月に一度のお出かけ再開 / とと姉ちゃん 第55話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年6月6日(月)放送
第10週 第55話「常子、プロボーズされる」

『とと姉ちゃん』第10週 第55話 「常子、プロボーズされる」あらすじと見どころ解説

昭和14年(1939年)11月。ヨーロッパでは第二次世界大戦が勃発。日本も中国との戦争が長引く中、常子の勤める会社では男性社員が徴兵されはじめたため、その欠員の穴埋めをすべく常子は連日遅くまで働いていました。

その頃の常子の何よりの楽しみは週に一回、甘味処で星野と会ってお互いの近況報告をすることでした。星野は、常子と会うたびに今日こそは常子に「あること」を告げようと自分に言い聞かせるものの、それができずにいました。

一方、小橋家では家訓である「月に一度のお出かけ」の日を姉妹の間で調整するのが難しくなってきていました。週末の度に鞠子は大学の文学同好会の集まりがあり、美子は滝子からつくろいものやお仕着せづくりを頼まれていたからです。

そんな中、小橋家の家訓「月に一度のお出かけ」の日を迎えました。その日も午前中、鞠子は文学同好会に出席。美子は滝子の手伝いをしていました。しかし、美子は滝子の手伝いをしていることを常子に隠し、友達と勉強をすると嘘をつくのでした。

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midokoro
常子と美子の仲違いと仲直りのエピソードの横糸に、常子と星野のエピソードが縦糸として織り込まれるディープな一週のはじまりです。

そして世の中も暗い時代へと入りつつあります。

『とと姉ちゃん』第10週 第55話 「常子、プロボーズされる」
 事前発表あらすじのレビューと解説

浜松時代は「家族揃って月に一度のお出かけ」という家訓を心から楽しみにしていた鞠子と美子でしたが、二人はもう子供ではありません。

しかし「とと」になろうと意気込む常子は、二人の妹が乗り気でないのを無視して家訓のお出かけを決行。

これが美子との間に波紋を投げかけます。

その一方で、常子は星野との週に一回の逢瀬を重ねるうちに、いつの間にか二人は距離を縮めていました。

常子と星野の恋バナが間もなくピークを迎えそうです。

追記:昭和14年(1939年)9月1日。ドイツがポーランドを侵攻し第二次世界大戦が勃発。日本も中国との戦争が泥沼化。

そんな時代が背景です。

『とと姉ちゃん』第10週 第55話 「常子、プロボーズされる」
 朝ドラ観賞後の感想

三姉妹の利害の不一致

家訓「月に一度のお出かけ」への小橋家三姉妹の不協和音が、常子ちゃん、鞠子ちゃん、そしてよっちゃんの成長を感じさせてくれました。

常子ちゃんは名実ともに一家の大黒柱となって二年。自分が家族を守っているのだという強い自負がある。

鞠子ちゃんも、家族と過ごすよりは大学の文学同好会の仲間たちといる方が楽しい。

とりわけいつも一緒にいる男子学生に見せる鞠子ちゃんの笑顔がすべてを物語っているかと思います。家族より恋、鞠子ちゃんはもうそんな年齢です。

そしてよっちゃんは大好きなおばあちゃんから頼りにされることが何よりも嬉しい。

女学校では成績がふるわず家にいるときはとと姉に小言ばかり言われる中、自分の存在を認めてくれるおばあちゃんと過ごす時間は、年頃のよっちゃんには一番のよろこびのはず。

それぞれが成長したから生じる三姉妹の利害の不一致。

『とと姉ちゃん』が少しづつ大人のドラマになってきたような気がします。

今後の展開を暗示する大切な二つのフラグ

さりげなく今後の展開を暗示する二つのフラグが詰め込まれた回でした。以下に僕が気がついたフラグをまとめてみました。ネタバレが含まれますのでご注意ください。

まず冒頭から登場したよっちゃんの使い古されてボロボロになった櫛。常子ちゃんから新しいのを買ったらどうかと言われてもまだ大丈夫と使い続ける。

もし新しい櫛を買うとしたらお金を出すのはきっと常子ちゃんなのでしょう。まだ大丈夫と言ったのは、お金を出す常子ちゃんへの気遣いかも。

今週中にこの気遣いが回収されることと思いますが、その前に一波乱が予想されます。

今回、常子ちゃんとよっちゃんの間に小さな火花がパチパチと散ってましたが、やがてこれが火種となって発火するのでしょうか。

そしてこの発火と気遣いの回収が、その後の星野くんエピソードにつながる。とってもたくみなストーリーテリングです。

もう一つのフラグは浄書室のタイピストたちとのやり取り。

タイピストとして働く目的を、ある者はいっぱい恋をするためだと言い、またある者は五人の弟を食べさせるためだと言う。

二人のタイピストが語った働く目的も、今週と来週に回収されるかと思います。しっかり二人の発言を記憶しておきたいと思います。

よっちゃんの気遣いと、二人のタイピストの働く目的発言。

これら二つのフラグは常子ちゃんがこれから歩む人生を決めると言っても差し支えないほどの回収のされ方をするはずです。

いよいよ常子ちゃんがライフワークに近づいてきた。そう思わずにはいられない二つのフラグでした。

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8 Responses to “月に一度のお出かけ再開 / とと姉ちゃん 第55話”

  1. まーちゃん より:

    久しぶりにコメントします。

    「月に一度のお出かけ」...発案者の竹蔵ととが存命だったらいつまで続いたのでしょうね。もっと早くに廃れていたのか、ととの強権発動で続いたのか、興味深いところですが...「とと姉ちゃん」はやっぱり肩に力が入りすぎているのでしょう。もっと妹たちの自由を尊重しつつ、自分の幸せも追求したら...と思ってしまいますがそれではドラマになりませんか(笑)

    よっちゃん役の杉咲花さんは民放の「夜行観覧車」というドラマでの屈折した中学生(から高校生)の役が印象に残っています。上手い女優さんですが子役出身者特有?のスケールの小ささも感じてしまうので大人になる美子をどう演じていくのか注目したいです。(女学生の美子はハマッているのですが...)

    とと姉ちゃんの高畑充希さんとはリアル姉妹と思ってしまうほど容姿も似ていますね^^

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。お久しぶりです!
      常子ちゃんは幼少の頃も「とと」になろうとして肩に力が入ってましたが、名実ともに「とと」になって再び力み過ぎかも知れないですね。でも、二人の妹が大人になったら「とと」の役割も終わり。その頃、常子ちゃんはどんな女性になっているのか。楽しみです。

  2. ア※ラッキー より:

    鞠子ちゃんが大学に入ってから、勉強にサークルに忙しいって、言ってましたが、ふふふ、あの木戸君という青年。あやしいぞぉ~っと。こちらは、恋バナってことは、ないんでしょうか?公式サイトにも、朝蔵さんにも、書いてなかったし・・・。その、鞠子ちゃんを表している詩も、気になるし・・・。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      木戸くんとの間がどうなるのか不明なのですが、後半で鞠子ちゃんの恋バナが用意されているかも知れないと予想しています。話題がそれますが、三姉妹の中で鞠子ちゃんは一番普通の感覚を持った女の子かも知れないですね。

  3. よるは去った より:

    鞠子ちゃんが入っているけど文学同好会で取り上げていた三好達治先生の詩ですが、高校時代の現代国語の授業では何気に古風な感じの詩だなと思っていたのですが、最近E テレの「にほんごてあそぼ」で子役たちが「大阿蘇」「雪」を朗読しているのを聞いていると独自のスケールと視点を持った詩人だったんだなという気になって詩集を買ってしまいました。あの時代の若い人たちにはどんな感銘を与えていたのでしょう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ただでさえ情報量が現代よりも圧倒的に少ない当時、言葉のひとつひとつが鮮烈な輝きを持っていたことでしょう。

  4. ひろ より:

    常子は家訓として、「家族そろって月に一度のお出かけ」を守ろうと言うが、鞠子も美子もいつまで子供ではないし、それぞれ個々の予定があることも当然
    戦況が厳しくなってるその時代・・・決めた家訓を実践して行くのは厳しいこと!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      三姉妹の望む時間の過ごし方に違いが出てくるところに常子ちゃん、鞠子ちゃん、よっちゃんの成長を感じます。その違いを受け入れることが出来たとき、常子ちゃんはさらに成長するのかもしれませんね。

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