窮地のあなたの暮し出版 / とと姉ちゃん 第105話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年8月3日(水)放送
第18週 第105話「常子、ホットケーキを作る」

『とと姉ちゃん』第18週 第105話 「常子、ホットケーキを作る」あらすじと見どころ解説

夜を徹して考え続けた常子は決断を下しました。料理学校の副校長・袴田からの依頼を断ることを。鞠子と美子は、常子の下した決断がいかなるものでも自分たちは社員として常子に従うつもりであることを宣言します。

袴田のもとに足を運んだ常子は開口一番、依頼を受け入れられないことを告げました。常子の回答に袴田とその父は激怒。料理学校からの広告は途絶えてしまいましたが、常子はそうなることは覚悟の上でした。

出版社に戻ると常子は社員たちに知らせました。広告がなくなったこと。次号で「あなたの暮し」は終わりになるかも知れないことを。水田とみどりの次の就職先まで手配していた常子でしたが、社員の誰もが最後まで力を尽くすと常子に約束します。

そんな中、美子が提案します。花山に戻ってもらおうと。常子は美子の提案を一蹴するものの、美子はあきらめませんでした。美子は助けを求めるべく谷を訪問。美子に請われた谷は美子を伴い花山の家に足を運ぶのでした。

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midokoro

常子が立ち上げた出版社が窮地に立たされます。

花山が抜けた穴はあまりにも大きく遅々として進まぬ原稿づくり。広告掲載も断り、次号がもし売れなければ「あなたの暮し」は廃刊です。

『とと姉ちゃん』第18週 第105話 「常子、ホットケーキを作る」
 事前発表あらすじのレビューと解説

花山に心酔していた美子が花山に戻ってきてもらうための行動を起こします。

花山の才能がなければ次号の雑誌を出したところで売れるかどうかわからない。もし次号の雑誌が売れなければ「あなたの暮し」は廃刊を免れないかも知れない。

諦めない美子に対して、常子は珍しく消極的です。

窮地のあなたの暮し出版に戻ってきてもらったとしても、会社はつぶれてしまうかも知れない。もしそんな事態になったら花山に迷惑をかけるだけだと。

常子の説得をあきらめたものの、花山の復帰をあきらめることが出来ない美子は次の行動を起こします。常子がかつて働いてた甲東出版の谷に助けを求めることにしたのです。

常子を超える美子の行動力が今週のみどころの一つになりそうです。

『とと姉ちゃん』第18週 第105話 「常子、ホットケーキを作る」
 朝ドラ観賞後の感想

今回は登場人物の一人ひとりが輝いて見える回でした。

水田くん:それが建前だとは鈍感な僕でもわかります

鞠ちゃんが、会社が危機的状況のこんな時に!と、言ったのには他意はなかったんでしょう。言葉の通りの気持ちだったと思います。水田くんの告白を受けた時の鞠ちゃんは。

でも、その鞠ちゃんの言葉を「建前」と受け止めて自分はフラれたと思い込んでしまう水田くん、自己評価低過ぎ!

でもその慎ましさがいかにも水田くんらしくて泣かせてくれます。

鞠ちゃんに「フラレて」失意に沈みながらも『あなたの暮し』の理念への共感が入社の理由だと釈明する水田くん。

誰も水田くんの入社の動機を疑ったりしないよって言ってあげたい。

よっちゃん:私たちは社員として従います

よっちゃんが大人になった記念すべき瞬間を見たような気がする場面でした。

「私たちは社員として従います」

この言葉を鞠ちゃんでなくよっちゃんが言うところも嬉しい。そして、そんなよっちゃんの成長をうながしながらも今回の登場はなかった君子かかの存在感の大きさに圧倒されます。

大人になったよっちゃんの、花山さん連れ戻し作戦にも姉=社長への愛情と信頼があふれていて涙が出るほど頼もしい。

そしてその作戦の中で「クックドゥ親子」を登場させる粋なはからいに感激です。

谷さん:花山さんの門前払いをはね返す

よっちゃんの相談を受けて即座に行動に移す谷さんが今回もまた男前!

谷さんと一緒にやって来たよっちゃんの顔を見てすぐに要件を察した花山さん。二人の訪問者を門前払いしようとするものの、それを谷さんがはね返す。

よっちゃんや常子ちゃんの力になろうとする谷さんの決意にシビれます。

でも、よっちゃんを居酒屋に連れてゆくなんて・・・。

谷さんは女性誌のことがわからないだけでなく、女性そのものを理解してない?(笑)

そして、常子ちゃん

今回の常子ちゃんはいずれの場面でも後光がさしているように見えました。

とりわけグッときたのは、出版社が倒産するかもしれないという覚悟を固め、水田くんとみどりさんの再就職先を手配するその心づかい。

常子ちゃんのこの行動を見て前々作朝ドラを思い出しました。

ヒロイン・まれちゃんのダメお父さんが会社を倒産させてしまった時のこと。失業して露頭に迷った社員の一人が、人生を狂わされた復讐をくわだてました。

この時、思ったものです。

経営者なら、自社の倒産を嘆くヒマがあったら社員たちの再就職先の手配に奔走するべきだって。常子ちゃんはしっかりそれをやってくれました。

袴田副校長:二代目の阿呆ボン

袴田副校長とそのお父ちゃんも、二人のキャラのリアルさや生々しさが輝きました。

そもそも今回のトラブルは、袴田副校長が前のめりになり過ぎて常子ちゃんの承諾を得ないまま勝手な「約束」をしてしまったことが発端です。

そして、仮にも袴田お父ちゃんが見識のある人であれば、ここは息子を一喝するところ。

ところが息子をかばって、常子ちゃんに怒鳴りつける勘違い。

袴田副校長は語るに値しない二代目の阿呆ボンです。責めるべきは、息子を甘やかして二代目の阿呆ボンにしてしまった袴田お父ちゃんです。

そんな残念親子の関係の描き方がやけにリアル過ぎて、よく出来ているなって感心してしまいました。

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コメント

  1. いも姉ちゃん より:

    よっちゃんが谷に相談するのが不自然と思いましたが、実穂さんの推測が合っているのでしょうか。
    それだったら、その過程も描いてほしかったところですが、限られたドラマの時間でそこまでできなかったのか。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      うがった見方かも知れませんが、クックドゥ親子の復活ありきで設定されたエピソードなので無理が生じているのかなとも思います。理由は視聴者の解釈にゆだねる、といったところでしょうか。実穂さんの解釈は説得力があると思います。

  2. 実穂 より:

    最近は髪型のせいもあるのか、常子さんが鎮子さんとして違和感なく感じていますし、高畑さんの表情一つ一つ演技一つ一つにお芝居ということを忘れてしまうほど見入ってしまいます。

    水田さんと緑さんに新しい就職先をという心くばりもさすが常子さんだなと思ってしまいました。
    話が前後しますが、鞠子と水田さんのことを気にかけて水田さんに質問したのも、鞠子の姉としてでもあり、経営者としても水田さんのことを気づかっていたのではと思いました。

    とと姉ちゃんのお話上では美子が谷さんのところを頼るというところに不自然さを感じていましたが、その前の流れで常子さんが谷さんを頼って就職先を探してきた話がありましたので、とと姉ちゃんが頼りにしているなら私も聞いてみようかしらというおもいつきだったのかなと推測しました。

    最後に花山さん宅を訪ねた際は花山さんは門前払いをしようとしましたが、谷さんの一言で見せた表情は、葛藤と苦渋に満ちていました。花山さんの心にも確かにあなたの暮しがあるのだと確信した場面でしたので、なんとか復帰を願いながら明日の回を楽しみにしようと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      鑑賞眼の鋭さと深さに圧倒されながらコメントを拝読しました。とりわけ、よっちゃんが面識のない谷さんに相談する理由への洞察は説得力がありました。
      いよいよ明日に描かれる谷さん&よっちゃんと花山さん対決。どんな言葉が交わされ、花山さんがどのように心を動かされるのか。その瞬間が来るのが待ちきれません。

  3. 1013 より:

    どうせならキャベツ炒めでもつまんでて欲しかったですね(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      そこまで遊んでくれたら楽しかったかも知れませんね笑

  4. カッチ より:

    そうでしたね。
    ぐっさんとよっちゃん、ホイコーローのCMで共演してましたね。
    あの食いっぷりの良さが買われて今回も食いしん坊の役になったのですかね。

  5. ともとも より:

    料理学校親子の化けの皮、どっちが契約違反だよ!とネットの皆さん分かりやすくご立腹です。
    あんな悪スポンサーから自由になれたのは良いけど、経営は危機的状況・・・
    黒板の行動予定表にまだ花山さんの名前が残っていることに、なんか泣けます。
    水田さんは鞠ちゃんの断り文句が建前だと思ってるんですね。
    彼の性格からして、今までにも辛い経験があったりして。

    それにしても、みんなが待ってたcookdo親子の2ショット♪
    ランランララランラ♪って音楽が頭を駆け巡りました(笑)
    さぁ、花山さんに回鍋肉パワーをぶつけるんだ!
    でも、元々知り合いだった五反田さんには何故頼らないのかな?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 五反田さんには何故頼らないのかな?

      僕も同じことを考えていました。でも、出版社を辞めて作家として独立したので居場所がわからなくなったのかも知れません。それとも、五反田さんに女性を口説くクセがあることを何かの拍子に知って警戒してたのでしょうか?(笑)

  6. カッチ より:

    「かか」の言葉が効きましたね。
    やっと美子がひとつ大人になりましたね。
    しかし常子の態度はりっぱでした。
    立場が変わればとたんに態度が変わる。
    こういう奴はたくさんいます。
    そういう人間は友達にしていません。
    どうせあの学校もいずれ潰れるでしょうね。
    谷と美子がこれから花山をどう説得するか楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      本当によっちゃんの成長ぶりが鮮やかでした。これから常子ちゃんを花山さんを生涯かけて支えてゆくことになるはずのよっちゃんの活躍が楽しみになってきました。

  7. よるは去った より:

    ついにクッ〇ドゥ父娘の再会!?しかも闇市の飲み屋で。CM ではよく食べてた娘が「お酒は飲まないんで・・・・・・。」(笑) 明日はクッ〇ドゥ父娘・・・・・否、谷さんと美子ちゃんの頑張りどころ?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      谷さんとよっちゃん、初対面にもかかわらず全然違和感のない会話に笑ってしまいました。