あさが来た 88話 開拓使官有物払下げ事件

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2016年1月14日(木)放送
第15週 第88話 「大阪の大恩人」

『あさが来た』第15週 第88話 「大阪の大恩人」あらすじ

大阪の商人たちの間に衝撃が走りました。五代友厚が北海道の官有物を政府から格安で買い受けていたことが新聞で報じられたのです。この新聞報道の影響で、大阪では五代の悪評が拡大。人々は一斉に五代は悪徳商人だと非難しはじめました。

一方、あさは九州から戻ると新たに炭鉱を買収するつもりであることを榮三郎に報告。九州での加野炭鉱の評判がすこぶる良いことを知る榮三郎は、あさの言葉を信じて買収を認めました。雁助も特段の反対はしませんでした。

その後も、五代の官民癒着疑惑は連日のように新聞で報道されていました。あさは早速、ことの真相を本人の口から聞こうと五代のもとに足を運ぶものの、五代はまだ北海道の視察から戻っていないことを美和から聞かされます。

ついに大阪の商人たちまでもが新聞による攻撃の対象になる中、五代の官有物払い下げは白紙撤回されてしまうのでした。北海道にいる五代は商法会議所の会頭辞任を決意。真相の説明をしに大阪に戻ろうとしたその時、五代の身体に異変が生じるのでした。

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『あさが来た』第15週 第88話 「大阪の大恩人」
 事前発表あらすじのレビューと解説

今回、描かれる五代友厚をめぐる騒動は「開拓使官有物払下げ事件」をモデルにしたものと思われます。

1871年(明治4年)に開拓使によって「開拓使十年計画」が策定され、その計画の満期を迎える1881年(明治14年)に開拓使の廃止が決定。

しかし、その時点で「開拓使十年計画」のもと開拓使が手がけていた諸事業は利益を生み出してはいませんでした。

そこでそれら官有の事業を民間に格安で払い下げることが決まりました。

ところが、払い下げ額が非常識なほどに安値であったことなどから批判が噴出。

払い下げを決定した北海道開拓使長官の黒田清隆と買い受けた五代友厚が同郷であったことも批判に拍車をかけついに払い下げは中止。この騒動は後に「開拓使官有物払下げ事件」と呼ばれることになりました。

『あさが来た』第15週 第88話 「大阪の大恩人」
 朝ドラ観賞後の感想

榮三郎くんがすっかり大人

かいらしいお嫁さんをもらった榮三郎くんがすっかり大人になりました。

あさちゃんの前のめりの鉱山買収をお姉さんを信じると快く認め、雁助さんの気持ちもしっかりと理解している。

すっかり当主らしさが身について来て、正吉さんも安心していることかと思います。

そして、新聞に叩かれまくる五代さまの騒動に関してお兄ちゃんに何かを語る。「五代さまの話で気になることがある」と。

この時、榮三郎くんが何を語ったのかは明日か明後日にははっきりするようですが、この榮三郎くんの五代さまに関する気づきが、どうやら五代さまを窮地から救う助けになる見通しです。

今週は榮三郎くんの成長と活躍週かも知れませんね。さりげなく描いているので気がつきにくいですが。

雁助さんの優しさが心に沁みる

「長旅の後で無理したらあかん。たまには自分を大事にし」

うめさんを案ずる雁助さんの優しさが心に沁みます。こんな心が暖かくなるような場面の背景に流れる音楽はしかし、切なくて心がヒリヒリするような調べ。

その音楽が、雁助さんとうめさんのほろ苦い恋の結末を暗示しているかのようで、先のことを考えると切ない気持ちでいっぱいになります。

願わくばこの二人の結末が明るく回収されますように。(疲れが溜まりすぎたのか、体調を崩したうめさんが心配です)

追記:今回、うめさんが手にしていた湯飲みが、雁助さん愛用の志野(?)の湯飲みに似ていたような気がします。

加野屋のお店の人は皆あの湯飲みを使っているのか。それとも雁助さんとうめさんが将来いつの日か夫婦茶碗を持つ日が来ることのフラグでしょうか。

ちょっと気になりました。

五代さまのお腹は黒いの?

「五代さまのお腹は黒いの?」
「裸の付き合いをしていないから見たことがない」

大阪人の会話術の巧みさの秘密を見たような気がしました。あんなに小さな子供が相手の時でも絶妙な切り返しをする。

子供の頃からこれをやられていたら鍛えられるわけです。会話術の鍛え方のレベル、東京人とは比べ物になりません。

五代さまの退場劇

マスコミのバッシングの中、針のむしろに座らされているような状態でありながら「人気者になった」と自虐ジョーク。

さすが、五代さま。大物です。

1,400万円もの官有物をわずか39万円で払い下げたらバッシングされるリスクも、五代さまなら織り込み済みだったかと思います。

それを承知の上で、何か狙いがあっての破格値の払い下げだったのでしょう。

しかし、そんな五代さまも身体の異変は想定外だったようです。いよいよ五代さまの退場劇が始まりました。

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コメント

  1. さや より:

    地震の影響で、全く見られず(。´Д⊂)

    明日の12:30から放送があるようですが仕事で見られず、一話飛んでしまいます。でも楽しんで見られるのは、このサイトのお陰です。ありがとうございますm(__)m

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      当ブログがお役に立てて嬉しいですが、それは残念でしたね。

  2. 朝吉 より:

    今回の払下げ事件は、
    黒田清隆の勢力拡大を危惧した大隈重信が、配下を使ってリークさせたのが真相のようですね。
    新政府も安定してきて、中での派閥争いが露骨になってきた時代のようです。
    西南の役で武力で西郷を除外したことは要人のトラウマになっていたようで、その分策略で追い落とすようになった時期だそうです。
    五代さんもそのコマの1つにされたのでしょう。
    黒田も閑職に追いやられ、薩摩一派は急速に発言力を下げています。

    五代さんは糖尿病で亡くなっていますが、さらに細かく言うと、糖尿病が誘発した狭心症という説もあるようですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      深い洞察に拠る詳しい情報ありがとうございます。

      > 糖尿病が誘発した狭心症

      五代氏関連の書籍は数冊読みましたが初めて知りました。
      劇中の五代さまが胸を抑えて苦しむ芝居も納得できました。

  3. misty より:

    自由民権運動が興ってきたころですね
    薩長派閥に不満を持つ政治的なにおいがします
    ものを言えるようになったマスコミもスクープで金になる
    煽られた庶民ものせられて騒ぐといったことでしょうか

    ちょうどSMAPさんの話があって
    金になる話をリークした人物がいて
    マスコミはワレサキにスクープして
    大衆は右往左往する

    年月が過ぎても変わらないな(笑)
    進歩してないとは言いませんが・・・

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      当時の新聞を見ると現代では考えられないような露骨な表現。
      大衆を煽るような表現で溢れています。
      表現を過激にするほど売り上げが伸びたようです。
      そんな手口を通用させるのが難しくなった分だけ進歩したのかもしれないですね。

  4. atsu より:

    「西南戦争をもって士族の武力による反乱は終わり、以後言論による政府批判が行われるようになった」と日本史で習った記憶があります。新聞による批判が始まったことは、当時の人たちには、みなさんがコメントされている通り、現代のインターネットの広まりに負けない大変な衝撃だったのではないかと想像がつきます。
    五代は政府と結びつきが強い、「勝ち組」の代表のように見え、新聞等の格好の標的だったのでしょう。その実、郷里薩摩で起こった西南戦争、盟友大久保の暗殺は五代を深く傷つけたと思います。大阪、九州、東京、北海道まで文字通り東奔西走する多忙な日々。五代も前のめりです。その足を病が止めようとして…いるんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      情報慣れしていない庶民が大量の情報を入手出来るようになり、且つ著名人にカテゴライズされる人々が現代よりも圧倒的に少ない(はずの)この時代、一度マスメディアに吊るし上げられたら、格好のストレス発散の解消対象として、とんでもないことになったのかも知れませんね。

  5. うみがめ より:

    15分間で栄三郎さんの成長、雁助とうめ、あさちゃん一家、マスコミの怖さ等を盛り込みながら、明治政治経済史まで描いて無理のない展開。あっという間でした。
    五代さまは時々人に分かってほしくないことを英語でつぶやきますが、今日のつぶやきに五代さまの深い孤独を見た気がします。きっと人に言えない様々なことをたくさん抱えているんでしょうね…。
    五代さま退場は覚悟していたのですが、今日になって寂しい気持ちが強くなりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 今日のつぶやきに五代さまの深い孤独

      深い読みですね!維新まで心を一つにしてきた者たちが一体何をやっているのか。そんな嘆きが聞こえてきそうでした。

  6. まつりか より:

    今週から?か 帯の結び方が変わってますね。これからの洋装も楽しみです

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      帯の結び方の変化まで気がつきませんでした。さすがの観察眼です!

      もう一度じっくり観てみます。と、言いたいところですが、そもそもこれまでの帯の結び方までしっかり観察していませんでした(残念)

  7. tonton より:

    最初の頃は寄合所においてのあさのポジションは末席のオブザーバー状態だったのが
    中ほどに上がって発言権も持てる所まで上がってましたね。
    明日は新次郎がどのような素晴らしい立ち回りをしてくれるのか楽しみです。

    そして五代様の体調が本格的に悪化しましたけど、当初は
    「なんでインスリン打たなかったんどす?」と思ってたら
    ドイツやカナダで誕生したのが大正10年。
    日本に入ってきたのが大正12年という40年弱後で、この当時は死の病だったんですね。

    まだ発表されてませんが大隈重信がドラマに登場するので
    官制物払い下げ事件で薩摩閥と揉めて一度目の失脚後に
    教育の道に進むので
    大隈も渋沢同様に五代と絡めて描写されるのかな?と
    あさとの囲碁シーンに加えてそういったところも楽しみにしています。

    ところで、波留さんは今、あさが入院中のシーンを撮影しているようですね。
    生保編は3月初めになりそうで、となると女子大編とのエピも絡めて
    ギチギチになりそうです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > あさが入院中

      入院の原因は生保誕生の契機となる事故か。
      それとも晩年の病気か。気になるところです。

      > 大隈も渋沢同様に

      そろそろ大隈重信を演じる役者さん関連のニュースが流れるかもしれないですね。

  8. よるは去った より:

    美和「(新聞は)字を並べただけで人を悪人にしてしまう。」→恐ろしい。いや現代はインターネットというもっと恐ろしいものがありますな。「場合によっては『凶器』にもなる。」といいますからね。思慮に欠けるカキコによって人を自殺に追い込んだり、或いは犯罪に走らせたり••••••。情報の媒体との正しい付き合い方の重要さを改めて教えられたような気がします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      現代はこの「凶器」を誰もが持てる時代になってしまいました。
      子供すらもが持っている。
      恐ろしいです。