紀夫の両親がすみれ訪問 / べっぴんさん 第36話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年11月12日(土)放送
第6週 第36話「笑顔をもう一度」

『べっぴんさん』第6週 第36話 あらすじと見どころ解説

ある日、紀夫の戦友・中山を名乗る青年がすみれのもとに訪ねてきました。中山は紀夫から借りた裁縫道具を届けに来たのです。その裁縫道具はすみれが出征前の紀夫に手渡したものでした。しかしすみれが中山に尋ねても紀夫の居所はわかりませんでした。

すみれ発案の「ベビー相談室」開催初日。「ベビー相談室」は予想していた以上の盛況ぶりを見せました。どんな相談にも的確に答える明美を中心に、君枝と良子も積極的に仕事をこなし、ゆりも手伝いにやって来ました。

店は大勢の客で賑わうものの、ほとんどの客は高価な商品を買うことが出来ません。そんな客の様子を見てすみれはひらめきました。洋服だけでなく、洋服を作るための型紙を誰もが買うことが出来る値段で売ってみようと。

一方で、すみれは紀夫の帰らぬことに寂しさ募らせていました。そんな中、思いがけない人物がやって来ます。紀夫の両親です。紀夫の父・五郎の言葉にすみれは困惑を隠せません。五郎はすみれに告げました。もう紀夫のことは諦め、自分の人生を歩んでほしいと。

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夫婦仲がギクシャクしていた良子と勝二は、再び心を通い合わせることが出来ました。君枝の健康を案じる昭一は連日、店に顔を出す。

そんな二組の「夫婦の絆」を目の前で見せつけられ、寂しさを募らせるすみれに追い打ちをかけるように、紀夫の両親がつら過ぎる決断をすみれに迫ります。

紀夫はもう死んだものと思ってくれ。新しい人生を歩み出して欲しいと言うのです。

『べっぴんさん』第6週 第36話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

病弱な君枝の身体が心配なあまり、連日のように店に顔を出す昭一。劇中で描かれるこのエピソードは史実に着想を得ています。

『べっぴんさん』の登場人物名を用いながらリアルのエピソードをご紹介します。

「ベビーショップあさや」で働きたいと懇願する「君枝」の願いを受け入れ「昭一」は週に三日だけ働くことを許しました。

しかし「昭一」の心配は現実となり、「君枝」は疲れがたまってくると月に一度のペースで熱を出し寝込んでしまったのだそうです。

そんな「君枝」を案じる「昭一」は、「君枝」の勤務日には会社帰りに店に立ち寄り「君枝」を連れて帰ったのだそうです。

しかし仕事の生きがいを見出した「君枝」は少しづつ健康を回復し、「すみれ」たちと働き始めてから何年か経過した頃には、毎日のように店で働くことが出来るほどまでに元気になったのだそうです。

『べっぴんさん』第6週 第36話 観賞後の感想

「紀夫のことをもう諦めてもらえないだろうか」

君枝ちゃんの良子ちゃん、それぞれの夫婦関係。多少のすれ違いはあったにせよ、それはお互いを思いやればこそ生じたすれ違い。

そんなふた組の夫婦の心の小さなすれ違いと夫婦関係の修復が丹念に描かれる中で際立ってきたすみれちゃんの寂しさ。

夫に仕事を隠していた君枝ちゃんの心痛。夫の苦悩の力になれない良子ちゃんの孤独。

君枝ちゃんと良子ちゃん、本人たちにとってはつらい状況ですが、二人のつらい状況はすみれちゃんにとっては贅沢な悩みです。

そして、夫婦間のすれ違いを乗り越えた君枝ちゃんと良子ちゃんを祝福しつつも、すみれちゃんは二人がまぶしかったに違いない。

あの明美ちゃんを「うらやましい」と言わせるほどの夫婦愛を見せつけられた末に登場したのは中山を名乗る青年と、その青年が持ってきた紀夫くんの裁縫道具。

数ヶ月前までは紀夫くんが手にしていたはずの裁縫道具。その裁縫道具の向こう側に紀夫くんの姿が見え隠れする。紀夫くんを身近に感じずにはいられない。

しかし、紀夫くんのぬくもりが残っているかのような裁縫道具が目の前にあっても、紀夫くん本人はそこにはいない。

しかも、紀夫くんと行動を共にしていた中山くんにすら紀夫くんの消息はわからない。

紀夫くんの戦死という最悪の事態がすみれちゃんの脳裏をかすめたに違いない。これまで考えないようにしていた最悪の事態を考えないわけにはいかなかったに違いない。

すみれちゃんの心は今、揺れに揺れているはずです。

そんなタイミングで紀夫くんのご両親が、自分たちは息子の死を覚悟し、すみれちゃんにも夫の死への覚悟を促すような言葉を発する。

「紀夫のことをもう諦めてもらえないだろうか」

紀夫くんを諦めるという新たな人生の選択肢がすみれちゃんの前に現れました。

そんな中、英輔くんがすみれちゃんとの距離をジワジワと縮めはじめ、ゆりちゃんは英輔くんの本心を鋭く察知する。

英輔くんは考えているはずです。夫を諦めるという選択肢を選んだその先の、すみれちゃんの選択肢の一つに名乗り出ようと。

次週あたり、これらはすべて回収されるのでしょうか。

明美ちゃん

「ベビー相談室」初日の、明美ちゃんの知識の豊かさとお客さんからの相談への受け答えの確かさに君枝ちゃんと良子ちゃんは心から感心し、明美ちゃんはそんな二人を信頼する。

そして三人が心をひとつにして働いてくれるから、すみれちゃんは安心してお客さんのことに集中できる。

一時はバラバラになってしまった四人ですが、今後も多少のイザコザはあったにせよ四人はもう安心だなと思わせてくれる回でした。

「ベビー相談室」初日は4月6日。明るさと暖かさが日に日に増してゆく季節です。物語もそんなフェーズに入ってゆくのでしょうか。

ところで、そもそも騒動の火に油を注いだのは明美ちゃんでした。

その明美ちゃんが自ら燃え広がった火を消し止める展開。その過程で明美ちゃんの存在感がましてゆくストーリーテリングが秀逸だったと思います。

追記:ゆりちゃんもようやく笑顔が戻ってきました。

すみれちゃんに想いを寄せる英輔くんの本心を鋭く察知するゆりちゃん。他者に関心を示すというのは心にゆとりが蘇った何よりの証拠です。

ゆりちゃん、間もなく復活でしょうか。

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11 Responses to “紀夫の両親がすみれ訪問 / べっぴんさん 第36話”

  1. リラックマ子 より:

    初めましてこんにちは。いつも楽しく拝見しています。
    実はこちらのサイトは、ごちそうさんからずっとお世話になっています。
    コメント欄の皆さんのコメントにも、ほっこりしたり、考えさせられることも多々…

    ところで、気になったのですが、栄輔が英輔になっています。ご確認をお願いします。

    これからも更新頑張ってください。楽しみにしております!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメントありがとうござます。

      > 栄輔が英輔

      ご指摘ありがとうございます。早速訂正させて頂きました。
      今後とも当ブログをよろしくお願いいたします。

  2. Morningstar より:

    画面に空を含めた景色がうつり、ひゅるるるる~と鳶の鳴き声の後、「そしてまた、いつもの朝がやってきます」のアナウンス。
    なんだか、なつかしく感じました。

    あささんとはタイプが違うようでも、日々前を向いて進むところは今のすみれさんも同じですね。(「泳ぎ続ける秋刀魚、鰹」ではないですが。)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > いつもの朝がやってきます

      苦しいことや悲しいことがあってもこのナレーションでいつもリセットされてましたね。本当に懐かしいです。

  3. よるは去った より:

    英輔「♪一番はじめは一宮市~」 この歌は最近NHK -E テレの「にほんごであそぼ」でよく歌われていますね。(←なんで知ってるんだよ!?) 最初は手まり歌だとばかり思っていたらお手玉歌だったとは。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > にほんごであそぼ

      そこまでチェックされているとはさすがです。

      • よるは去った より:

        今朝(7/14)また「にほんごであそぼ」を見たら、やはり「手まり歌」となってました。要は鞠つきだろうがお手玉だろうがリズミカルに遊ぶための歌ってことですな。

  4. あかり より:

    物語の内容からはそれますが、栄輔さん、お手玉がとても上手でしたね。このシーンのために随分練習なさったのでしょうか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > お手玉

      本当に上手でした。大道芸人レベルです。片手であそこまで出来るなんてもともと得意だったのかも知れません。

  5. えびすこ より:

    夫がなかなか復員しないという展開は5年半前のおひさまに似ていますね。でもおひさまの時は子供ができたのは夫の復員後したっけ?「英輔さん」のモデルに当たる人はいたんでしょうか?

    次期朝ドラヒロインの有村さんが今年の紅白の紅組司会ですね。翌年放送開始の朝ドラに出演する女優だと異例ですね。私は波瑠さんが紅組司会かなと思っていましたが、有村さんが起用されて驚き。

    それと早くも来年度下期朝ドラが決まりましたね。
    劇中で扱う年数が40~50年と長いので前半と後半で主演が違う法式になるかも?仮に20代半ばの女優になった場合は60何歳、70何歳の時期までやるのはどうかと。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 「英輔さん」のモデル

      英輔くんは完全な創作キャラかと思います。英輔くんというキャラのヒントになったような人物も見当たりません。

      > 来年度下期朝ドラ

      モデルとなった吉本せいさんは1890年生まれ。終戦の頃まで描かれたとして50代後半。終戦直後で終わらせたら女優一人で演じることになるかも知れませんね。

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