連続テレビ小説(朝ドラ)『梅ちゃん先生』
本放送:2012年5月23日(水)放送
再放送:2014年11月19日(水)放送
第8週 第45話「ゆずれない思い」
『梅ちゃん先生』第8週 第45話「ゆずれない思い」あらすじ
昭和25年6月。終戦から五年が経過し日本が目覚ましい復興を遂げつつある中、蒲田界隈の家々も次々に新築され街中には槌音が響き渡っています。芳子は下村家の新築を望むもののそんな芳子の声には耳を貸さず清貧を貫き通すと建造は宣言。
梅子は医専の最終学年の五年生になっていました。竹夫は貿易会社を起業したった一人の会社ながらも社長となり、一方の松子は商社勤務を続けています。その前年には中島は妻を亡くし、愛人だったあかねが正妻になったと週刊誌で報道されていました。
そんなある日、下村家に加藤と名乗る男が訪ねてきました。戦時中に松子の婚約者・智司が軍医として配属されていた病院に入院し世話になったと言います。入院中に智司から婚約者の話しを聞かされていた加藤は松子に挨拶したかったと来訪の目的を告げるのでした。
その加藤が、再び下村家にやって来ました。今度は建造に会いたいという加藤。松子への求婚ではと勘ぐる芳子でしたが、工務店の営業をする加藤は下村家に新築を売り込みに来たのでした。言葉巧みな加藤の説得に新築に反対しいた建造も考え直すことに。
『梅ちゃん先生』第8週 第45話「ゆずれない思い」感想
雪の降る夜の闇市での、竹夫くんとあかねちゃんの悲しい別れ。前回のあの寒い夜から一気に時間が経過しました。前回までは戦後の混乱が色濃く残る世の中を背景に、竹夫くんとあかねちゃんの悲恋が一層悲しく見えたものでした。
でも、今回は世の中が前回に比べて一気に豊かになって来ました。そのギャップの演出が心地よいですね。このギャップを見せたいがために、前回の悲恋を土曜日で完結させず週の途中で完結させたのでしょうか。
たった一人行くアテもなく、荷物一つで陽造さんのもとを旅立った竹夫くんは小さいながらも事務所を構える貿易会社の社長さんに。親元にいる時は見るからにボンボン、それが陽造叔父さんに鍛えられ逞しくなってきましたが、今回さらにいい男に。ボンボン、下積み時代、そして起業家。この演じ分けが素晴らしい。
でも、あかねちゃんとの悲恋はまだ心に刺さったままみたいです。机の上にさりげなく置いてある週刊誌にはあかねちゃんの記事。そして、あかねちゃんのことを過ぎ去った過去の思い出としてはまだまだ語れない様子の竹夫くん。心の傷は深そうです。
さて、建造お父さんが今回も可愛い。家の新築を頑に拒絶。清貧を貫くの一点張り。それが工務店の営業の加藤くんの言葉巧みな営業トークで心が揺れる揺れる!大黒柱がない!と指摘されつつ一家の大黒柱と持ち上げられた建造お父さん。家の柱を愛おしそうに撫でる姿が可愛いことこの上ありません。