大急百貨店での目玉商品 / べっぴんさん 第57話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年12月7日(水)放送
第10週 第57話「商いの聖地へ」

『べっぴんさん』第10週 第57話 あらすじと見どころ解説

キアリスが大急百貨店に店を出す際の目玉商品として弁当箱を売ることが決まりました。しかし、その直後にすみれたちは大きな問題に直面します。大急百貨店の小山が、キアリス出店期間中に300個もの弁当箱を販売すると新聞広告に載せてしまったのです。

すみれたちにはそれだけ多くの弁当箱を調達することが出来ませんでした。すみれが方々を歩き回っても調達出来なかった弁当箱の問題を解決したのは琴子でした。君枝の思いを知った琴子が知り合いの工場に頼み弁当箱を300個用意することに成功しました。

その一方で、やんちゃな龍一に手を焼き良子は子育てに悩んでいました。そんな中、勝二がすみれの家を訪問。子育てに悩む勝二に喜代が言いました。手のかかる子は、誰よりも手をかけて育てればいいのだと。

喜代の言葉を受けてすみれはキアリスの面々に提案しました。全員で龍一に手をかけてあげようと。皆に面倒を見てもらうことでようやく龍一も素直になり始めます。そしてついに、キアリスの大急百貨店への出店の日を迎えるのでした。

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前回に引き続き良子の子育て問題が描かれます。

ベビーショップあさや開店直後の頃、接客態度をめぐって明美に厳しく咎められた良子ですが今回再び明美の厳しい叱責に会うようです。

明美と良子。この二人に分かり合える日は果たして来るのでしょうか。

『べっぴんさん』第10週 第57話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

百貨店で弁当箱を売るというアイディアは実際に史実にあったエピソードにヒントを得て脚色されたものと思われます。

ただし、弁当箱を実際に販売したのは百貨店では神戸のファミリアでのことでした。

弁当箱を売ることを思いついたのはすみれの実在モデル・坂野惇子さん。ファミリアの前身のベビーショップ・モトヤ時代のことでした。

ベビーショップ・モトヤが開店して間もない1949年(昭和24年)春。これから幼稚園に入園する子供たちのために坂野惇子さんは弁当箱と箸入れ、そして弁当袋のセット販売することを思い立ちます。

弁当箱と箸入れに絵を描き、その図柄に合わせた弁当袋も製造。

販売を開始するや瞬く間に人気商品となり、弁当箱セット以外にも幼稚園児向けのアイテムを次々に揃えたのだそうです。

『べっぴんさん』第10週 第57話 観賞後の感想

「わだかまりなくやっていこな」とは明美ちゃんが良子ちゃんに言った言葉ですが、明美ちゃんと良子ちゃんの関係だけでなくすべてのわだかまりが回収される回となりました。

君枝ちゃんと昭一くんのわだかまり

女学校時代の手芸倶楽部三人組の中で、一番安定感がある性格の君枝ちゃんはまた、悦子様に猛然と抗議するなど最も手厳しい一面を持っていました。

そのストイックな性格が、前週から夫の昭一くんに対して炸裂し続ける。

琴子さんが健太郎くんを甘やかし過ぎることを案じる君枝ちゃんは、そのことを注意してもらえないかと昭一くんに頼んでも、昭一くんは口先だけで動かない。

そんな君枝ちゃんと昭一くんのやりとりが劇中で描かれたのは一回か二回のことでしたが、きっとそんなやりとりは日常茶飯事と化していたに違いありません。

いつぞや男会で、子育てについて勝二さんに相談された昭一くんが、そんなことは妻に任せておけばいいんだと吐き捨てるように言ったことを覚えておいででしょうか。

あの昭一くんの物言いですべてが見えました。

昭一くん、家庭の中では四六時中ストイックな君枝ちゃんから小言を言われ続け、相当ストレスを抱えているなと。

一方で君枝ちゃんも相当ストレスを抱え込んでいたに違いありません。日常茶飯事と化しているらしい君枝ちゃんの小言が今回も炸裂。

家の二階を作業スペースにさせてもらいたいと琴子さんに頼んでくれなかったこと。弁当箱の準備の手伝いを頼んでもあからさまに嫌な顔を見せること。

ついに堪忍袋の緒が切れた君枝ちゃんが昭一くんに最後通牒を突きつける。

「今後一切頼まない!」

君枝ちゃんの最後の一撃が痛烈に効いたのか、前言をあわてて撤回し弁当箱の準備の協力を申し出る昭一くん。

その昭一くんを「さすが」と巧みにおだてわだかまりの回収をはかる君枝ちゃん。

君枝ちゃんと昭一くんの夫婦のわだかまりはこれで一旦は落着でしょうか。と同時に、この夫婦の力関係が決まった瞬間を見たような気がします(笑)

君枝ちゃんと琴子さんのわだかまり

子育てに思い悩む良子ちゃんの姿を見て君枝ちゃんは悟ったようです。健太郎くんが優しい子に育っているのは琴子さんの愛情のおかげだと。

「お母様、健太郎があんなにええこなのはお母様のおかげです。健太郎をあんなに優しい子にしてくださってありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします」

この言葉は君枝ちゃんの心からの言葉なのでしょう。しかし、嫁と姑の間のわだかまりを解決するには完璧すぎる言葉です。

君枝ちゃん、さすが!

当時、調達が難しかったらしいアルマイト製の弁当箱を大量に調達してくれる琴子さんもなかなか粋なことをやってくれます。

しかも調達した弁当箱の数が300個でなく301個というところが粋なことこの上ない!

君枝ちゃんは最愛の息子に愛情を注いでくれる姑に感謝しましたが、琴子さんもまた目の中に入れても痛くないほどの孫をしっかりと育てる嫁への感謝の気持ちを301個目の弁当箱に託したのでしょうか。

朝からいいものを見せてもらいました。

「わだかまりなくやっていこな」明美ちゃんと良子ちゃん

ベビーショップあさやの頃にこじれにこじれた明美ちゃんと良子ちゃんの人間関係。心のどこかにまだシコリが残っていそうな二人の再びの関係のこじれが心配でした。

しかし、お互いに自らの非を詫び仲直りが出来た明美ちゃんと良子ちゃん。間髪を入れずにお互いに素直に詫びることが出来たことで、二人の間のわだかまりは解消出来たと考えて間違いなさそうです。

そして、キアリスの面々に手をかけてもらえるようになった龍一くんも、愛情への飢餓感という大人へのわだかまりが解消されたのでしょうか。

追記:龍一くん、武くんが大好きみたいですね。

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10 Responses to “大急百貨店での目玉商品 / べっぴんさん 第57話”

  1. よるは去った より:

    まいまいさんがカキコされた通りですなあ。さくらちゃんは喜代さん、健ちゃんは琴子お義母様の助力があればこそ、ああいう良い子に育ちつつあるのかも知れませんね。君枝ちゃん昭一君夫婦のやり取りを外で聞いていて微笑む琴子お義母様に何かフラグを感じましたがああいう形で手を差し伸べてくれるとはね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 喜代さん
      > 琴子お義母様

      このお二人のような存在の有る無しが明暗を分ける。明暗が分かれたことでこのお二人の存在の有り難みが心に沁みる。そんな子育てエピソードだったと思います。

  2. きゅうぽん より:

    きよさんの言葉に救われた勝二さんでしたね。
    ただ、ただのやんちゃとは違う、きつく言っても優しく言ってもだめなんだから、他の子と違うそういう子を多分NHKは発達障害児と言いたいんだと思いますが…なんでもかんでも発達障害児にするのはおかしいんですよね…。これは似ていて別の愛着障害なんですよ。
    まず、お父さんが復員して後から親子として暮らしたし、子供もやっぱり母親。その母親が甘えたいのに働いている。もちろん、キアリスで一緒にいたとしても、目の前にいても抱っこしてもらえない。そして、保育所(多分その頃は託児所と言ったと思います)に入れられた。自分の気もちをわかってもらいたいから暴れてアピールして。でも、それが裏目に出て怒られる。子供は分かっていても割り切れないのです。
    むしろ最初から保育所に預けているほうが、先生が親代わりになって踏ん切りがつけられます。
    良子の優しくいっても、本当にダメな事をダメときつくでなく、教えてきたかもよります。そういう家庭環境の都合で同じようになっている子を多く見てきています。
    結果手をかけようと取り組み始めたので良かったのですが、根本理由を書いていないためにちょっと中途半端かな…。
    NHKそこ書いてよ!って思いましたね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > きよさんの言葉に救われた勝二さん

      「おばあちゃんの知恵袋」なんていう言葉がありますが、喜代さんや琴子さんみたいな存在は本当に大きかったんだなと実感させてくれる龍一くんエピソードです。問題解決の鍵がどこにあるのかを見抜いてくれる「おばあちゃんの知恵袋」がない良子ちゃんの家。現代の核家族の暗示なのかも知れませんね。

  3. HN忘れ より:

     今日ふと気になったんですが、良子ちゃん役の百田夏菜子さんの所属するももいろクローバーZとキアリス(そしてこのドラマの)のトレードマークの四つ葉のクローバー、どこかでつながってるんでしょうか。
     ドラマの展開とは関係なくてすみません。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > ももいろクローバーZ

      はじめて気が付きました!特に意図はないと思うのですが・・・

  4. もんすけ より:

    >追記:龍一くん、武くんが大好きみたいですね。
    朝蔵さんのコメントに、はっとさせられました。

    子育てに悩んでいたのは良子ちゃんだけでなく、実は勝二さんもかなり悩んでいたのではないかと。
    歳の離れた夫婦、「昭和の正統派お父さん」の勝二さん。若いお父さん達と違い、子供にどう接してよいのかわからない(歳離れた良子ちゃんにも新婚当初「なんでも好きなようにしてよい」となんとも微妙な態度で接していましたよね)。
    しかも、昭一さん達に相談すれば「女房に任せていけばよい」と素っ気ない返答。接し方がわからないことは、息子にもどうやら伝わっているようだし…。
    内に込めて悩んでしまう勝二・良子ご夫妻は、意外と似た者同士なのかもしれませんね。
    心のわだかまり解けた良子ちゃんと明美ちゃん、琴子さんと君枝ちゃん達の素敵な笑顔。こんな笑顔が、良子ちゃん・勝二さんにも早くみられるとよいですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 実は勝二さんもかなり悩んでいた

      なるほど、龍一くんは実は父親を求めているけれど勝二さんには近寄れないから武くんが父親代わり。裏を返せば勝二さんは子供とうまくコミュニケーションが取れないということ。息子との間には腕時計みたいな小道具もないので勝二さんにとって悩ましいところですね。

  5. まいまい より:

    喜代さんの言葉に、朝から号泣してしまいました。
    さすが、喜代さんですね。

    「手がかかる子は誰よりも手をかけて育てればよい」
    名言です。

    私事ですが、昨年、子供のことで悩んだときがありました。
    この言葉を聞いたとき、当時を思いだしてしまい、涙腺決壊。大洪水状態でした。

    他人の子と比較して子育てをしてはいけないのは分かっていても
    どうしてもよその子の方がおとなしく、お利口に見えてしまうのが現実。
    目の前の子のありのままを受け入れて育てるには、喜代さんの言葉が真理をついているのだと思いました。

    手がかかる子を、手がかからない子と同じように育ててもしょうがない。そのとおりだと思います。でも働いているお母さんには、それが十分にできない。でも、すみれちゃんの素晴らしい提案が出て、キアリスの大人たち、商店街の大人たち、たくさんの大人たちに手や目をかけてもらって、大物に育ってほしいと心から思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 喜代さんの言葉

      喜代さんの言葉の深い意味を察して、みんなで手をかけて育てれば誰よりも幸せな子に育つと言い切るすみれちゃんの言葉もまた素敵でした。本当にいいものを見せてもらいました。

      ハナさんのナレーションによれば子供たちも成長後はそれぞれ重要な役割を持つようです。みんなの愛情をたっぷり注がれた龍一くんは、今度は周りの人にたっぷりと愛情を注いでくれる大人に育つのではないでしょうか。

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