大急・キアリスグループ / べっぴんさん 第61話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年12月12日(月)放送
第11週 第61話「やるべきこと」

『べっぴんさん』第11週 第61話 あらすじと見どころ解説

大急百貨店で開催した洋裁教室の説明会で、紀夫は緊張のあまり倒れてしまいました。同僚の秋山が紀夫の代行をしたことで説明会は無事に終わったものの、坂東営業部の社員たちは紀夫が将来の社長に就任することに懐疑的になっていました。

一方、大急百貨店社長・大島からのオファーをすみれたちは引き受けることにしました。大急キアリスグループという名で大急百貨店に支店を出してみないかと、すみれは大島から誘いを受けたのです。その夜、そのことをすみれは紀夫に報告しました。

紀夫はすみれを祝福するものの、紀夫の力ない喜び方がすみれには気がかりでした。あくる日、紀夫は体調がすぐれないと言って会社を休みます。すみれは坂東営業部に足を運ぶと支店を出すことになったと報告し、紀夫が欠勤したことを詫びました。

その時すみれは初めて知るのでした。ドレスメーカー教室説明会で紀夫が緊張のあまり倒れ、社員たちからの信頼も失ってしまったことを。紀夫の苦悩をはじめて知ったすみれは、紀夫のために自分は何を出来るのかを真剣に考え始めるのでした。

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前週の終わり近く。不慣れな人前の挨拶で緊張のあまり倒れてしまった紀夫。

捕虜の時に負った深い心の傷をようやく克服することが出来た紀夫ですが、再び紀夫の受難の日々がはじまります。

そしてこの紀夫の苦悩が今週末にはまさかの事態に発展します。

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『べっぴんさん』第11週 第61話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

前週に描かれたキアリスの大急百貨店での期間限定出店は創作ストーリーですが、大島社長からのオファーである「大急キアリスグループ」案は史実に基づいたエピソードです。

史実では、阪急百貨店の社長がファミリアとの取引を決断。ファミリアも阪急百貨店に商品を卸すことに前向きな姿勢を示したものの、阪急で販売する商品にはファミリアのブランド名は使わせないという阪急側の条件をファミリアが拒絶。

そこで阪急側が妥協策として提示した条件が「阪急ファミリアグループ」という両社の名前を折衷した代替案でした。

この提案にはファミリアも同意し「阪急ファミリアグループ」というブランド名での出店が決まりました。

なお、現在では大手百貨店に独自ブランドの店舗が出店しているのはごく当たり前のことですが、百貨店の立場が今よりも強かった当時、百貨店内で無名の会社が独自ブランドを名乗ることは異例中の異例の待遇であったようです。

なお、ファミリアが自社ブランドを守り抜いたのは、父・佐々木八十八氏による自社の商標を大切にせよという教えを坂野惇子さんが忠実に守ったためと伝えられています。

『べっぴんさん』第11週 第61話 観賞後の感想

「やりたいこととやるべきことが一致している」

今週のサブタイトルは当初発表されていた「家族のしあわせ」から放送直前のタイミングで「やるべきこと」に変更されました。

さて今回、変更後のサブタイトルに使われた言葉が紀夫くんの口から出てきました。

「やりたいこととやるべきことが一致している」

紀夫くんの言う「やりたいこと」の意味するところは言葉通りに受け取って差し支えないかも知れません。自分の「やりたいこと」。それ以上でもそれ以下でもないかと。

そして、すみれちゃんにとっての「やりたいこと」とは、ものづくり。自分たちが満足できる子供服やベビー用品をつくることです。

その一方で、すみれちゃんについて「やりたいことがあるだけすごい」とまで言った紀夫くんには残念ながら「やりたいこと」がありません。

しかし、すみれちゃん紀夫くんともに二人揃って「やるべきこと」を持っています。

紀夫くんが口にした、そしてサブタイトルにもなっている「やるべきこと」とは仕事や役割などと言った言葉と置き換えられるでしょうか。

すみれちゃんにとっての「やるべきこと」は「やりたいこと」と同じものづくり。一方、紀夫くんにとっての「やるべきこと」は紀夫くんにとって「やりたくないこと」ばかり。

まとめると以下のようになります。

すみれちゃん:「やりたいこと」と「やるべきこと」が一致
紀夫くん:「やりたいこと」と「やるべきこと」が不一致(「やりたいこと」が無い)

さて、これまで「やりたいこと」と「やるべきこと」が一致しているすみれちゃんですが、紀夫くんの苦悩を察してこの一致に揺らぎが生じることになりそうです。

今、自分が「やるべきこと」は仕事なのか。それとも悩む夫に寄り添うことなのか。

「やりたいこと」も「やるべきこと」も同じ子供服づくりの仕事だったすみれちゃんの「やるべきこと」への迷いが始まりました。

紀夫くんの実在モデルの歩み

潔くんは坂東家の家督を譲られた紀夫くんを将来の坂東営業部の社長にしたい。

しかし、坂東営業部の社員たちのみならずゆりちゃんまでもが坂東営業部の社長には潔くんが就任して欲しいと希望する。

このギャップがどう解決されるのか。

本欄ではネタバレをせずに、潔くんや紀夫くんの実在モデルたちがたどった道を、劇中のキャラクター名、会社名を用いてまとめてみます。

「潔」は「紀夫」を「坂東営業部」の社長にすべく帝王学の伝授を開始。「紀夫」もそのつもりで社長修行に励む日々を送っていました。

しかしそんな中で「キアリス」の経理責任者による不正経理が発覚。

その頃「キアリス」の社長をつとめていた靴職人の「麻田」は不正経理の責任をとって社長職を辞任。

空席となった「キアリス」の社長として推されたのが「紀夫」でした。

「紀夫」を「坂東営業部」の社長に就任させることが悲願だった「潔」は「紀夫」が「坂東営業部」を去り「キアリス」の社長になることに異を唱えるものの、最終的に「紀夫」は「キアリス」の社長に就任しました。

ここまでが劇中名を用いた史実のお話です。

劇中での紀夫くんはこれからどのような道を選択することになるのでしょうか。

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6 Responses to “大急・キアリスグループ / べっぴんさん 第61話”

  1. まいまい より:

    いつも楽しく読ませていただいています。

    紀夫君の「やりたいこと」がないとのレビューでしたが
    私は、紀夫君のやりたいことは「経理の仕事」なんだと思います。

    紀夫君は、いまどきの言葉で言うところの「コミュ障」だったんでしょうね、きっと。だから苦手な分野の仕事(やるべきこと)と、やりたいことのギャップに苦しんでいる、そのように見受けられました。

    13日の放送で、五十八さんからかけてもらった言葉を
    今後、彼がどのように消化して変わるのか、楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 紀夫君のやりたいことは「経理の仕事」

      本日、年末年始のエピソードを編集していたのですが、まいまいさんのご高察の通りの展開になるような気がしてきました。

  2. うこちえす より:

    先週、キアリスの大急出店は商業的には大成功を収めました。
    でも、すみれさんのもう一つの目的である、『明美さんのキアリスへの貢献を世間に広める』事は未達成ですね。

    明美さん、新聞に載るのを楽しみにしている時、このドラマで一番の笑顔をみせてくれました。
    そして、新聞に載っていないことはがわかった時の残念そうな姿も印象的でした。

    どのように回収されるのか、楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 明美さんのキアリスへの貢献

      明美ちゃんのモチーフとなった実在したベビーナースは著書を出版していますので、そんな形で回収が実現したらと期待しています。

  3. きゅうぽん より:

    大島社長が、キアリスの大事にしている事が、自分たちの初心を思い出させてくれたと感動して、お試し出店に踏切り、繁盛したので支店を勧めた割に、もうすみれ以外のメンバーを忘れているところが、やっぱりビジネスの大人の事情が出てしまったなと思い突っ込んでしまいました(^_^;)すみれ達は気づいているのか…。

    すみれが活気づいていくに連れ、紀夫くんはダメダメ自己嫌悪になってしまうし、しっかりせい!と言ってしまいたくなるところです。やっぱり女は強しですかね(笑)

    予告で、ゆりちゃんがご懐妊なのか…そこがとっても気になるところです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 紀夫くんはダメダメ自己嫌悪

      終戦直後、あれほど待ちわびた紀夫くんは残念な姿が続いてますが、そろそろそれも終わりを告げるのかな。そんな気がしています。

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