あさが来た 46話 あさと新次郎のすれ違い

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年11月19日(木)放送
第8週 第46話 「京都、最後の贈り物」

『あさが来た』第8週 第46話 「京都、最後の贈り物」あらすじ

石炭需要の急増で加野屋の炭鉱経営は軌道に乗り始め、あさは大阪と九州の往復を繰り返す生活で多忙を極めていました。九州の炭鉱で、あさは一目置かれる存在になっていました。そんなある日、あさは暗い目をしたサトシという名の坑夫と出会います。

一方、あさとのすれ違いの生活が続く新次郎は度々惣兵衛のもとを訪れては、藍之助の面倒を見ていました。あさ不在の寂しさを新次郎は紛らしているのではないか。はつは妹夫婦を案じていました。

その頃、はつは惣兵衛との間で第二子を懐妊。惣兵衛は人が変わったように農作業と子育てに精を出し、はつと夫婦睦まじく暮らしていました。そんな中、惣兵衛ははつに提案しました。いつか土地を買って百姓を生業にしないかと。

はつの第二子の妊娠。新次郎とのすれ違いが続く生活。そして、新次郎に強い関心を寄せるふゆの存在。あさは多忙を極めながらもその胸中は複雑でした。そんな中、おもがけない来客があさを訪ねて来ました。梨江が京都を離れる挨拶にやって来たのです。

<<前回45話 | 次回47話>>

『あさが来た』第8週 第46話 「京都、最後の贈り物」
 事前発表あらすじのレビューと解説

はつが第二子を妊娠します。惣兵衛も子煩悩ぶりを発揮し、慎ましい生活ながらも人が変わったように生き生きと暮らす日々。

そんな中、惣兵衛がどこかに土地を買って百姓として出直したいとはつに提案。惣兵衛の提案をはつは喜んで受け入れます。

度重なる艱難辛苦を経て、はつと惣兵衛が新しい人生を目指しはじめる再生の物語への第一歩の場面は、涙腺を危険な状態にするかも知れません。

さて、はつと惣兵衛が心を通い合わせ、ささやかな夢に向かって新たな歩みをはじめるその一方で、炭鉱経営に没頭するあさと新次郎のすれ違いが目立ち始めます。

また、炭鉱でいつも暗い目をしてあさを睨みつけているサトシの存在が、今回あたりからクローズアップされてゆくようです。

ただしサトシの心の闇の回収はまだ先の話しです。

『あさが来た』第8週 第46話 「京都、最後の贈り物」
 朝ドラ観賞後の感想

あさちゃんが久しぶりに加野屋に戻ってみると、いつの間にか加野屋の周囲の人々の心はあさちゃんの想像の及ばぬ方向に動き始めている。あさちゃん不在の間に出来た、加野屋の面々の間に生じた微妙なギャップが妙にリアルな第46回でした。

雁助さん

加野屋の店先に亀助さんが設置した「加野炭鑛」の看板に胸中複雑な雁助さん。その雁助さんの思いをどうやら察しているらしいうめさん。

時代の変化、加野屋の変化を素直に明るく受け止めている亀助さんと、変化を受け入れられない様子の雁助さん。久しぶりに加野屋に戻ったあさちゃんを店先に出て迎える亀助さんと雁助さんの対比が見事です。

そしてこの二人の間に生じたギャップ、あさちゃんとの確執にも発展しかねない小さなギャップに、多忙を極めているあさちゃんはまだ気がついていない。この小さなすれ違いがこの先拡大してしまうのか。それを思うと切ないギャップです。

新次郎さんの孤独

あさちゃん不在の間ずっと、新次郎さんはおもちゃを手土産に藍之助くんの元に通い続けていた。白蛇はんを差し置いて「お父ちゃん」と呼ばれるまでに通い詰めていた。

お父ちゃんのお株を奪われ焦る白蛇はんが、新次郎さんに自分で子供を作ったらいいとまさかの逆襲。この逆襲は今の新次郎さんにとっては痛過ぎました。

そして、白蛇はんの何気ない一言が新次郎さんにとってどれほど大打撃だったかを察し、慌てて白蛇はんをたしなめるはつちゃんのフォローはさすがと言う他ありません。

新次郎さんが、あさちゃん不在の寂しさを紛らわすために藍之助くんの元に通い続けていたことを恐らくふゆちゃんも知っているのでしょう。

はつちゃん同様に、ふゆちゃんもまた新次郎さんの孤独を洞察している。新次郎さんの孤独を理解していないのは皮肉なことに妻であるあさちゃんのみ。

しかも、はつちゃんと異なり、ふゆちゃんの新次郎さんの寂しさへの同情は単なる同情ではない。

新次郎さんの孤独を軸に、とんでもない事態になってきました。

姉御

加野屋では種々のギャップが生じ始めるその一方で、炭坑では坑夫たちから「姉御」と呼ばれ慕われるあさちゃん。

今のあさちゃんにとって加野屋はアフェイ。炭鉱がホーム。

そこまで言ってしまっても決して言い過ぎでない状況下、あさちゃんにとってのホームであるはずの炭鉱でも、納屋頭・サトシの暗く反抗的な目つきがあさちゃんが炭鉱をホームにすることを拒絶する。大阪にも九州にも、自分の居場所があるようでないあさちゃんです。

<<前回45話 | 次回47話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. bacon より:

    次の話が気になってしまい、朝蔵さんのサイトを見つけました。ありがとうございます。
    木曜日にふゆちゃんが呟いた「新次郎様、お気の毒に」に、それは違う!お気の毒なのは、あさだ!と苦笑いしました。
    仕事もしないで、はつのところに通えるのも、あさが頑張っているからでしょう。とはいえ、静かに見守る新次郎さんも大好きなので、これからもたのしみです。
    朝が来るのが本当に楽しみで、朝蔵さんのサイトとで二倍も三倍も楽しませて頂いています。
    これからもよろしくお願いします!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      当ブログがお役に立つことができ光栄です。
      ふゆちゃんは恋をして新次郎さんしか目に入らなくなっているのかもしれません。
      しかし、うめさんが暴走を食い止めてくれるので安心です。
      あさちゃんの嫁入りの際、当初の予定通りふゆちゃんがあさちゃんのお付きだったら、二人揃って暴走していたかもですね。

  2. 千秋様ファン より:

    ふゆちゃん、誰のお陰で食べてかれとるのや、と思いません?プンプン。
    史実では、ふゆのお子の子孫が
    いはるから、
    あんまり小憎らしい娘には 描けないでしょうけど。でも既に小憎らしいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ふゆちゃん、恋は盲目というやつでしょうか。
      正しい判断がつかなくなっているのかもしれないですね。

  3. ぴょん より:

    いつも楽しみに読ませていただいております。ちっとも家(庭)に腰を落ち着けようとしないあさちゃん。あそこまでアクティブではないにしろ、現代の働く女性は少なからず、あさちゃんと自分を重ねていると思います。実は私もそのひとり。自分の欲求を貫く結果、家族や連れ合いとのすれ違いが生じ、女としての義務と喜びをもしかしたら逃しているのかもしれない。でもそんな生き方で、どうか幸せになってほしい。みんなはらはらどきどきしながら毎朝見つめているんだろうな。それにしてもはるさん。よおく見ると夏目雅子さん似の非常な美人さんなのに何故かそうみえない(^^;。そしてタンカをきっては様になる一方、おじいちゃんや旦那様に甘えた声をだしていても、それがちっともハナにつかない。そうは見えないけど、実は相当の演技力なのですね(^^;

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      美人なのに同性からも支持され、男勝りなのに男を惚れさせ、そして甘ったれた声には愛嬌がある。全方向で愛されキャラの波瑠さん。

      働く女性の仕事と家庭の両立ストーリーは賛否入り乱れることがしばしばですが、ヒロインを演じるのが波瑠さんだから、女性だけでなく男性からも応援されるのかも知れませんね。

  4. えむ より:

    はじめまして。
    毎日楽しくレビューと感想を読ませていただいています。

    今日も見どころが沢山でした。
    特にはつの言葉「産むことしかできへん」。

    あさもはつも素晴らしい仕事をしているのに、互いにどこか足りてなさを…朝蔵さんの言葉どおりの「劣等感」を感じていることがわかる場面でした。

    そしてふゆちゃん。
    彼女の気持ちと状況がどのように展開していくのかドキドキです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「産むことしかできへん」

      はつちゃんのこの言葉にはドキリとさせられました。
      あの凜としたはつちゃんがここまで自分を卑下するのかとビックリポンです。

  5. ちぃちぃ より:

    おはようございます。

    炭鉱の看板を複雑な表情で眺める雁助さん。
    無邪気に女中さんたちと語らうあさちゃんを、離れた所からもの言いたげな表情で見ていたふゆちゃん。
    そして、炭鉱でも、他の炭鉱夫達が歓迎する中、暗い顔であさちゃんを睨むようにしていたサトシさん。

    これからの展開に全く目が離せなくなりました。

    あさちゃん、浮かれている場合じゃないぞ!!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      古き良き時代はおじいちゃんの臨終とともに終わり、いよいよ難題山積みの大人の物語が始まる予感満載の第46回でしたね。しっかり観ていないとついて行けなくなりそうです。

  6. atsu より:

    今日も気になるところ満載!!
    前回の皆さんの五代vs.新次郎のコメント、楽しかったです。私にはお互いが「お前、あさのよさがわかるのか?」と意外に思っていたように感じられました。あさは従来の女性像から相当はみ出しているので、わかる人は魅力を感じるし、ダメな人はダメ。今回ふゆが「新次郎様がかわいそう」とつぶやくを聞いて、よのやふゆの視点ではそう見えるのだと気が付きました。はつはタイプとしては従来の女性像の理想でありながら、自分と違うあさのよさもわかっている。朝蔵様の言葉通り密かに劣等感を感じていて、しかもそれを「自分も頑張らなければ」という励みにしているように思えます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > わかる人は魅力を感じるし、ダメな人はダメ

      おっしゃる通りですね。あさちゃんのようなタイプは当時であれば(もしかすると現代も?)さぞかし毀誉褒貶の激しいキャラかと。

      恐らく新次郎さんの中でも、あさちゃんの評価が二分されているのか知れません。五代さまと対峙した時に見せた、あさちゃんの価値を理解しているのは自分だという自負。

      一方で、新次郎さんにも普通の嫁との普通の暮らしを望む気持ちは皆無ではない。そんな気持ちがいささかでもあるから、ふゆちゃんに同情を寄せられているのかも。

      そんな風に考えました。

      • atsu より:

        ありがとうございます。
        >新次郎さんにも普通の嫁との普通の暮らしを望む気持ちは皆無ではない。
        その通りだと思います。正直、無理のないこととわかります。
        あさが将来自分以外の女性に新次郎の身近にいてもらうと決めるとしたら、あさにも新次郎の寂しさがわかり、でも常に自分がそばにいることはできないと思うからでしょう。あさは優しいですから。でも、同時にその決断があさ自身をどれだけ傷つけるかと思うと、考えただけで泣きそうになってしまうんです。