すみれ、紀夫と再会する / べっぴんさん 第42話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年11月19日(土)放送
第7週 第42話「未来」

『べっぴんさん』第7週 第42話 あらすじと見どころ解説

紀夫から無事を知らせる手紙が届きました。五十八やゆり、君枝や良子たちがすみれを祝福するその一方で、栄輔は自分を責めていました。夫が戻ったすみれのこと、父親が帰ってきたさくらのことを喜んであげられない自分の器の小ささを。

一方、潔とゆりを伴い近江の坂東本家に足を運んだ五十八は、長太郎とトク子に頭を下げました。ゆりが近江で麻糸の調達をする仕事に力を貸して欲しい。五十八の頼みをトク子は聞き入れ、長太郎もまたその願いに応じる決断を下します。

同じ頃、ようやく笑顔を取り戻したすみれはベビーショップあさやの移転を機に店の名を「キアリス」と改めることになりました。「キアリス」の名の由来はすみれたち四人の名前から一字づつとったものです。

そんな中、桜の花が満開の季節を迎えました。闇市の片隅に咲く桜の花を一人寂しくながめる栄輔。同じ頃、神戸の街並みを見下ろす丘の上で桜の花をながめてたすみれとさくらは、ようやく戻って来た紀夫との再会をはたすのでした。

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傘の役割は雨から人を守ることですが、雨がやんでしまえば傘はその役割を終え、不要なものとなってしまいます。

傘の役割を終えた「傘のような男」栄輔が、一人寂しく次週には退場します。今回描かれる栄輔退場のフラグ場面は、涙腺決壊の備えが必要になるかも知れません。

『べっぴんさん』第7週 第42話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

想いを寄せているすみれを守りたい一心の栄輔は、さくらの父親代わりをつとめていました。そんな栄輔を、さくらは本物の父親のようになついていました。

栄輔は桜の花の蕾を見ながらさくらに約束します。

桜の蕾が開き、桜の花が満開になったら、みんなで花見に行こうと。みんなとはもちろん、すみれ、さくら、そして栄輔です。

ところで桜で思い出すのは紀夫の存在です。桜の花が舞う中で紀夫はすみれに恋をし、すみれとの間にもうけた長女にさくらと名付けたほどでした。

栄輔が「桜」を選んだのは、栄輔とすみれの切ない別れのフラグだったのでしょうか。

紀夫は、すみれとの思い出の花の季節に帰還。栄輔は、すみれやさくらと一緒に愛でるはずだった桜を一人寂しく眺める別れの春を迎えます。

『べっぴんさん』第7週 第42話 観賞後の感想

今週のサブタイトルは「未来」。しかし、もともとは「傘のような男」でした。もとのサブタイトル「傘のような男」の方がやっぱり良かったのでは?と思いながら観ていたこの一週でしたが、今回「未来」で良かったんだと確信出来ました。

私が保証書出したるわ

落ち込む栄輔くんをゆりちゃんがはげます。

「栄輔くんは絶対に幸せになる、私が保証書出したるわ」

しばらく前まで自分のことで精一杯で他人のことまで気をつかう心のゆとりなどなさそうに見えたゆりちゃんが、栄輔くんの気持ちを察し力強い言葉ではげましました。

栄輔くんを見据える強い眼差し。ゆりちゃんはもう大丈夫だなと思った瞬間でした。

そして近江の坂東本家でのゆりちゃんの凛々しい表情。

疎開中の働きぶりを観察した上でのトク子お祖母様の感想でしょうか。ゆりちゃんにはなさんと同じことをやらせるのは無理だとキッパリ言い切る。

そんなトク子お祖母様の懸念を一瞬でぬぐい去ったゆりちゃんの固い決意。

この瞬間からゆりちゃんは「未来」に向かって歩き出しました。

ゆりの面倒みてくれへんか・・・わかった

近江の坂東本家で、過去の自分の慢心を兄の長太郎さんに心から詫びた五十八さん。

長太郎さんも、弟の慢心に気付きながらそれを敢えて口に出さす顔にも出さず今日まで来たのでしょうか。

五十八さんが自分の過ちを素直に認め、長太郎さんもそれを素直に受け入れる。

そして、五十八さんとゆりちゃんの頼みごとを迷いなく聞き入れる長太郎さん、実はとても男前の方でした。

五十八さんが長太郎さんに頭を下げ、長太郎さんがそれを受け止めたことで、坂東家の兄弟の長年にわたる確執はこれで解決し「未来」に向かって動き出すのでしょうか。

五十八さんがこの先々で自分の拠点とし、ゆりちゃんも麻糸の調達を始める近江の地はこれから主要な物語の舞台の一つになるはずです。

近江の地の劇中での登場機会が増えるほどに、長太郎さんの登場の場面も増えるはず。長太郎さん・五十八さんの坂東家の兄弟の「未来」の行方が気になります。

ようやくすみれお嬢様が戻ってきた

喜代さんが「すみれお嬢様が戻ってきた」と言ったのは、店名を考えることに夢中になるすみれちゃんの姿を見てのことでしょうか。

仕事に夢中になる姿といえば、いつぞや君枝ちゃんの家を接収しているアメリカ人からの注文を受けたテーブルクロスを夜を徹して作っている時も、すみれちゃんは傍目には仕事に夢中に見えました。

しかし、あの時のすみれちゃんは時間に追われていた。

ところが今回のすみれちゃんは時間に追われているのではなく、時間を忘れて夢中になっていました。この違いを喜代さんは鋭く察し「すみれお嬢様が戻ってきた」という言葉に繋がったのでしょうか。

紀夫くんが戻ったら戻ったで多少の苦労はあるかも知れません。しかし、すみれちゃんの冬の時代は過ぎ去り、季節は春を迎えました。

春の明るい日差しがすみれちゃんの明るい「未来」を暗示しているかのようでした。

なんでわしはこんなに器の小さな男なのか

栄輔くんが自分を責め立てる。

「わしはほんまにあかんわ。せっかくすみれさんの心が晴れ、さくらちゃんのほんまのお父さんが帰ってくるのに、なんでわしはこんなに器の小さな男なのか」

そんな栄輔くんを、ゆりちゃんは大丈夫?と案じつつつも

「栄輔くんは絶対に幸せになる。私が保証書出したるわ」

と言い切っていましたが僕も今回の栄輔くんの姿を見て同じように確信しました。

失恋した自分を哀れむのではなく、すみれちゃんとさくらちゃんを祝福してあげたいと言う無私の愛情。栄輔くんがすみれちゃんに想いを寄せていたのは単なる恋愛でなく、無私の本物の愛情でした。

栄輔くんは十分に器が大きい男です。

しかし無私になり切れないと嘆く栄輔くんのストイックさ。そんな心根にさらに磨きをかければ、ゆりちゃんの言う通り栄輔くんは保証書付きの幸福な男になることでしょう。

余談ですが、今週ずっと登場していた靴磨きの少年の動きにずっと注目していました。

初めのうちは一人黙々と靴磨きをする少年。

やがて、ボール(?)を放り投げる栄輔くんの身振りを真似て自分もボロ切れで作ったボールを放り投げる少年。

そして今回、少年は栄輔くんのバイクに勝手にまたがる。

日に日に栄輔くんに接近してきた靴磨きの少年も、栄輔くんも、身寄りがありません。

子供好きでもある栄輔くん。もしかして靴磨きの少年を自分の子供として育てる、そんな展開が待っているのかなと妄想してしまいました。

栄輔くんと靴磨きの少年の「未来」に幸あれと願わずには入られません。

追伸:花売りの少女は明美ちゃんとの接点が多かったのでもしかして・・・?

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12 Responses to “すみれ、紀夫と再会する / べっぴんさん 第42話”

  1. えびすこ より:

    この番組で「近江」と言う地域名が時々出ますが、なぜ県名の「滋賀」ではないのかと思います。明治になってすぐの頃ならまだわかりますが、昭和20年代になっても「近江」と言うのは?
    「近江」と呼称する理由は「近江八幡市」が現在ありますが、あの辺りのどこかのことを言うのかなと思います。

    あと18年度の朝ドラも九州出身の人物が主人公になるのかなと思います。2018年大河ドラマの主人公は西郷隆盛だから九州出身者です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 近江

      五十八さんとはなさん。そして潔くんとゆりちゃんが商う滋賀県産の麻糸は「近江の麻糸」と呼ばれていることから近江の地名をわざわざ使っているのかなと考えてました。

  2. anne より:

    朝蔵さん、いつもありがとうございます♪

    栄輔くんにはホントに幸せになってほしいと心から思っちゃいました…ゆりちゃんが察してくれてて少しホッとはしましたが。
    ところで、紀夫くんがほっぺをつねりながらすみれちゃん達を見ていたのが可愛かったです。紀夫くんの本来の性質も失われてはいないと感じてしまいました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > ゆりちゃんが察してくれて

      劇中では描かれなかったけれど、落ち込むゆりちゃんを栄輔くんは励まし続けていたのかも知れませんね。だからこそゆりちゃんもあそこまで言い切れたような気がします。

  3. つまぴょん より:

    ファミリアをモデルとしている筈なのに、
    キアリスなんて、
    ファミリアとは似ても似つかない名前なのは何故?と思っていたら、四人の名前からとったものだったんですね。
    マスコットもファミリアの「くま(ファミちゃん)」ではなく、
    キアリスの「リス」。
    どんなリスになるのか楽しみです。

    それにしても栄輔君がいい人すぎて…

    まるで「ごちそうさん」の源ちゃんのよう。
    今後の栄輔君に素敵なことがいっぱいありますよう祈ります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 栄輔君がいい人すぎて

      すみれちゃんを思っての無私の愛。土曜日放送回ですっかり栄輔くんのファンになってしまいました。

  4. よるは去った より:

    紀夫君の復員。栄輔君の複雑な心境。復員が長引いた人はかなり人格に変化がおきてしまっていることが連ドラでも取り上げられてますね。「マッサン」でも主人公の甥が旧ソヴィエト抑留のために・・・・・という場面があったと思います。来週は紀夫君のその辺の葛藤も描かれるのでしょうか。予告編見たら最後の方で永久保存しておきたい場面もありましたけど。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 人格に変化

      紀夫くんがやっと帰ってきましたが、御察しの通り来週は紀夫くんが環境の激変に苦しむ姿が描かれることになりそうです。

  5. もんすけ より:

    >靴磨きの少年を自分の子として育てる…

    すみれちゃん達にとって本当のご主人、本当のお父さんが戻ってくることは何よりの幸せではあっても、栄輔くんの心中察するになんとも言えない気持ち湧きあがりながら拝見した回。
    そんななかで、朝蔵さんの素敵な妄想にホッとしました。

    明美ちゃんも(すみれちゃんのご主人が帰ってきたら、私はまた一人ぼっち…)などと複雑な気持ちが少しあるのでしょうか。名前が決まって喜びを分かち合おうとする良子ちゃんへの対応に戸惑う明美ちゃん。すみれちゃん、ゆりちゃんに希望の前進が見えるだけに、明美ちゃんや栄輔くんの今後に幸多からんことを願わずにはいられません。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 明美ちゃん

      明美ちゃんは背負ったものが多いキャラですからね。彼女が幸福をつかんでゆく過程が楽しみでなりません。そして幸福をつかむ場面は涙腺決壊の準備が必要になりそうです。

  6. Marmite より:

    いつもイギリスから読ませて戴いております。
    本当に光が綺麗な画像を毎日楽しみ、オープニングでポニーテールが揺れる所から今日も朝が来た!と元気をもらってます。
    キアリスというのは、4人の名前の頭文字である事に、今思い当たりました。逆に実際のファミリアと言うのは、どういう想いでつけられたのか、朝蔵さんなら御存じですか?
    今後も頑張って下さいね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > ファミリア

      ファミリアの名前は、創業者の坂野惇子さんが「家族」に関連する店名を漠然と考えていたことがはじまりです。

      その頃知り合ったフランス人女性から「家族」はフランス語で「ファミリア」だと教わった坂野惇子さんが「ファミリア」という言葉の響きをとても気に入り、店名に決まったのだそうです。

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