花山が新事業の準備開始 / とと姉ちゃん 第90話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年7月16日(土)放送
第15週 第90話「常子、花山の過去を知る」

『とと姉ちゃん』第15週 第90話 「常子、花山の過去を知る」あらすじと見どころ解説

雑誌が飛ぶように売れたことに礼を述べる常子たちは、あらためて花山に懇願しました。これからも自分たちの雑誌の編集長を続けてほしい、雑誌づくりを教えてほしいと。しかし、常子たちの懇願を花山は退けました。

二度とペンを握らないという花山の決意は簡単にはくつがえりませんでした。しかし、花山は常子に忠告します。今回売れた雑誌もいずれは誰かに真似をされて売れなくなる。そうならないように、誰も真似できない雑誌づくりを目指すべきだと。

数日後、花山は仲間たちとの事業に携わり始めました。しかし、困窮する人々が肩を寄せ合って暮らしているバラックを立ち退かせるような事業に花山は疑問を感じていました。そんな花山に、常子は自分の雑誌への夢を語りました。

人々の暮しがより良くなる雑誌をつくりたい。常子が語る夢に花山が応じます。豊かな暮しを取り戻すきっかけとなるような雑誌をつくりたいと。ついに花山は常子の願いを受け入れました。常子もこの仕事に自分の人生を賭けると誓うのでした。

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midokoro

さすが天才の仕事です。花山が編集長として関わった雑誌は大ヒット。

当然のことながら常子は編集長継続を懇願。しかし残念ながら、花山は常子の頼みを聞き入れることはしません。

『とと姉ちゃん』第15週 第90話 「常子、花山の過去を知る」
 事前発表あらすじのレビューと解説

花山は編集長を継続してほしいという常子の懇願を退けます。しかし、そのヒットはいつまでも続くものではないと忠告してくれました。

忠告は続きます。

今回ヒットした雑誌もいずれは誰かに真似をされて売れなくなる。そうならないように、誰も真似できない雑誌づくりを目指すべきだと。

この花山の忠告から常子の生涯の仕事となる雑誌のテーマが誕生します。常子が人生をかける仕事の種が生まれた記念すべき瞬間です。

しかし、そのテーマを形にするにはどうしても花山に力を借りることが必要です。しかしその時の花山は、すでに別の場所で新事業を立ち上げる準備をしているのでした。

常子と花山の生涯のパートナーへの第一歩は次週以降に持ち越しです。

『とと姉ちゃん』第15週 第90話 「常子、花山の過去を知る」
 朝ドラ観賞後の感想

豊かな暮しを取り戻すきっかけとなる雑誌

「まったく明日からが思いやられる!」

いかにも花山さんらしい引き受け方でした。

編集長になってほしいという常子ちゃんの願いの引き受け方も花山さんらしさ満載なら、編集長の仕事を引き受けると心を固めた花山さんの動機もまた、とっても花山さんらしい説得力のあるものでした。

常子ちゃんの依頼を断った後、自宅に戻って事業仲間の一人に電話をする時の花山さんの浮かない顔。キレイに手入れが行き届いた筆記用具を見つめる時の、ペンを持つ仕事への未練いっぱいの顔。この時の二つの表情が目について離れません。

そして、見た目は面倒臭い性格ですが、実は誰にも増して情にもろいところがある花山さんのことです。その日食うのもやっとの思いで暮らしている人々を押しのけて得たお金で自分だけがいい暮らしをするなどということは耐え難かったに違いない。

戦争で家族を失い気がふれてしまった男性のあわれな姿も花山さんの心を突き動かしたのでしょう。

これらが常子ちゃんの雑誌に参画する決め手になったかどうかは定かではありません。しかし少なくとも仲間たちとの不動産事業(?)への不参加だけはここで決まったかと僕は思います。

ところで、バラック街に落ちていた、空襲の火炎で使い物にならなくなったフライパン。この何気なく登場した小道具は、当たり前の日常が失われた悲哀を言葉以上に雄弁に物語っていました。

そのオンボロになったフライパンを手にして花山さんはこんなことを思っていたのかも知れません。まともなフライパンがどの家にもあるような社会を、自分のペンの力で実現したい。自分のペンの力を今度こそ本当に大切なことに役立てたいと。

「もう間違えないようにしませんか!」

常子ちゃんの一言もそんな花山さんの背中を押したに違いない。

そんな花山さんの熱い想いに、人生を賭けると約束する常子ちゃんも毅然とした表情も素敵でした。いいものを見せてもらいました。

「終戦以来、はじめて他人の言葉、女性の言葉を信じてみたくなった」

花山さんの心が癒された瞬間でした。

「まったく明日からが思いやられる!」

まったく次週からが楽しみな『とと姉ちゃん』第90回でした。

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コメント

  1. まつも より:

    今週は唐沢さんの怪演
    ほんとうに楽しませていただきました!

    さて、花山さんを事業に誘っていた友人の長澤さん
    「花子とアン」蓮様のお兄様飯田さんでしたね。
    トコトン冷たいのに、二枚目でカッコイイ…と
    気になっていた俳優さんです。
    今回はいい人かと思いましたが
    やはりドライな人でたまりませんでした(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      長澤さんのドライに割り切ったビジネス観。花山さんに事業への違和感を感じさせ、雑誌づくりに気持ちを向かわせるための役割をしっかりと果たしてましたね。チョイ役ながらいい味だしてました。

  2. anne より:

    朝蔵さん、こんばんは。
    「毎日の暮らしほど大切なことはない」という台詞に既に亡くなった、ととや滝子おばあさまを思い出しました。
    日々の暮らしを豊かにする雑誌を作る…来週以降も色々難題続きになるのでしょうが、今からワクワクしてしまいます(*^^*)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      滝子おばあさまも言ってましたね!「毎日の暮らしほど大切なことはない」って。竹蔵ととが生前にその言葉を口にしたのは強く印象に残ってましたが、滝子おばあさまについてはすっかり忘れていました。思い出せてくれてありがとうございます。

  3. ももぐみ より:

    今日の回を見終わったあと、あまりの感動に、この物語をつまらないと言う人が存在することが信じられず、ネットで検索していたらここに辿りつきました。わかりやすいあらすじまとめと解説に、やっと心がおちついてきました。常子と花山の心の動き、強い思いが、目の表情だけで伝わり、心揺さぶられた週でした。自分も本を作る仕事をしているため、ものづくりにかける熱い思いが画面通して感じることができ、毎日気持ち新たに仕事に取り組んでいます。これからも更新楽しみにしております。ありがとう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      当ブログは「朝ドラを楽しみたい人専用サイト」としてつくっています。どの作品の時でもネット上では「つまらない」で埋め尽くされるので、一つくらい「おもしろい」で埋め尽くされたところがあってもいいよね?という気持ちで運営しています。今後ともよろしくお願いします。

  4. tonko より:

    唐沢さんによる“花山劇場”が面白い。
    シリアスなお芝居と、コミカルなお芝居を、
    いとも簡単に演じてしまう…天晴れです!
    少し大袈裟な動作も、花山の性格を上手く表現していて
    考えられてるなぁと感心しました。

    鞠ちゃんのように学のある人は、見た目ではなく
    賢さに惹かれるのではないでしょうか?
    それならば、水田さんは合格のような気がします。

    最後の追加キャストが発表されましたね!!
    平塚らいてうも登場しますし、
    新しい森田屋さんの新メンバーなど、
    最後まで豪華で芝居上手な方々が出演されます♪
    楽しみ楽しみです♪

    因みに今週は、奥貫さんの登場にニコニコでした♪

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      「花山劇場」!これ、いい表現ですね。まさにこの言葉がぴったり。今週は唐沢さんの独壇場でした。「花山劇場」に心をわしづかみされました。

  5. よるは去った より:

    花山氏が編集長を引き受けるタイミングについて今日になるか来週初めになるか?結局今日の回でしたけど、「ドラマならではのタイミング」ってとこでしたかね。友人に誘われた新事業の実態を見て、ややドン引きする花山氏。空襲で住まいを失った後にバラック長屋で懸命に生きようとしている人々(中で戦争で愛する家族を失いながら日本の敗戦を受け入れることができずに半狂乱であがいている磯部勉氏の役は大きな存在感)、おそらくは空襲で焼け残り、ボロボロになりながらも何とか使われていようとしている台所道具・・・・・。そこへ常子ちゃんがひょっこり現れて・・・・・。実際の花森氏はどうだったのかな?自分は生前の母親に満足に孝行出来なかった分、家族を懸命に守るためにも出版事業にかけようといている大橋鎮子女史に手を差し伸べたとはここにも書かれていたけど。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      『日曜美術館』の花森安治特集を観ました。終戦直後の闇市でピカピカのフライパンが売り出された時は嬉しかったという花森氏の肉声が紹介されてました。そのフライパンは日々の暮らしの復活のシンボルだったようです。そんな暮らしを完全に取り戻したい。それが氏の原動力の一つになったようです。

  6. えびすこ より:

    15週目は「花山ウィーク」でしたね。
    屋根の雨漏りとちゃぶ台の修繕の時は初め、なぜ(落とした財布を届けたついでに)わざわざしているのかわかりませんでしたが、大工と勘違いしたとわかりました。

    ところで平塚らいてうが今作にも登場します。
    朝ドラで同じ人物が2作続けて登場するのは今回が初めてでは?
    「青踏」が出たのでもしかしたらとは思いましたが、やはり登場するとあって粋なキャスティングだと思いました。
    広岡浅子・平塚らいてう・大橋鎮子と3人がつながりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      花森安治は神戸生まれなので、今度は神戸つながりで次作ヒロインに関連してきますね。