あさが来た 第11週 九転び十起き

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年12月7日 〜 12月12日放送
第11週「九転び十起き」

『あさが来た』第11週「九転び十起き」あらすじ

あさが出産予定日を目前に控えたある日のこと。あさの目の前で正吉が心臓発作を起こして倒れてしまいました。正吉は以前より発作を繰り返し、症状は日に日に悪化していました。しかし新次郎と榮三郎にはそのことを隠して通してきたのです。

一方、あさは無事に女児を出産しました。家族に祝福されながら生まれてきた白岡家の初孫は「千代」と名づけられます。あさは出産後しばらくの間、子育てに専念するために仕事からは離れることにしました。

1877年(明治10年)。あさが仕事に復帰して間もなく加野屋に大問題が生じました。九州の加野炭鉱で落盤事故が発生したのです。幸い死者は出なかったものの、サトシはあさを責め立てました。あさが炭鉱夫の仕事を競い合わせたことが招いた災いだと。

正吉に頭を下げられた雁助は、炭鉱の経営立て直しのため九州に足を運びました。この事故にはサトシが絡んでいると察した雁助は炭鉱に着くなりサトシを詰問。一方、新次郎も炭鉱で会ったサトシのことを思い出していました。

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『あさが来た』第11週「九転び十起き」各回あらすじとレビュー

第61話 12月7日(月) 今井家の銀行開業が目前
第62話 12月8日(火) 正吉が心臓発作で倒れる
第63話 12月9日(水) あさが長女・千代を出産
第64話 12月10日(木) 加野炭鉱で爆発事故発生
第65話 12月11日(金) あさと友厚が炭鉱に到着
第66話 12月12日(土) 雁助九州へ/正吉倒れる

『あさが来た』第11週「九転び十起き」
 事前発表あらすじレビューと歴史・時代背景の解説

あさの実家、今井家の銀行業への進出。新次郎たちの「散切り頭」。日本の文明開化が着々と進んでゆく様がこれらのエピソードによって表現される第11週はまた、『あさが来た』前編のクライマックスに向けてのフラグが立ち始めます。

第11週のレビューと見どころ

今週は、あさが念願の第一子を出産し、加野屋が祝賀ムードに満たされるその一方で、次週以降に回収される悲しいフラグ、辛いフラグ、そして恋バナフラグの三つのフラグが今後のストーリー展開から目を離せなくしてくれます。

【1】悲しいフラグ
正吉が倒れます。少し前に、自分の死を暗示するかのような正吉の言葉があさを不安がらせる一幕がるのですが、今回その不安が具体的な形になってあらわれます。

【2】辛いフラグ
フラグというより辛い事件そのものが発生。炭鉱の落盤事故です。ただし、この痛ましい事故を経て、その後に希望を持てるような明るい展開も用意されていますが、ここでは伏せておきます。

【3】恋バナフラグ
大番頭の雁助とあさのお付き・うめがお互いの距離を縮めてゆく場面が描かれます。ただし、この二人のフラグの回収はまだ先のことになりそうです。

歴史・時代背景

1876年(明治9年)
前週に引き続き1876年(明治9年)から今週の物語はスタートします。劇中で、この年にあさは長女・千代を出産。史実でも広岡浅子は同年10月に長女・亀子を出産しています。

亀子は後に広岡家が婿養子に迎えた一柳子爵の次男の恵三と結婚。恵三は浅子が創業した大同生命の社長に就任しますが、劇中の千代の成長後の展開についてはこの記事をエントリーした段階では不明です。

尚、1876年(明治9年)には今井家の実在モデルの三井組が「三井銀行」を開業。劇中でもこの史実をモデルとした「今井銀行」開業の話題が登場します。

また今週、「断髪令」により新次郎、榮三郎、そして雁助の三人が揃って散切り頭にする場面が描かれます。「断髪令」は正式名称を「散髪脱刀令」と言い、劇中の時代の5年前すなわち1871年(明治4年)に布告された法令です。

この法令は髷(まげ)を禁止する法律と認識されることがよくありますがそれは誤解で、髪型を自由にしても良い、髷(まげ)を断っても構わないという法令です。1873年(明治6年)に明治帝が斬髪されて以降、斬髪者は増加しました。

1877年(明治10年)
1877年(明治10年)といえば西南戦争が有名ですが、劇中ではこの戦争が登場人物たちと関わることはないようです。

一方、劇中ではこの年に加野炭鉱の落盤事故が発生します。しかし史実では加島屋が炭鉱経営を手がけ始めたのは1884年(明治17年)以降のこと。

また、劇中の落盤事故による死者はゼロと描かれますが、実際の潤野炭鉱の爆発事故では15名の炭鉱夫が事故に巻き込まれて死亡。多額の損害賠償が加島屋の経営を圧迫することになりました。

『あさが来た』第11週「九転び十起き」一週間のエピソード観賞後の感想

新しい時代を受け入れ散切り頭にした新次郎さんはじめ加野屋若手の面々。その一方で古い時代の世代を代表させているかのような存在・正吉さんに忍び寄る死の影。

また、家族が心から祝福する中でのあさちゃんの出産という慶事。その直後にあさちゃんと加野屋を襲った悲劇=炭鉱の落盤事故。

新旧世代の対比。そして明と暗の対比。二つの対比を軸にした振れ幅の大きい週でした。

上に記した大きな二つの対比に加えて、登場人物それぞれの思いや立場の相違を対比させる描き方も秀逸でした。

あさちゃんの妊娠と出産を喜ぶ者がいる一方で、頭ではおめでたいこととわかっていながら心では素直に喜ぶことが出来ないふゆちゃん。

大阪一の両替商の暖簾への郷愁から、炭鉱を受け入れることが出来ない雁助さんはしかし、炭鉱からの利益で加野屋が持ちこたえていることを他の誰よりも理解しているはず。

榮三郎くんが銀行に否定的なのは、銀行そのものよりもあさちゃんへの対抗心や嫉妬心を雁助さんの銀行否定論に乗っかることで正当化しているのかも知れません。

そんな様々な思いが交錯しながらも、それぞれの思いを否定することなく、それぞれの登場人物に寄り添い愛情を注ぐ人物描写が秀逸。

登場人物たちを安易に善悪に区別するようなことなどせず、それぞれに正義があると認める脚本家の先生の優しい視線が心地よい『あさが来た』第11週でした。

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4 Responses to “あさが来た 第11週 九転び十起き”

  1. tonton より:

    またタイトルが変更になってました「九転び十起き」

    http://www.nhk-sc.or.jp/stera/

  2. とおちゃん より:

    朝蔵さ~ん♪
    いつも楽しみに拝読しています。
    明治9年は1876年ではないでしょうか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      ご指摘ありがとうございます。
      早速、訂正させて頂きました。(8と7の逆転箇所が4箇所もありました)

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