まれ 71話 圭太と一子の溝が深まる

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『まれ』
2015年6月19日(金)放送
第12週 第71話 「官能カスタードクリーム」

『まれ』第12週 第71話 「官能カスタードクリーム」あらすじ

希はクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)の練習のし過ぎで手首を痛めてしまいました。傷む手首を隠しながらの作業で希は仕込みの失敗をしでかし、大悟から厳しく叱責されてしまうのでした。

その頃、圭太は一子に会うために大阪にやって来ました。しかし、圭太が一子の店に到着したその時、一子は仲間たちと温泉旅行に出発するところでした。圭太の顔を見ても迷惑そうな表情を見せる一子に、圭太はショックを受けました。

圭太と一子の二人の間の溝は修復が困難なほどに深まっていました。大阪を去り際、圭太は一子に告げます。自分と続ける気があるのなら夏の成人式に能登に戻れ。能登に戻らなければそれが一子の答えと理解するつもりだと。

一方、深く落ち込んだ希は藍子と電話で話しをしました。藍子との会話の中にヒントを得た希は「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」をようやく完成。希が完成させたケーキは未熟ながらも大悟から認められ、半額での販売が許可されるのでした。

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『まれ』第12週 第71話 「官能カスタードクリーム」
 事前発表あらすじのレビューと解説

大悟が希に果たした課題のケーキ「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」は、希にとっては技術面では勿論のこと、人生経験の浅い希にとってもあまりにも困難な課題でした。その困難さを克服するために無理に無理を重ねる希ですが、無理がたたって腱鞘炎(けんしょうえん)に。同時に心も悲鳴を上げはじめます。

「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」は、愛してると言い寄る女性を、お前など愛していないと突き放し相手の女性を焦らす男の恋の戦術がタイトルになっている曲です。そしてそんな微妙な駆け引きを表現するかのようにケーキも難解なルセットから成っています。

バニラの甘美な香りが女をその気にさせ、一方でグリオット(チェリーの一種)の強い酸味が女を突っぱねる。相反する香りと味覚が口の中で緊急会議を開くような微妙な味わいを再現するのは、今の希にはあまりにも難しい課題でした。

しかし、ケーキづくりに挑戦する過程で経験する困難の数々や、大輔との恋の駆け引きなどの経験を積んで酸いも甘いも知り尽くした希は、やがて大悟をも感動させるような「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」をつくれる日が来ることを信じてやみません。

一方、圭太と一子の関係も首の皮一枚でつながっているような際どいところまで来てしまいました。自分と付き合い続けたいのなら夏の成人式に帰って来い。夏の成人式に帰って来なければそれは別れの意志表示だと受け取る。圭太は一子に踏み絵を踏ませようとします。

『まれ』第12週 第71話 「官能カスタードクリーム」
 朝ドラ観賞後の感想

「人も人生もいろんなものが混ざっているから面白い」

藍子さんのこの一言に突破口を見いだす希ちゃんのエピソードを見て『ちりとてちん』のお爺ちゃんの「塗箸の教え」を思い出しました。

『ちりとてちん』のお爺ちゃんは若狭塗箸の職人。漆を塗り重ねる輪島塗と異なり、若狭塗りは漆に貝殻を細かく砕いたものなどを漆とともに塗り込み、塗りが終った後それを研ぐことで塗り込まれた貝殻が模様として現れて来る手法を用いています。

そして『ちりとてちん』のお爺ちゃんは、漆とともに塗り込んだものが多いほど美しい模様になって出て来るとヒロインに説明。この「塗箸の教え」に通じるものが藍子さんの言葉の中に見え隠れしていました。

さて、大悟さんによる希ちゃんのケーキの評価の言葉「小学生の初恋だな」は辛辣を極めた酷評のようにも聞こえます。しかし「塗箸の教え」的には、希ちゃんの人生経験が少ない故に塗り込まれたものが少ないながらも、模様は美しく現れているという肯定評価と受け取ることが出来るかも知れません。

そして肯定評価を下したからこそアウトレット販売が認められたのでしょう。

▼ポイントレビュー
・輪島塗のペンダントを一子ちゃんに渡せずじまいの圭太くん。ペンダントを収めた桐の箱をバッグに戻す姿が切ない。
・圭太くんの「俺と別れたいか」という問いかけに、わからないと答える一子ちゃん。NOと答えなかったのは圭太くんにはかなりのショック。
・愛を語り出すと止まらない魔性の女・文さん。無言で同意する元治さん。

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コメント

  1. ちぃちぃ より:

    おはようございます。

    やっと完成した『ジュテーム・モワ・ノン・プリュ』は、「小学生の初恋の味」ですか。

    「優」ではないけど、「可」ってことですね。

    初めて自分のケーキが(半額だけど)店頭に並んで、希ちゃんとてもうれしそうです。

    希ちゃん、夢にまた一歩近づきましたね。

    追伸:昨日の朝蔵さんの感想の中で、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と表現されてましたが、「あばたもえくぼ」もありますよね。
    同じ行動でも、好意を持つ相手にされたら「あばたもえくぼ」で、嫌いな相手だと、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ってことで…。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      半額ながらも今回は実に大きな進歩だったと思います。
      一方で半額セールが決まった時の、陶子さんと浅井くんの落胆ぶりがちょっと痛々しかったです。