あさが来た 48話 忠興と忠嗣、東京へ出発

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年11月21日(土)放送
第8週 第48話 「京都、最後の贈り物」

『あさが来た』第8週 第48話 「京都、最後の贈り物」あらすじ

加野屋の店先に加野炭鉱の看板が掲げられました。しかし、加野屋を愛し大阪最大の両替屋で働くことに誇りを持っている雁助にはそれが納得ゆきません。看板が設置されて以来、雁助は機嫌の悪い日が続いていました。

一方、今井家は代々住んできた京都を旅立ちました。そして東京に向かう道中、忠興と久太郎改め忠嗣が五代友厚に挨拶するために大阪に立ち寄りました。散切り頭に洋装の忠興と忠嗣の姿はあさを驚かせます。

その頃、九州の炭坑では納屋頭のサトシの組の採炭量が減っていることが問題になっていました。治郎作もそのことが解せませんでした。サトシは治郎作に応えます。自分は大阪の人間が好きになれない。しかしこれから仕事に励むと。

そんな中、あさは正吉に相談します。正吉もあさが何を言い出すか承知していました。あさは銀行をはじめようと言い出したのです。加野屋が銀行を始めるのは時期尚早と答えた正吉でしたが、時代が大きく変わりつつあることを正吉やあさは実感し始めるのでした。

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『あさが来た』第8週 第48話 「京都、最後の贈り物」
 事前発表あらすじのレビューと解説

倒幕。新政府樹立などの騒動を経て新しい時代がはじまるフラグ、そのための産みの苦しみのフラグの二本が今回静かに立てられます。

新しい時代がはじまるフラグはあさの父・忠興と弟・久太郎改め忠嗣によって表現されます。間もなく京都を離れ東京に旅立つ今井家の父子は今回はじめて散切り頭を披露。見慣れたチョンマゲに別れを告げます。

そして産みの苦しみのフラグは二つあります。

心から愛する老舗両替屋・加野屋の店先に加野炭鉱の看板が掲げられたことが腑に落ちない雁助の姿が一つ。雁助は加野屋と袂を別つそうなのですが、古い時代との決別の苦しみが雁助との決別を通して描かれるのかも知れません。

もう一つは炭鉱でいつも暗い目をしているサトシが不穏な動きをはじめます。サトシが巻き起こす騒動の末に新次郎の少年時代のトラウマが回収されるかも知れません。

新次郎のトラウマとなった幼馴染はサトシだったのです。加野屋からのれん分けしたサトシの実家は倒産。幼馴染の辛苦に直面した新次郎はそれ以来、人を不幸にするお金が嫌いになってしまいました。しかし、騒動がトラウマ克服の契機となるようです。

サトシをめぐる騒動の産みの苦しみを経て、新次郎も新しい時代の風に乗り始めることになるのかも知れません。

『あさが来た』第8週 第48話 「京都、最後の贈り物」
 朝ドラ観賞後の感想

雁助さんが加野屋と袂を別つフラグ

雁助さんが本格的に加野屋が炭坑を手がけることへの不満をぶちまけたことに驚きました。決して寡黙とは言えません。無駄口をたたかないとも言いません。どちらかと言えば、番頭という立場からすれば余計な一言が多い方と言えるかも知れません。

しかしそれでも、あそこまで不服だとはっきり口にする雁助さんの姿は意外でした。

その一方で銀行開業のことを相談するあさちゃんに正吉さんが「わたしがおらんようになったら」と不吉な言葉を口にする。少し前の回のこと、京都から加野屋に戻った正吉さんが左腕をしきりにさすっていたのはもしかして心臓発作の前兆の放散痛かも知れません。

正吉さんがもしいなくなれば、あさちゃんが相談相手を失うだけでなく加野屋の経営への不平不満がたまりにたまっている雁助さんのストッパーもいなくなる。今週の一連の出来事の数々は雁助さんが加野屋と袂を別つフラグと断定して間違いなさそうです。

菊さんの嬉しい変化

菊さんが第二子妊娠を素直に喜び笑顔を見せるその変わりっぷりも驚きでした。山王寺屋プライドを捨ててはいないけれど、はつちゃんが藍之助くんを身ごもった時に口にした皮肉なイケズはもう出てこない。こちらは嬉しい驚きです。

しかし山王時屋プライドが残っている限り、和歌山行きを言い出すのは時期尚早かもしれません。和歌山行きのことを言い出しかねているはつちゃんの言葉を菊さんが誤解して受け止めたのは不幸中の幸いでした。

五代さまの寄合所

余談ながら、五代さまの寄合所のセットは『マッサン』に登場した鴨居の大将の社長室のセットをほぼそのまま使ったのだそうです。

五代さまがいつも座っている部屋の突き当たりは、鴨居の大将の社長室の時は末席。一方、寄合所の末席で新次郎さんとあさちゃんがいたあたりに鴨居の大将の机や金魚占いの水槽があったものと思われます。(画像の比較をしてみました)

日本初のビールを作った「堂島のシブタニ(渋谷)さん」

五代さまが加野屋に持参した日本初のビール。劇中で紹介されたそのビールを作った「堂島のシブタニ(渋谷)さん」とは渋谷庄三郎(シブタニショウザブロウ)氏です。

酒の醸造と錦卸業を営んでいた渋谷庄三郎氏は、番頭に命じて米国人の麦酒製造技師より醸造技術を習得。堂島に設けたビール醸造所でビール製造を開始し、1872年(明治5年)に日本人の手による国産初のビール「渋谷ビール」を発売。

ただし、「渋谷ビール」発売の二年前に横浜・山手に「スプリング・バレー・ブルワリー」という名のビール醸造所が設立。米国人技師ウィリアム・コープランドがビールの醸造と販売を始めており日本初のビールと呼ばれているのは一般的にはこちらのようです。

参考までに「日本初のビール」について簡単にまとめてみました。

  • 【1812年:文化9年】日本で初めて醸造されたビール
    オランダ人ヘンドリック・ドゥーフが長崎・出島の自宅でビールを醸造
  • 【1853年:嘉永6年】日本人が初めて醸造したビール
    江戸の蘭学者・川本幸民が蘭書の記述に従ってビールの醸造実験に成功
  • 【1870年:明治3年】日本で初めて販売されたビール
    米国人ウィリアム・コープランドが横浜でビールを醸造・販売
  • 【1872年:明治5年】日本人が初めて販売したビール
    渋谷庄三郎が大阪堂島でビールを醸造・販売

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コメント

  1. yuki より:

    役者さんのセリフで8年だったり10年だったりは、
    特によのさんのようなキャラの場合は違和感は
    ないのですが。

    ナレーションは正確さが大切なのでは?と思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      8年と10年のミスはNHKにクレームが殺到していることが予想されます。
      再発防止を期待しましょう。

  2. うみがめ より:

    正吉さん、自分がいなくなったら誰か他にあさちゃんに助言する人がいればいいのに、と言ってすぐに五代さま登場。もしかして正吉さんは五代さまにその役割を期待しているのか、のフラグかと思いましたが、やはり息子の新次郎さんにその役割を継いでほしいのでしょうか?

    新次郎さん、あれから自分のいないところでは、あさちゃんと五代さまを会わせないようにしているみたいですね。五代さまはさぞかし邪魔~、と思っていることでしょう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 自分のいないところでは、あさちゃんと五代さまを会わせないようにしている

      今回、新次郎さんが珍しく寄合所に顔を出していたのはやはり警戒していたんでしょうか。

  3. tonton より:

    今週は43話から47話までの撮影スタッフの時系列のミスさえなければ(苦笑)
    いい流れでした(いずれアテレコで修正になるでしょうが)。

    与一おじいちゃんの口からの「(解らない所があれば)なんでどす?と聞く内に、今度は相手からなんでどす?と聞かれるようになり、その時は教えろ」が
    ドラマ後半の流れを視聴者に説明して、早速五代氏があさの質問に丁寧に答え、瀬戸くん演じる成澤泉に引き継いでいく流れができてましたね。

    あとは、新次郎と五代の男同士にしか解り合えない考え方の違いによるバトルや
    梨江の よのさんに対する見事な操縦法、あさを静かに見守る愛。など

    静と動がうまく混ざり合ったいい週だったと思います。
    動や山谷ばかりでなく、クールダウンも必要ですから。

    でも、今週は炭鉱に1ヶ月行ってたのに帰ったら3~4年も時間が経っていたような
    セリフやナレーションが視聴中に何度も引っ掛かったので、
    修正された第8週6話分を地上波でやっていただきたいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > クールダウンも必要

      おっしゃる通り、今週はいつになく静かながら深い場面が目白押しの週でした。これまでの展開を静かに振り返りつつ、今後の展開へのフラグが人知れず随所に埋め込まれ、唸らされることもしばしばでした。

    • atsu より:

      私も時間の流れが変な気がしていたのですが、指摘してくださったので、改めて確認できました。
      炭鉱との行き来の件の他にも、梨江があさに「嫁いで10年たった」と言っているのに、その後に正吉が「正太郎が亡うなって8年」といういうのもおかしいですよね。正太郎が亡くなったのであさと新次郎の婚礼が半年後に延期されたはずですから。

      • 朝蔵(あさぞう) より:

        コメントありがとうございます。

        > 時間の流れが変

        『マッサン』の時もこうした凡ミスが二、三ありましたが、作り手の方々がそれだけ慌ただしさを極めた環境でお仕事をされておられるのでしょう。

  4. atsu より:

    昨日のよのvs.梨江についての沢山のコメント、どれも面白く、ドラマを見た後ここを見るのが毎日楽しみです。
    今日ヒヤリとしたのは、正吉の様子。京都から帰ってきたとき店の前で腕をさすっていて、「あれ?」と思ったのですが、健康状態に不安があるのでは。三男が16歳になったと確認していましたよね。
    正吉はあさに商売を教えるだけでなく、よののあさへの矛先をそらせ(よののところてんを大きな声で褒めていました)、多分雁助の不満もある程度宥めているような気がします。何と言ってもあさの商売の最大の指導者・後ろ盾は正吉です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 京都から帰ってきたとき店の前で腕をさすって

      やはりここが気になりましたか!?この仕草に加えて「私がおらんようになったら」発言など気になるフラグがさりげなく詰め込まれていたと思います。