花山の自宅療養中の仕事 / とと姉ちゃん 第153話

連続テレビ小説(朝ドラ)『とと姉ちゃん』
2016年9月28日(水)放送
最終週/第26週 第153話「花山、常子に礼を言う」

『とと姉ちゃん』最終週/第26週 第153話 「花山、常子に礼を言う」あらすじと見どころ解説

戦争体験記の募集をはじめてから二ヶ月が経過した頃。「あなたの暮し出版」編集部に出勤してきた花山に対して常子は珍しく声を荒げました。社員や家族の花山の身体を案ずる気持ちを無視して仕事を続けようとする花山を、常子が叱りつけたのです。

常子は厳しい口調で花山に自宅療養を命じました。会社への出勤はせず、仕事はすべて自宅でするよう告げる常子は花山に約束しました。読者から寄せられた戦時中の体験記を記した手紙はすべて花山の自宅まで届けると。

そして、読者から大量に寄せられた戦争体験記に動かされた常子は提案します。寄せられた手記をすべて雑誌に載せ、一冊すべてを戦争特集にしてはどうかと。その提案は読者の反発を招くおそれもある新しい試みでしたが、花山は賛成しました。

その後、体調が悪化し入退院を繰り返す花山のもとへ常子たちは通い続けました。鞠子までもが仕事に協力しついに『あなたの暮し』最新号は完成。発売するや最新号は増刷に次ぐ増刷となり、ついに悲願の100万部を達成するのでした。

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midokoro
常子が花山を怒鳴りつけます。「いいかげんになさってください!」

仕事を完結させたい花山の気持ちもわかる常子でしたが、常子は花山を心配する三枝子や社員たちの思いを優先します。

『とと姉ちゃん』最終週/第26週 第153話 「花山、常子に礼を言う」
 事前発表あらすじのレビューと解説

常子が、三枝子や社員たちの思いを優先するとはすなわち、花山に自宅に戻って療養することを命じるということです。

しかし、花山の気持ちも痛いほどわかる常子でした。

『あなたの暮し』誌面での呼びかけに応じて寄せられた読者たちの戦争体験を記したたくさんの手紙。この手紙を携え常子は花山の自宅に通い、花山が満足のゆく編集を行う。

そう心に決めた常子と花山の、二人が組む「最後の大仕事」が今回から描かれます。

衰弱しながらも残されたわずかな力を振り絞ってライフワークを完成させようとする花山の姿が描かれる今回、涙腺崩壊の準備が必要となりそうです。

『とと姉ちゃん』最終週/第26週 第153話 「花山、常子に礼を言う」
 朝ドラ観賞後の感想

三姉妹最後の共同作業?

常子ちゃん、鞠ちゃん、よっちゃんの三姉妹がひとつの卓袱台を囲んで自宅で編集作業をする光景。懐かしい『スタアの装ひ』の場面がよみがえってきます。

『スタアの装ひ』の頃まで、三姉妹はいつも一緒でした。

そしていつも一緒の三姉妹に君子かかも加わり、家族団らんしながらまったりゆったりとした時間を丁寧に描写することが多かった『とと姉ちゃん』。

その間、物語がまったく展開せず、まったりゆったりとした家族団らんの様子ばかり時間をかけて描写することに、はじめのうちは違和感を感じたものです。

前作『あさが来た』が全編をとおして物語の展開がスピーディーだっただけに。

しかし、その「まったりゆったりとした家族団らん」にもすっかり馴染み、劇中でゆっくりと流れる時間に身を委ねるのがいつの間にか大好きになっていました。

今回、久しぶりに三姉妹が仲良く働く姿を観ながら思いました。

『とと姉ちゃん』の特徴のひとつだった「まったりゆったりとした家族団らん」が描かれるのは、今回の三姉妹がともに編集作業する場面が最後かなと。

こんなゆるやかな場面を挿入する余地は、次回以降にはもうなさそうです。

自分では何ともないと強がる花山さんの体調は日に日に悪化し、今回はついに入退院を繰り返すほどに。

ちょっとネタバレになってしまいますが、次回・木曜日放送回の花山さんは身体の衰弱がさらにすすんでしまうみたいです。

そして金曜日の放送回あたりで、花山さんはついに・・・

さらにその次はいよいよ最終回です。

もはや「まったりゆったりとした家族団らん」が描かれることはなさそうです。

そう思うと、今回描かれた常子ちゃん、鞠ちゃん、よっちゃんがひとつの卓袱台を囲んで自宅で編集作業をする光景がひどく愛おしく思えてきました。

夜の再放送の時には、その場面をまぶたに焼き付けるようにして観ようと思います。

後世に残したい雑誌

読者から「後世に残したい雑誌」と讃えられたことで花山さんが目指すところに到達することが出来ました。

悲願だった『あなたの暮し』の発行部数も100万部を超え、常子ちゃんや他の社員たちが目標に掲げていた数字も達成することが出来ました。

小橋家の「まったりゆったりとした家族団らん」場面がどうやら今回で終わってしまいそうなように、「あなたの暮し出版」の成長を描く躍動感あふれる場面の描写もこれが最後になるかも知れません。

変な言い方ですが、いつもの『とと姉ちゃん』は今回が最後、最終回かも知れません。

『とと姉ちゃん』は残すところ三回。

いつもと異なるかも知れない残りわずかな『とと姉ちゃん』を一回一回大切に観てゆこうと思います。

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14 Responses to “花山の自宅療養中の仕事 / とと姉ちゃん 第153話”

  1. まいもん より:

    昨日の放送分で一つ書き忘れました。

    花山が出勤して来て帰る前に読者からの手紙を朗読した場面。

    朗読を6年以上学んでいる身として聞いて、鳥肌が立ちました。

    唐沢氏の実力を思い知ると共に、花山という役と一体になって言葉を紡ぎ出しているのだな・・・と。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 朗読を6年以上学んでいる身

      そんなキャリアを持った方の心を動かすほどまでに作り込まれているんですね。感動しないわけがありません。

  2. エイスケの後輩 より:

    戦争時代の生活特集号の表紙イラストはフライパンでしたね。
    思わず、常子と花山氏が共に手を取り合う事を約束したバラックで、花山氏が空襲の火炎でボロボロになったフライパンを手に取ったシーンを思い出しました。

    その時の常子の言葉
    「もう間違えないようにしませんか」
    と、
    体験記募集文締めの言葉も被ります。

    こんな形で、あのシーンが回収されるとは…
    すごいの一言です。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > フライパン

      ご指摘してもらうまで完全に忘れてました。たしかにあの時のフライパンが『あなたの暮し』創刊の原点でしたね。

  3. まいもん より:

    こんばんは。

    いつも夜の投稿ですみません。

    朝蔵さんの書かれている小橋家の団欒は私も同じ思いで見ておりました。

    ただ、仕方ない事とは言え、そこに君子かかの姿が無いのはやはり寂しいですね。

    多分お仏壇の中からととと一緒に三姉妹の仕事を微笑ましく見詰めているでしょうが・・・

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 君子かかの姿が無いのはやはり寂しい

      家族四人いつも一緒の時間が長かったですからね。そこにいるはずの人がいない寂しさは本当につらいものがあります。

  4. とん より:

    「お父さんがいるときのおかずは何が多いか」
    「お父さんがいないときのおかずは何が多いか」

    このアンケート、小学生の自由研究のテーマかと思ってしまいましたw
    実際当時の主婦はこういうことに関心があったのでしょうし、この企画も史実に基づいているのかもしれませんが、こういう深い描写の回に挟み込まれると思わず二度見してしまいそうなw

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 小学生の自由研究

      恐らく当時の主婦の関心事なんでしょうね。ほがらかな時代があったんだなって思いました。なんだか癒やされるゆるさですね。

  5. もんすけ より:

    「もう二度とだまされないように」
    戦争体験募集の末文。戦争に加担してしまった呵責と(時代に流され、だまされてしまった…)との想いは転じて、売らんかなで質の悪い廉価な製品に対する商品試験にも影響していたのでしょうか。
    叱責され、自宅へ戻ることを承諾したときの表情、戦争体験の取材を続行したい、その気持ちを理解してくれるはずだと常子ちゃんにすがらんばかりに訴えるときの表情…。なんだか母親に自分のことを理解して欲しい子供のような感じに、この先の展開予想に悲しみがふっと湧いてきます。

    また、三人姉妹でのゲラ整理のシーン。茶箪笥の上に『あなたの暮し』創刊号が飾られていましたね。家を整える鞠子ちゃんの計らいでしょうか。あちこちに活けられている花と一緒に、ここにも素朴で美しい小橋家の暮しぶりが見られ、心温まりました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 母親に自分のことを理解して欲しい子供のような感じ

      今回、常子ちゃんの原稿に嬉々として赤ペンを入れる時のノリノリの花山さん。自分を叱ったママにリベンジする坊やみたいでした。この楽しい二人も間もなく見納めですね(涙)

  6. ともとも より:

    花山さんの病状が心配な毎日ですが、常子さんに一喝されて
    自宅療養を承諾させられ、いやいや頷く様子とか、
    赤鉛筆を握ると活き活きする姿とBGMにはくすっとしました。
    よっちゃんが訪ねた時に、さりげなく裏返した原稿用紙は、
    内緒の遺言書・・・といったところでしょうか?

    全然違うところに引っ掛かったのですが、水田さんの
    「近郊の書店100軒回りましたが・・・」という台詞。
    現在、小さな書店がAmazonなどに押されて店を畳んでいます。
    近郊に100軒も書店がある生活って夢のようです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > いやいや頷く様子

      そして看護婦さんをにらみつける時に見せた大人げない表情。久しぶりに花山さんらしいところを見たような気がします。

  7. よるは去った より:

    花山「私は価値のある仕事だと思うよ。」 「戦争中の暮らしの記録」をネット検索したら「保存版」ということで通販に出てました。最寄りの書店にまだあるかしら、外勤の途中で確認してみたいという欲求にかられてます。ドラマでの話を聞く限り、「永久保存版」いや、ひょっとしたら今後の全ての人類の「教科書」とすべき物かも知れない。戦争により被った苦痛、悲しみetc. そしてそこからどう立ち上がったかについて「生の声」が綴られているようだし。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「戦争中の暮らしの記録」

      Amazonの「その他戦争関連書籍カテゴリー」で、ベストセラー1位になってますね!約半世紀前の昭和44年(1969年)に発行され、しかも書籍ではなく雑誌にも関わらずAmazonベストセラー1位。鳥肌が立ちました。

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