ちりとてちん 133話 徒然亭小草々の初の高座

連続テレビ小説(朝ドラ)『ちりとてちん』
初回放送:2008年3月8日(土)放送
再々放送:2014年3月15日(土)放送
第23週 第133話 「終わりよければ滑ってよし」

『ちりとてちん』第23週 第133回
「終わりよければ滑ってよし」あらすじ

草々に諭された勇助が「散髪屋さんの落語会に出させて下さい」と改めて懇願するものの、草々は取り合おうとしません。土下座して懇願し続ける勇助を見ていた喜代美は、突如、勇助と並んで土下座すると草々に「私からもお願いします」と言いだしました。

初高座を許された勇助に正平は「ほんまの気持ち」を明かす大切さを説きつつ、自分にそれが出来ていなかったことを覚りました。そこへ正平を案じた糸子が突然の訪問。正平に甘えたことを侘びる糸子に、正平も甘えなかったことを詫びると、二人は小浜に帰って行きました。

明くる日、勇助の芸名が「徒然亭小草々」と告げられました。喜代美が初高座祝いの塗箸を贈り得意になって塗箸の哲学を勇助に語るその後ろで小次郎がハラハラしています。喜代美が贈ったその箸は手違いで正平の失敗作の塗箸に入れ替わっていたのです。

しかし、勇助は正平の塗箸に感激し、正平自身が「小手先の器用さだけでどうにか体裁が整っただけの失敗作」と断じたその塗箸を、自戒のお守りとして大切にすることを誓い、晴れて初高座に登壇。初高座では客席を大いに湧かせることに成功するのでした。


『ちりとてちん』第23週 第133回
「終わりよければ滑ってよし」感想

稽古場で草々が勇助を諭しました。師匠の風格が眩しいほどでした。「よかったな喜代美で、どついたのが俺だったら初高座は一年後」と語る草々。初高座が一年順延に加えて大怪我していたかも知れません、どついたのが草々だったら。

続けて「お客さんらが落語を今の世に伝えてくれた、それを絶対に忘れてはあかん」落語を伝えてくれたお客さんの象徴みたいな存在ですね、磯七さんは。と言うか、落語を伝えてくれたお客さんの伝統を磯七というキャラクターに託しているのでしょう。

勇助の磯七さんへの非礼は許してもらえたものの、磯七さんの落語会での初高座は許さない早々。勇助も土下座して「散髪屋さんの落語会に出させて下さい」と懇願。執拗に食い下がる勇助の懇願は嘘かまことか。

するといきなり喜代美も土下座「私からもお願いします、今度の落語会に木曽山君を出して下さい」喜代美が言うには「こんなに一生懸命頼んどんのにほっとけんでえ」喜代美はいつの間にか筋金入りのおかみさんになりましたね!

次の場面では、草々、喜代美、勇助が三人顔を揃えて寝床で土下座し「前言撤回」の懇願。その三人に磯七さん「もうええって。俺は一遍でも落語が多く聞けたらそれで嬉しい」磯七さん、どこまで小粋な人なんだろう。

一件落着し、正平が勇助を諭しました。「やっぱり嘘はほどほどにしといたほうがええで、木曽山君がほんまの気持ちを打ち明けたさけ、お姉ちゃんかてほんまの気持ちでぶつかれたんや、そうせんとええ関係はつくられんと思うで」

正平もいつの間にか勇助の人生の師匠になってしまいましたね。また、正平は勇助に諭しながらも「ほんまの気持ち・・・僕はそれが出来んかった」留学の夢、恐竜博士の夢についての両親との関係を顧みたのでしょう。

そこへ糸子お母ちゃん、割烹着姿のまま突然の登場。紳士物のパンツが半額だったら買って来たと言うも、これは明らかに正平が心配でならないことの照れ隠し。喜代美も鋭くその点に突っ込み「ごちゃごちゃ理由つけて迎えに来たんやな」

照れ隠しが暴露された糸子お母ちゃん、もう隠しだてする必要がなくなり安心して本音を吐露「正平、ごめんな。お母ちゃん長いことあんたに甘えてしもうて」勇助との関わりの中で覚ったばかりの正平も「僕こそ、長い間よう甘えんでごめん」

母と息子はようやく「ほんまの気持ちでぶつかり」「ええ関係」を作り直せましたね。正平の次の課題はお父ちゃんとの「ええ関係」、「小浜帰ってお父ちゃんとよう話してみる」の一言に、糸子お母ちゃん、正平と手をつないでスキップしながら一路小浜へ。

明くる日、晴れて「徒然亭小草々」を名乗ることになった勇助。初高座祝いに塗箸を贈り得意げにおじいちゃん直伝の塗箸哲学を語る喜代美を止めににかかる小次郎。どうした手違いか贈った塗箸は正平の塗箸だった!

でも、人生の師匠・正平のストイックな思いが詰まったその塗箸に小草々は感激。その塗箸を「これは失敗作や、小手先の器用さだけでどうにか体裁が整っただけ」と語った正平の言葉を噛み締める小草々。

「小手先で器用に落語やったらあかん、大勢の人に支えられてはじめて本物の落語が出来るようになる。自分ひとでやってる気になった時には、これ見てそのこと思い出せ言うことですね」

後年の喜代美によるナレーションで「この後ずっと、正平の塗箸をお守りのように持ち歩き、くじけそうな時はこの塗箸を見て自分を励ました」ということなので、小草々のこの時の感激は本物間違いなし。

落語『はてなの茶碗』の「更なる展開」を元歌にした、正平の塗箸にはこんな素敵な形での更なる展開が待っていたなんて、どれだけ良く出来た脚本かと、あまりにびっくりして腰が抜けそうになったことでした。

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