絵画の落書き詫びる竹蔵 / とと姉ちゃん 第3話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年4月6日(水)放送
第1週 第3話「常子、父と約束する」

『とと姉ちゃん』第1週 第3話 「常子、父と約束する」あらすじと見どころ解説

竹蔵は大迫の家に足を運びました。大迫からもらった絵画を三姉妹が落書きで台無しにしてしまったことを詫びるためでした。竹蔵はその絵を弁償すると土下座して謝罪。しかし、大迫はその竹蔵の姿を見て突然大声で笑い始めます。

大迫は白状しました。その絵画は贋作だったのだ。しかし、贈った絵が贋作であることが知れたら恥になる。だから、絵画を返して欲しいと大迫は言い出したのです。安堵した竹蔵はその絵を10円で買い取りました。竹蔵の眼にその絵は三姉妹による力作に映ったのです。

竹蔵は常子たちにも謝りました。そもそもこのような事態を招いたのは紅葉狩りに行く約束を破ったからだと。そして竹蔵は、翌日に家族を紅葉狩りに連れて行くことにしました。小橋一家は家族揃って楽しいひと時を過ごします。

紅葉狩りに出掛けたその日の夜遅く、竹蔵は翌朝までに片付けるべき仕事をしに会社に向かいました。家訓を守るため無理を重ねる、そんな竹蔵の身体が君子は心配です。その年の暮れ、無理がたたったのか竹蔵は結核に倒れるのでした。

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midokoro
前回起こった絵画落書き騒動は意外なオチで収拾されます。

それでも尚、事態が収拾されたと認めない竹蔵は何故そこまで律儀さを押し通そうとするのか。その理由が今回の見どころとなるかも知れません。

『とと姉ちゃん』第1週 第3話 「常子、父と約束する」
 事前発表あらすじのレビューと解説

これまで守り通して来た家訓を止むを得ず破ってしまうほどに大事な存在である大迫専務。よりによってそんな大迫から譲り受けた絵画を三姉妹は台無しにしてしまいます。

しかも台無しにした直後にはまさかの返却要求。

半年続く物語が始まったばかりの第2回、第3回でヒロインは窮地に陥ります。

ところで事前アナウンスによれば、ヒロインがライフワークの出版業を生業とするのは物語中盤。物語の進み具合はいたってスローペーストの由。

しかし、普段の暮らしの中でのささやかなトラブルや、そのトラブルが収拾される安堵感。そのような小さなエピソードがスピーディーに展開されることで、ヒロインの人生の展開のスローテンポが打ち消されるのかもしれません。

『とと姉ちゃん』第1週 第3話 「常子、父と約束する」
 朝ドラ観賞後の感想

T字路左折が暗示すること

大迫専務に土下座するととの姿。娘たちにも非を詫びるととの姿。台無しにした絵を10円で買い取るとと。

家族揃っての紅葉狩り。失敗した目玉焼き。

鉄郎叔父さんが語るととの生い立ちと、父の威厳など不要と言い切る理由。

そして、就寝前に聞こえてきたととの言葉「当たり前の毎日はいつ失うかわからない。両親を突然失った僕にはそう思える。当たり前の日常はかけがえのないものだ」

今回のお話しに詰め込まれていたこれらととの珠玉のエピソードの数々が、この先の常子ちゃんの人生と仕事に大きな影響を与えてゆくのだろう。

そんなことを考えながら観ていたら、最後の最後にまさかのととの結核です。

しかも、ととが結核に倒れる演出が怖い。

『ごちそうさん』の時に頂戴したコメントで教えてもらったことですが、男性の主要登場人物が後ろ姿を見せながら去って行き突き当りのT字路を左に曲がって姿を消すのは、その登場人物の死を暗示しているのだとか。

本日のととの動きがそれでした。そして、そのT字路左折にナレーションがかぶる。その年の瀬に結核で倒れたと。

3回目にしてあまりにも悲しすぎるフラグが立ちました。

やっぱり鞠子ちゃんが面白い

鉄郎叔父さんがピカッツァの贋作を本物だと言い切ったその過ちを厳しく断じる鞠子ちゃん。返す刀で鉄郎叔父さんはいつも間違いばかりだとたたみかける。

前回、悪ガキたちに冷たい一瞥を投げかけたクールな鞠子ちゃんが、そのクールでロジカルでそして手厳しいキャラをパワーアップして炸裂。

『だんご3兄弟』の歌詞の中でも「弟想いの長男と兄さん想いの三男の間にはさまれて自分が一番!」揶揄されていた第二子キャラ。

そんな鞠子ちゃん、面白すぎです。

大迫専務が反省

シラフの大迫専務が反省する。酒の力は恐ろしいと。

萬屋時代の反省も含まれているのでしょうか(笑)

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24 Responses to “絵画の落書き詫びる竹蔵 / とと姉ちゃん 第3話”

  1. エイスケの後輩 より:

    当たり前の毎日が続くとは限らない。いつか終わりが来る。当たり前の毎日を大切にしたい。

    ととの言葉を聞いて、東日本大震災を連想しました。
    とと姉ちゃんやとと兄ちゃん、かか姉ちゃんやかか兄ちゃんが現実に沢山いらっしゃいます。
    この物語は、そんな頑張る被災者の皆さんへのエールでも有るのかなと思いました。

    私自身、高齢の親とどれだけ一緒にいられるのかと思うことが増えました。
    また、ととと同じく、産まれて間もない子供と一緒に暮らせるのも実はそう長くないと教えられた気がします。

    とても大切な贈り物を与えてくれる回でした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      個人的な話しで恐縮ですが、僕もその昔のこと当たり前の毎日がある日突然失われた経験があるので、竹蔵ととの焦りに近い行き急ぐ姿が胸に迫ってきます。

  2. koji より:

    本作は本当に映画用のカメラが多用されてますね。

    撮影所のシーンはわかりにくいですがロケシーンでは殆どと言うより全てでは?。と思うほど映画用のカメラですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      全編を映画カメラで撮影した朝ドラを一度は見せてほしいなと思ってます。やっぱり色がキレイだと観ていて楽しめます。

  3. 1013 より:

    大迫専務、もしかして前世の記憶がよみがえりました?(笑)
    冗談はさておき、とと様の風貌が『風立ちぬ』の堀越二郎によく似てるなと思ってたのですが、そういえば西島さんも同僚の役でご出演されてましたね。
    ヒロインの菜穂子は結核で亡くなっているし、これは偶然なのでしょう
    か?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 堀越二郎

      確かに似てます!風貌はトトロパパ以上にソックリです。

      > 西島さんも同僚の役
      > 菜穂子は結核

      怖くなるほどの一致ですね。・・・菜穂子と二郎の結婚式。思い出すだけで泣けてきます。

  4. mizutamari より:

    何となく、馴染んで来ました。
    真実だから、仕方がないけれど、とと、生き急いでいる感じですね。
    短くても、立派な親と。いい加減だけど長生きする人。
    どっちが、いいんでしょうか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 生き急いでいる感じ

      自分が両親を亡くした経験がそうさせているんでしょうが、特に今回の切羽詰まった感じは何かを予感しているような生き急ぎぶりでしたね。

      > いい加減

      いい加減の度合いにもよりますが、ある程度のいい加減さだったら子供にとっては長生きのほうがいいかもですね。ただ、その子が大人になった時、早過ぎる別れがその子の人生の役に立つかも知れません。・・・一体、どちらがいいんでしょうね。

  5. Alison より:

    ととが、いろいろな「ポリシー」を大切にしている理由を聞いて、
    素敵なキャラクターだなぁと思った直後に、病のフラグ…
    有働さんも言っていたように、あと1週間いてほしかったです。
    早くもまた「ロス」が来てしまうんですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ととには常子ちゃんがもう少し大きくなるまでいてもらいたかったなと思います。1週の退場、悲しすぎます(涙)

  6. ア※ラッキー より:

    ご無沙汰しております。と、いっても、<とと姉ちゃん>では、初めてでしたね。 

    宇多田ヒカルさんの主題歌。母親になっての復活。よかったです。壇ふみさんのナレーションこれまたよかったです。平凡な感想で、すみません。

    それよりも、大迫専務っていうか、私は、思わず、萬屋さんの子孫(勝手な妄想ですが)が、私たち視聴者に謝ってくれたのかしら・・・。って、思ちゃったんです(笑)

    3人姉妹というか兄弟の真ん中って、案外損な役割なんですよ。私の場合2歳上の兄7歳離れた妹。誰か共感してくれる方いませんかねえ。ちなみに私は、鞠子ちゃんほど、coolではありません。どちらかというと、美子ちゃんの感じです。妹の方が、coolです。あっ、漢字は違いますが、まりこです(笑)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。お久しぶりです!
      大迫専務、シラフになったら意外にも気さくな紳士でしたね。

      > 子孫が、私たち視聴者に謝ってくれたのかしら

      大迫さんが役員をつとめる会社は、新次郎さんが初代社長をつとめた会社と同業なので、そこにもつながりを感じずにはいられません。やっぱり子孫かも?(笑)

      > 3人姉妹・兄弟の真ん中

      そのポジションの悲哀、少しだけ想像がつきます。子供の頃、そんな立場の友達が何人かいたのでわかる気がします。

  7. もんすけ より:

    「当たり前の毎日はいつ失うかわからない。明日がくるとは限らない」
    楽しい紅葉狩のショットや夕食の場面が温かっただけに、
    竹蔵ととの重い言葉がぐっと胸に迫り、ついついほろりとしてしまいました。

    また、前作からの思いやりあふれる家族の雰囲気が重なり、
    作り手が観る者の心を大切にしてくださったように感じられ、とても嬉しく。
    また、萬屋さんと大迫専務…。
    こちらもなんとなーく回収された気分になり、嬉しかったです(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      家族が皆揃う幸福の絶頂とも言える時間。それが失われることを暗示するかのような竹蔵ととの言葉。そして結核のナレーション。わずか3回目にして胸が締め付けられるようなあまりにも切なすぎる回でした(涙)

  8. ともとも より:

    はじめまして。あまちゃんから読ませていただいてます。
    いつも鋭い考察と、温かく優しい感想、大好きです♪

    前作から続いてラサールさんは嫌われ者の役どころですね。
    でも2回見たら、なんとなく大迫専務が良い人に見えてきました。
    実は贋作というのは、嘘ではないでしょうか?
    竹蔵さんの真摯な謝罪と、神妙な3姉妹の様子を見て、
    これ以上負担に思わないように計らってくれたように思います。
    だって「これがあの絵か!」と驚愕した表情と声は
    ものすごく残念無念と言うか、本物っぽかったと思うのです。

    T字路左折に、そんないわれがあったとは!
    今後、他の番組も気をつけて見ていきたいと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメントありがとうございます!

      > ものすごく残念無念

      僕も贋作で何故そこまで残念がると不思議に思っていたのですが、なるほど三姉妹にほだされて贋作のフリ。それはとっても素敵なオチですね。鋭い読みだと思います。本当にそんな回収のされ方をされたら嬉しいです。萬屋さんもきっと浮かばれることでしょう(笑)

  9. カッチ より:

    たしかに親が子供に対して敬語で話すのは妙ですね。
    子供も一人の人間だという考えでしょうか。
    この頃にはいなっかたでしょうね。
    確かにうちの親父も優しく、怒られたのは一度きりです。
    贋作だと聞いた絵を子供たちの作品だから買い取るとはさすがです。
    きっとこの「とと」の生き方が常子のこれからに影響するのでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      今回のととの描写は『とと姉ちゃん』全編にインパクトを与える重要な回なのかも知れませんね。ととの思い出が詰まった回として、今回の映像がこの先に繰り返し登場するかも知れません。

  10. よるは去った より:

    あのピカッツァ(ピカソ?)が贋作だったとは。今回一番の人騒がせは大迫専務か、美子ちゃんか。鉄郎叔父さんも間違いなく人騒がせ。大迫専務「酒の勢いは恐ろしいねえ。」前作でアル中で加野銀行に乗り込んできた萬屋金左衛門を思い出したのは私だけ?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      萬屋の一件も含めて「恐ろしい」と言ったのかも知れません(笑)

  11. えびすこ より:

    とと姉ちゃんは早くも注目を集めていますね。
    今回は主人公が結婚しないので他の作品とはいささか嗜好が違いますが、来年の大河ドラマも主人公が生涯未婚の女性ですね。こちらの主人公もある意味「とと姉ちゃん」です。出身地が同じです。
    ピカソは昭和の初頭の時点で既に日本でも有名な人だったんですか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      『とと姉ちゃん』の評判、上々のようですね。

      ところで神原泰という美術評論家が大正14年(1925年)に『ピカソ』という著書を著しているので、昭和初期にはすでに知られていたかと思います。

  12. キヨコ より:

    朝蔵さん、「とと」でもよろしくお願いいたします。

    朝蔵さんが映像美のコメントをされていましたが、カメラワークも美しいですね。
    染物屋のやぐらの長ーい俯瞰からの、ととと、常子たちまでの動き、ととを待つ夕餉の静かな時間をカメラの動きで表現するところは、本当に映画のようです。また、衣装、小道具などの色合いが静かでやさしく、目で楽しんでいます。

    初回の放送を見て、画面が映画のようだ!と家族に訴えたのですが、そんなことないよー、と軽くあしらわれてしまい、この思いをわかってくれる人、いないのかなぁ・・・と思っていたら、朝蔵さんの解説を発見!
    さすが朝蔵さん!
    ネタバレ以外の情報もしっかり伝えてくださって、ますます「とと」が楽しくなりそうです。

    昨日、今日のととの「安心して下さい」には、わかっているけど家族一同、ギクリとしました(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      1話、2話、3話と染物屋のやぐらの場面では映画撮影用のカメラを多様しているみたいです。だから映像の色合いにコクがあって素敵です。俯瞰撮影はドローンを使ってるのかも知れませんね。

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