星野に答えを告げる常子 / とと姉ちゃん 第60話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年6月11日(土)放送
第10週 第60話「常子、プロボーズされる」

『とと姉ちゃん』第10週 第60話 「常子、プロボーズされる」あらすじと見どころ解説

常子は星野からの結婚の申し出を断りました。今はまだ自分は二人の妹を守っていたい。家族から離れたくはない。だから星野と結婚するわけにはゆかないのだ。常子は、自分が結婚を断る理由を星野に告げました。

しかし、星野もそんな常子の答えを覚悟していたと口にします。結婚よりも家族を守る道を選ぶ常子。自分のことよりも、いつも家族のことを第一に考えるそんな常子が好きだった。それこそが常子に恋した理由だと、星野は力なく笑って応えます。

二週間後、星野が大阪に旅立つ日を迎えました。駅まで星野を見送る学友たちの中に常子の姿はありませんでした。落胆する星野を乗せた汽車が橋を渡ろうとするその時、星野の目に飛び込んできたのは自分に向かって深々と頭を下げる常子の姿でした。

帰宅した常子は君子に初めて告げました。星野から結婚を申し込まれたこと。そしてそれを断ったことを。常子は続けます。今はまだ家族と一緒にいるのが自分の幸せ。しかし星野との別れはつらい。君子に肩を抱かれ常子は滂沱の涙を流すのでした。

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midokoro

常子が星野との恋、星野との結婚を断念します。

断念の理由は二人の妹。鞠子と美子を嫁に出すまで、常子は「とと姉ちゃん」であり続ける道を選択します。

『とと姉ちゃん』第10週 第60話 「常子、プロボーズされる」
 事前発表あらすじのレビューと解説

『とと姉ちゃん』主題歌のバックのオープニング映像で、常子を表現したらしいアニメの少女が学生服を着た青年と出会いそして別れる。

悲恋を暗示するかのようなオープニング映像の「別れ」がついに描かれます。

常子にプロポーズした星野は当然のことながら常子に恋をしていました。恋心を抱いていたのは常子も一緒でした。

常子も星野からの求婚を受け入れたかった。

しかし、妹たちの成長を見守る道を選びます。そして、そんな選択をする常子だから好きになったと寂しく笑う星野の言葉が泣かせます。

竹蔵との死別以来のヒロインの涙。涙腺決壊の準備が必要となる回になりそうです。

『とと姉ちゃん』第10週 第60話 「常子、プロボーズされる」
 朝ドラ観賞後の感想

星野くん、さようなら

透明感のある常子ちゃんと星野くんの恋バナは、お別れの最後の瞬間まで美しかった!

家族を守り続ける道を選ぶべきか、星野くんと結婚し自分の幸せをとる道を選ぶべきか。常子ちゃんも迷っていましたが、星野くんもまた葛藤に苦しんでいました。

常子ちゃんと一緒にいたい。しかし、星野くんが常子ちゃんに恋した理由は、自分のことよりも家族の幸せを優先するその生き様にありました。

だから、もし仮に常子ちゃんと結婚できたとしても、その常子ちゃんは最早自分が恋した常子ちゃんとは別の常子ちゃん。

自分が恋した常子ちゃんとは異なる常子ちゃんと一緒に暮らすことが出来たとして、それが幸福と言えるのか。

「僕を選ぶ常子さんは僕の好きな常子さんではない」
「僕の好きな常子さんであれば結婚よりも家族を選ぶ」

純情だけれど、とっても大人の恋でした。

常子ちゃん、泣くことが出来て良かったね

お寺の境内で星野くんと別れた時も決して泣かない。橋の下で、星野くんを乗せた列車を見送る時も涙を見せない。気丈に振る舞ってはいるけれど、寂しさは隠しきれない。

高畑充希さんの名演に圧倒されました。

自分の生きる道は二人の妹たちを守ること。だかれ、妹たちに涙は見せない。竹蔵さんを亡くした直後のリトル常子ちゃんのストイックさが蘇ります。

「でも、やっぱり星野さんとのお別れはつらいものですね」

悲しいお別れでしたが、最後に泣くことが出来て良かったね、常子ちゃん。

君子さんの存在感の大きさ

君子さんの胸の中で涙を流す常子ちゃんの姿を観ていて、かつて竹蔵ととが亡くなった後しばらく経ってからのリトル常子ちゃんの号泣場面を思い出しました。

あの時も常子ちゃんは「とと」として涙をずっとこらえていました。

幼いながらも気丈に振る舞い、茫然自失の君子さんよりも気を確かに持っていたかに見えた常子ちゃんでしたが、かなり無理をしていたのでしょう。

そんな無理に無理を重ねる常子ちゃんの悲しみを受け止めてくれたのが君子さんでした。せきを切ったように涙を流す常子ちゃんの姿がいまだに忘れられません。

今回もまた常子ちゃんをしっかり支えてくれる君子さん。劇中での君子さんの存在感の大きさが改めて印象づけられる回となりました。

ところで、君子さんの実在モデル・大橋久子さんは、娘の出版社の社員たちの食事を差し入れするなどして、娘の仕事を陰ながら支えたとの由。

昭和57年(1982年)永眠。享年82歳。

劇中でも、君子さんは終生常子ちゃんを支え続ける存在であり続けるのでしょうか。

ところで、常子ちゃんの生涯を物語っているらしい『とと姉ちゃん』オープニングのアニメ映像の最後の方で、杖をついて歩く白髪の老婦人のイラストが登場しますが、あの絵は最晩年の君子さんの姿を描いたものなのかなとひそかに考えています。

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コメント

  1. ア※ラッキー より:

    10週目はいろいろな面で良かったです。 
    三姉妹の個性が色濃くでたように思われます。前半確かに、常子ちゃん、とと、っていうか、世話焼きお姉さんにみえちゃいました。妹たちが、反発すると思っていなかったでしょうね。まさかの鞠子ちゃんも・・・。 まあまる~く収まって良かったです。 

    ところで、どなたも書かれていなかったのですが、鞠子ちゃん美子ちゃん富江ちゃんの三人で喋っているシーンで、鞠子ちゃんは正座、美子ちゃん富江ちゃん、女の子座りが気になったんです。まぁ、それだけ打ち解けたと思うことにしますね。

    諸橋さんのお相手の奥様が、まさかの青木さやかさん(役名なかったような)。乱闘シーンで、課長にとり抑えられたとき、せめて~どこ触ってのんよう~って言って欲しかった・・・です。 

    汽車のお別れシーン<あまちゃん><ちりとてちん>他にも<純情きらり>もあります。確か二回あったような気がします。

    私たいていドラマを観る際、字幕にします。NHKの場合はそれに音声切り替えボタンを押します。簡単な状況を説明してくれるんです。でも<花子とアン><マッサン>の時は、英語のシーン、日本語で言ってくれちゃうんです。その時は、違う意味で涙目です。で、今回の宇多田ヒカルさんの<花束を君に>今流れている一番目の歌詞がまるで、星野くんが常子ちゃんに対して歌っているように思えてしょうがないいんです。
     
    長々とすみませんでした。また、明日からの放送楽しみにしてます。又、感想書かせてくださいね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 10週目はいろいろな面で良かった

      10週目は濃密な一週間だったと僕も思います。また、ちょっと切なさを感じさせる主題歌とドラマ内に流れる空気がはじめて一致したと思いました。

  2. ぴんくふろっぐ より:

    『とと姉ちゃん』オープニングのアニメ映像の最後の方で、杖をついて歩く白髪の老婦人は母・君子ではないかと、私も思っていましたが、その少し手前で、眼鏡を掛けた男性がダイニングテーブルに座っていて、誰かがテーブルに料理を置くイラストが気になります。
    常子のモデルである大橋鎮子さんは生涯独身でしたが、ドラマでは何年か後に星野さんが東大に職を得て戻って来て、常子と結婚するという展開を期待してしまいます。
    星野さんは召集されるという情報もあるようなので、生きて帰って来て欲しいと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      星野くんが戻る・・・素敵な展開だと思います。あれだけ素敵な男性です。そんなまさかの再会で結末までには常子ちゃんの人生を祝福して欲しいものです。あさちゃんが新次郎さんと再会出来たように。

  3. とん より:

    君子さんの胸で号泣する常子に涙腺が決壊しました。
    直前の汽車を見送るシーンでは、もし星野くんが逆側に座ってたらどうするつもりだったんだ!と冷めてしまっていたので反動もあって。
    星野くんの座席は指定席だったのかもしれませんが、わざわざそこまで常子に言うかなぁ?と気になったもので。

    そういえばあまちゃんでも似たようなシーンがあってヤキモキした気がw

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      星野くんの座った座席がもし反対側だったら・・・
      『あまちゃん』で、ヤング春子さんがヤング大吉さんに声をかけられたばかりにナツばっぱの見送りに気づかなかったケースと同様、別のドラマがそこから始まっていたかもしれませんね。

  4. a より:

    常子ちゃん星野さんに乗った列車に向かって手を振って欲しかったね。戦時中時代背景だったのかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      手を振ったら泣いてしまったかも知れません。
      常子ちゃんとしてはあれば精一杯のお別れの表現だったのかもですね。

  5. えびすこ より:

    星野さんが汽車(ただし先頭車両は蒸気機関車ではない)に乗って常子に別れを窓ごしに告げた場面。あれは千葉県の「いすみ鉄道」の路線区間ではないかと思います。
    昨日のあさイチに坂口健太郎くんが出た際に、視聴者からFAXで「星野さん戦死しないでください」との要望も。

    もしかしたら10週目は昨日か今日の回が25%台になったのでは?
    とと姉ちゃんは第1回から毎回20%以上を維持しております。しかし、民放ドラマは最高で20%以上の番組が今年はまだありません。
    4~6月期はTBSの「99.9 刑事専門弁護士」しだいですが、この数年は民放では下半期の番組の方が高視聴率を記録しやすい現象が定着しました。
    昨年の民放の最高は「下町ロケット」でした。下手すると今年は民放局は1番組も20%に届かない可能性も。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      列車のロケ地が気になっていました。千葉ですか。『マッサン』冒頭でも使われた大井川鉄道とばかり思ってました。昭和の客車は素敵です。

  6. tonko より:

    今週は、泣きました。
    辛い、悲しい…というよりは「切ない」でした。
    常子さんの表情は、とても繊細で
    涙は、とても綺麗でした。

    個人的に残念だったのは、
    よっちゃんのセリフ廻しが、少し今風…というか
    ちょっとだけ違和感を感じてしまった所。

    個人的に嬉しかったのは、
    洋裁屋さんの御主人の声を聞いて、
    ピン!!ときたら…
    やっぱり声優の緒方さん!だった事です♪

    来週から、後半の編集者の方たちが登場。
    楽しみです♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      洋裁屋のご主人の件、ありがとうございます!聞き覚えのある声だなと思いながらもどうしても思い出せずにいました。やっとスッキリしました。

  7. よるは去った より:

    汽車で去っていく星野武蔵君を常子ちゃんが鉄橋の下から見送るシーンは1940~1960頃の木下恵介監督や今井正監督の映画のような「風情」を感じさせてくれました。時代が時代だからというよりも高畑充希ちゃん、坂口健太郎君ご両人の役者としての持ち味によるところも多いような気がします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      列車を見送る場面を観て僕は『ちりとてちん』や『あまちゃん』を思い出していたのですが、その静かな描写のしかたはおっしゃる通り日本映画黄金期の昭和テイストに近いかと思います。ちなみに黒澤明監督の映画化されていない脚本にも今回とよく似た場面がありました。

  8. オペラゴースト より:

    あまちゃんから、朝ドラを欠かさずに見ている、
    オペラゴーストと申します。
    初めて書き込みます。

    母君子の胸で、号泣する常子を見ていて、
    私、涙が止まりませんでした。

    なんて素敵な恋でしょう。
    なんて優しいお別れでしょう。
    なんて優しいお母様でしょう。

    涙が止まりませんでした。
    しかし、来週は失業ですか!?
    早乙女さんとも信頼関係が築けたのに。
    残念です。

    おしまい

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメントありがとうございます。
      常子ちゃんと星野くんの恋を静かに優しく積み上げて、そのテイストを損なわずに幕引きさせる。本当にきれいな恋バナでしたね。
      次週も早乙女さんとのお別れがありますが、一方で天職との出会いも描かれます。いよいよ後半の物語のはじまりです。

  9. しもしも より:

    ただ、ただ号泣でした!公子さんに促され、やっと泣くことが出来て更に泣けました!!高畑さんの演技とってもとっても良かったです〜朝ドラで、せつない恋ばなは…と思いましたが、『どうにもならないこと』に考えさせられました

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      涙をこらえ続ける常子ちゃんの姿に泣かされて、こらえきれなくなった常子ちゃんにもう一回泣かされる。本当に切なすぎるお別れの場面でしたね。

  10. ヤジウマン157号 より:

    星野からの求婚と、それを断るしかできなかった常子。
    そのことを知る由もない君子が、常子の、妹たちにもわからないくらいの変化に気付き、そっと常子に問う。星野と何があったのかと。
    常子の話を聞くと優しく頭を抱き、常子に話しかける。これなら誰にも声が聞こえないからと。
    常子の判断を咎めることもなく、言葉に出して泣けとも言わないけれど、少ない言葉でそれが十分すぎるほど伝わる。君子の、母親としての有りようを見た思いがする。
    そしてまた、常子にとっても、青春と呼ばれる年代が過ぎていく頃合いでもあるのだろう。

    常子と星野は、結果的に結ばれることのない悲恋であったかもしれない。それはとても悲しいが、涙を誘われたのは君子の優しさだ。
    美しい、と言うのとは少し違うかもしれないが、素晴らしいシーンだったと思う。

    しかしながら、自分にはここでただ一つ心残りがある。
    今日は土曜日だ。これを見た有働アナが、どんな顔をしてあさイチを始めるのかが見られない。由々しきことである(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 青春と呼ばれる年代が過ぎていく頃合い

      ご高察の通り、星野くんとのお別れは青春の日々との別れでもあったかと思います。時代も厳しくなり、常子ちゃんも次週あたりから大人のリアリズムと直前するようです。

  11. もんすけ より:

    家族思いの「とと」常子ちゃんではない、そのまんまの常子ちゃんが
    星野君の前ではいたはずだったと思います。
    家族には話すことのできない仕事の悩みや日常のささやかな話を
    心の奥底では「家族」のような星野君にもできていたのに。
    「とと」ではない常子ちゃんでいられるのは、もう君子かかの前だけなのかと
    切なくて、切なくてぽろぽろ涙が…。
    その君子かかのモデルである大橋久子さんがご長寿でらしたとのこと。
    (ドラマではこの先わかりませんが、)少しほっとしました。
    きっと先々、常子ちゃんを温かく見守ってくださるのでしょうね、君子かかは。
    朝蔵さん、情報をお書きくださり、ありがとうございます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      星野くんと一緒にいる時のくつろいだ表情を見せる常子ちゃんが好きでした。何でも言える相手がいなくなりましたが常子ちゃんはもう大人。次週からはいよいよ大人の物語のはじまりですね。