反物から洋服つくる提案 / とと姉ちゃん 第94話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年7月21日(木)放送
第16週 第94話「“あなたの暮し”誕生す」

『とと姉ちゃん』第16週 第94話 「“あなたの暮し”誕生す」あらすじと見どころ解説

簡単な洋服のつくり方を模索していた花山は、自分の娘が散髪の時にかぶっていた新聞紙から着想を得ました。反物を活用してワンピースを仕立てあげる「直線裁ち」という方法を思いついたのです。

多くの女性たちがタンスの中で眠らせているはずの反物を使えば高価な生地を買う必要もなく、型紙を必要としなければ生地のムダも一切でない。しかも反物一反から3着ものワンピースをつくれることが出来るのです。

記念すべき創刊号の目玉企画は花山が思いついた「直線裁ち」に決まりました。花山はそのワンピースをイラストではなく写真を撮って紹介しようと提案。一方、常子たちは綾が働くカフェに足を運び、直線裁ちによるワンピースづくりを女給たちに披露しました。

ワンピースを来て喜ぶ女給たちの姿を見た花山が思いつきます。ワンピースの写真のモデルは、常子たち普通の女性にするべきだと。早速、三姉妹と綾をモデルにしたワンピースの写真を撮影。花山の描いた表紙の絵も仕上がりいよいよ雑誌は完成に近づくのでした。

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midokoro
雑誌の企画をヒットさせるための課題の見出し方に「天才」を披露した花山が、それら課題解決方法の創出で再び「天才」を発揮。

花山伊左次の天賦の才が炸裂します。

『とと姉ちゃん』第16週 第94話 「“あなたの暮し”誕生す」
 事前発表あらすじのレビューと解説

常子の実在モデル・大橋女史がはじめて手がけた雑誌の名は『スタイルブック』。花山の実在モデル・花森氏はその雑誌の中で、今回劇中で描かれる「直線裁ち」を提案しました。

『スタイルブック』創刊号発売時のキャッチコピーは「たとへ一枚の新しい生地がなくても、もっとあなたは美しくなれる(『スタイルブック』新聞広告より引用)」

・洋服をつくりたくても生地が高価過ぎて手が届かない。
・生地が手に入ったとしても洋服づくりは複雑で技術的なハードルが高い
・そのハードルを超えられたとしてもムダな布切れが沢山出てしまいもったいない

そんな課題を一挙に解決したのが「直線裁ち」でした。

慌ただしい暮らしの中でも、ひと手間かけるだけで見違えるほど暮らしを美しくよみがえらせてしまう花森氏の提案は、当時の女性たちの心をわしづかみしたことでしょう。

『とと姉ちゃん』第16週 第94話 「“あなたの暮し”誕生す」
 朝ドラ観賞後の感想

花山伊佐次の天才ぶり

簡単に洋服をつくれて生地のムダも一切出ない「直線裁ち」という手法。その手法でつくったワンピースをイラストでなく写真で紹介するというアイディア。その写真のモデルに小橋家三姉妹を選び市井の女性に直線裁ちの良さを伝えるという斬新な発想。

花山伊佐次の天才ぶりがこれでもかというくらいに見せつけられる回となりました。

そして花山さんが初めて見せた満足気な表情がとてもいい!

常子ちゃんが試着したワンピースの初の試作品に小橋一家と一緒に喜ぶ花山さん。ワンピースを身にまとった時のカフェー浪漫の女給たちのはじける笑顔。それを満足そうに眺める花山さん。雑誌の表紙のためのイラストを描き上げその出来栄えにご満悦の花山さん。

戦時中の自分の仕事を悔やみ続けていた花山さんの心が、今回ようやく癒やされたかも知れません。

今後も平坦な道のりでないことが予想されますが、常子ちゃんと花山さんのパートナーシップの基礎もほぼ出来上がったようです。

常子ちゃんの一生の仕事がつに動きはじめた感いっぱいの第94話でしたが、『とと姉ちゃん』も残すところ2ヶ月とちょっと。

来月あたりからは戦後の復興が今よりも進んだ時代が描かれるのでしょうか。そろそろ結末に向けて怒涛の展開になりそうです。

鞠ちゃんと水田くんの恋バナ

ストイックな性格の鞠ちゃんを、ちょっとばかりゆるいキャラの水田くんが攻略するのはハードルが高いのではないか。

少し前のレビューでこんなことを書きましたが、今回の鞠ちゃんの様子を見ている限りでは鞠ちゃんも水田くんに対してまんざらではなさそうですね。

花山さんの「号令」が飛び交うワンピースの撮影現場に水田くんがやって来たときも、水田くんを迎えようと動いたのは三姉妹の中で鞠ちゃんだけでした。

撮影が終わり、花山さんの厳命にしたがって働いたらしい水田くんの労をねぎらったのも鞠ちゃんだけ。特に、この場面での水田くんに見せた鞠ちゃんの笑顔は劇中で最高レベルのいい笑顔。

戦前の、常子ちゃんと星野くんの恋バナ同様のほのぼのテイストも嬉しい鞠ちゃんと水田くんの恋バナ。

常子ちゃんと星野くんの恋バナは切なすぎる悲恋に終わりましたが、鞠ちゃんと水田くんのそれは先日には鞠ちゃんと水田くんの「長女」の配役も発表されハッピーエンド確定なので安心して観ていられそう。

楽しみが増えました。

追記:星野くん、彼はどこで何してるんでしょうか。何かの折に復活させてほしいものです。

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いつも、当ブログ『朝ドラPLUS』をご覧頂き誠にありがとうございます。当ブログでは、誤記、誤変換、事実誤認をなくすべく努めておりますが、もし文中に誤りや表現の不明な点がございましたら、ご指摘頂けますと幸甚に存じます。今後とも『朝ドラPLUS』をよろしくお願い致します。ありがとうございました。


30 Responses to “反物から洋服つくる提案 / とと姉ちゃん 第94話”

  1. エイスケの後輩 より:

    連投失礼致します。

    この回の、衣服が気持ちを変えるという所で、戦時中に自宅に乗り込んできた組長さんを、身だしなみを整える事で心も整うと鞠ちゃんが論破した事を思い出しました。
    あのときミシンを持っていかれなかったお陰で、その後衣類関係の雑誌を作成する上で助かっていますし、あの回は伏線になっていたのかと気づかされました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      今の事業が順調にすすんでいるのも、戦時中の鞠ちゃんの活躍のおかげ。もう一つのコメント同様、するどい洞察に敬服します。

  2. タンメン より:

    はじめまして。
    こちらのサイトはいつも楽しく拝見しております。
    「暮しの手帖」創刊号で直線裁ちの服を紹介する文章に「和服のシルエットを取り入れてみた」という一文があります。常子がシルエットと言ってもおかしくはないですね。
    ドラマはトップギアに入ってきた感じで毎日ワクワクします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメント頂戴しありがとうございます。
      実在の雑誌に「シルエット」という言葉が使われているんですか!
      貴重な情報ありがとうございました。今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

  3. まだいいか より:

    初めまして。シルエットは戦前の雑誌に「洋装シルエット」というのがあったそうですよ。
    19世紀生まれのフランス語で、20世紀初めからファション用語としても使われていたといいますから、洋装が入ってきた時にスタイル等の言葉と一緒に入って来ていてもおかしくないように思います。証拠もあるわけですし。
    考証は、大概しっかりとされているようで、その点も感心して見ています。
    ここもあたたかい雰囲気で、良いですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメント頂戴しありがとうございます。
      情報提供に感謝です。戦前にすでに輸入されていた外来語なんですね!

  4. SOX より:

    私が再登場してほしい人ベスト3(2016.7現在)

    1. 早乙女さん いやほんと中の人含めて好きなんですよ。あとできれば多田さんも。
    2. 星野さん んー、あまり期待できないですが、実現すればハッピーです。
    3. お竜さん はい。中の人大好きです。
    番外. 浜松の馬鹿三兄弟 期待しないで待ってます(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      早乙女さんだったら常子ちゃんが出版した雑誌を心から喜んでくれるでしょうね。そんな場面を観てみたいです。そして出来るなら常子ちゃんの成功を号泣して喜ぶ隈ジイも(笑)

  5. もんすけ より:

    >一緒に喜ぶ花山さん。満足そうに眺める花山さん。ご満悦の花山さん…
    素敵な「花山さん」尽くしの回でしたが、あともう1か所。
    「おしゃれは明日はもっと明るく生きようと思わせる力がある」との意味の常子ちゃんの言葉を聞いていた花山さん。
    自分を支える家族の他に、仕事での理解者たちを得たことを実感できた、心温まる瞬間だったのではないでしょうか。

    また、鞠子ちゃんの水田さんを見る瞳の奥。
    実のところとても頭がよく仕事もできるのに、奥ゆかしく、人を押しのけるようなことはしない優しい人柄の水田さんに、「とと」の思い出を重ね、惹かれているのかな~とも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      花山さんのいい顔、それもありましたね!普段がクセのあるキャラだけに、いい顔が心に沁みます。

  6. つまぴょん より:

    今日の放送中、常子ちゃんのセリフに
    「シルエットが・・」とありましたが、
    (花山が裁断し、母が縫った服を試着した際)
    当時「シルエット」なんて言葉使われてなかったと思います。
    実際、スタイルブック(復刻版)にはそんな単語は使われておらず、「素直な美しい線」「自然に出るひだの美しさ」と表現されています。

    時代考証するならもう少し丁寧にしてほしいと思いました。

    水田くんが入ってきた後の4人娘の笑顔がよかっただけに、
    余計そういう部分が気になりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      本作では外来語の使い方に微妙なことが時折ありますね。
      外来語といえば、その昔『水戸黄門』で光圀公が「コンビ」という外来語を使ったことを思い出しました。これなどまずあり得ません(笑)

  7. わさび より:

    はじめまして!いつも読んでます。
    星野さんですが、公式インスタグラムにはクランクアップの花束を持った写真がありませんよね。
    私は星野さんの再登場を期待しています!

    富江さんと長谷川さんはクランクアップのようですね。新しいポスターにも12週~の登場人物にも出ていませんね。残念です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメント頂戴しありがとうございます。
      『梅ちゃん先生』の時も、ヒロインの実らぬ恋に終わったお相手の松岡くんが結末近くにまさかの再登場を果たして楽しませてくれましたが、本作でもそんな展開を期待せずにはいられません。

  8. ともとも より:

    女性陣を前に、意気揚々と布を裁断する花山さんでしたが、
    だんだんBGMがスローダウンしていったのが面白かったです。
    たぶん直線裁ちを思いついて即、披露しに来たはいいけれど、
    たった今、気づいたんでしょうね「しまった、俺、縫えない!」
    で、結局、かかに頼んじゃうっていうね(笑)

    鞠ちゃんと水田さんの恋バナもちょっぴり進展して、
    先行き楽しみになってきました。

    今日はみんなの笑顔が印象的でした。花山さんまで笑顔♪
    あさイチでも「あんな顔できるんですねー」って言われてました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > かかに頼んじゃう

      常子ちゃんでもなくよっちゃんでもなく、かかに頼む。誰に頼んだらいいのかわかっている花山さん、さすがだと思いました。

  9. エイスケの後輩 より:

    この回で気づいたのですが、「カフェー浪漫」の向こうって、洋裁屋さんだったんですね。
    すぐ隣が洋裁屋なのに、洋服を着ることも出来ないという皮肉を込めた演出だったのかなと思いました。

    そして、着飾る事が人々をハッピーにさせるという常子と綾ちゃんのやり取りには感動しました。
    衣に携わる全ての人が忘れてはいけない、もっとも大切な事だと思います。
    (今週はアパレル業界必見かと。)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      戦後編になってからずっとみずぼらしい服か華美な服でしか登場しなかった綾ちゃんが、綾ちゃんに似合う服を着ることで久しぶりに笑顔を取り戻す場面。本当に素敵でした。おっしゃる通りアパレルビジネスの原点ですね。

  10. 1013 より:

    星野さんもそうですが、あれだけお洒落にこだわっていた諸橋さんはどうしているんでしょうかね。
    正直言うともんぺにすっぴん、取れかけたパーマネントの諸橋さんはあまり見たくないですが(汗)
    彼女と早乙女さんにはどこかで出て来てほしいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      早乙女さんは強く生き抜くような気がしますが諸橋さんは微妙ですね。さらに、清くんがどうしているのかも気になるところです。

  11. カッチ より:

    いつも思うのですが、花山がオフィスに入る時「おはようございます」と丁寧におじぎをしますよね。
    なんかひとをばかにしたような、それとも几帳面な性格をあらわしているのか。
    そうかと思えば常子達をどなりまくったり、そのギャップがおもしろくてなりません。
    でもそういう性格だからあんな天才的なことを考えつくのでしょうね。
    実際のモデルの花森氏が「直線裁ち」を考えついたのだから余計にそう思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ギャップがおもしろくてなりません

      本当につかみどころのないキャラですね。こんな変人キャラ、初めてです。

  12. よるは去った より:

    後半しっかり目の保養。花山氏の怒号が響く中(そんな状況で笑えないっつーのねえ)で水田君が入ってきたところで、どういう展開になるかおおよその予想はできたけど。でも花山氏がOK を出した自然な笑いは確かにリビング関連の雑誌ではよく見る図柄ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > そんな状況で笑えないっつーの

      まさに「天は二物を与えず」ですね。天は花山さんに編集の天才を与えましたが、あんなに怒鳴りまくったら笑うに笑えないということ理解する才能は与えなかったようです。

  13. カッチ より:

    今日、姉妹が試着した洋服も柄はありましたが、ちゃんとイメージカラーに近いものになっていましたね。
    常子が花山から雑誌に写真を載せると聞いた時、「お金がかかりますね」と言い、花山が「それは君の仕事だ。」と返したところで二人の信頼関係がわかりました。
    それから鞠子が水田に「しっかりして下さいね」と言った時の笑顔が素敵でした。
    でもこれで「かかあ天下」は決定したなと思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      「しっかりして下さいね」が来月あたりは「しっかりしなさいよ!」になってるかも知れませんね(笑)

  14. アーモンド より:

    あなたの暮らし、実際は、暮らしの手帖創刊ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      雑誌名の変遷をまとめてみました。
      劇中:『スタアの装ひ』⇒『あなたの暮し』
      史実:『スタイルブック』⇒『美しい暮しの手帖』⇒『暮しの手帖』

      いよいよ本題がはじまりますね。

  15. funkygymnast より:

    洋裁学校といえば、コシノジュンコの学校であり、立体裁断の記事を型紙がないまま切っていく方法を想像します。これも以前の朝ドラへのオマージュではないでしょうか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      ありましたね!『カーネーション』にそんな場面が。『カーネーション』のポスターに写っているミシンが『とと姉ちゃん』にひそかに登場しているので、オマージュなのかも知れません。

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