坂東営業部の復活目指す / べっぴんさん 第14話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年10月18日(火)放送
第3週 第14話「とにかく前に」

『べっぴんさん』第3週 第14話 あらすじと見どころ解説

ゆりの夫、潔が復員しました。空襲による父・正蔵の死や、坂東営業部の社屋が焼失したことを聞かされた潔はそれで意気消沈することなく心に誓いました。大阪に戻ってゆりとともに坂東営業部を復活させる。そのための資金をつくると。

潔は大阪に戻ると梅田の闇市に住居と店舗を建てました。進駐軍関係者にも人脈を築き、坂東営業部復活の準備を着々とすすめはじめます。一方のすみれは神戸に戻り、坂東家の庭の片隅に建てたバラックで紀夫の復員を待つことにしました。

昭和21年(1946年)2月。政府によるインフレ政策で、預金の引き出し額が制限された上に預金に課税されることになりました。預金を切り崩しながら紀夫が戻るまでの日々をしのごう。そう考えていたすみれに預金封鎖は大きな打撃となりました。

世の中が混乱する中、潔は残っているモノを売って現金をつくるようすみれに助言。しかし、思い出を手放すことが出来ないすみれでした。一方、家と会社、腹心の部下の正蔵までをも失った五十八は気力を失い近江に戻ることを考えていました。

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戦時中に他社(劇中では統制会社という設定)に吸収合併され、消滅していた坂東営業部の復活を目指して復員したばかりの潔が動き出します。

一方、進駐軍に接収された坂東家の屋敷の庭の片隅にバラックを建て新たな出発をするすみれですが、預金封鎖や新円切替などのインフレ政策がすみれの暮しを直撃します。

『べっぴんさん』第3週 第14話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

父の正蔵がその半生を捧げた坂東営業部の復活に臨む潔。このエピソードを、本作の登場人物名を用いつつ史実をご紹介します。

戦時下の昭和19年(1944年)。戦況悪化のあおりを受けて「坂東営業部」の業績は悪化を続け、ついに江商(後の兼松)に吸収合併されてしまいました。

そして戦争が終わり昭和22年(1947年)1月。当時、京都に住んでいた「五十八」は自邸に「潔」を呼ぶと「坂東営業部」の再建を示唆。

「五十八」の意を受けた「潔」は、その頃勤務していた江商に辞表を提出すると、同年9月に「坂東営業部」を復活させました。

「坂東営業部」佐々木営業部(レナウンの前身)
「潔」尾上清
「五十八」佐々木八十八

【参考】インフレ政策
昭和21年(1946年)2月。新紙幣(新円)の発行と旧紙幣の流通停止などによる通過切り替えが行われました。

旧紙幣を強制的に銀行に預金させるその一方で、一世帯当たりの預金引き出し限度額を月に500円以内に制限。(劇中では400円に設定)

この政策が当時の庶民の暮しを圧迫しました。

『べっぴんさん』第3週 第14話 観賞後の感想

潔くんは主役?

潔くんの活躍が主役レベル!

とりわけ今回は、このドラマの主人公は野上潔という人物なのかと勘違いしかねないほどの働きを見せていました。

坂東営業部が消滅しても正蔵さんの死を知らされても、前だけを向く。

「軍資金をつくろう。もう一度大阪で一旗挙げるんや」
「これで終わりやない。とにかく前に進まないと何もはじまらない」

後ろを振り返るようなセリフが一つもないところに驚かされます。

そんな力強い潔くんの言葉を聞かされて、主人公ながら口数が少なく主役らしさがないところが新鮮なすみれちゃんが、わずかに反応を示しました。

何か感じるところがあったのでしょうか。

そして潔くんが大阪に戻るや、前回さりげなく暗示された進駐軍とのパイプを駆使し、闇物資だけでなくサイドカーまで調達する。

闇市の元締めの怖そうなおじさんたちに目をつけられてしまったのは心配ですが、潔くんならそんな困難も上手に解決してくれるのでしょう。

一方、すべてを失った五十八さんは意気消沈していました。

そんな五十八さんに潔くんが言いました。

「負けと決めるのはまだ早い」
「戦争で負けたからといってお父さんと親父が負けたことにはならない」

これらの言葉が、五十八さんの心に火をつけることになるのでしょうか。近江に引っ込むなんて言わずに、再び表舞台に出て来てほしいものです。

【余談】

戦後、復員した兵士には国から当座の生活資金として一時金が支払われたそうです。

ほとんどの人はその一時金を切り崩しながら日々の暮しを営んだようですが、この一時金をすべて使って中古の自転車を購入。

その自転車で郊外まで出向いて物資を調達し、それを闇市で売って財を成したという人の話を聞いたことがあります。

今回の潔くんの活躍を見ていて、その方のことを思い出しました。ちなみにその方は今もなお存命で、その方が自転車ではじめた事業も都心の某所で営業を続けています。

トク子さん

トク子さんがすみれちゃんに言いました。

「長太郎の言ったことは気にしなくても良い」

この言葉に救われました。長太郎さんの前回のあの態度は、何も好き好んでとったものではないのかも知れません。

そんな長太郎さんの気持ちを代弁するかのようなトク子さんの言葉が心に沁みます。

五十八さんが懸命に開拓した取引先を本家がすべて取り上げて以来この方、ギクシャクしてしまった家族の関係を元に戻したいという願いも見え隠れするようなトク子さんの言葉が心に沁みました。

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10 Responses to “坂東営業部の復活目指す / べっぴんさん 第14話”

  1. mizutamari より:

    あれバラックですか?
    新築の家ですよね。
    材木が新しくて、驚きました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 新築の家

      預金封鎖と財産税課税前までは使えるお金が潤沢にあったという設定なのかも知れません。

  2. とん より:

    >長太郎さんの前回のあの態度は、何も好き好んでとったものではないのかも知れません。

    弟に負い目がある分自尊心が邪魔して、不本意ながら弟関係者にヒネくれた行動を取っているだけのように見えました。もしかしたらもっと深い理由があるのかもしれませんが。
    とにかくトク子さんがかわいそうですよね。
    どちらの気持ちも分かってて、どちらも否定できない板挟み。でもそのおかげで救いになる言葉が。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 否定できない板挟み

      トク子さんが亡くなるまでに兄弟間の確執が解決しますように。そう願うばかりです。

  3. ア※ラッキー より:

    「べっぴんさん」になって初の書き込みです。お久しぶりでgpざいます。あとで、「とと姉ちゃん」の感想書かせてくださいね。(遅~いってツッコミしないでくださいね(笑))

    なんといっても、潔さんのサイドカーシーンでの音楽。まるで、「あさが来た」の五代さまのような音楽。う~んこれから潔さん登場シーンこの音楽で、お願いしたいです(笑)

    ところで、すみれちゃん強くなりなりましたね・・・っと書こうとしましたが、最後の思い出のある洋服などの別れ、涙ぐんでいましたね。わかります。その気持ち。でも、今週のタイトルどおり前に進まないといけないんですね。頑張れすみれちゃん!

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 五代さまのような音楽

      同じこと考えてました。これまでもこの曲とともに潔くんが登場したので、潔くんのテーマ曲なのかも知れませんね。

      > 「とと姉ちゃん」の感想

      楽しみに待ってます。

  4. 流離人 より:

    帰ってきたウルトラマン、郷秀樹が闇市の元締めになるなんて。時代をかんじます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 帰ってきたウルトラマン

      見覚えのある顔!と思いながらもどうしても思い出せませんでした!ありがとうございます!

  5. よるは去った より:

    トク子「沖縄大変でしたやろ?」 潔「その話は・・・・・。」一言じゃ語り尽くせない、いや語るのも辛いものを彼は「兵隊」という立場で見てきたのは間違いないでしょう。潔「大阪で旗揚げや!」 その数分後に闇市のバラックで商売始める潔くんゆりちゃん夫婦の姿が。速いと言えば速いけど「朝ドラ」はこのくらいパワフルでもいいんじゃないかなというのが私の想い。五十八「何に負けたんやろなわしは・・・・・。」の台詞だけで充分重いし。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 速いと言えば速い

      前置きをスキップする分、本題に入ってからの時間をたっぷり使っているので、子供服店開業後の描写を丹念に見せてもらえそうなのが僕は楽しみです。

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