商品テストの継続の可否 / とと姉ちゃん 第120話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年8月20日(土)放送
第20週 第120話「常子、商品試験を始める」

『とと姉ちゃん』第20週 第120話 「常子、商品試験を始める」あらすじと見どころ解説

『あなたの暮し』最新号は大ヒットしました。歯ブラシの商品試験の結果と、これまで取材を重ねてきた台所の記事は注目を集め、最新号が売り切れる書店が続出します。そんな中、常子は次の商品試験の対象を何にするかを考え始めていました。

常子は星野の家を訪ねた折に、買ったばかりの電球が切れてしまうところを目撃します。同じ頃水田は、娘のたまきが使っている鉛筆が粗悪なことに気がつきます。一方、花山の妻はトースター選びに迷っていました。パンをしっかりと焼けないトースターが出回っていたのです。

そんな中、編集部の会議で次の商品試験の対象に何を選ぶかが議論されました。会議を取りまとめていた常子に花山と水田が告げました。今後も商品試験を続けてゆくには想定していた以上の巨額の費用がかかり、会社が倒産しかねないリスクをはらんでいるのだと。

水田の試算により厳しい現実に直面させられた常子は、商品試験を今後も続けてゆくべきか決断を迫られます。そして常子は決意しました。なけなしのお金から『あなたの暮し』を買ってくれる読者に対して、雑誌の価格に見合った価値を提供できるのは商品試験しかないのだと。

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midokoro
商品テストの企画は大ヒットするものの、それを今後も継続するのは容易ではありませんでした。

巨額の出費に会社の経営が持ちこたえられなくなるリスクがあるからです。

『とと姉ちゃん』第20週 第120話 「常子、商品試験を始める」
 事前発表あらすじのレビューと解説

広告を載せないからこそ誰に遠慮することなく出来る商品テスト。スポンサーがいないので粗悪な製品をありのままに酷評することも可能です。

しかし、スポンサーがいない分、広告収入が入ってこないのはもちろんのこと、試供品などの提供もあり得ません。

だからお金がかかる。出費がかさむ。

広告収入と製品提供が仮にあったとすれば巨額なコストはしっかり回収出来るはず。しかし、その見返りとして商品テストはほぼ間違いなく出来なくなる。

あちらが立てばこちらが立たず。

そんな綱渡りのようなことをよくぞやってのけたと思います。

『とと姉ちゃん』第20週 第120話 「常子、商品試験を始める」
 朝ドラ観賞後の感想

水田くんの鋭い眼光

水田くんの説得力が増したからなのか。それとも水田くんの試算した商品試験にかかる費用と、出版社の経営へのダメージがあまりにも深刻なレベルだったからなのか。

水田くんの試算を聞かされた花山さんが顔色を失う!

これまで採算度外視で理想ばかり追い求めているかに見えたあの花山さんが、商品試験の継続に慎重な姿勢を見せる姿に週末の朝から驚かされました。

石橋を叩くだけ叩いてもなお、その石橋を渡るべきかどうかで真剣に迷ってしまうタイプの水田くんが沈痛な表情を浮かべるのはわかります。

しかし、その水田くんよりも沈痛な表情を浮かべる花山さんの姿が、事態の深刻さを言葉以上に雄弁に物語っていました。

それほどまでに商品試験の継続には大きなリスクをともなうということなのでしょう。

今回、誰よりも鋭い眼光を放っていた水田くんの射るような目つき。水田くんにこれほどまでの眼力があったことも新鮮な驚きです。

あの水田くんの気迫にさすがの花山さんの負けたのでしょうか。

「商品試験が失敗したら会社が潰れる。それでもやるか?常子さん!」

花山さんの口からこんな言葉が出てくる日がやってくるとは予想すら出来ませんでした。

そんな二人の男の沈痛さを打ち破るかのような常子ちゃんの演説が立派。常子ちゃんが名実ともにヒロインになった記念すべき瞬間を見たような気がしました。

増えてはいない財布の中のお金から雑誌を買うのは大変なこと。雑誌を買うために出してくれたお金に見合った記事。それが商品試験だ。

常子ちゃんのこの言葉、肝に銘じようと思いました。

昭和31年の1,300万円の価値

水田くんが試算した商品試験にかかる年間の経費は1,300万円とのことでした。

劇中の時代は昭和31年2月。

調べてみたところ、昭和31年の大卒の国家公務員の初任給が8,700円。一方、平成27年の大卒の国家公務員(総合職)の初任給が181,200円。20.82倍になっています。

1,300万の20.82倍は2億7,066万円。

水田くんによれば1,300万円という数字も少なく見積もった額ということなので、年間3億円は軽く突破してしまう額にのぼるのかも知れません。

ちなみに常子ちゃんが今回「あなたの暮し」は一部160円と言ってました。

台所特集と歯ブラシの商品試験を特集した「あなたの暮し・36号」の販売部数が10万部として、売り上げは1,600万円。

バックナンバーの35巻がそれぞれ160円で1万部売れたとしても売り上げは5,600万円。

この売り上げから原価、人件費、諸経費が差し引かれるわけですから、花山さんすらも青くなって当たり前のレベルです。

余談:炭火焼トースト

電化製品がまだ庶民の間に行き渡り切っていなかった頃には当たり前の光景だったのかも知れませんが、七輪で焼くトーストに贅沢さを感じたのは僕だけでしょうか。

炭火焼トーストって一体どんな味がするんだろう?

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17 Responses to “商品テストの継続の可否 / とと姉ちゃん 第120話”

  1. ア※ラッキー より:

    三度の投稿失礼します。結局、高校野球中継延長の19週と20週の2本だけでした(泣)あ!爆笑の使い方間違っている(泣)
     
    ところで肝心の土曜日に感想ですが、本格的に始まるんですね。凄く感動しましたが、美子ちゃんのタートルネックの飾り。まるでカラータイマーみたいです。

    それと揚げ足とるみたいで、嫌なんですが、例の焼き網でパンを焼いていたとき、あっという間に焦げができたのはなぜ?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      結局、2本で終わってしまったんですか!?野球の放送時間は確定出来ないので、調整のために埋め込んでいたのかもです。

      > 焦げ

      僕もおや?と思いましたが気が付かなかったことにしました(笑】

  2. ア※ラッキー より:

    連投失礼します。16時ではなく、17時でしたね。高校野球の決勝戦やってました(苦笑)

  3. ア※ラッキー より:

    今、新聞を見て気がついたのですが、16時から、関東地方だけかも知りませんが、「とと姉ちゃん」1週間放送するみたいです。我が旦那様は、これを観て、私にいろいろ質問してくるんです。放送がないと、このサイト見てくれればいいのですが・・・帰宅後聞いてくるんです。ちなみに彼のお気に入りは今のところ花山さんです(爆笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      夜、帰宅してからこのコメントに気づいたので、せっかく頂いた情報を活かすことが出来ませんでした。申し訳ありません。

  4. いも姉ちゃん より:

    「何とかなるさ」ですか。
    社長がそういうことを言ったら、社員は「この社長はちゃんとビジョンを持って経営にあたっているのか」と思ってしまうかと思うのですが。
    どうなんでしょう、私だけでしょうかね。


    話は変わりますが、星野武蔵が再登場ですが星野家って住所はどこの設定なんですかね。
    そういえば水田家、花山家それからキッチン森田屋もどこなのか。
    私がわかるのは
    「あなたの暮らし出版」=銀座
         小橋家   =現在は目黒
         カフェー浪漫=新橋
    だということ。
    ドラマの中でそれぞれがどこだとわかるところがあったかあ?
            

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 何とかなるさ

      あなたの暮し出版の面々は戦争を経てきた世代なので「何とかなるさ」が通用してしまうのかも知れませんね。あの時代を生き抜いてきたタフな人々ですから。

      > 住所

      星野家もキッチン森田屋も劇中で住所が特定されていないかと思います。ただし、キッチン森田屋に関してだけは出版社の近く、すなわち銀座か新橋界隈かなと思います。

  5. 1013 より:

    炭火焼トーストは魚焼用のグリルを使うと近い感じになると思います。
    片面ずつ短時間で焼くと外はカリッと中はしっとりと理想的なトーストになりますよ。
    目を離すとすぐに焦げるので離れられないのが難点ですが(笑)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 魚焼用のグリル

      その手がありましたね!でも、ご指摘のとおり常に見張っている必要がありそうです。

  6. lacrima より:

    確かに炭火焼トースト気になります♪美味しそうですよね(*^^*)この頃はトーストにバターはまだぬっていなかったのか?とか見ていて思いました。

    ところど、朝蔵さん、昨日の感想は載せられないのですか?いつも楽しみにしているので…(^^;

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。
      金曜日の感想、投稿したつもりになっていました。
      掲載完了しましたのでご笑覧ください。

  7. もんすけ より:

    商品試験は、「あなたの暮し」でしかなし得ないもの、使命との言葉。
    前作であさちゃんが炭鉱や保険会社を買い進めた時や女子大学創設を目指したシーンが重なりました。あの時も周りは大騒ぎし、コストのことや先行きのことを心配していましたね。

    「今までもなんとかなってきた」のは、本人の努力はもちろんのこと。さらに周りがなんとかしてくれたのであって、行く先を楽観視しすぎではないかとも思われがちですが、何かを成し遂げるにはこれくらいの激情が必要。それも私利私欲のためではなく、他者を思うものなくては心に響きません。
    その激情が取り巻く人々の気持ちを沸騰させ、事業は進んでいくのかなと、美子ちゃんや緑さんの表情を見て思いました(花山さんや水田さんのうつむき加減の(やれやれ…苦笑)もよかったですね)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 激情が取り巻く人々の気持ちを沸騰させ

      時には全員が火の玉となって大きな壁を乗り越える必要がある時もあるんのでしょう。おっしゃるとおり、そんな時にあさちゃんや常子ちゃんのようなリーダーがいると本当に心強いですね。

  8. ねむりねこ より:

    はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
    さて、商品試験費用について、計算結果をいまいちどご確認ください。

    商品試験に係る費用(平成27年に換算):
    1300万円×20.82倍=2億7,066万円

    わたしのほうが間違って捉えているのならすみませんσ(^_^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      はじめまして!
      ご指摘ありがとうございます。ケタを一つ間違えていました。
      早速訂正させて頂きました。

      今後とも当ブログをよろしくお願い致します。

  9. よるは去った より:

    花山「ここまでパン食が普及するとは・・・・。」食卓にはビーフシチュー?日本の家庭の食事もここまで欧米化してきた時代になったのですね。炭焼きトーストと言えば以前4コマ漫画の「サザエさんで」「ワカメちゃんととタラちゃんが食パンだと思って火鉢に網で焼いていたら、突然プウッと膨れたので二人ともビックリ。実はサザエさんがのし餅を食パンの形に切ったものだった。」という作品があったのを思い出しました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > パン食が普及

      奇しくも今朝の『てるてる家族』では冬子ちゃんがパン屋になると宣言する回でしたね。

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