大東京新聞社の公開試験 / とと姉ちゃん 第141話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年9月14日(水)放送
第24週 第141話「常子、小さな幸せを大事にする」

『とと姉ちゃん』第24週 第141話 「常子、小さな幸せを大事にする」あらすじと見どころ解説

大東京新聞社の片隅にある駐車場で、家電メーカー5社がそれぞれの洗濯機を持ち寄った商品試験が一般公開されました。メーカー各社が公表する専門性の高い試験方法に対して、常子たちが発表する試験手法はあまりにも素人の仕事で参加者たちの失笑をさそいます。

しかしメーカー各社の試験には一つだけ欠点がありました。メーカーは試験のために準備した汚れた布で試験を行っていたため、脱水時のシャツのボタンが割れてしまうような問題に気がついていなかったのです。

公開試験が進むにつれ「あなたの暮し」が行う商品試験に対して疑いの目を注いでいた新聞記者・国実の見る目が変わってきました。国実は気づきはじめていました。常子たちが行っている試験に偽装はなく、その試験結果は信じるに足るものであることを。

「あなたの暮し」の試験結果に間違いはないと明らかになるほど焦り出す者がいました。試験結果が特に悪かった洗濯機を製造しているアカバネ電器の赤羽根です。赤羽根は常子たちに食ってかかりました。この試験はアラ探しに過ぎないと。

<<前回140話 | 次回142話>>

midokoro
洗濯機の商品試験がはじまります。

各メーカーが試験用の汚れた布を持ち込んだのは、実際の洗濯ではボタンが割れるなどの問題を認識した上で、それが発覚するのを防ぐためのことなのでしょうか。

『とと姉ちゃん』第24週 第141話 「常子、小さな幸せを大事にする」
 事前発表あらすじのレビューと解説

事前発表の情報によれば、大東京新聞の国実が新聞社主催の商品試験に「あなたの暮し出版」が参加するよう提案するものの花山は拒否。

大東京新聞は家電メーカー5社を招いて洗濯機の商品試験を実施します。

一方で「あなたの暮し出版」も、引き続き独自に商品試験を行いそれを一般公開する道を選択します。

この二つの商品試験が、同じ場所で同時に行われるのか。それとも別の日時に異なる場所で実施されるのか、詳しいところは不明です。

今回は東京新聞社による商品試験。そして次回は「あなたの暮し出版」による商品試験の模様が劇中で描かれます。

そして、次回には「あなたの暮し出版」とアカバネ電器の対立、常子・花山と赤羽根の長きにわたった戦いが幕を閉じるようです。

『とと姉ちゃん』第24週 第141話 「常子、小さな幸せを大事にする」
 朝ドラ観賞後の感想

国実記者と赤羽根社長、それぞれの表情の変化が楽しい!

国実記者のクライマックス

新聞記者として取材現場を歩く時の国実記者の喰らいついたら離さないたぐいの感じの悪さ、あれは一種の職業病でしょうか。

今回の公開試験も「取材現場」の一つに違いありませんが、「あなたの暮し出版」の周辺を嗅ぎまわるように歩いていた頃とは別人に限りなく近い。

「あなたの暮し出版」の商品試験手法や結果への見る目がみるみる変わってゆくさまは観ていてとても気持ちの良いものでした。

しかし「あなたの暮し出版」への見る目が変わっても、手のひらを返したように「あなたの暮し出版」に過剰に肩入れするわけではない。

「あなたの暮し出版」の商品試験や調査手法に関心するのと同じように、他社の試験手法や赤羽根社長の口から出まかせにまで公平に反応を示すところが素晴らしい。

現場でネタを嗅ぎまわる国実記者は職業病を感じずにはいられませんが、公開試験の場では公正さを大切にする職業人の誇りを感じさせてくれました。

明日の放送回あたりが国実記者の最後の出番になるかと思います。

「あなたの暮し出版」への評価が変わった(らしい)国実記者が最後にどんな言葉を常子ちゃんにかけ、どんな表情を見せてくれるのか。

国実記者が常子ちゃんを認めて終わるのか、それとも職業病の顔を復活させて終わるのか。いよいよ明日が国実記者のクライマックスです。

初登場場面以来となる赤羽根社長の・・・

何が起ころうとも常に冷静さを貫き続けてきた赤羽根社長が、今回だけは直視していられないほど焦る。

実は焦りまくる赤羽根社長を観ていながら違和感を禁じえませんでした。これまでの冷静=冷酷な姿とのギャップがあまりにも大きかったからです。

しかし、よくよく考えてみたら赤羽根社長が冷静さを完全に失ったことがあと一度だけあったことを思い出しました。

それは赤羽根社長が劇中に初登場した社長室での場面。

自社の製品を酷評された赤羽根社長が、怒りをあらわにしながら手につかんだ『あなたの暮し』を床にたたきつけた社長室での初登場カットです。

赤羽根社長が誰の目にもわかるような感情の爆発させ方を見せたわずか数秒のカットは観る者に強い印象を残しました。

これから恐ろしいことが起きるぞ!と予告するかのようでした。

ところが、赤羽根社長が感情をあらわにするのは後にも先にも初登場場面でのあの一回かぎりでした。

その後はずっと冷静さを保つ姿か、何を考えているかわからない不適な笑みを見せるのみ。

一度だけ赤羽根社長のマグマが噴出するところを見せておくことで、その後の静けさが赤羽根社長の心の奥底でマグマだまりが沸騰していることを暗示する。

そして、今回とさらに次回(?)そのマグマが大爆発を起こす。

そう考えて観てみると、今回の赤羽根社長の焦りを隠せない表情は違和感どころか深く納得出来るものがある。

よく練り上げられた脚本だと思いました。

<<前回140話 | 次回142話>>

Sponsored Link
Sponsored Link
いつも、当ブログ『朝ドラPLUS』をご覧頂き誠にありがとうございます。当ブログでは、誤記、誤変換、事実誤認をなくすべく努めておりますが、もし文中に誤りや表現の不明な点がございましたら、ご指摘頂けますと幸甚に存じます。今後とも『朝ドラPLUS』をよろしくお願い致します。ありがとうございました。

icon_mareicon_mareicon_mareicon_mareicon_massanicon_hanakoicon_umechicon_umechicon_umechicon_itokoicon_umechicom

関連記事

12 Responses to “大東京新聞社の公開試験 / とと姉ちゃん 第141話”

  1. よるは去った より:

    赤羽根「何が悪い?安いものを作って何が悪い?欲しいものを安く買いたいと思うのは当たり前のことだろうが!!?」 このセリフを否定できた人どのくらいいるかな?俺は否定できなかった。新たな家電の購入または買い換えが必要になって大きな家電ショップに行ってもやはり最も安い商品に飛びついてしまうし・・・・・。差額分でちょっと良いランチにありつけるかもしれないからね。先の赤羽根社長のセリフで今日はおわっだけど、明日の回で花山氏と常子ちゃんはどう反論するのでしょうか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 安いものを作って何が悪い?

      もしここで赤羽根社長が「金を儲けて何が悪い?」と言ったら、かなり薄っぺらなドラマになってましたね。反論出来ない、というより賛成したくなるような開き直り文句を言わせてしまうところがさすがだと思います。

  2. koji より:

    もつひとつ。

    今で言う「粉末洗剤」を昔は「粉石鹸(こなせっけん)」って言ってましたね(笑)。

    そして子供のころ、うちにも洗濯板があって靴下やハンカチやタオルなどの小物は固形の洗濯石鹸で手洗いしてました(笑)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「粉末洗剤」を昔は「粉石鹸」

      「粉末洗剤」という言葉を頂戴したコメントで初めて知りました(恥)

  3. koji より:

    洗濯機についてですが僕が物心がついたころは既に洗濯槽と脱水槽の二槽式が主流でした。そう言えば最近は洗濯機もそうですがアイロンやミシンのコマーシャルを見なくなりましたね。

    当番組の商品試験で扱われている家電品で電気釜だけですね。現在でもよく目にするコマーシャルは。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 物心がついたころ

      同じく物心がついた頃、今回の劇中で描かれたような脱水ローラーからの水漏れを何故かはっきり記憶しています。あれはアカバネ電器の製品だったのかな?

  4. ヤジウマン157号 より:

    既に朝蔵さんが書いておられるが、国実と赤羽根の表情の変化が目まぐるしく、見ていて楽しい回だった。
    特に印象的だったのは、騒音の試験でメーカーが「水を張らない状態での騒音も計測している」と言ったのに対し、常子が「そこは気づかなかった、取り入れたい」と返した時の、国実の表情だ。
    たったの1カットだけれど、あの瞬間に流れが変わった。

    もちろん、それまでの試験で、メーカーが気づいていない事象を次々と明かしていく様を見て思うところはあったのだろうが、明らかにこの時点から表情が変わり、常子寄りの立ち位置になっている。
    その後、美子の発言に対しても根拠はあるのかと問うているが、根拠があることを前提に質問しているように見えてしまう。

    演出も見事だが、石丸幹二さんの演技が素晴らしい。

    演技といえば、赤羽根を演じる古田新太さんがこれまた素晴らしい。
    憎まれ役というのは演技力のある人でなければ務まらない、と聞くが、このお二方を見ていて本当にそう思った。
    (ヴェニスの商人のシャイロックなどはその典型だと思う)

    実は今日の回、このお二方がどんな演技をされるのかが楽しみでならなかった。脚本よりもそちらが気になってしまい、他の役者さんのことはあまり見ていなかった。反省・・・

    明日の回でどのように着地させるのか、演技ともども楽しみである。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > お二方がどんな演技をされるのかが楽しみ

      クセのある二人の男の競演。朝から本当に贅沢な時間を過ごすことが出来ました。実は僕もこのお二人に夢中で他の方々の印象があまり残っていません。

  5. ともとも より:

    昨日に引き続き、国実さんの見事な仕切りに感心しました。
    公平中立な司会者っぷりで、どちらにも肩入れしない態度。
    それでいて、今まで懐疑的だったあなたの暮し側を見る目が
    徐々に変わっていくさまが、良く分かります。

    私事ですが、先日、某洗濯洗剤のモニターに応募しました。
    「この商品のどこに惹かれましたか?」という問いに、
    「CM動画の商品テストに、参加者が自宅から持ち寄った
    シャツなど実際の洗濯物を使用している点」と答えました。
    やはり、メーカーの用意した汚染布ではただの布きれです。
    実際に成形した洋服を洗ってこそ、真価が分かります。

    私も、だんだん赤羽根さんが気の毒に思えて来ました。
    彼なりの正義が、常子さんたちの正義とぶつかったのです。
    世のために良かれと思っても、認められないのは辛いですね。
    一歩間違えば、常子さんたちも一般の支持を集めることなく
    逆に非難を浴びることもあったかもしれません。
    今回は、むしろ国実さんに感謝しなければいけないかも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 彼なりの正義が、常子さんたちの正義とぶつかった

      赤羽根社長は自社のお客さんの声にしっかりと耳を傾けながら自分の正義に磨きをかけていれば、また別の道が開けていたのかも知れませんね。かえすがえすも残念です。

  6. もんすけ より:

    それぞれの信念がくっきり鮮やかに出ていましたね。
    赤羽根社長の「少しでも安く提供する」。本当ならこんなに有難いことはありません!(製品の質さえよかったら…)
    「うちは700回のテストを! 外の鉄板の衝撃テストもやってます!」
    常子ちゃん達でさえ気が付かなかった方法での商品テストをしているメーカー各社。これも本来ならとても有難いこと。
    ただやはり、誰が使う商品なのか、視線の先になにがあるのかに重きを置き、大切にしている花山-常子ペアの時代を先取りした感性は類まれだったのですね。

    気になっていた国実さん。
    (もしかしたら、詳細な回収なく終わってしまうかも…)とも思いましたが、公開試験が進むにつれ変わっていく表情をみると、今回の事の発端は「記者魂」に火がついた行動だったとの深読みを。
    「私は事の真実が知りたかった。なにが本当で、なにが嘘なのか。それを取材し、追求するのが記者としての信条なのだ!」なんていう、台詞の予測を少々…(外れてしまうと思いますが、晴れやかな表情でそう言って欲しいかも)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「記者魂」に火がついた行動

      もんすけさんの深読みの通りかと思います。真実を追求しようと熱心になるあまり、他人に与える印象の良し悪しを忘れてしまったのかも知れません。

コメントを残す

サブコンテンツ

ページトップへ