花山が変化する家具考案 / とと姉ちゃん 第99話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年7月27日(水)放送
第17週 第99話「常子、花山と断絶する」

『とと姉ちゃん』第17週 第99話 「常子、花山と断絶する」あらすじと見どころ解説

常子たちの雑誌『あなたの暮し』次号の目玉企画として、チヨの住まいを暮らしやすい空間にする模様替えの様子がとりあげられることが決定しました。その企画のために、花山は闇市でリンゴ箱をタダ同然で30個ほど調達します。

花山はそのリンゴ箱を組み合わせることでソファにもベッドにもなる「変化する家具」をつくりあげます。常子たち三姉妹は、その果物箱に切り細工を施すことで美しさを演出。その演出は、女学校時代のチヨの教えにヒントを得たものでした。

花山と三姉妹の工夫によって、チヨ夫婦の住まいはまたたく間に居心地がいい住空間に様変わりしました。その明るい環境によってチヨの夫・泰文はようやく笑顔を取り戻し、チヨも夫との会話の時間を取り戻すことが出来ました。

チヨの住まいの模様替えの取材も終わり、いよいよ記事の執筆がはじまる中、常子のアイディアに感心した花山が思いがけない行動に出ます。女性の感覚をより深く理解しようと、花山はスカートをはいて事務所に顔を出すのでした。

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midokoro

第8週「常子、職業婦人になる」第46話で常子の担任だった東堂チヨが口にした名台詞を覚えておいででしょうか。

「ささやかな心がけを大事にする」

この時の言葉が今回の劇中で回収されます。

『とと姉ちゃん』第17週 第99話 「常子、花山と断絶する」
 事前発表あらすじのレビューと解説

東堂チヨが女学校時代の常子の担任だった頃のこと。

百貨店のキレイな模様の入った包装紙をブックカバーにしている東堂は、その小さな工夫のことを「ささやかな心がけ」と表現。

東堂のその言葉が常子の心の琴線に触れるエピソードが第8週で描かれました。

今回、東堂チヨが説いた「ささやかな心がけ」を教わったかつての教え子たち、すなわち常子と鞠子が恩師の教えである「ささやかな心がけ」によって恩返しします。

また、花山伊佐次の才能が今回も炸裂します。

東堂チヨが欲しがった家具は手狭な今の住まいにはとても収められない。そこで、知恵を絞った花山が考案したのは利用目的に応じてかたちを変える「変化出来る家具」でした。

第一印象は気難しい花山ですが、東堂夫婦を心から感激させるひらめきの源泉は人々への深い愛情によるものなのでしょう。

これを機に花山伊佐次のファンがますます増えそうです。

『とと姉ちゃん』第17週 第99話 「常子、花山と断絶する」
 朝ドラ観賞後の感想

少しの心がけで心が豊かになる

今回の回想場面で再登場した東堂先生の「少しの心がけで心が豊かになる」教え。

この教えはきっと常子ちゃんの出版事業のエピソードの中で回収されることは容易に想像がつきました。

しかし、東堂先生とのからみの中でこの教えが回収され、東堂先生の教えが東堂先生自身を救う展開になるとは予想外。さすがプロの仕事です。

夫の泰文さんが笑顔を忘れたことを気に病んでいた東堂先生もまた、大切なことを見失いかけていました。

それが「少しの心がけで心が豊かになる」ことでした。

この東堂先生の教えを覚えていた常子ちゃんは、東堂先生のお宅を訪問した時に違和感を感じていたのかも知れません。

「少しの心がけ」が少しもない、殺風景な部屋は東堂先生らしくないと。

しかし、「東堂先生らしくない」と言葉で指摘するのではなく、東堂先生の教えを形にして東堂先生に届けるその心づかいがとっても優しい。

戦中戦後の大混乱の中でも、常子ちゃんたちはかろうじて「少しの心がけ」を持ち続けることが出来ました。

組長から「少しの心がけ」をとがめられたこともありましたが、そんな中でも家が焼かれずに済み生活の基盤を失わなかったことは不幸中の幸いでした。

東堂先生の教えがあったからこそ、戦中戦後も心の豊かさをかろうじて持ち続け、そのことが出版に活かされることになりました。

一方、東堂先生ご自身は快適だった家を焼かれ、笑顔を忘れた夫と一緒に過ごす時間も失われていました。

そんな日常の中「少しの心がけ」を大切にする余裕などなくなっていたのでしょう。

それが教え子を通して再び取り戻すことが出来ました。

今回のことがきっかけとなって「少しの心がけ」を取り戻すことが出来た東堂先生とご主人の泰文さん。

二人でお茶を楽しむ場面の幸せそうな笑顔が心に染みました。

取り戻した「少しの心がけ」によって、物資の豊かさはまだまだ難しいかも知れませんが、これから心の豊かさを少しづつ取り戻してゆきますように。

【驚】スカート

実在の花森安治氏はスカートをはいたり奇抜な衣装を実際に身に着けていたようです。しかし『とと姉ちゃん』劇中で花山さんには奇をてらったことはさせる予定はないと、何かで読んだ覚えがあります。

だから油断していました。劇中に登場する花山さんは変な格好はしないだろう。少なくとも女装はないだろうと。

『とと姉ちゃん』はじまって以来、一番驚いた瞬間でした。

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コメント

  1. 通りすがり より:

    花山さんのスカート、タータンチェックでしたね。
    スコットランドの男性の正装はキルトと呼ばれるスカートのような衣装で、誰もがスカートをはくような感じです。それもあって、あまり違和感がなかったのかな…と思います。
    実際の花森氏はどんなスカートをはいていたのでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      たしかにキルトに似てましたね。だから新宿三丁目界隈でよく目撃する「女装」には見えなかったのかも知れません。

  2. うさかめ より:

    私の母(80代)が若い頃勤めていた職場に花森さんと大橋さんが取材に来た事があったとのこと。
    その時花森さんはスカートを履いていたそうです。その理由が今日わかりましたね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      何かの本で花森安治氏のスカート着用は都市伝説だみたいなことが書いてありますが、やっぱり本当のことだったんですね!目撃者の証言は説得力最強です。

  3. ねこいちご より:

    東堂先生ご夫婦が笑顔になりお茶をするシーンに涙ぐみながらもまさかの花山さん☆母と共に爆笑でした(≧∇≦)
    花山さん本当にハマり役です。
    これからはロン毛も見れるでしょうか?

    今日はエンディングのりんご箱、そしてあさイチもドラマ受けでりんご箱♬とても楽しませて頂きました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      花山さん、何をやっても絵になりますね。さすが唐沢さんです。ロン毛、僕も楽しみです。

  4. ア※ラッキー より:

    とうとう、噂の花山さんのスカート姿。あまりにも似合いすぎてそしておみ足が細いのをみて・・・絶句。でも、すね毛は処理してませんでしたね(笑)奥様やお嬢様はどう思ったことでしょうか?あっそれと、そのままの姿で・・・ということは、周囲の人たちは、う~ん気になります(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      花山さんのスカート姿、全然違和感なかったですね。これまで描かれてきた変人ぶりからして、花山さんならこのくらいのことはやるだろうなと納得のスカートでした。

  5. SOX より:

    >スカート
    これも唐沢さんお得意のアドリブだったりして。。。

    なわけないですね。
    ですが、本人の提案だったりするかもしれません(笑)。これからちょっとだけ「嫌」な役回りになるので、ここらで一発笑いを取っておこうと。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      アドリブのような気がします。史実にもあるのなら一回くらいはやっておこうと考えたのかも知れません。

  6. カッチ より:

    常子達、東堂先生に恩返しができて良かったですね。
    それにしても常子と花山はみごとなコンビプレーでしたね。
    たしかにリンゴ箱そのままでは明るくないですよね。
    花山は機能性重視、常子は環境性重視といったところでしょうか。
    最後まで見てないので、花山のスカート姿楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      常子ちゃんにはあって花山さんには足りないところを花山さんが素直に認めるあたり好感度が大きかったです。花山さんがもし小さな人物なら、常子ちゃんに対してヘソを曲げてもおかしくない状況でした。

  7. もんすけ より:

    前回の「私は穴を開けただけ。そこに種を植え、水を遣り、日をあてて育てたのはあなた」とは、常子ちゃんへの東堂先生の言葉。
    今回は、常子ちゃんが戦争の後遺症で膜を被っていた東堂先生とご主人の心に穴を開け、互いを思いやり、寄り添う種を再び芽吹かせたのだな~と、ポッと心温かくなりました。

    (なんとゆうことでしょう)の台詞とピアノの伴奏が脳内に浮かびつつ、
    林檎箱を組み合わせた変幻自在の家具が、庶民の住まいを平面利用から立体空間へと劇的に変えていく様子にワクワクしてしまいました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      恩師と生徒がいつまでも信頼し合っている姿、うらやましいほどでしたね。暮らし向きが落ち着いた頃に東堂先生にはもう一度登場してもらいたいと願っています。

  8. よるは去った より:

    実際の花森安男氏もスカートをはいて・・・・・・ってことはあったらしいけど、まさか唐沢寿明君のあんな格好を見るとは(汗)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      僕も女装を実際にやってしまうとは予想していなかったので朝からビックリです。