さくらがナイトクラブへ / べっぴんさん 第85話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月14日(土)放送
第15週 第85話「さくら」

『べっぴんさん』第15週 第85話 あらすじと見どころ解説

キアリスが新入社員を採用するための入社試験がすべて終わりました。採用枠が一人の中、採用候補者を最後の二人にまで絞り込んだところで皆の意見は分かれ、すみれたちキアリスの面々は夜遅くまで議論を重ねることになりました。

同じ頃、さくらはナイトクラブ「青い月」で二郎の演奏に聞き入っていました。五月に誘われはじめて足を踏み入れたナイトクラブ。子供は帰れと言う二郎の言葉に挑むかのように、さくらは大人びた振る舞いをしようと懸命に背伸びします。

二郎の演奏が終わり面々はジャズ喫茶「ヨーソロー」へ。そこへ二郎と面識のある男がやって来ました。若者に大人気のファッション関係の会社の社長をしていると言うその男は栄輔でした。そして英輔の部下の男は、キアリスの偽物の商売で失敗した玉井でした。

さくらがすみれの娘であることを察し栄輔は言葉を失うものの、その頃まだ幼かったさくらには栄輔の記憶はまったくありません。その夜遅く、夜更けの繁華街の中を家路につくさくらの姿をすみれは目撃してしまうのでした。


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五月に誘われてはじめて足を踏み入れたさくら。

事前予告の情報によれば、さくらはそこで「意外な人物」と再会するそうです。

この記事を投稿した2017年1月5日の時点ではその「意外な人物」とは一体何者なのかは不明です。不明ですが、もしかしたらあの人?という心当たりがブログ主にはあるんです。

『べっぴんさん』第15週 第85話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

さくらがナイトクラブで再会した「意外な人物」とは誰なのか?

外れるかも知れませんがブログ主の予想を記してみます。

「意外な人物」とは栄輔。すみれとの恋に破れ、兄貴として心から慕っていた潔のもとを一人寂しく去って行ったあの好青年です。

では何故「意外な人物」が栄輔だと思うのか。

1月3日に放送された『お正月だよ!べっぴんさん~キアリス大集合~』をご覧になりましたでしょうか。

この番組の中で栄輔の再登場の場面がいくつか紹介されていました。

かつての兄貴分の商売ガタキとなった栄輔が、大急百貨店の応接室で潔とにらみ合う場面などがその番組で披露されたのですが、もう一つ気になる映像がありました。

栄輔が「Blue Moon」という名のナイトクラブに出没する場面の映像です。

この「Blue Moon」こそがさくらが足を踏み入れたナイトクラブ。そしてこの場面が、さくらと栄輔の再会場面ではないかとブログ主は予想しています。

『べっぴんさん』第15週 第85話 観賞後の感想

【推測】栄輔くんとブランド「ACE」の実在モデル

終戦間際。潔くんに連れられ梅田の闇市にやって来た頃の栄輔くんは完全な創作キャラだろうと思っていました。

しかし再登場を果たした栄輔くんが「ACE」というブランドを立ち上げたこと。そしてそのブランドのロゴやジャケットのデザインを見て、栄輔くんというキャラを設定するのに参考にしたに違いない人物がすぐに頭に浮かびました。

「ACE」というブランドの実在モデルは「VAN:ヴァンヂャケット」。そして「VAN」の創業者・石津謙介氏こそが栄輔くんのプロファイル設定のモチーフになった人物と思われます。

石津謙介氏は佐々木営業部(坂東営業部モデル)での勤務を経験した後に独立。「アイビー・ファッション」というスタイルを世に問い一世を風靡しました。

「アイビー・ファッション」とは1950年代のハーバード大学・イェール大学等米国の名門8大学の学生たちが好んでいたスタイルで、今回の栄輔くんや玉井氏の服装がこれに当たります。

この「アイビー・ファッション」を前面に打ち出したブランドが「VAN」です。

ちなみに玉井氏の着用していたシャツにネクタイ、何故か短パンという着方が奇妙に見えるかも知れませんが、これも典型的な大人のアイビースタイルの一つです。(いつもだらしない玉井さんがキレイな身なりをしているという点では奇妙ですが)

余談ですが、僕は「VAN」世代ではありませんが「VAN」に憧れを持っていた世代です。そしてそろそろ「VAN」のジャケットを着ても少しは似合うかなと思い始めたころ「VAN」が倒産してしまいブランドそのものが消滅してしまったのは忘れられない思い出です。

(その後「VAN」は復活し、現存します)

ところで、リアルでのファミリアの創業者と石津謙介氏との間には、桜が散る季節に切ない形で終わりを告げた恋の物語は存在しません。これは完全な創作ストーリーです。

しかし石津謙介氏はファミリアとは無縁ではありませんでした。

石津謙介氏が独立前に勤務していた佐々木営業部が、小売店舗を神戸三宮センター街にあるベビーショップ・モトヤ(ファミリアの前身・)の近隣に出店。

しかし卸売を生業とする佐々木営業部が小売店舗を始めるのは慣習に反する行為だと業界内部から異論が続出し、その店舗は程なくして閉鎖。

佐々木営業部が撤退した後の空き店舗に入居したのがベビーショップ・モトヤでした。そして、この空き店舗への入居を機にベビーショップ・モトヤは株式会社ファミリアに法人化されるのでした。

栄輔くんの再登場

栄輔くんの再登場は、栄輔くんが闇市を去ったその日から予想出来ていました。だから、栄輔くんの再登場そのものは驚きはしませんでした。

栄輔くんが社長になっていることも想定内でした。このブログでこれまでレビューをさせてもらったことのある朝ドラに限った話ですが、前半の注目のキャラは成功して再登場するパターンが多いので。

しかし、栄輔くんがあの玉井氏を部下に従えていたことは真剣に驚きました。

ドラマによくある勧善懲悪の分類に当てはめたら、玉井氏は疑いなく「悪」に分類されてしまうタイプの人物です。

しかも、玉井氏は手を替え品を替え、三度にわたってまでも「悪」の印象を強く強く視聴者に印象付けられたキャラです。

一度目の印象付けは闇市でした。

闇市で暴利をむさぼることの限界と世の中の変化を察した親分の「改心」に従わず、新たなる「悪」の道を探すと言う、ある意味で一途な「悪」に徹する男の姿が描かれました。

二度目が明美ちゃん籠絡失敗事件。

親分と袂を別って以降、恐らくお金の匂いを嗅ぎ分けてたどり着いたのが人気が出始めたキアリスの製品。

ところで、キアリスの人気が出始めた最初期にその将来性を見抜いたのは玉井氏と大急百貨店の大島社長だけでした。

大島社長と同レベルの先見の明を持っているなら、その眼力を上手に利用することでもっと大きな儲けにすることだって出来るはずなのに目先の利益に目がくらんでしまうところ、典型的な残念な「悪」キャラです。

そして三度目が偽キアリス失敗騒動。

この時も、キアリスの商品は高すぎると言う消費者の声を巧みに拾い上げた玉井氏の着眼点は決して悪くないと思います。

商才がないわけではない。でも残念ながらやり方がやっぱり「悪」。

さて、そんなこんなでわざわざ三つのエピソードを準備してまで「悪」のイメージを強烈に植え付けられてしまった玉井氏が、あの栄輔くんのまさかの部下です。

栄輔くんが手下に玉井氏のようなややこしいおっさんを選んだのは、これまで重ねて描かれて来た「悪」のその奥にある商才を見込んでのことだったのか。

それとも、梅田を去って以降苦労を重ねた栄輔くんの心にネガティブな変化が生じ、そのネガティブなオーラが玉井氏のような危ないおじさんを引き寄せてしまったのか。

謎に包まれた栄輔くんの再登場。と言うか、謎に包まれた栄輔くんの部下の選定。

栄輔くんが、闇市時代の彼とどれほど変わってしまったのかはまだわかりません。ただ、見た目はもちろんその中身もずいぶんと変わってしまったようです。

しかし、

・「さくら」という名を聞いていい名だと反応するところ。
・「さくら」がすみれちゃんの娘だと察し動揺を隠し切れなくなるところ。
・かつて自分の娘のように可愛がったさくらちゃんに「気をつけて帰れ」と声をかけるところ。

この三つの小さなリアクションに昔の栄輔くんの面影が見えて感激しました。

特に、目の前の少女が誰かを知って思わず立ち上がった時の栄輔くんのあの動揺しきった顔、みるみる涙があふれる瞳。

涙腺が決壊しそうでした。(出勤しない土曜日で良かった)

玉井氏追記

栄輔くんが玉井氏を部下に選んだのは、英輔くんが辛い経験を通して心に歪みが生じてしまったことの象徴だった場合。

栄輔くんの心が癒される過程が、今後のストーリーの展開の中で物語られるかも知れません。かなり楽しみな見どころが一つ増えそうです。

また、仮に栄輔くんの心に歪みが癒された場合、栄輔くんの歪んだ心に惹きつけられたであろう玉井氏は次なる「悪」を探すのか。

それともそろそろいい年の玉井氏も自分の才能に開眼し真っ当な道を歩み始めるのか。

玉井氏の将来まで気になって来ました。

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14 Responses to “さくらがナイトクラブへ / べっぴんさん 第85話”

  1. ぱんちゃん より:

    栄輔さんがダークなキャラ設定で再登場、っていうのが何かの間違いであって欲しい、と願っているのですが、あのナイトクラブでの予期せぬさくらちゃんとの再会シーンを受けての個人的な妄想として、ダークになっていたとしても、自分があんなにかわいがっていたさくらちゃんの寂しさの原因を察して、栄輔くんがすみれに対して、「子どものことほったらかしにして寂しい想いさせて…何をしてるんや!もっと親子の時間を大切にしてあげろ!」的なセリフで諭すようなシーンがあったらなぁ、、と願っています。。(T T)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 栄輔さんがダークなキャラ

      目の前の少女があのさくらちゃんだと知ったその瞬間の動揺、うっすらと浮かぶ涙。ダークな仮面をかぶってますが、あくまでも仮面。その奥にはかつての純情がたっぷり残ってるなと思いました。栄輔くんが仮面をはずす瞬間が泣けそうでね。

  2. まつも より:

    仕事をしている母と、寂しさをつのらせる娘が対立
    …という展開には、正直、飽きた感があるのですが

    高校生は喫茶店に入ってはいけない時代を知っている年代としましては、さくらちゃんのワクワク感が伝わってきました。
    二郎さんとにかくカッコいいですしね。

    さくらちゃんと五月さんは、お互いに、自分に無いものと、共通するものにひかれあっている、という描き方がすばらしいな、と思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 二郎さんとにかくカッコいい

      端役には勿体無いくらいのかっこよさです。いつかヒロインの相手役として登場してもらいたいとさえ思います。

      > お互いに、自分に無いものと

      共通して無いものを埋めてくれる存在がママなのでしょうか。江波さんが大好きなので、ママのオーラを発揮してくれる日が待ち遠しいです。

  3. サエモン より:

    確か二歳のさくらちゃんは
    覚えてたら天才クラスか
    特殊な子になったかも(笑)

    エイスは栄輔さんでエイスなんだろうか(´・ω・`)?
    なんかどこかで見覚えあるブランドだ(笑)
    モデルは有名な…

    来週は週末にか
    オライオンの潔とエイスの栄輔が再会かな?

    玉井さんと組んだのは
    使えるやつはつかおうみたいな?

    栄輔と二郎みてて
    二郎は昔栄輔に憧れてた
    あの少年ならドラマあるな思うが
    違うかな?
    年齢的にはあいそうなんだよな(笑)

    龍ちゃん扱い可哀想(笑)

    さくらちゃんは子ども扱いが
    キライみたいですが…
    まぁ子どもでも大人でもなく

    国によっては
    時代によっては大人と
    認められるし、認められた年齢に

    さくらちゃんはかつての
    すみれちゃん 紀夫さん
    ゆりちゃん 君ちゃん 良子ちゃん
    明美さんたちみたいに
    自分の居場所
    さくらを満開にできる場所にまだで会えず
    道に迷い子なのかな?

    麻田さんの最期のぺっぴんで
    もの作りに関心がある雰囲気が
    母とおなじ高校に進学

    すみれちゃんを尊敬してるし
    近付きたい…母親のそばに
    本当はいたい部分がみえかくれしてるのかな?

    入社試験のイラスト可愛かった♪
    なんか来週ケンカしてるし

    キアリスやオライオンは次世代の
    子どもたちなどの意見を取り入れたら
    更なる飛躍になるかな?

    五十八さんと忠さんにもまたあいたいな

    まぁ…さくらちゃんみたいに周りに誰かがいても
    親の変わりは出来ないからね
    今の時代共働きで
    親が遅い家庭は増えてるし
    祖父母とかが
    親の変わりはしても
    どこかで親にしか打ち明けられない
    悩みや苦しみ
    日頃からガマンしてる
    ストレスがたまる人もいるみたいです

    まぁ…さくらちゃんもいつか自分の大切な場所にたどり着くさ

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 玉井さんと組んだ

      何故、組む相手がよりによって玉井氏なのか。
      動機が気になってしかたありません。

      > 龍ちゃん扱い可哀想

      成長後の龍ちゃんは笑い者にされてばかりですが全くめげる様子はなくなかなか打たれ強いですね。タフな大人になるかも知れません。

  4. うこちえす より:

    英輔くんが再登場するとしたら、両親が営んでいた傘工場を復活させ、今度はキアリス向けの子供用の傘を作るのではないか?と勝手に想像してました(笑)。
    今後、潔さんと敵対する立場になるそうですが、今日のさくらちゃんに対する表情をみていて、昔の「良心」が残っているようなので安心しました。

    それにしても、さくらちゃん、すみれさんにそっくりですね。
    頬のホクロがなかったら、時々見間違えてしまっています。
    親子とはいえ、さくら役の井頭愛海さんとすみれ役の芳根京子さんの実年齢が4歳しか違わないですからね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 昔の「良心」が残っている

      「良心」が残っていて救いでした。この「良心」が完全に回復するまでに一波乱ありそうですね。

  5. さくらももこた より:

    今日の感じだと極悪にはなってなさそうですが、玉井とくっついてるのは気になりますね。
    玉井が本性を隠して栄輔を陥れようとしているパターンも考えられなくはない気も。でも面識は闇市時代にはありますよね。あまり落とし込まない展開を期待したいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 面識は闇市時代に

      繰り返し大げんかしてましたからね。お互いに相手がどういう人物なのかは承知しているはず。その上でタッグを組む。その動機が気になります。

  6. よるは去った より:

    さくら「あのお会いしたことあります?」ん~さすがに覚えてないか。朝蔵さんの言う「意外な人物」に「あの恐ろしい人物」がくっついていたようだけど。闇市時代あの二人は敵対関係だったと思うけどどこで路線が変わったのでしょう。すみれ「さくら・・・・・。」ああどんな展開に。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 敵対関係

      玉井氏は金のためなら誰にでもついて行くタイプですが、少なくとも栄輔くんは仕事のパートナーをもっと慎重に選ぶタイプとばかり思ってました。何が彼をこうさせたのか?

  7. サエモン より:

    明日の登場予定の中に
    松下優也さんの名前があったし
    金曜のナイトクラブの青みて

    明日はいよいよ栄輔が
    12年以上ぐらいぶりに
    すみれちゃんとさくらちゃんの
    近くに現れるんですね

    彼は今どうなりどう変化してるのか
    楽しみです

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 栄輔くん

      彼の変化と変化の理由。そしてその変化がさらに成長するのか。楽しみが尽きません。

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