あさが来た 124話 はつと千代があさを諭す

連続テレビ小説(朝ドラ)『あさが来た』
2016年2月25日(木)放送
第21週 第124話 「夢見る人」

『あさが来た』第21週 第124話 「夢見る人」あらすじと見どころ解説

あさを襲った犯人・萬屋が逮捕されました。萬屋逮捕を告げる新次郎にあさは応えます。萬屋を犯行に及ぶまでに追い詰めてしまったのは他ならぬ自分だ。萬屋も生きて行くのに必死だったはずだ。もっと親身になって話を聞くべきだったと。

そんな中、はつがあさの見舞いにやって来ました。あさが女子大学校の設立に奔走していることを聞かされたはつはあさに問いました。女子大学校は本当に必要なものなのか。命をすり減らしてまでも作るべきものなのかと。

あさは応えます。家事も家政学という学問だ。そして学問を身に付けることで家に縛られている女性を解き放つことが出来るのだと。山王寺屋時代、義母に家の中に閉じ込められた経験のあるはつは、あさの目指すところを理解します。

一方、はつと一緒に見舞いに来た惣兵衛は新次郎と一緒に結納品を探しに大阪の街に出かけて行きました。次男の養之助が幼馴染のセツと結婚することが決まったのです。同じ頃、成澤の事務所に屈強そうな男たちが乗り込んで来るのでした。

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当時としてはごく普通の女性についての価値観を持つはつと千代。一方、女性について突飛な価値観を持っていたあさ。

そのギャップをこのタイミングで描くのは、女子大学校設立へのあさの覚悟を新たにさせるためなのでしょうか。

『あさが来た』第21週 第124話 「夢見る人」
 事前発表あらすじのレビューと解説

今回、あさを襲った犯人が逮捕されますが、『あさが来た』劇中で描かれる犯人の素性や犯行の動機などは今のところ不明です。

参考までに原案小説『小説土佐堀川』に描かれている本事件の概要をまとめてみます。尚、同小説に登場するエピソードも史実かどうかは定かではありません。

さて、小説中に登場する犯人は維新直後に倒産した両替商「万屋(よろずや)」の元当主です。幕末の頃より加島屋を誹謗中傷して顧客を奪うなど悪辣な商人でした。

その頃のネガティブキャンペーンがブーメランのように自分に戻り、信頼を失った上に維新の逆風で倒産し酒浸りとなって身を持ち崩しました。

その後、どこぞで儲け話を仕入れたのでしょうか。そのための資金を借りようと加島屋で金の無心。しかし泥酔状態での金の無心に浅子が激怒し懇願を一蹴。

借金を断られたことへの腹いせで、後日、夜陰に乗じて犯行に及びました。

『あさが来た』第21週 第124話 「夢見る人」
 朝ドラ観賞後の感想

一番怒っているのは千代ちゃん

さすがはつちゃん、良く気がつきます。

「一番怒っているのは千代ちゃん」

正論だから言い返せないと困惑するあさちゃんですが、正論である以上に千代ちゃんの怒りが母親への愛情に裏打ちされていることがわかるからこそ言い返せないのかも知れません。

娘に対して「このひねくれ者!」とまで言い放ったあさちゃんが、文句を言いつつも千代ちゃんの言葉を大人しく聞く姿にそれが感じられなくもない。

また、「一番怒っている」というのはまた「一番愛情が深い」ことの裏返しと捉えることも出来なくはありません。

実際、かつての辛辣を極めて母親への小言と異なり、今の千代ちゃんの小言は安心しながら聞いていることが出来る。

「九分九厘」から「十中八九」にレベルダウンした千代ちゃんの優しが心に沁みます(笑)

家事も裁縫も学問

女子大学校は本当に必要なのか。はつちゃんの問いかけにあさちゃんが応えます。

「家事も裁縫も学問」

このあさちゃんの言葉を聞いた瞬間、はつちゃんの表情がパッと明るくなったのを僕は見逃しませんでした。

はつちゃんは嫁入り後、ずっとあさちゃんに劣等感を抱いて来ました。独学とは言え勉強を積み重ねて婚家を窮地から救った妹。

それに対して自分は何も出来なかった。

誤解を恐れずに言えば、家事と裁縫しか出来ないと考えていたのかも知れません。

しかし、はつちゃんの家事と裁縫の人生と、あさちゃんの商売の人生は同列なのだと、期せずしてあさちゃんの言葉で気づかされた。

ところで、もしこのあさちゃんの言葉が普段の姉妹の会話の中で交わされたとしたら、はつちゃんの心はそれほど動かなかったかも知れません。

あさちゃんの言葉を「上から目線」くらいに感じていたかも知れない。

しかし、女子大学校の必要性を疑うはつちゃん優勢、疑いを晴らしたいあさちゃん劣勢の会話の中で出てきた言葉。

それだけに余計に説得力を持ってはつちゃんの心を揺さぶったのかも知れません。

白蛇はんの変貌ぶりにいちいち反応する亀助さん

維新前から加野屋にいた亀助さんなら、山王寺屋が両替屋として栄えていた頃の白蛇はんの姿をよく知っているはず。

そして、思えば山王時屋の倒産以降、亀助さんは白蛇はんを見ていないはず。

チョンマゲを結い高級料亭で新次郎さんらと飲み食いしていた老舗の両替屋のボンがいきなり今の姿になったらそれは驚くはず。

そんな亀助さんの反応をしっかり描き込むところにも、傍キャラにまで行き届いた細かい配慮が秀逸だと心から感心しました。

追記:成澤先生のもとにやって来た男たち

屈強な男たちが成澤先生のもとに乗り込んで来ました。

勢い込んで乗り込んで来る様は、まるで官憲の強制捜査のようですがドアを開ける前に「ごめんください!」と礼儀正しく挨拶するあたり、心配しなくてもいいのかも知れません。

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8 Responses to “あさが来た 124話 はつと千代があさを諭す”

  1. つまぴょん より:

    千代ちゃん、「十中八九」から「九分九厘」に言い直してましたよ。
    書かれているのとは逆です。

    毒舌だけど、愛情の裏返しというのがわかるので、
    楽しめました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      本当は「九分九厘」と言いたいところを「十中八九」と表現を柔らかくしてあげた。
      そういう意味で書きました。m(,_,)m

  2. しむ より:

    亀助さんは、へいさんの時も白蛇はんのときも、メインキャラより遅れてやってきて変化に気づいて反応する役ですね(笑)それで変化に見慣れた視聴者に改めて変わったことを気づかせてくれるという。いい役です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      なるほど、亀助さんの反応を通して時間の経過を表現しているのですね。
      鋭い読みに心から納得です!

  3. もにゃ より:

    自分に刃を向け、傷つけた相手にかけた言葉、
    自身を顧み、「赦し」の気持ちをもつあさちゃんの崇高な志に深く感銘しました。
    傍らでそれを聞く千代ちゃんには驚きと戸惑いの表情が。
    その言葉が心で芽を出し、結実してほしいと密かに期待しつつ観ておりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントコメントありがとうございます。

      >「赦し」

      広岡浅子氏は晩年になって受洗しているので、今回のあさちゃんの反応はドラマの結末近くのエピソードのフラグかなとふと思いました。

  4. atsu より:

    ドラマは歴史の教科書ではなく、実在の人物がモデルになっているといっても、ドラマでのフィクションはありえると考えています。『あさが来た』は、個性豊かな登場人物がこまやかで魅力的に描かれていて私はそこが大好きなのですが、ほとんどの人が善人なので、そのままでは話が終始単調になってしまうでしょう。経済や商いの話をそのまま描いても面白みに欠けます。時には『事件』が起こり、登場人物に様々な影響を与えるということになるのは、当然だと思います。萬屋に関しても唐突に現れたわけではなく、変化の激しい時代にうまく適応できず、かつての同業者の成功を妬み、自分の失敗をあさに助けを拒まれたせいにして凶行に及んだということが不自然でなく描かれていると感じました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントコメントありがとうございます。
      萬屋氏が凶行に及ぶまでの描写の積み重ね。凶行後に完全に行き詰まった姿。そして逮捕後に新次郎さんの口から語られる萬屋氏の維新後の転落。ここまでしっかり描き込むことでエピソードに真実味が加わりました。そうした作り手の工夫や努力を楽しみたいものですね。

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