あさが来た 4話 天王寺屋の嫡男・惣兵衛

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年10月1日(木)放送
第1週 第4話 「小さな許嫁」

『あさが来た』第1週 第4話 「小さな許嫁」あらすじ

加野屋であさの許嫁・新次郎との挨拶を済ませたあさたちが次に向かったのは、はつの嫁ぎ先となる山王寺屋の眉山家でした。眉山家の家族の面前でも、あさの奔放な振る舞いは騒動を巻き起こし、あさは面々を唖然とさせました。

一方のはつは、許嫁の惣兵衛の無愛想で様子や、義母となる菊の気位の高さに一抹の不安を覚えていました。今井一家が天王寺屋を訪問中、五代才助が金の工面に来るものの惣兵衛は才助を門前払い。その惣兵衛の心ない態度は忠興やはつを驚かせます。

五代才助が山王寺屋に金の工面に来たのは、上海で購入契約を結んだ汽船の代金支払いのためでした。しかし惣兵衛に借り入れを一蹴された怒り心頭の才助は、大久保利通と酒を酌み交わしいずれ大坂の商人をつぶしてやると息巻きました。

大坂の旅を終え、あさとはつは京都に戻りました。姉妹が家に戻ったその夜、はつは許嫁の冷たい人柄に心を痛めていました。嫁ぎたくない。しかし嫁がなければいけない。その夜、嫁いで行く悲しさに耐えきれないあさとはつは抱きあって号泣するのでした。

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あさが来た ヒロインの姉・はつが歩む人生/ネタバレあり

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『あさが来た』第1週 第4話 「小さな許嫁」
 事前発表あらすじのレビューと解説

ヒロイン・あさの姉でしっかり者のはつは、結婚後、艱難辛苦の日々を強いられる運命にあるのですが、今回描かれるはつの嫁ぎ先・山王寺屋(眉山家)の陰鬱な様子が、はつがこれから歩むことになる人生を暗示するかのようです。

また、前回のエピソードの中であさと「運命的な出会い」を果たした五代才助の存在を強く印象づけるかのごとく、今回も五代才助が登場します。五代才助は山王寺屋にやって来るその目的は金の工面。

その五代才助を門前払いするはつの許嫁・惣兵衛の対応を通して惣兵衛の人と成りを手際よく描写。二回続けて五代才助を登場させ印象に強く残し、その五代才助を小道具にして惣兵衛の人柄を説明する無駄のないキャラ活用がみごとです。

話が前後しますが、はつの許嫁・眉山惣兵衛を演じるのは柄本佑さん。朝ドラ史上最も陰鬱な男性キャラ・惣兵衛の、「正座しながらの貧乏ゆすり」という怪演が今回の大きな見どころかも知れません。

『あさが来た』第1週 第4話 「小さな許嫁」
 朝ドラ観賞後の感想

山王寺屋(眉山家)の母子怪演

柄本佑さんのお父上ゆずりの怪し過ぎる演技から目が離せない!これまで妹の前で一度も涙を見せなかった(らしい)はつちゃんを泣かせ、あの忠興お父ちゃんを絶句させた惣兵衛くんの陰鬱・陰険キャラは想像以上の怖さでした。

正座して姿勢を崩さずに貧乏ゆすりする凄技。「薩摩さま」がらみで見せた裏表がこの上なく明瞭な態度。何を考えているのか分からない能面を超えた能面顔。ここまで怪しいキャラでありながら、演技が過剰に走ることなくこんな人いるかも知れないと思わせるリアル。

見栄っ張りが暴走して止まらない菊お母ちゃん。その暴走を止めたいけれど怖くて止められない入り婿の立ち場が切ない栄達お父ちゃん。この二人の不仲夫婦と夫婦漫才の間を綱渡りするかのような絶妙なバランスもたまりません。

姉妹に泣かされました

第4回にして涙腺をここまで激しく攻撃されるとは思いもよりませんでした。将来を思って悲しむはつちゃんとあさちゃん。自分たちでは子供過ぎてどうすることも出来ないもどかしさと切なさ。いずれ二人して暮らせなる未来を思っての寂しさ。

そんな胸がつぶれるような会話を通して見えてくる姉妹の親友みたいな仲の良さ。そんな姉妹が一緒にいることが出来る時間が残り少なくなっている悲しみ。

そんな悲しい場面ですが、本格的な別れの涙が描かれるのは来週です。次週の別れのクライマックスを前にして、今週の二人の涙の場面があまりにも悲しくならないよう、久太郎くんを登場させることで場を和らげるバランスの取り方も見事でした。

話変わってお姉ちゃんの悲しみが伝染してちびあさちゃんの目から大粒の涙がポロポロ流れ出したのにはビックリしました。芝居とはとても思えぬ間の取り方。本当に悲しんでいたといしか見えません。

次週以降、ちびあさロスに悩まされることになりそうです。

五代才助と上海

大坂でちびあさちゃんと五代才助が衝突したのは1862年(文久2年)。この年、リアルの五代才助は幕府の船で上海に渡航し、薩摩藩が所有するための汽船を購入しています。その史実を劇中に用いたようです。

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コメント

  1. koji より:

    僕も、ちびあさロスになるかもしれません。

    ちびはつも含め演技もそうですが朝ドラ史上最高に裕福な家の娘達だけあって着物姿もオシャレで本当に可愛いですよね(^_^)。

    さて、本作はこれまでの作品の所謂「月曜バージョン」のオープニングが初回から3日連続でしたが今回から通常バージョンになりましたね。

    初回は兎も角として、第2回と3回はキャストの数が多かったことに加え、キャストクレジットをバック画像に合わせて移動させる手法だからなのかなと思いました。

    それと京から大坂の行き帰りの道中のシーンはありませんでしたね。現在のような交通機関もなく武家でなければ輿の使用も有り得ないし人力車も明治になってからの交通手段だと思うので、やはり徒歩だったのでしょうね。

    当時の人は士農工商関係なく今の僕らの想像よりも足腰が強かったと思いました。

    ちなみに山王寺屋で、はつが箏を奏でているシーンでは「ヒグラシ」の鳴き声が、今井家での眠りにつけないシーンでは「コオロギ」の鳴き声がしてました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 朝ドラ史上最高に裕福な家の娘達だけあって着物姿もオシャレ

      加えてこれまで登場した三つの家の中も洗練されていて、それらを見ているだけで幸せな気分にひたっています。

      > やはり徒歩だったのでしょうね。

      新次郎さんが第5回で京都にやってきましたが、あの旅装はいかにも徒歩でやってきた出で立ちでしたね。

  2. のよ より:

    「まれ」ではお世話になりました。またこちらも、毎日楽しみに拝見しております。

    本当に、玉木さんとディーンさん、お二人とも美形の男性ではありますが、ちびあさちゃんのお相手としての登場は、トウが立ち過ぎ、違和感ありまくりで、笑っちゃうほどです。特に玉木さん…、正直、一時でも若い俳優さんを人選してほしかったです。玉木さんも気の毒(^-^;?

    柄本君は、「事前発表あらすじ」どおりの怪演、いやそれ以上でした。はつちゃんがかわいそう過ぎて、一緒に泣きました。そんな視聴者も多かったのではないでしょうか(T_T)

    尊大で見栄っ張りな奥方の萬田さんも素敵で、これはもう立派な大悪役2人…、良い人しか出てこなかった「まれ」とのメリハリ、ありすぎですね…(^-^;

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通り、山王寺屋の母子は前作ではついぞ見られなかったリアルな悪人でした。とりわけ惚兵衛くんが見事。それでいていそうでいない怪物キャラながら、てらいが全くなくそのバランスの取り方はビックリポンです。

  3. よるは去った より:

    最後の姉妹が抱き合って大泣きする場面にさして重さを感じなかったのは私だけでしょうか?性格は反対でも「京の家を離れたくない。」「大阪へ嫁ぎたくない。」という想いは同じなんだなという感が強かったのですが。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      姉妹の号泣場面はあえて重さを出さないようにしたのかも知れません。久太郎くんを最後に登場させることでマイルドな味付けにされていたと思います。本格的な別れの涙は来週描かれるので今週は意図的に軽くしたのでしょう。