とと姉ちゃん 第15週 常子、花山の過去を知る

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年7月11日 〜 7月16日放送
第15週「常子、花山の過去を知る」

『とと姉ちゃん』第15週「常子、花山の過去を知る」あらすじ

五反田のすすめで花山のもとに足を運んだ常子に対して花山は容赦ない言葉を浴びせかけます。常子のつくった雑誌はあまりにも浮世離れし過ぎていると。そんな花山に常子は懇願します。雑誌の編集長になってほしいと。

しかし花山は簡単には首をタテに振りませんでした。一方の常子も諦めずに粘り強く花山との交渉を継続します。そんな中、花山が文筆活動をはじめた理由を通じて、常子は花山の母親に対して抱く深い愛情を知ることになります。

一方、あるきっかけから花山は君子と遭遇。君子との会話を通して、常子が母親に対して抱いている愛情を察した花山は心を動かされます。花山は常子に提案します。常子たちが刊行する雑誌の一回限りの編集長なら引き受けても良いと。

花山が編集長を引き受けた『スタアの装ひ』第2号は大人気となり初版はすぐに完売。常子は改めて花山に編集長になってほしいと懇願します。しかしその頃、花山は仲間たちとともに新しい事業の立ち上げの準備にとりかかっているのでした。

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『とと姉ちゃん』第15週「常子、花山の過去を知る」各回あらすじとレビュー

第85話 7月11日(月) 常子が花山に助言求める
第86話 7月12日(火) 満州に渡った花山の過去
第87話 7月13日(水) 花山が断筆宣言した理由
第88話 7月14日(木) 花山が小橋家に足を運ぶ
第89話 7月15日(金) 花山が「編集長」始める
第90話 7月16日(土) 花山が新事業の準備開始

『とと姉ちゃん』第15週「常子、花山の過去を知る」
 事前発表あらすじレビューと歴史・時代背景の解説

常子と花山伊佐次、生涯のビジネス・パートナーとなる二人の物語が今週から本格的にスタートします。

第15週のレビューと見どころ

事前発表情報では今週の結末がボカされていますが、恐らく今週の最後に花山伊佐次は常子の願いを聞き入れ、常子が創刊する雑誌の編集長に就任するようです。

史実では、花森安治は若くして最愛の母親を亡くし十分に母親孝行出来なかったことが心残りだったようです。そんな花森安治に自分の雑誌の編集長就任を懇願した、大橋鎮子女史の雑誌創刊の目的は母親孝行でした。

大橋女史の母親への思いが花森安治の心を動かし、花森安治の編集長承諾の理由の一つになったと伝えられています。

さて『とと姉ちゃん』劇中で描かれる花山伊佐次が常子の頼みを引き受けるきっかけとなるのも「母親への愛情」です。

花山が文筆業を志したのは、平塚らいてふの『青鞜』に勇気づけられていた最愛の母の姿がルーツとなっていました。そんな花山はひょんなことから君子と遭遇。その遭遇がきっかけとなり常子の母親への愛情を知ることになります。

花山が編集長を引き受ける場面は今週最大のみどころにして、涙腺決壊の準備が必要となる場面になるかも知れません。

歴史・時代背景

【史実】雑誌創刊の道のり(昭和20年)

『とと姉ちゃん』劇中で、常子たちが雑誌の創刊を手がけ始めるのは昭和21年2月。終戦の翌年にほぼ家族だけで独力で創刊を開始します。外部の編集長、すなわち花山伊佐次を招くのは雑誌創刊後のことです。

一方、リアルの大橋鎮子女史が雑誌創刊の活動を開始したのは終戦からわずか二ヶ月後の昭和20年10月。当時、大橋女史が勤務していた『日本読書新聞』の編集長にその旨を相談し紹介されたのが天才編集者・花森安治でした。

大橋女史は花森安治に雑誌創刊への協力を要請し、花森安治はその願いをその場で快諾。劇中で描かれるエピソードと異なり、あっという間に話がまとまったようです。

尚、今週の劇中の最後で常子が花山に編集長就任を懇願。その時すでに花山は別の事業の立ち上げに参画していたという展開ですが、史実においても大橋女史が花森安治に協力を要請した時、すでに花森安治は今で言う広告代理店業の準備をすすめていたのだそうです。

『とと姉ちゃん』第15週「常子、花山の過去を知る」一週間のエピソード観賞後の感想

ただただ唐沢さん演じる花山伊佐次に圧倒される一週でした。この物語の主役は花山伊佐次なのかと勘違いするほどです。

はじめて劇中に登場した偏屈な姿を引き続き描きつつも、花山伊佐次の持つ意外な一面や家庭人としての素顔などを少しづつ明らかにしてゆくストーリーテリングは秀逸。

まわりからうとまれるほどの面倒臭い男の一面。戦友の死に涙を見せる一面。その戦友の父を引き取る面倒見の良さ。妻を大切にし娘を思う家庭人としての素顔。しかし、異常なまでの潔癖性と完全主義の常軌を逸した面もあり気を許すことは出来ない。

これほどまでに複雑さをきわめ、ややこしい性格を何ら違和感なく一人の人格にまとめてしまい、その上、コミカルにすら見せてしまう唐沢さんの神レベルの仕事。唐沢さんがこんな芝居までやってのける方であることを今回はじめて知りました。

花山伊佐次が本格登場となる初の一週で、花山伊佐次に心をわしづかみにされました。花山伊佐次が楽しすぎます。面白すぎます。それだからこそ心配です。花山伊佐次ロスが。

花山伊佐次に大笑いしながらも、この大笑いの日々も夏の終わり頃には懐かしい思い出になってしまってるのかな・・・などとロスの心配をしながら楽しんだ『とと姉ちゃん』第15週でした。

追記:『マッサン』や『あさが来た』のように最終回の直前回に花山伊佐次とお別れになるんでしょうか。花山伊佐次を好きになるほどに「その時」のことが心配になってきます。

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コメント

  1. エイスケの後輩 より:

    NHKで、反骨の報道写真家福島菊次郎さんの特集がされていました。
    福島さんも、戦時中に写真の力で一般市民を苦しめてしまったという後悔があり、戦後は一貫して、社会の問題に対してレンズを向けてきたそうですが、いつも一番被害を受けるのは弱者だというスタンスだったそうです。

    福島さんは昨年亡くなられましたが、体が衰弱して行くにあたり、ネガを譲られ、その中に「しあわせのうた」という、これまでの写真とは全くテイストの違う、ご自身のご家族の幸せな日々を写した大量の写真が公になり、調べて行くと、実は家族はどうあるべきかを常に考えられていたということが分かってきました。
    「戦争は物を奪うだけではなく、何より人間関係、つまり家族を奪ってしまう。家族は助け合って生きる仲間」というインタビューが印象に残り、本ドラマが大変に被りました。
    また、招集後の訓練中に馬に蹴られて骨折したため除隊され、もしそのまま隊にいたら、乗っていた船が魚雷にやられて沈没してしまっていた…というところまで、花山に似ていました。
    (違うと言えば、生活が傾いてしまい、離婚してしまった事でしょうか…3人のお子さんは父親の福島さんが引き取られています)

    福島さんの写真はテーマ的に激しいものが多いのですが、何らかのドラマにして欲しいと感じる程です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      福島菊次郎さんのお名前は初めて聞きました。どんな方なのかちょっとばかり調べてみましたが、たしかにドラマにして紹介してほしい人生を送った方ですね。