あさが来た 69話 新次郎に白状するサトシ

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2015年12月16日(水)放送
第12週 第69話 「大阪一のおとうさま」

『あさが来た』第12週 第69話 「大阪一のおとうさま」あらすじ

新次郎は松造の悲しい思い出や、炭鉱で見かけたサトシが松造だと思ったことを初めてあさに告げました。そして、加野屋を窮地に陥れた炭鉱の落盤事故はサトシのことを黙っていた自分の責任だと、涙ながらにあさに詫びました。

一方、正吉は新次郎と松造の過去を榮三郎に語って聞かせました。松造一家が倒産し大阪から姿を消して以来、新次郎はお金を扱う家業を嫌うようになったこと。この一件で心に深い傷を負った新次郎を分家に出した経緯を正吉は榮三郎に明かしました。

不審者は相変わらず加野屋の周りに出没し続けていました。新次郎はその男がサトシ=松造であろうと見当をつけました。加野屋に危害を加えられぬよう警察に通報しようと言うあさたちを新次郎は制止します。松造は自分に任せてもらえないかと新次郎は言うのです。

そんなある日、夜になっても泣き止まなぬ千代を家の外に出てあさは思いがけない光景を目撃しました。夜道を新次郎が背の高い男を連れて歩いているのです。新次郎が連れているその男は他でもないサトシ=松造でした。

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『あさが来た』第12週 第69話 「大阪一のおとうさま」
 事前発表あらすじのレビューと解説

炭鉱の事故にサトシ=松造が関わっているという事実に打ちのめされた新次郎は、過去の悲劇と真正面から向き合う覚悟を固めるようです。

サトシの居場所を突き止めた新次郎はついにサトシ=松造と対面。新次郎に真正面から見据えられたサトシは新次郎にすべてを白状します。

しかし、新次郎はサトシ=松造を責めることが出来ませんでした。新次郎はサトシ=松造に対して罪悪感を持っていたのです。サトシ=松造の家を救えなかったと。

本来なら、実害を被り謝罪される立場であるはずの新次郎は、あろうことかサトシ=松造に包み金を渡して詫びようとまでする。この本末転倒の行動に新次郎のトラウマの深さが見え隠れします。

この新次郎の行動にストップをかけたのはあさでした。あさはサトシ=松造が罪を償うべきだと正論を主張。あさの正論にサトシ=松造は納得します。

あさの正論はまた、新次郎にとっても自らのトラウマ解消のきっかけの一つになるのかもしれません。加野屋が加害者、サトシ=松造は被害者という図式が否定されることで。

しかし、あさの正論は五代友厚にオリジナルがあります。新次郎のトラウマ解消のきっかけが、新次郎が警戒する五代友厚の考え方にあるというのは実に皮肉な展開です。

『あさが来た』第12週 第69話 「大阪一のおとうさま」
 朝ドラ観賞後の感想

新次郎さん

いつも軽口をたたき趣味人として粋を貫き、しかも若くして人生に達観した様子さえ見せていた新次郎さんの心の闇がこれほど深いものだったとは。

逆に言えば、心の闇が深かったが故にその闇を隠すために明るさを軽妙さを必死になって装っていたのかも知れません。

極論すれば、そんな自分を装い自分で自分に嘘をついていなければ途端に心の闇に引きずり込まれる。そんな恐怖すらおぼえていたのかも知れません。

前回、今回とそんな心の闇を直視する事態となり、心の激痛に耐えかね苦悶する新次郎さんを観るのは辛すぎですが、これは産みの苦しみなのかも知れません。

この苦悩を乗り越えトラウマを克服しあさちゃんや榮三郎くんとともに実業界に身を投じる日はもうすぐでしょうか。

今は辛いですが、加野紡績(仮)社長に就任した新次郎さんの姿を観る日を楽しみに、今週を乗り越えようと思います。

正吉さんの遺言

正吉さんの遺言めいた言葉であさちゃんと榮三郎くんの確執は氷解か。

心配していたあさちゃんと榮三郎くんの加野屋経営をめぐる対立も、正吉さんの言葉で榮三郎くんは態度を軟化。

今後も多少の衝突は繰り返されるものの、あさちゃんと榮三郎くんは新次郎さんともども力を合わせて加野屋を盛り立ててゆくと安心して良さそうです。

素直な榮三郎くんのこと。どんなことがあっても三人が手を携えていればどんなことも乗り越えられますという今回の正吉さんの言葉を、榮三郎くんは終生忘れないでしょう。

映画やドラマの中での対立や確執が大好物の僕ですが、加野屋の中でのゴタゴタだけはどうしたわけか見たくなかった。真剣に心配していました。

だから、今回の正吉さんの言葉。それを素直に受け止めた榮三郎くんの態度に少しだけ安心しました。(油断は禁物ですが)

追記:人の気配を感じた正吉さんが障子を開けると廊下に置かれた香炉がひとつ。正吉さんの「遺言」に耐えきれなくなったよのさんの悲しさを、香炉が言葉以上に雄弁に物語っていました。

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16 Responses to “あさが来た 69話 新次郎に白状するサトシ”

  1. はつちゃん応援団 より:

    はつちゃんの登場が少なくなった今、亀助さん一押しで毎日楽しく見ていますが、
    亀助さんこと、椅子の応援団長こと、三宅さんは、かのクドカンさん率いるバンド「グループ魂」で石鹸さんという名前でドラムも担当していらっしゃいます。
    本当に多才で驚きです。
    歌もドラムもお上手ですよ!
    お兄ちゃんとなってしまった亀助さんの幸せを心より祈ります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 本当に多才で驚き

      宮部のおじさんのモノマネが上手過ぎた亀助さんの芸達者ぶりの理由がよくわかりました。

  2. えびすこ より:

    そういえば花子とアンでも炭鉱で事故があったとの台詞がありましたね。花子とアンもあさが来たも「九州の炭鉱のオーナー」が、屋号と苗字で場所も別ですが「かのう」で同じです。気づきました?
    その花子とアンで嘉納伝助を演じた吉田剛太郎さんは、来年の大河ドラマ・真田丸での織田信長役です。再来年の「おんな城主 直虎」での信長役はディーン・フジオカさんになるのではと思います。フジオカさんは今乗馬ができるのかな?

    「玉木さんがやせた」と言う投稿がありましたが役作りかも。
    新次郎はこの番組では12週目時点で40歳くらいですね。
    残念ながら玉木さんもフジオカさんも展開によっては最終週までは出られないかも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ありましたね!『花子とアン』劇中の落盤事故。怒鳴り込む坑夫たちに蓮さまが応対。その後、加納さまがお金で解決した展開だったと記憶しています。そして、加納さま=加野屋。本当だ、同じですね。

      ところで五代さまが最後まで登場しないことが確定しました。

    • キヨコ より:

      ディーンフジオカさんは、現場に乗馬グッズを持ち込むほどの馬好きと、「あさが来た」の公式HPで紹介されてました。
      五代さんが九州のあさの元へ馬で駆けつけると台本で読んだ時、本気で馬に乗れると喜んでいたそうですが、結果はご覧の通りで、かなり落胆されたと波瑠さんがコメントしてました。

      • 朝蔵(あさぞう) より:

        コメントありがとうございます。
        九州だと馬で駆け回れそうな場所がたくさんありますが、九州ロケもなく乗馬の願いもかなわず残念でした。しかし、他の作品でも構わないのでディーンフジオカさんの乗馬姿を観てみたいものですね。

  3. さーや より:

    イノッチがコメントするまで分からなかった亀助さんの正体…まさか Eテレ「みいつけた!」で躍りまくる体操のオジさん・三宅さんなんて!お名前と顔に覚えはありましたが、全然結びつきませんでした。40過ぎても軽やかにバク転するんだから、暖簾をブンブン振り回す技はお手のものだろうな~と納得しました(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      亀助さんの真の姿、僕もかつて当ブログに頂戴したコメントで初めて知りました。
      軽やかに動き回る真・亀助さんにはビックリポンでした。

  4. atsu より:

    すみません、新次郎について誤解していました。炭坑で松造だと知って避けたのではなく、生きて自分の前に現れてくれたのが信じられなかったとは。子役の松造は感心するほど大人のサトシに似ていましたが、2,30年たって名前も違っていたのですから無理もないです。治郎作親分の「悪いやつじゃない」という一言で、サトシの気持ちを初めて考えました。やっと炭坑で自分の居場所を見つけ、納屋頭になったところで、山の持ち主が昔の因縁の加野屋に代わり、新次郎は声もかけてくれず、あさに「新次郎さんは元気ですか」と言ったのに反応がない。サトシの方が新次郎と加野屋の人々の真意がわからず、嫌なものにまとわりつかれているような気持ちだったのかも知れません。
    最近ムードを明るくしてくれる亀助、ふゆと接近した筈が違う方向へ行ってしまったような。お兄さんと言われるのは恋愛対象としては見られないという意味ではないかと心配です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > やっと炭坑で自分の居場所を見つけ

      いつも愛情に満ちた洞察による感想をありがとうございます。今回、上に引用させて頂いた一言が心に刺さりました。

      悪い奴じゃないと親分に言わしめるほど、サトシは親分に心を許していたのでしょう。まさに自分の居場所、安らげる場所を見つけたのでしょう。

      その居場所のオーナーがよりによって加野屋に。正吉さんの言葉「皮肉な巡り合わせ」はそのままサトシにも当てはまったのでしょう。

  5. わかな より:

    いつもこちらのブログを楽しみにしています。
    初コメントです。
    進次郎さんの心の闇がこれほど深いとは思いもよらないことでした。心の救いを求めていたから、はつちゃんではなく、頭に蛙をのせていた純真無垢なあさちゃんを選んだのかしら?と思えました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      当ブログをご覧頂き光栄です。ありがとうございます。
      頭にカエルをのせるあり得ない姿は、病んだ新次郎さんの心に一服の清涼剤のように働いたのかも知れないですね。鋭い洞察だと思います。

  6. VEGA より:

    今週、特に昨日、今日とベテラン俳優の演技に思わず見惚れてしまいました。新次郎の玉木さん、正吉の近藤さん。子供が生まれたときのはしゃぎぶりもよかったですが、ここのところのシリアスな表情、口調。
    朝ドラということを忘れるくらいです。脇が重厚だからストーリの重みが増している感じです。ますますこれからが楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      同感です。今週の重厚さは圧倒されるばかりです。その一方で朝ドラならではの軽妙さも絶妙なタイミングで配分し、その見事さを言い表す言葉が見つかりません。

  7. tamura より:

    おはようございます。本筋とは関係ないですが・・・
    亀助さんを見るたびに、ちょんまげ姿を思い出してしまい、今の髪に違和感を感じて、クスッとなります。
    他の人達の方は、とてもすんなりいくんですが。
    そんな訳で、この時代設定に一番マッチしているのは亀助かななんて思います。
    女性陣は、いつか日本髪でなくなるのでしょうか?でも、まだ、ずっと着物なんですものね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      女性陣のうち、あさちゃんはもしかすると早い時期に洋装になるかも知れません。
      あさちゃんの実在モデルの女性は誰よりも早く洋装になった。というか和服を嫌っていたようです。大股で歩けないという理由で(笑)

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