大東京新聞に掲載される / とと姉ちゃん 第138話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年9月10日(土)放送
第23週 第138話「常子、仕事と家庭の両立に悩む」

『とと姉ちゃん』第23週 第138話 「常子、仕事と家庭の両立に悩む」あらすじと見どころ解説

国実から『あなたの暮し』が持つ影響力の大きさを指摘され、商品試験への責任の重大をかみしめる常子。そんな中「あなたの暮し出版」の社員・松永が何者かに買収され、家庭での商品試験を頼んだテスターの情報を週刊誌に漏らした事実が発覚します。

この騒動の責任をとって松永は退職しました。常子は迷いはじめました。これまでの雑誌づくりは独善的だったのではないか。商品試験を行うことで社員が望まない仕事を社員に押し付けていたのではないかと。

しかし「あなたの暮し出版」の社員たちが自分たちの雑誌づくりに心からのやりがいを感じていることを知り、常子は商品試験をこれからも継続してゆく決意を固めます。洗濯機の商品試験は引き続き行われ、半年ほどの月日が経過しました。

昭和33年(1958年)1月。「あなたの暮し出版」の記事が大東京新聞に掲載されました。その記事には、半数近くの家電販売店が『あなたの暮し』の商品試験の真偽に疑問を感じているというアンケートの結果が掲載されているのでした。

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週刊誌による商品試験の偽装疑惑報道。その記事は常子が信じたテスターの語った言葉をもとにして書かれたものだった。

この事実に大きなショックを受ける常子。そしてそこからの立ち直りが描かれます。

『とと姉ちゃん』第23週 第138話 「常子、仕事と家庭の両立に悩む」
 事前発表あらすじのレビューと解説

信じていた社員の裏切りとも言える行いに遭遇し、深く落ち込むあまりに自分の雑誌づくりにまで疑問を持ち始める常子の姿が今回描かれます。

そんな常子を立ち直らせるのは、これまで常子を支え続けてきた社員たちでした。

立ち直った常子は商品試験を再開。

しかし、その半年後に再び騒動が勃発します。今度は大東京新聞に『あなたの暮し』の商品試験のことが掲載されたのです。

その記事をまとめたのは、あの国実です。

次週以降へのネタバレになりますが、週刊誌の悪意ある報道とは異なり、大東京新聞の報道は悪意ある報道ではなさそうです。

しかし悪意はないものの、常子たちには手厳しい内容です。ここで内容を書くと内容が重複するため、詳しくは次回に記します。

『とと姉ちゃん』第23週 第138話 「常子、仕事と家庭の両立に悩む」
 朝ドラ観賞後の感想

松永くんが「あなたの暮し出版」を辞めてしまうその理由が妙にリアルで生々しい。

松永くんの退職理由その1:買収

水田くんがずっと心配していた松永くんの浪費癖。本人もはじめは次々に買い物をする自分を粋に感じていたフシがありますが、調子に乗りすぎたんでしょう。

毎月月賦で買い物をしていたのでついに首がまわらなくなる。松永くん、いつの間にかそんなところまで行ってしまっていたとは。

ある時期から松永くんが仕事に集中出来なくなったのは、月々の支払いが心配だったからなのか。それともその頃すでに何者かに買収されていたからなのか。

ちなみに松永くんが受け取ったお金は本人の言によれば5万円。

参考までに、松永くんが「あなたの暮し出版」を辞めたタイミング、昭和32年の国家公務員の初任給は9,200円なので5万円は新人公務員の約半年分の給料に相当します。

本年、平成27年の国家公務員の初任給は一般職で176,700円。大卒総合職が181,200円。

よって半年分で106万円から108万円。松永くんが何者かから受け取ったお金は現在のお金の価値に換算して約100万円になる計算です。

一方、松永くんを買収した何者か(恐らくアカバネ電器関係者)は、松永くんを今後も利用する腹積もりでいたことでしょう。

ということは松永くんが負った借金を全額渡したとは思えない。買収工作を今後も続けられるよう、松永くんの借金の一部だけしか渡さなかったことが十分考えられます。

すると松永くんが月賦を重ねてつくってしまった借金は300万円とか500万円のレベル?

「あなたの暮し出版」を辞め仕事を失った松永くんの今後が心配です。(でも、現在と異なり再就職先はいくらでもあったのかも知れません)

松永くんの退職理由その2:仕事への不満

いつのことだったか、松永くんが商品試験の単純作業に身が入らず、花山さんからお前はクビだと怒鳴られていたことがありました。

あの時、僕は思いました。

花山さんの商品試験へのストイックな姿勢を際立たせるために、いじられキャラの匂いがする松永くんをダシに使ったのかなって。

でも僕の憶測ははずれました。

松永くんが商品試験の作業にやる気のなさを示していたのは今回へのフラグでした。

松永くんはいやいやこなしていた商品試験の単純作業によるストレス解消のため、買い物中毒に陥ってしまったのか。

それとも月賦に月賦を重ね、借金でクビがまわらなくなったその焦りから、仕事への不満をふくらませていったのか。

そんな松永くんを心配し続けていた水田くんと松永くんのやり取りを、もう少しじっくりと観てみたかった。そんな気のする松永くんの退場のし方でした。

深く落ち込む水田くん

「あなたの暮し出版」に社員が増えてからこの方、水田くんは登場していても見せ場もなければセリフもない。

闇市での若き日の水田くんの姿を思い出し寂しさを感じていました。

ところが松永くん騒動を機に水田くんのセリフと出番がにわかに増加。そして今回描かれた深く落ち込む水田くんの姿。

水田くんは松永くんのことで何故そこまで深く落ち込んでしまったのか。

水田くんの心の中を想像していたら、いつの間にか僕の想像は松永くんの心の中に及び、今回の感想も松永くん関連に占められてしまいました。

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16 Responses to “大東京新聞に掲載される / とと姉ちゃん 第138話”

  1. エイスケの後輩 より:

    五万円の価値が分からなかったので、朝蔵さんの計算で良く理解できました。

    本当はもっと記者的な業務がしたかったという松永君の気持ちも分かります。
    恐らく、職場環境や人間関係や給与が良くて、これまでは辞めるまでは至らなかったのだと思います。
    しかし、やりたい仕事をするか、職場環境を取るかは、現代社会でも悩む事が多いですよね。
    今回は仕事内容に不満を持つのがたまたま松永君だけだっただけで、もっと他に出てきてもおかしくなかったでしょう。
    (もっとも、常子が採用するような人達なので、賛同してくれる人が多いとも思われますが。)

    さて、今回は作品では、周りの裏切り行為やいじめで主人公がピンチに陥るエピソードが多い気がしますが、その張本人が後々再登場してその時の話が回収されるとかはないですよね。
    今回の脚本家さんのタイプなのかもですが、その出来事で最終的に良い方向へ運命が動くとしても、ちょっともやもやが残りますね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 張本人が後々再登場してその時の話が回収

      そう言えば浜松時代のお馬鹿な三兄弟。東京の女学校時代の意地悪なお嬢さん。そしてタイピスト時代の怖いお姉さんがたと心を許した同僚。みんな悪く言えば「使い捨て」ですね。

  2. ともとも より:

    国実さんの記事は、半年もの時間をかけて書かれたものです。
    500軒の家電店へのアンケートといい、かなり真剣です。
    赤羽根の「小さな一歩」作戦とは別行動でしたが、
    結果的に2方向から攻められた格好です。

    松永くん、今にして思えば、トースターの試験ミスの時
    花山さんに「出ていけ!」と言われた通りにしていたら
    お互いこんな不幸な事にはならなかったかも知れませんね。
    現代通貨への換算、ありがとうございました。
    すごく分かりやすいです。うわぁ、大金だぁ・・・!

    あれだけ大変な情報戦が繰り広げられたというのに、
    常子さんが毎朝の新聞に目を通していないところが、
    トップとして、まだまだ危機感が足りない気がします。
    宗吉さんのコミカルな新聞隠しのために、
    いつもはデキル男・大昭くんがダシに使われてしまいました。

    そうそう、先日書き忘れましたが、キッチン森田屋さんは、
    レストランの他に、出前もしてるんでしょうか?
    常子さんたちとはいえ、お客さんに店番を頼んで
    宗吉さんが切らしたほうれん草を買いに出たからです。
    照代さんも大昭くんもいなかったことになりますものね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 常子さんが毎朝の新聞に目を通していない

      たしかにおっしゃる通りですね。しかもあれだけ大きな紙面の記事を未読なんて・・・

      > 出前もしてるんでしょうか?

      仕出し弁当も続けてるのかも知れませんね。照代さんが仕出し屋の看板にこだわってましたので。

      • あじやま より:

        >新聞

        そういえば 以前は常子ちゃんは 新聞を毎朝読むということでしたが
        今は?

        と思いました。

        • 朝蔵(あさぞう) より:

          コメントありがとうございます。
          たしかに新聞を読む場面しっかりと描かれてましたね。今回はたまたま読んでいなかったと思うことにします(笑)

  3. まだいいか より:

    今週、星野さんとは思いが通じあい、お互いの気持ちが分かるからこその別れ、そして今日、思いが一つと思っていた「家族」である社員の本心に悩む常子。それが仕事内容にかかわり、週タイトルはここにもかかってたんですね。
    社員=「家族」と思いが一つとわかりよかった。ラストへ加速しそうですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「家族」である社員の本心に悩む常子

      今週のサブタイトルへのコメント、するどい洞察です!常子ちゃんにとっては職場の仲間たちの家族。その家族の心がいつの間にか離れていた。これ以上の苦しみはありませんね。

  4. えびすこ より:

    今週の内容を見ると今も昔も週刊誌は発想が同じと言えますね。
    現代社会の方がマスコミの情報に左右されやすいかも。

    再来年の大河ドラマ西郷どんは五代友厚が「語り」になるのでは?
    西郷隆盛と五代は同じ薩摩藩士なので。
    ディーンさんの再登板で同番組における「第3の男」になるかも。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 五代友厚が「語り」

      あの「五代さま」が出てきたら人気沸騰間違いなしですね。

  5. もんすけ より:

    「商品試験ではなく、編集をしたかった」
    松永さんは、自分のしたことの重大さに、実のところあまり深く理解していなかったようですね。

    松永さんの登場シーン。記事の内容を花山さんにこっぴどく叱られていましたが、その折、「自分(の文章)に酔っているということですよね」と松永さんは話していたかと思います。
    「雑誌編集者」は人気も高く、響きがいい。しかも、「あなたの暮し」に携わっている立場も心地よく、お給料もたくさんもらえる…。
    一方、自分の文才には理由のない自信があり、「編集」がしたい。けれど、肩書やお給料は手放せない。社員はいい人が多いし、飛び出す勇気もない…。ストレスで買い物に走る…。意外と身近にいそうな人なのかもしれませんね(編集がしたかったら、谷さんや五反田さんのところにでも行かれればよかったのに…)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「編集」がしたい。けれど、肩書やお給料は手放せない。

      絵を描きたい人と画家になりたい人がいるように、松永くんは「画家になりたい人」タイプの編集者だったのかも知れませんね。ポジションだけが欲しかった、そんなところでしょうか。

  6. よるは去った より:

    松永君がはまった罠。豊かな日本になった或いはなり過ぎた時代に出てくるわけですね。五万円という金額は現在でも大金ですが、昭和三十年代の五万円は平成の今日に換算するどのくらいの価値があったのでしょう。それはともあれ来週は「あなたの暮らし」と「アカバネ電器」との本格的なバトル?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「アカバネ電器」との本格的なバトル

      今週、アカバネ電器の面々が登場する場面、少なかったですね。次週の前面対決に向けての嵐の前の静けさでしょうか。松永くんの買収騒動はその予告かもですね。

  7. まいもん より:

    おはようございます。
    商品試験も大詰めに差し掛かっていますね。
    それにしても宗吉の新聞の隠し方・・・
    星野が新種発見か?という時の森田屋での祝宴前のひとコマを思い出して笑ってしまいました。
    残り3週。
    朝蔵さんと皆さんと一緒に楽しみたいと思っていますので、どうかよろしくお願いします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 星野が新種発見か?

      宗吉大将の新聞の隠し方に既視感を覚えていたのですが、それが何なのか思い出せずにいました。星野くんの新種発見騒動の時と同じですね!これでスッキリしました。

      > 残り3週

      最終回までよろしくお願いします!

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