常子が美子の信頼を失う / とと姉ちゃん 第8話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年4月12日(火)放送
第2週 第8話「常子、妹のために走る」

『とと姉ちゃん』第2週 第8話 「常子、妹のために走る」あらすじと見どころ解説

間違って美子の弁当を女学校に持ってきてしまった常子は、弁当を届けに小学校の美子のもとに駆けつけました。常子がそこで目にしたのは、同級生たちと馴染むことが出来ずひとりぼっちでいる美子の姿でした。

常子は教壇に立つと生徒たちに力説します。普段の美子がどれほど面白い少女なのかを。しかし良かれと思ってした常子の努力は空回りに終わりました。美子は同級生たちの中でますます孤立を深める結果を招いてしまったのです。

常子は美子からの信頼を失ってしまいました。信頼を取り戻そうとするほどに美子の心が遠ざかってしまうことに常子は焦りを募らせます。竹蔵が生きていたらこんな時どうしていたか。常子は竹蔵に思いを馳せるのでした。

そんな常子を玉置三兄弟が揶揄します。稼ぎもないのに「とと」と言えるのかと。また、近所が火事になった時も、常子は消火の役に立つどころか邪魔者扱いされる始末。はたして自分は「とと」になるという竹蔵との約束を守れているのか。ますます悩む常子でした。

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midokoro

常子のとと姉ちゃんとしての活躍第一弾は大失敗に終わりました。

しかも、自分がいくらとと(父)のつもりでいても周囲の男の大人たちはそうは見なしてはくれません。

『とと姉ちゃん』第2週 第8話 「常子、妹のために走る」
 事前発表あらすじのレビューと解説

常子が美子を励ます場面は3月21日に放送された『もうすぐ「とと姉ちゃん」』の中で紹介されていたので、ご覧になった方も少なくないのではないでしょうか。

落ち込む末っ子を励まそうと、常子は変顔を披露。さらに教室では空気の読めない天然ぶりを発揮し美子の同級生たちを唖然とさせる。

ここまでやるかというほどの高畑充希さんの弾けた芝居が見どころです。

常子が大人になっても、この弾けっぷりを見せ続けてくれるのか定かではありませんが、こんな明るいおバカテイストは大好物です。

半年間、心から楽しむことが出来そうです。

『とと姉ちゃん』第2週 第8話 「常子、妹のために走る」
 朝ドラ観賞後の感想

常子ちゃんのから騒ぎ

美子ちゃんがいい顔してました。「」までは。

とと姉ちゃんが披露してくれた聖徳太子のモノマネの才能が、同級生たちから認められた時のとろけるような美子ちゃんの笑顔が可愛い。

その笑顔を見逃さなかった常子ちゃん。妹の笑顔にしっかりと気がついたその気遣いは良かったが、そこで図に乗ってしまうところが若さというものでしょうか。

ところで、常子ちゃん役が高畑充希さんにバトンタッチされてから、ひとつ気になっていたことがありました。

高畑充希さん、ちょっとばかり肩に力が入っているかなって。

でも、今回のお話しを観てその考えは代わりました。

高畑充希さんが肩に力の入った芝居をしているのでなく、とと姉ちゃんたろうとして肩に力の入った小橋常子を、高畑充希さんは表現しているのかも知れません。

ととの代わりになろうと力みすぎていた常子ちゃん。しかし、いくら力んだところで、そう簡単にはととの代わりとして美子ちゃんに認めてもらえない。

さらに、玉置三兄弟からは稼ぎがないのにととでもないだろうと馬鹿にされ、火事場では所詮女だと現実を直視させられる。

肩に入った力が一気に抜け、湖畔で途方に暮れる常子ちゃんの後ろ姿が切ない。

ととの面影が忘れられない美子ちゃんですが、今、一番ととを必要しているのは他ならぬととの代わりをつとめている常子ちゃんなのかも知れません。

親を突然亡くす喪失感

これでもかというくらいに繰り返される竹蔵ととの回想映像が、美子ちゃんの喪失感を痛いくらいに表現していてつらい!

前回描かれた寂しい本心をお姉ちゃんに打ち明ける美子ちゃんの姿が、今回のアバンタイトルで再び登場しましたが、「ととの思い出はもう増えない」という言葉が今日は心に突き刺さりました。

もう増えない思い出。数の限りがある希少な思い出が少しづつ減ってゆく感覚。

個人的な話で恐縮ですが、僕はその昔、母親をある日突然失いました。葬儀が終わり、家の冷蔵庫を開けるとそこには数日前に母親がつくった料理が残っている。

それが日に日になくなってゆく。もう増えることはない。あの時の寂しさを、美子ちゃんの姿を観ていて思い出しました。

親を突然亡くす喪失感。本作ではそれが怖いほどによく描けていると思います。

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コメント

  1. エイスケの後輩 より:

    まだまだ「あさが来た」絡みですが…

    放送後のあさイチで、常子にぶつかった消防団の男性に対し、有働アナが「男性は熱くなると目の前の事しか見えないから」の様なコメントをされてましたが、逆に女性は幅広く物事を見て冷静に判断行動できるという事の裏返しではないかと思います。
    これを聞いて、前作で主人公が言っていた女性ならではの「やらかい心」を思い出しました。

    常子はどうやったらととになれるのかと悩んでいますが、そもそも男女は違う生き物、女だからこその大黒柱を目指すべきなんじゃないかなと。
    ドラマの中だけの話ではなく、また男女の違いの話だけではなく、現実世界でも誰かのあとを継ぐとき、自分だからこその姿になることが、求められるんじゃないかなと学ばされました。
    そもそもコピーなんて面白くないですしね。
    常子がそこに気づくのはいつかな…、はっきりと気付かなくても、頑張るうちに彼女らしい「とと」になるのかな…と、今後の展開が楽しみです(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > やらかい心

      なるほど女性ならではの大黒柱のあり方を探求する物語としてとらえると、今の常子ちゃんの悩みも脱皮の苦痛ということですね。この悩みがあったからこそ女性に支持される雑誌の創刊につながってゆくのかも知れません。

  2. えびすこ より:

    美子ちゃんは見た目からまる子そのものですね。
    「ンモー、お姉ちゃんのバカ!」と言いそうですね。
    「ちびまる子ちゃん」は当時の清水市が舞台(作者のさくらさんのふるさと)でこの番組と同じ静岡県。ちびまる子ちゃんを少し意識したのかも。特に今日の回のくだりなどは。
    ところで高畑さんはごちそうさんとほぼ同じ時代の人を演じていると以前言及しましたが、今回のヒロインは大正後半の生まれですね。

    平成生まれの人は今の自分の年齢より一回り・二回り上の世代の人を演じることの方が、戦国時代や江戸時代、明治・大正・昭和戦前の人を演じるよりも難しいのかなと思います。まれを見た時にそう思いました。
    実は昭和の終わりに生まれた世代の俳優よりも、平成生まれの俳優の方が時代劇をうまくこなせるのではないかとも思います(あさが来たの大ヒットがそれを証明している)。私が「平成生まれの俳優を早く大河ドラマの主役に起用してはいかがか」と思う理由がそれです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      自分の実年齢より一回り・二回り上の世代の人を演じる役者さんの芝居を観るのはその世代の人々なので厳しく評価されてしまうのかも知れませんね。『あさが来た』の場合、役者さんの実年齢が描かれる世代から大きく離れていたことに加えて、幕末の庶民というイメージが固定化されていない人々を描いたのも新鮮で良かったです。

  3. tonton より:

    てるてる家族の話題が出てましたが、この作品は往年のヒットソングを
    歌ったミュージカル仕立てのパートが毎日のように出て来ているので
    著作権がらみで完全版の映像が市販できないそうです
    (値段を上乗せしたら凄い金額になるのでしょう)。

    なので、今週からの再放送は凄く貴重ですね。
    この頃は関西拠点で駆け出しだった錦戸亮くんも重要なポジションで
    出てたり、フィギュアスケートも題材になってたりで
    (石田あゆみの姉は68’冬季五輪代表)、そのエピも出てきます。

    私自身はこのドラマのテーマソングが「365日の紙飛行機」並みの
    お気に入りで、携帯の着メロにしていた時期もあったりと
    思い入れの強い作品です。

    第1回は平凡でしたが、一家がパン屋の修行の為に佐世保に
    一時的に移り住んだ辺りから話は面白くなります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      完全版を観ることはレアな体験と知り俄然興味がわいてきました。ところで『あまちゃん』も歌謡曲の引用満載ですが、こちらはDVDがリリースされています。『あまちゃん』以上に引用が多いのでしょうか・・・って、これから観れば分かることですね。