ゆりが潔との結婚を望む / べっぴんさん 第7話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年10月10日(月)放送
第2週 第7話「しあわせの形」

『べっぴんさん』第2週 第7話 あらすじと見どころ解説

ゆりに縁談が持ち上がりました。華族の次男を坂東家に婿として迎える話です。しかし、五十八の会社・坂東営業部で働くことがかねてからの希望であるゆりは、その縁談を拒否し自分の将来は自分で決めたいと主張します。

一方、すみれは潔に対してそれまで抱いことがない感情が恋であることに気づき始めていました。すみれは潔を異性として意識しはじめるようになっていたのです。そんな中、坂東営業部の今後を話し合うために正蔵と潔が坂東家にやって来ました。

坂東家で五十八とともに打ち合わせをはじめる正蔵と潔。その三人に対して放ったゆりの言葉は皆を心の底から驚かせました。ゆりは言いました。自分は自分が愛した男性と結婚したい。そして自分が愛している男性は潔なのだと。

ゆりの言動に激怒した五十八は、ゆりに外出禁止を言い渡しました。外に出られなくなったゆりは、自分の潔への気持ちをしるした手紙をすみれに託します。潔への恋心を抱きながらも、すみれはゆりの頼みを受け入れるのでした。

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midokoro
前週末、ヒロインすみれが自分の中の潔への恋心に気づいたところで終わりました。

そして今週、冒頭からすみれの姉・ゆりがよりによってその潔への気持ちを皆の前で宣言した挙句に結婚したいとまで言い出します。

『べっぴんさん』第2週 第7話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

すみれの潔に対する初恋は創作エピソードと思われますが、今回描かれるすみれの姉・ゆりが華族との縁談を断る騒動。

そして、自分の父の部下の息子・潔との結婚を望む騒動も創作エピソードです。

劇中で、ゆりが結婚を望んだ父の部下の息子に当たる潔のモチーフ・尾上清さんは後にレナウン初代社長をつとめる人物です。

ちょっとネタバレになりますが、ゆりと潔は今週中に結婚が決まります。しかし、ゆりのモチーフ・佐々木智恵子さんは、潔のモチーフ・尾上清さんとは結婚していません。

佐々木智恵子さんは実際には三浦義次さんと結婚。夫の三浦義次さんは子爵の爵位を持つ華族で、旧美作勝山藩(現在の岡山県)藩主の末裔です。

ゆりが今回起こした騒動も、騒動の末に決まる結婚もすべて劇中オリジナル・エピソードで、史実とは大きく異なっています。

『べっぴんさん』第2週 第7話 観賞後の感想

口数が少ない朝ドラヒロイン

潔くんの運転するバイクの後ろに乗せてもらうすみれちゃん。もしかすると潔くんに恋したすみれちゃんの、これが最初で最後の至福のひとときでしょうか。

しかし、いくら至福のひとときとは言え、潔くんの口から出てくるのは姉のゆりちゃんのことばかり。

今のすみれちゃんにはこれ以上望めないほどの豊かな時間のはずなのに、素直に喜ぶことが出来ず物憂げなすみれちゃんの表情が切ない。

前作に引き続き、酸味がやや強い甘酸っぱい初恋の描写が胸を締め付けます。

とりわけすみれちゃんは自分の気持ちを口に出せないタイプです。前作の常子ちゃんのように言いたいことをガマンするタイプでなく、言いたくても言えないタイプ。

そんな引っ込み思案の性格が切なさをより一層際立たせていルような気がします。

ところで話が少し横道にそれますが、これほど口数が少ない朝ドラヒロインというのは前例があったのでしょうか。

少なくとも当ブログで本放送時にリアルタイムで追いかけた朝ドラのヒロインの中では、最も口数が少ないヒロインと言って差し支えないレベルです。

とりわけ、『べっぴんさん』直前に再放送されている『ごちそうさん』のヒロインめ以子が声がデカい上に言いたいことをそのまま口にするタイプなので、すみれちゃんのおとなしさが際立ちます。

今回描かれた、女学校の仲良し三人組があさや靴店でシナモンティーを飲む場面。

三人の女の子の中で主役であるはずのすみれちゃんのセリフが一番少ない。良子ちゃんがもっともよくしゃべり、君枝ちゃんがそれを追いかける。

そして良子ちゃんと君枝ちゃんが盛り上がっているその横で、すみれちゃんは二人の会話からすこし外れて独り言をつぶやくのみ。

その場面に続く潔くんのバイクの場面でも、セリフの大半は潔くんのみ。

さらに坂東家の騒動の場面ではすみれちゃんのセリフはほとんどなし。

この場面の主役はゆりちゃんなのでそれもやむを得ないですが、この場面に続くすみれちゃんの寝室の場面でもやっぱりセリフがない。

でも、口数の少ないヒロインってなかなか新鮮です。リトルすみれちゃんも口数の少ない女の子でしたが、口数の少なさが本作ヒロインの最大の特徴となるのでしょうか。

追記:すみれちゃんが「なんか、なんかな」をあまり言わなくなりましたね。これは幼少期だけの口グセだったのかな?

麻田さん

潔くん「急に麻田さんと会いたくなった」
麻田さん「来たのか」

潔くんの一言ですべてを察する麻田さんの優しさが心に沁みます。

麻田さんはきっと、少年時代からよく靴屋に遊びに来ていた潔くんを自分の息子・・とまでは言わないまでも、身内のように可愛がっているはず。

そんな大事に思っている青年に赤紙が来た。

口ではおめでとうと言いながらも、寂しさを隠せず潔くんの顔を見ることすら出来なくなってしまう麻田さんの演技にひそかに泣かされました。

決して泣く場面ではないはずなのに。

名優の仕事に圧倒される瞬間でした。

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6 Responses to “ゆりが潔との結婚を望む / べっぴんさん 第7話”

  1. もんすけ より:

    甘くて刺激的なシナモンティーからの、バイクの二人乗り。
    馥郁とした青春の香り。ちょっと冷静な君枝ちゃんも、乙女心が顔いっぱいに溢れる良子ちゃんもいいですね。
    (このご時世にシナモンがあるなんて、さすがの御土地柄?)

    近々の朝ドラヒロインのスタイルに沿った、自分に正直でユニーク、エネルギーみなぎるゆりさんに対して、すみれちゃんがあまりにもいじらしい!
    自分の気持ち、姉の情熱的な言動やバイク二人乗りで感じた初恋相手の背中の温かさに、眠気も吹っ飛ぶすみれちゃんがなんとも可愛らしくて、ぎゅーっと応援したくなる気持ちがムクムクと湧いた朝になりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > すみれちゃんがあまりにもいじらしい

      「なんか、なんかな」は口に出さなくなったけれど、リトルすみれちゃん時代の引っ込み思案は以前のままですね。

  2. よるは去った より:

    「べっぴんさん」を批判している某サイトで執事の忠さんの役を「うるさい演技」「ドタつく執事は朝ドラに不要だ」みたいな書き方をしている件がありましたが私はそうは思えませんね。曽我廼家文童さんの久々の朝ドラ出演は嬉しいです。私が見た範囲では「よーいドン!」ではヒロイン(藤吉久美子)の夫で悪い興行師に騙され実家の芝居茶屋を売らざるを得なくなるような憂き目を見ながらもジャズトランペッターの道を貫いて行く役、「純ちゃんの応援歌」ではヒロイン(山口智子)の一家がお世話になる商店の女主人(ヒロインの母親の実家の元奉公人)の夫で粗雑だけど気の良い劇場の裏方の「オッチャン」の役、「てるてる家族」ではヒロイン(石原さとみ)の大叔父で佐世保でパン工場を営む人情味溢れる役等で共演者を邪魔することなく存在感と良い味を示している良い俳優さんだと思うのですが。今回の執事・井口忠一郎氏の役も「ここはどこ?私は誰?」はちょっと空振りの感はありますが、それはご愛嬌。キャラ的に「あんみつ姫」みたいなキッズ向けの時代劇の「家老」みたいなノリかなとも思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 執事の忠さん

      今回描かれたゆりちゃんを止めに入った忠さんの階段落ちがもしなかったら、ゆりちゃんのトンガッた性格が際立ち過ぎて観ているのがつらかったかと思います。忠さんが刺激をやわらげてくれていい仕事してると僕も思います。

  3. よるは去った より:

    今日、何気に予告編を見ていたら何と「マッサン」のあのヒロインも登場とな!!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「マッサン」のあのヒロイン

      米兵の奥様役、エリーちゃんが演じてくれたらと密かに期待してたので念願かなって感激です。

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