろうと考えたのです。常子は訪ねてきた星野一家をキッチン森田屋に案内。星野は再会を喜ぶ宗吉たちに語りました。戦地での苦労話。復員後の暮らしぶりや亡き妻との出会い。今の仕事のことなどを。

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常子は15年ぶりに星野と再会。しかも、その星野は妻に先立たれ独身でした。

そんな星野がこれまで歩んできた道。劇中で空白の期間を星野が自ら語ります。星野がどんな経験を積んできたのかが見どころです。

『とと姉ちゃん』第20週 第118話 「常子、商品試験を始める」
 事前発表あらすじのレビューと解説

石けんの成分分析を依頼した調査機関は民間のものでした。それ故に調査機関には様々な企業とのつきあいがありました。

調査結果へのメーカーからのクレームは「あなたの暮し出版」ではなく、調査機関に入ります。結果を公表してはならないと。

「あなたの暮し出版」よりも石けんメーカーとの付き合いを優先したい調査機関は、メーカーからの圧力に屈し、調査はなかったことにしたいと宣言。

その調査結果がなければ次号企画が成り立たなくなってしまう常子はやむなく妥協。A社、B社、C社などという会社実名を伏せた表記で記事を作成することにします。

この屈辱への花山の反応がどんなことになるのかが、今回の楽しみの一つです。

ところで、星野が常子のもとにやって来たのは星野自身の意思からではなく、娘の青葉にせがまれてのことでした。

今週冒頭に描かれた赤い傘で青葉の大事にしている服が汚れるエピソード。このエピソードが今回、回収されます。

青葉にせがまれ新しい洋服を買いたくても、女の子の服の選び方などまったくわからない星野。常子にすっかりなついていた青葉が父に懇願します。

「おしゃれなおばちゃま」に洋服を選んでもらいたいと。

「おしゃれなおばちゃま」とは常子のことです。青葉に導かれて常子は星野と再会し、今度は星野が青葉に導かれて常子のもとにやって来ます。

『とと姉ちゃん』第20週 第118話 「常子、商品試験を始める」
 朝ドラ観賞後の感想

名参謀誕生

検査機関に頼らない商品試験を行おう。そう決断を下した常子ちゃんや花山さんよりも、二人の決断を見越してすでに調査を開始していた水田くんの行動力が男前です。

会社が傾くリスクまでしっかりと計算し言うべきことは言う。しかし、社長が決断を下したのならそれに従うまで。

この潔さ!名参謀誕生の瞬間です。

闇市での雑誌の売り場確保の奔走や印刷に使う紙の値引き交渉からはじまった、地味ながらも小橋家三姉妹を支え続けた水田くんの大活躍の数々。

闇市でめぐりあった鞠ちゃんに一目惚れし、その鞠ちゃんに認められたい一心からの行動だったとは言え、本当にいい仕事してます。

そして一目惚れした鞠ちゃんとは晴れて結婚。

前回、家庭の中で家長の風格を見せていた水田くん。職場でも重厚な重鎮オーラが出てきたような気がします。

今回の水田くんは本当に素敵でした。

鞠ちゃんにフラれたと思い込んで落胆する顔を見せたり、写真撮影の現場で花山さんに「踊れ!」と命じられたり、コミカルで残念な姿が描かれることが多かったキャラだけに、その頃のギャップもたまりません。

葉っぱのあんちゃん!生きてやがった

常子ちゃんと星野くんの再会に引き続き、星野くんと森田屋夫妻、宗吉大将・照代さんの再会の瞬間に涙腺決壊です。

戦争で一度は失われてしまった、当たり前で平和な暮しがまたひとつよみがえったところを見たような気がしました。

葉っぱのあんちゃんという言葉の響きもたまらなく懐かしい。

そして、星野くんとの再会を喜ぶ宗吉大将と照代さんの言葉に、今の時代の普通の再会とは比べものにならないほどの重さを感じました。

「生きてやがった」
「本物よね」

若い男性であれば亡くなっていても不思議ではない。というより、生きているほうが不思議なくらいだったのでしょう。

そんな現代の再会との温度差もさりげなく描きこまれた再会場面でした。

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14 Responses to “商品テストで受けた屈辱 / とと姉ちゃん 第118話”

  1. エイスケの後輩 より:

    常子と花山が(大トラブルを乗り越えて)キッチン森田屋の力を借りてこの世に広めたホットケーキを、星野家の子供が好きと言う。
    粋な演出ですね。
    (しかも森田屋のホットケーキはある意味元祖!)

    星野くんがお酒が飲めるようになったのには、苦労のせいもあるのかもしれませんね。
    しかし、帝大卒だから戦いの第一線には赴任せずに済んだというのに、同じく帝大卒で上官の風呂掃除ばかりだったという五反田さんを思い出しました。
    そして、星野くんの人柄で現地の人とも仲良くなったけど、その人達も戦争に巻き込まれて死んでしまったというくだりは、日本のみならず、他の国々でも、命が犠牲になったのだと見ている側に伝えてくれました。

    しかし星野くん、やはりゆくゆくは何らかの形で商品試験に絡んでくるのでしょうか。
    常子を手伝うのか、はたまた星野くんの勤め先と何か問題が起こる?
    それならば、医薬品メーカーに勤める事が出来る研究者という設定に最初からしていたのは、長い伏線で見事だなと思いましたね。
    (全く違うかもですが…)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 何らかの形で商品試験に絡んでくる

      「薬のあんちゃん」が勤務する会社は、薬だけでなく洗剤なども扱っていると言っていたので「あなたの暮し」にも直結。星野くんが仕事上で何かの形で深く絡んでくるフラグかも知れませんね。

  2. いも姉ちゃん より:

    星野の妻が亡くなったのが4年前。
    青葉が今5歳ですから、1歳の時にもう亡くなっている。
    ということは母のことなんて記憶にあるわけがないですね。
    青葉ちゃんは常子に母親的なものを感じたんでしょうか。

    「あなたの暮らし」での仕事のことについては史実から著しく離れてはいけませんが、星野と常子のことはもう史実にはないことですよね。
    どうなるかは脚本の西田氏次第。
    最終的にどうなるか、楽しみに拝見させていただきます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      青葉ちゃん、そろそろ自分に母親がいないことに気がつく年頃なので、常子ちゃんに「母親」を求めているのかも知れませんね。そんな青葉ちゃんの気持ちを汲みながら常子ちゃんと星野くんの関係をキレイにまとめあげてほしいものですね。

  3. ア※ラッキー より:

    あ~あ!奥様が観られなかった。っというか、話のみでしたね。しかし、なれそめが、会社でしたか、星野さんのことだから、尊敬されている教授の娘さんをもらったのかなぁ・・・って勝手に妄想させていただきました。
    そういえば、昨日綾ちゃん久々に出演。どんなタイミングで<あなたの暮らし出版>に入社するのかちょびっとワクワクします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 綾ちゃん久々に出演

      綾ちゃんがどうなってしまうのか本当に気になります。綾ちゃん級のキャラが出版社に入社するまでの経緯、それなりのエピソードが準備されていることを期待せずにはいられません。

  4. もんすけ より:

    水田さん、人や周りがよく見えていらっしゃる!
    朝蔵さん方が仰るように、今日は水田さんがピカッと光った日でしたね。
    (無駄に明るいお父さんのいる)ご実家にいた頃は、冷静かつ控え目な性格が弱々しく、ともすれば頼りなさ気に見られていたのかもしれません。それが、思い人の鞠子ちゃんと結ばれ、家庭をもつことで、自分は結婚相手として選ばれた、肯定されたとの実感から人としてさらに成長できたのかもしれません。
    なんたって上官に物申すことが怖かったのに、あの花山さんに「僕も賛成です」「僕は反対です」ときっぱり言えるようになったのですから…(妻の存在って、大き~い!)。

    若葉ちゃん、「おしゃれなおばちゃま」の絵をどんな気持ちで書いていたのでしょう。
    会話から、若葉ちゃんが生まれてからあまり間をおかずして星野さんの奥様は亡くなられたようですから、母親の記憶もほぼないのでしょう。
    母親と同じくらいの妙齢な常子ちゃんに寄せる、ほのかな気持ち。美子ちゃんの「とと」への想いを描いた回が思い起こされ、ちょっぴり切なくなりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 上官に物申すことが怖かったのに、あの花山さんに

      そうでしたね!すっかり忘れてました。水田くん、花山さんをたいそう怖がってましたからね。これは本当にすごい成長です。大切なことに気づかせてくれてありがとうございます。

  5. ウィノ より:

    いつも楽しく読ませていただいています。

    水田君は小柄で一見は頼りなさそうなのに、肝心な所でキチッと自分の意見が言えてちゃんと人のことも考えられる素敵な男性ですね。ああいう人がいないと組織が成立しない

    星野くんと常子さんはどうなるのでしょうかね。ここまで来たらもう結婚してもいいとも思えますが、あえて形にこだわらず人生のパートナーとして付き合っていくのも常子さんの生き方としては「あり」な気もします。

    「生きてやがった」「本物よね」
    朝から切ない気持になってしまいました。常子さんが連れていったのは単に昔を懐かしむためだけじゃなかったんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > あえて形にこだわらず人生のパートナー

      常子ちゃんの仕事上での人生のパートナーが花山さんなら、心の面での人生のパートナーは星野くん。そんなところで結末を迎えるとキレイにまとまるかも知れませんね。

  6. ともとも より:

    「おしゃれおばちゃま」とは青葉ちゃんの言葉選びもなかなかのものです。
    色落ちするけど一旦移ったら今度は落ちない、粗悪品とは本当に厄介なものです。
    星野さん、今までは子供たちの服、どうしてたんでしょうね?
    通いのお手伝いさんにお願いしてたのかしら?
    でも、まさか会社に子連れで尋ねてくるとは、予想外でした。
    「おしゃれおばちゃまは何でも知ってるのよ♪」
    ちょっと自慢そうな常子さん可愛いな(^▽^)
    本当におしゃれはもちろん、グルメ情報とかも何でも知ってそう(笑)

    星野さんの戦中戦後のお話、彼らしく淡々と語ってくれましたけど、南方の戦地でのことも、戦後1年以上も帰国できなかったことも、奥さんを亡くして二児を育てることも、並大抵の苦労ではなかったでしょう。
    それだけに、昔馴染みの森田屋夫妻との再会シーンはとても嬉しかったです。
    そういえば、星野さんは長谷川さんと富江ちゃんのこと、まだ知らないんですよね?聞いたらさぞビックリしたでしょう。

    「葉っぱのあんちゃん」から「薬のあんちゃん」へ。
    意外と植物から薬というのは、遠くないお仕事に思えます。
    薬草学とか漢方薬とか生薬とかありますもんね。
    あ、まさか行く行くは「あなたの暮し」社内検査室とか!?
    コツコツ検査したり研究したりはお似合いかも!なぁんてね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 彼らしく淡々と

      淡々と話すので、うっかりその語り調子に乗ってしまいそうですが、話すその内容は筆舌に尽くしがたいものばかり。常子ちゃんと別れて以降不幸続きの星野くんの運命をそろそろ好転させてあげて欲しいです。

      > まさか行く行くは「あなたの暮し」社内検査室

      大人の恋の物語の楽着地点としてはアリかも知れませんね。

  7. よるは去った より:

    水田「常子さんと花山さんがいつか自分達で商品試験をやりたいと言い出すような気がしたもので・・・・・。」 水田君はもう家老職ですね。それにしても星野武蔵君はしなくても良いはずのつらい経験を重ねてしまったのですね。(戦地での上官、仲間、現地で親しくなった人達との死別、戦後の愛妻との死別) 星野くんだけではないでしょうけど。星野武蔵君に幸あれという気持ちで後半は観てました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > つらい経験を重ねてしまった

      愛してやまなかった植物の研究職まで失い、本当にふんだり蹴ったりのこれまでの日々です。そろそろ幸福を取り戻してほしいものです。

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