連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年9月19日(月)放送
第25週 第145話「常子、大きな家を建てる」
『とと姉ちゃん』第25週 第145話 「常子、大きな家を建てる」あらすじと見どころ解説
昭和39年(1964年)。常子は長年暮らしてきた借家の土地を買い取った上で大きな家に建て直し鞠子と美子の家族も同居を開始。鞠子の長男・潤、美子の長女・真由美も加わり、小橋家は9人が一つ屋根の下に暮らす大所帯となっていました。
鞠子が結婚後は専業主婦になったのとは対照的に、美子は結婚と出産を経ても編集者として働き続けていました。そんな美子の様子を見ていた常子は女性が働きやすい環境を整えることに注力。綾など、子育てを終えた女性たちの中途採用にも力を入れていました。
そんなある日、花山の思いがけない言葉が常子を驚かせます。自分だけで何かを書いてみろと言うのです。常子にしか書けないものを書いて欲しいと望む花山。花山の注文に常子は戸惑いながらも、自分にしか書けないテーマ探しを開始します。
そんな中、君子が体調の異変を訴えました。君子の身体はガンに冒されていたのです。医師は三姉妹に告げました。君子はもう長くない。悔いのない毎日をおくるようにと。一方、一人ぼっちの入院生活を寂しがる君子は自宅療養を希望するのでした。

前週から六年ほど歳月は流れ昭和39年(1964年)。東京オリンピックの年を迎えます。
前週の最後に水田が提案した大きな家で大家族が顔を揃える暮しがすでに実現しているところから第25週の物語のスタートです。
『とと姉ちゃん』第25週 第145話 「常子、大きな家を建てる」
事前発表あらすじのレビューと解説
鞠子が嫁ぎ、美子が嫁入りしすっかり寂しくなった小橋家は一転、9人の大家族が一つの家に暮らす大所帯となりました。
9人の内訳は以下の通りです。
【2人】君子、常子
【3人】水田、鞠子、たまき
【2人】南、美子
以上で7人。この7人に加えて今週は「潤」と「真由美」の二人の子供たちが加わります。
ただし、この記事を投稿した時点では「潤」と「真由美」が誰の子かは不明。
これはブログ主の予想ですが「潤」が鞠子と水田の子。「真由美」が美子と南の子ではないかと考えています。(はずれるかも知れません)
また、今回になって綾がようやく「あなたの暮し出版」に社員として合流します。
『とと姉ちゃん』第25週 第145話 「常子、大きな家を建てる」
朝ドラ観賞後の感想
常子ちゃんの人生を総括する最後の二週間
鞠ちゃんについでよっちゃんが結婚し「鞠子、美子を嫁に出す」という目標を達成し、大きな家の新築で「家を建てる」という二つ目の目標も常子ちゃんは達成することが出来ました。
そして残るは三つ目の目標。最も大きなテーマで難易度も高い「家族を守る」です。
しかし常子ちゃんの目指す目標が最後の一つになった時、のっけから常子ちゃんに試練が立ちはだかりました。それは君子かかの病気。
「家族を守る」という最後の目標達成を目前にした家族の危機。しかも君子かかの病気は思いのほか重篤で死を回避することは出来そうにありません。
「家族を守る」という大きなテーマと家族の死という避けて通ることが出来ない悲劇。今週は重厚な一週となりそうな予感がします。
ところでちょっとだけネタバレになりますが、『とと姉ちゃん』最終回で常子ちゃんは三つの目標をすべて叶え、少女時代に書いた三つの目標の短冊をすべて机に収める場面が用意されているということです。
その最終回はいよいよ来週。
そして最終回を迎える直前には常子ちゃんはもう一人の大切な人物との永遠の別れのエピソードが描かれます。花山さんが亡くなるのです。
今週と来週の二週にわたって描かれる常子ちゃんの人生の中で最大の目標。そして常子ちゃんの人生の中で最も大切な二人の人物との永遠の別れ。
残すところ二週。
三つの目標の達成、二人の大切な人の別れ、そして最愛の父との再会。常子ちゃんの人生を総括する最後の二週間がはじまりました。
追記:花山さんが常子ちゃんに原稿を書いてみろと言いました。しかも、他の者でも書けるようなものではなく、常子ちゃんにしか書けないものを書けと難しい注文をつける花山さん。
これから常子ちゃんが書き始める原稿が、常子ちゃんが自分の人生を総括するツールの役割を果たすことになるのでしょうか。
ここで一人は寂しい
君子かかは自分の死期をさとったのでしょうか。
あの天然キャラの君子かかが、君子かかの病気は治るという三姉妹の言葉を簡単には信じようとはしませんでした。
そして、ちゃんと治療すれば治ると重ねて言った常子ちゃんの言葉に何も言い返さない君子かかでしたが、常子ちゃんの言葉も信じてはいないでしょう。
しかし常子ちゃんの言葉を信じたフリをして君子かかは言いました。
「だったら退院したいわ、ここで一人は寂しい」
君子かかのめずらしいわがまま。しかしこのわがままのその奥には以下のような君子かかの気持ちが見え隠れしています。
自分にはもうわずかな時間しか残されてはいない。だからこそ、その限られた時間を病室で一人ぼっちで過ごすのでなく大切な家族と出来るだけ一緒に過ごしたい。
悲しい母娘の会話でした。
コメント
9人で一つの屋根に暮らすのは楽しそうですね。朝から一緒にラジオ体操したり、朝食をワイワイ食べたりしているのにとても良いと思いました。
けれども、部屋はどうしているのでしょうか?薄々気になっていました。部屋が足りなくなるとおもうのですが、どうなのでしょうか。
話は変わりますが、君子の療養について、私は病院でするべきだと思います。家ならみんなでワイワイするので毎日が楽しくなりますが、腰痛のときのようにみんなに無理をしてしまう可能性があるからです。
でも、病院で1人が悲しいのはよく分かります。だから、病院に泊まり込む人を毎日変えて決めて、寂しさを紛らわしてあげれば良いのです。そして、週に一度くらい家に帰ったり、病状が良くないときは一家全員が病院に来るなどしたら、君子も楽しいと思います。
長文&乱文すみません。
コメントありがとうございます。
> 部屋が足りなくなると
今週のサブタイトルに「大きな家」とある通り、9人が暮らせるほどの大きな家なのかなと思いながら観ています。
> 君子の療養
この時代の療養はこれがよくある形だったのかも知れません。今回の数年後に、僕の祖父が君子さんと同じ病気で亡くなったのですが、治療が出来なくなり最期は家で迎えました。
そうなんですか…
プライベートな話、教えてもらってしまってすみません。でも、ありがとうございます。
君子も自宅に帰ってくれば楽しいでしょうね。
それまで、辛抱強く待つことにします。
最終週が、今から楽しみです。
長文&乱文すみません。
今、思い出しました。
お医者さんが本人に「良くなってますよ」「良くなりますよ」と言うのは真実ではない、ということを、
ととの時も、滝子さんの時も、かかは経験していますものね。
「治る」と言われても簡単には信じないかもしれません…
コメントありがとうございます。
> 滝子さんの時もかかは経験
そうでしたね。滝子さんの時も、病人本人の前ではお医者さんはまったく同じことを言ってましたね。
君子さんの身体に遂に異変が現れました。私はガンの専門家ではないですが腰の痛みを訴ったえていらっしゃる様だったので大腸ガンなのかもしれません。女性のガン死亡の第一位になるガンです。モデルの大橋久子さんの死亡原因を調べたのですが私にはわかりませんでした。ただ調べる中で久子さんの知らなかった一面がわかりました。一つは学生結婚だった事、あの時代には女子では珍しい大卒だった事、結構、教育ママだった事等、驚きました。ただ教育ママといってもガミガミと言うタイプでは無かった様です。竹蔵さんのモデルになった、御主人様は北海道帝大を出られた秀才で、実家が北海道の久子さんの為に北海道に転勤をします。ドラマの中の東京帝大を出られた星野さんとは真逆の生き方ではないでしょうか。ただ結核の療養の為に東京に戻って来られたとの情報がありました。小橋君子さんの話しに戻りますが、常子さんが新しい家を建てて大家族で楽しそうに暮らしているところで非常に残念です。また、常子さんが人生の中で最上級に尊敬されている方の病に関して、間があまり空きませんが書かせ頂こうと思っております。
コメントありがとうございます。
大橋久子さんの詳しい情報をありがとうございます。教育ママだったとの由、僕も驚きました。しかし、ご夫妻揃って高学歴という当時では極めて珍しい夫婦なので、それも自然の成り行きなのかも知れませんね。
今になって君子かかの初登場シーン、常子の為にザルを持って駆けつける姿が思い起こされます。
避けては通れないかかとの永久の別れ。
常子と二人の妹、そして大家族との最後に向けての時間は涙腺を思い切りゆるませそうですね・・・
コメントありがとうございます。
> ザルを持って駆けつける姿
本当になつかしい思い出です。あの天然のかかが、こんなに泣かせてくれるとは想像も出来ませんでした。
いつもドキドキ見させて頂いております。ありがとう御座います。 今日、19日放送で短冊がでましたが早くて読み切れませんでした、もし、差し支えなければ写真でも構いませんのでアップ頂けるとうれしいです。よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
> 短冊
キャプチャ画像はアップ出来ませんので書き起こしました。
・鞠子、美子を嫁に出す
・家を建てる
・家族を守る
そして、それぞれの短冊の末尾には「常子」と記されています。
すみません、言葉足りなかったです。せっかく書いて頂きましたが常子の目標短冊ではなく、七夕の短冊が気になったのです…。本当にごめんなさい。ご迷惑おかけしてしまいました…。
短冊でしたか!夜の放送を録画して確認してみますね。
お手数おかけいたします。昔のブラウン管テレビではよく見えないのです。よろしくお願いいたします。
お待たせしました。読みとれた分だけおしらせしますね。
店が大繁盛しますうように 大昭
ゆうぎかいでじょずにおどれるよおに まゆみ
家族全員が幸せでありますように 鞠子
かけっこでいちばん
家族も社員もみんな元気で入られますように 常子
お手数おかけいたしますが、なにとぞよろしくお願いいたします。
返信したはずだったのですが消えてしまったようです。
録画を削除してしまったので記憶を蘇らせて書き起こしますね。
社員と家族が幸せでいられますように 常子
店が大繁盛しますように 大昭
おどりがじょうずになれますように まゆみ
かけっこでいちばん・・・ じゅん
削除したと思っていた完全版のメモが見つかりました。
遅くなって申し訳ないです。
店が大繁盛しますうように 大昭
ゆうぎかいでじょずにおどれるよおに まゆみ
家族全員が幸せでありますように 鞠子
かけっこでいちばん・・・(じゅん?)
家族も社員もみんな元気で入られますように 常子
縁側に座り、七夕の短冊を見上げながら微笑むかか。
孫のお遊戯会の衣装を作るため、せっせとミシンを踏むかか。
ぽーっと、セピア色がかったような構図に胸がついと熱くなりました。
あくまでもドラマの上での登場人物。自分の身内でもないのに、そこに祖母や母の面影が重なるような感覚。幼い頃に食べた「たまごぼーろ」に似た素朴な甘さ、懐かしさを感じたのは、木村多江さんの演技の素敵さなのか、浄化された昭和の思い出なのかはわかりません。ささやかな家族の幸せを噛みしめるかかの、このシーンのために見続けてきたような錯覚にも陥りました。
濃厚なチョコやチーズケーキが好き、アジアンテイストのココナッツにマンゴー味が好きなど、スイーツにも好みがあるように、ドラマは人それぞれの好み。たくさんの素敵なスイーツ(ドラマ)の中で、本作を楽しんで観られたのは、「たまごぼーろ」が好きだった、小さな頃の自分が居たからだったのかな…と。
ドラマの展開は少し影ある方へと向かっていますが、新たに加わった潤ちゃん、真由美ちゃんの可愛らしさに救われました。
コメントありがとうございます。
> 家族の幸せを噛みしめるかか
愛した男性との結婚を母親に反対され、最愛の母と別れて駆け落ちしたものの夫とは死別。貧困、戦争。思えば君子さんの生涯は劇中で一番波乱に満ちたものでした。それだけに、家族と過ごす時間の幸せを噛み締めるかかの表情の一つ一つが愛おしくてなりません。
鞠子・美子「いけません!」 二人の夫君のリアクションも含めて朝から開口一番笑えました。とんだ「マスオさん」というか「中村主水さん」(あ、こっちは子供いなかった。)というか。終場面、君子かかが・・・・・。
コメントありがとうございます。
> 二人の夫君のリアクション
お父ちゃんの提案が否決されてふてくされる潤ちゃんもいい顔してました。