NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『あまちゃん』
本放送:2013年6月21日(金)
再放送:2015年6月26日(金)
再々放送:2023年6月23日(金)
第12週 第71話 「おら、東京さ行くだ!」
『あまちゃん』第12週 第71回
「おら、東京さ行くだ!」あらすじ
夏と春子の間の長年の確執は解け、母と娘はついに和解しました。今なら母親の気持ちも娘の気持ちもわかるだろうと夏に諭された春子は、決然としてアキに告げました。「駅長も、組合長も、観光協会も、ママが説得してあげる」
ほどなくして観光協会で、アキとユイの家族、北三陸の人たち、そして水口立ち会いのもとで、アキとユイのハートフルとの契約書調印が行われました。北三陸の景色を名残惜しむアキ、ユイは何があっても帰らない覚悟を固めました。
北三陸を発つ前日には、アキは心ゆくまでに素潜りを楽しみました。これが最後のウニ漁だから今日は本気穫りだとアキは大量のウニを穫り、その日、集まっていた観光客たちを大いに喜ばせるのでした。
東京に出発する朝、夏は餞別に「北の海女」の鉢巻きをアキに贈ると、孫との別れがつらいのか、どこかに姿を消してしまいました。北三陸駅では先輩海女たちに見送られ、大吉の出した臨時列車にアキはいよいよ乗り込みます。
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『あまちゃん』第12週 第71回
「おら、東京さ行くだ!」感想
アキちゃんがどれほど海に潜ることが好きだったのか、どれほど北三陸を地を愛していたのか。そして、北三陸の地にやって来て一年以上が経ち、いつの間にかどれほど成長していたかがよく分かる回でした。
今回71話を観ていてあるブログを思い出しました。それは日本に留学に来たひとりの台湾人のブログで日本に滞在する間に経験したことを自国語の北京語で綴ったもの。僕は北京語はさっぱりなのでブログの文章の意味はわかりません。
しかし、そのブログ主が留学期間を終えて日本を発つ前日に撮影したであろう、住み慣れたアパートの部屋。部屋の窓から見えるそのアパートの駐車場に並んでいる車。最寄り駅、駅前の自転車置き場、コンビニ、本屋さん、自動販売機などの写真の数々。
恐らくそこに住んでいる間は見向きもしなかったであろう当たり前過ぎる光景ばかりが写真に撮られ、その街、その部屋をその留学生がどれほど愛していたかがひしひしと伝わってくるもので、北京語は読めなくてもその気持ちは十分過ぎるほど理解できました。
前置きが長くなりましたが、今回のアキちゃんが名残惜しそうに眺めているのはそんな光景ばかりでしたね。どこか高台に上って北三陸の全景が見えるような非日常の景色ではなく、家から見える景色だったり、毎日通った袖が浜漁港だったり、駅だったり。心に沁みる北三陸の日常の景色でした。
そして、夏ばっぱも春子さんも実に凛々しく美しい。これまでで一番観ていて気持ちいい『あまちゃん』71話でした。
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今日も流れていたけれど、北三陸をじっくり眺める場面のバック音楽が、
宮沢賢治作詞・作曲の歌なんですよね。「夏の紅白」で、その年の朝ドラ
「ごちそうさん」でブレイクした高畑充希が、司会やりながら歌ったとか。
彼女のCDにも入っていますが。
東京編になれば当分流れないのでしょうね。
契約書にちゃんと親の名前と判子ありましたよ。
すべて円満に解決。
と思わせての翌日。明日、初見の人は絶句するだろうな。しっかり
今週は伏線というか、フラグを立てていることに注目。日常の何気ない
会話の中で家庭破綻をさりげなく忍ばせているのが怖い。
母親も着いていく、という当たり前の発想、本当にまったく気づいていなかった
のでしょうね。まあ、東京に戻りたくないのは春子さんの方が強かった
でしょうから。
便せんを開きました。自分の過去に向き合う覚悟ができました。
「天野春子」の名前入りの海女衣裳。まさかこれも伏線になっていたなんて、
誰も気がつかなかったでしょうね、何度も出ているのに。
なんという「日常のありがたさ」。
私も引っ越しする時、
最後に、部屋にお辞儀をします。
アキ&ユイがハートフルとの契約書にサインする場面で、二人の正式名が天野秋、足立結衣と判明した回ですね。
それはともかく当時二人は高校生でしたから、契約書には保護者の署名と押印も必要だったのではないかと思いますが、そのシーンはありませんでしたから、多分しなかったのかな。もし署名していれば、水口が持ち帰った契約書に荒巻が目を通した瞬間にアキが天野春子の娘だと気付いて真っ青になったたことでしょう。まあそういう事務的なことにはタッチしていなかったかもしれませんが。