すみれが百貨店に違和感 / べっぴんさん 第52話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年12月1日(木)放送
第9週 第52話「チャンス到来!」

『べっぴんさん』第9週 第52話 あらすじと見どころ解説

大急百貨店との取り引きが決まりますます忙しくなる日々に備えてすみれ、君枝、良子はそれぞれの子供たちを保育所に預けようと話し合いました。しかし琴子に反対された君枝だけは子供を保育所に息子の健太郎を預けることができません。

そんな中、キアリスと大急百貨店の取り引き開始に向けての打ち合わせが始まりました。打ち合わせの席で、小山は大急百貨店のお墨付きとも言える「大急特選」を出す代わりにキアリスのタグを商品から外すことをすみれに要求しました。

坂東営業部も喉から手が出るほど欲しがっている「大急特選」がキアリスの商品に付与されることに紀夫は素直に喜びの声をあげました。その一方で、キアリスの商品として売ることが出来ないことにすみれは違和感を感じていました。

煮え切らない気持ちを抱えたままキアリスに戻ったすみれは大急百貨店が出した条件と自分が感じている違和感を君枝、良子、明美の三人に告げました。すみれ、そして君枝、良子、明美の四人はキアリスの名を出せないことへの不満と違和感を共有するのでした。

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坂東営業部のブランド・オライオンは戦前の五十八時代に「大急特選」のお墨付きを大急百貨店から獲得していました。

戦後、このタイトルを再獲得することは潔と紀夫の悲願でもありました。

その入手困難な「大急特選」をキアリスはいとも簡単に獲得するものの、すみれにとって大切なのは「大急特選」のタイトルよりも「キアリス」のブランドでした。

『べっぴんさん』第9週 第52話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

無名ブランドを守り抜くために「大急特選」の冠を拒絶するなどあり得ない!

そんなネットユーザーの声が聞こえてきそうなすみれたちが取った行動。実はこのエピソードは、リアルで実際にあった話です。

リアルの出店交渉の現場で、阪急百貨店側は「阪急特選」のタイトルを付与すると破格の条件を提示しました。「阪急特選」というタイトルは、阪急百貨店の納入業者であれば喉から手が出るほど欲しい冠です。

まして創業間もない無名店舗に「阪急特選」を付与するということは破格中の破格の待遇でした。ただし「阪急特選」付与には条件が一つだけついていました。

それはファミリアのタグを商品から外すこと。

この条件に坂野惇子さんは異を唱えました。ファミリアのタグを商品から外すことは決して出来ない。それが無理なら阪急百貨店への出店はお断りすると。

「阪急特選」というタイトルを特別に付与するからファミリアのタグは外せという百貨店側の上から目線の態度が、坂野惇子さんを激怒させてしまったのだそうです。

『べっぴんさん』第9週 第52話 観賞後の感想

喜代さんと琴子さんの生き甲斐

保育所に預けられるさくらちゃんを不憫だと言う喜代さん。健太郎くんを保育所に預けることに猛反対する琴子さん。

喜代さんと琴子さんの気持ちを、前々作『あさが来た』で描かれたよのさんと孫娘・千代ちゃんの関係を思い出しながら想像して見ました。

『あさが来た』劇中で、よのさんと千代ちゃんの祖母と孫娘の関係は、ヒロインの身内であることから視聴者が感情移入しやすいようにとても丹念に描かれていました。

実際、とても芝居とは思えないまるで本物みたいな「孫娘を溺愛する祖母と、お婆ちゃん子に育った孫」でした。よのさんと千代ちゃんは。

よのさんにとって最愛の孫娘・千代ちゃんは生き甲斐でした。

千代ちゃんが幼かった頃には保育所など存在しなかったのでしょうが、もし千代ちゃんをよのさんから引き離し保育所に入れることにでもなっていたら、よのさんは心からそのことを悲しんだであろうことは容易に想像がつきます。

そして、もしそんな場面が劇中で描かれていたら、祖母と孫の永遠の別れのような涙腺崩壊場面になっていたに違いない。

ところで喜代さんと琴子さんの二人は脇キャラと言うこともあり、そこまで感情移入出来るようには描かれてはいません。

それゆえに、二人の寂しさを見過ごしてしまいがちですが、よのさんのことを思い出しながら喜代さんと琴子さんの寂しさに想像力をめぐらせてみると、喜代さんと琴子さんがどれほど寂しいかがよくわかる。

それでも琴子さんには救いがありました。

嫁に口出しさせない姑の立場。自分には逆らえない気弱な息子。琴子さんは自分の望みを押し通すことが出来るポジションにありました。

しかし、喜代さんは女中です。

すみれお嬢様の決定を覆すことは出来ないとまでは言いませんが決して簡単ではありません。さくらちゃんが不憫と言いながら、我が身の不憫を喜代さんは嘆いていたのでしょう。

たとえ血のつながった孫でなくても、幼い頃から面倒を見ている自分になついた小さな子供は孫のように、あるいは孫以上に感じてしまうもの。

そんな気持ちを抱えながらも、立場上その気持ちを声を大にして言うことは許されない喜代さんが不憫です。

追記:健太郎くんを保育所に入れることの報告と一緒に家の二階を作業スペースにさせて欲しいと琴子さんに頼むはずだった昭一くん。

言ってくれますよね?今度は!と君枝ちゃんに念を押されながらも、昭一くんは言うべきことを言えませんでした。今度も!

君枝ちゃんの次の反応が見ものです(怖いもの見たさ)

玉井氏の逆襲

闇市の親分・根本さんに追い出された玉井氏が戻って来ました。しかも、キアリスの新聞記事を手にキアリスの周辺でスパイ活動を開始。

キアリスの四人の結束に亀裂を生じさせるスキを見つけたようです。

狙いを定めた獲物の心のスキを見つけ出し、そのスキに集中攻撃をかける玉井さんのしたたかな計算。悪人らしい悪知恵が朝から不気味すぎます。

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6 Responses to “すみれが百貨店に違和感 / べっぴんさん 第52話”

  1. Morningstar より:

    火曜日だったか「あの大急百貨店」の映像、昔の阪急百貨店の感じで、とても懐かしかったです。個人的には大阪の「大」ではなく「阪」を使った阪急の方が響きがいいような、気がしますが、伊武雅刀さんが社長さんならむしろ「大急」の方が迫力ある響きでぴったりかもしれませんね。

    ところで、阪急うめだ本店限定の「ファミリア」×「リバティ」のオリジナルワンピースというのを見つけました。
    https://www.hankyu-dept.co.jp/lsnews/03/a01/00383218/?catCode=601003&subCode=602005
    上品で華やかでかわいいです。
    大急特選と違って、今の時代は一流の百貨店がブランドのコラボを手がけたりするんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 昔の阪急百貨店

      昔の阪急の建物、そのまんまでしたね。僕は関東の人間なのでそれほど馴染みがあるわけではないですが、昔の昔の阪急百貨店なつかしいです。

  2. もんすけ より:

    知らず知らずのうちに、誰かを傷つけている…。

    新聞記事に明美ちゃんの存在を消されて掲載されたことに、心痛めるすみれちゃん達。
    その昔、裕福なお嬢様だった少女時代、明美ちゃんの存在も明美ちゃん家族が職を失い、路頭に迷っていたことも知らなかったすみれちゃんと心傷つけられ、すみれちゃんを憎く思っていた明美ちゃん。それが今は互いを思いやり、信じる関係へと育っていたことを、「4人でキアリスと知って欲しい」とのすみれちゃんの言葉と明美ちゃんの嬉しそうな笑顔に見て取れ、こちらも心温かになりました。
    それは紀夫くんにも。職場の人達から非礼な言葉の詫びを受け入れた後の穏やかな表情はキラキラと。
    方や、保育園問題(?)で自分の生きがいや存在意義を見失いそうになる琴子さんと喜代さん達。自分の居場所探しに、年齢は関係ないのですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 職場の人達

      交渉決裂を挽回した紀夫くんの仕事に敬意を払った上で、自らの非を素直に認めて詫びる。坂東営業部の社員たち、いい人ばかりですね。さすが五十八さんに育てられ潔くんに鍛えられた人たちです。

  3. よるは去った より:

    「キアリス」を外して「大急特選」とは・・・・・。「キアリス」も新聞に取り上げられて間もないでしょうけど、「ブランド」に対する拘りが現代の半分すらなかったであろう時代だったということですかな。それは別として玉井氏はターゲットを明美ちゃんに定めているようですが、一体何を企んでいるやら・・・・。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 玉井氏

      玉井氏、キアリスの四人の女性の人間関係を壊そうと悪知恵を働かせているようですが、見た目によらず頭がいいんですね。頭の良さの使いどころが残念すぎます。

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