すみれが雑貨販売始める / べっぴんさん 第16話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年10月20日(木)放送
第3週 第16話「とにかく前に」

『べっぴんさん』第3週 第16話 あらすじと見どころ解説

麻田の申し出を受け、早速すみれは雑貨を手作りし靴屋の店先で売り始めました。しかし、売れたのは新聞社通訳のジョン・マクレガーが自分の妻のために買った小物一点のみ。偶然通りかかった明美からは贅沢品を売ろうとしている甘さを指摘されてしまいます。

そんな中、すみれの店で小物を買ったことがあるジョンがある日再び来店しました。すみれの小物をジョンの妻・エイミーがとても喜んだことを伝えに来たのです。エイミーは出産を目前にして体調を壊し寝込んでいるとジョンは言いました。

すみれはジョンに申し出ました。これから生まれてくる子供のためにオシメをつくらせてもらいたいと。ジョンはすみれの申し出を心から喜び、オシメを持って妻のエイミーを訪ねて来てほしいと頼みます。

すみれはジョンの頼みを喜んで引き受けました。夜を徹した作業で仕上げたオシメを持参しすみれはマクレガー家を訪問。しかし、ジョンの妻・エイミーはそのオシメが不満でした。初めて目にする日本の昔ながらのオシメがエイミーの目には奇異に映ったのです。

<<前回15話 | 次回17話>>

midokoro

創業の物語の小さな第一歩がはじまりました。

靴店・あさやの片隅を間借りしてはじまった小さな小さなビジネス。すべてはここからはじまります。

『べっぴんさん』第3週 第16話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

史実の中でもファミリアの第一歩は靴屋の一角に置いてある陳列ケースに手作り雑貨をならべ、販売をはじめたことがはじまりです。

日々の暮しに事欠くリアルの坂野惇子さんが嫁入り道具のハイヒール12足のうち、未着用の6足をモトヤ靴店で売ろうとするものの店主が反対。

店主が反対した理由は嫁入り道具として精魂込めてつくったものを売りたくないから。

当時、ハイヒールを買うのは米兵を相手に商売する女性ばかりだったことも、店主がハイヒールを売り払うことに反対した理由であると伝えられています。

靴を売り払うために靴屋を訪問というエピソードは史実に近い描写ですが、若干の史実との相違もあります。

劇中で描かれるエピソードと史実上のエピソードの主な違いを以下にまとめてみます。

劇中:自分のセーターをほどいて毛糸を手に入れる
史実:英国やフランス製の高級毛糸や刺繍糸を大量に持っていた

劇中:開店一週間で売れたのは小物が一点
史実:開店初日から売れに売れ、商品の補充が追いつかないほどに

劇中:買い物をしたのは進駐軍のジョン・マクレガーが妻へのプレゼントとして
史実:買い物をしたのは近所の主婦たち

劇中:贅沢品を売る甘さを明美が指摘
史実:よく売れたので甘さを指摘する者は皆無

『べっぴんさん』第3週 第16話 観賞後の感想

小さな失敗

麻田さんからいろいろなモノをつくって靴屋で売ったらどうだとオファーを受けたすみれちゃんが相次いで二つの小さな失敗です。

明美ちゃんも指摘した通り、生活必需品を買うことがやっとのご時世にはたして贅沢品を買う人がどれほどいるのか。

前作『とと姉ちゃん』では、闇市の中で贅沢品の極みとも言うべき『スタアの装ひ』創刊号が飛ぶように売れていましたが、それには触れずにおきましょう。

世間では何が求められているのか、そこを調べずに突っ走ってしまったのが敗因ですが、そこを調べれば挽回出来る小さな失敗です。

価値ある失敗だったかと思います。

そして日本式のオシメでエイミーちゃんを失望させた小さな失敗。

こちらの小さな失敗はもしかすると、一つ目の小さな失敗よりももっと大きな価値を秘めているかも知れません。

すみれちゃんが、そしてそれまでのほとんどの日本人が知らなかった育児の知恵を知るきっかけになり、その知恵がこの先ですみれちゃんが創業するベビーショップの取り扱い商品に反映される。

もしそんな展開になるのなら、エイミーちゃん役に「エリーちゃん」という大物女優を起用した理由にも納得です。

話がそれますが、すみれちゃんの実在モデルの女性はファミリア創業後に知己を得たアメリカ人のご婦人が間接的なご縁となってスヌーピーのキャラクタービジネスの日本国内のライセンスを取得しています。

そんなエピソードを劇中で描く時に、史実を大胆に脚色することになるのは承知の上で「エリーちゃん」を再起用して欲しいなと思いました。

栄輔くん

前回、初登場の際にもしかしてすみれちゃんに一目惚れ?と思わせぶりな表情を浮かべた栄輔くんが再び登場。人なつっこいさくらちゃんがあっという間に栄輔くんになつく。

前回の栄輔くんのあの表情。そして今回さくらちゃんと仲良く遊ぶ栄輔くんの姿。これ以上のことはここでは書きませんが巧みに張り巡らされた伏線が見事。

栄輔くんがすみれちゃんにジワジワと近づいてきました。

エイミー・マクレガー

エリーちゃん改めエイミーちゃんの登場です。

エリーちゃんを見納めてからまだ二年に満たないタイミングでの再会。日本語をまったく離せないエリーエイミーちゃんに違和感を感じるのは僕だけでしょうか(笑)

しかし、その笑顔は大阪時代の若き日のエリーちゃんとまったく同じ。

『マッサン』最終回。エリーちゃんの墓碑に献杯する寂しそうな老マッサン。あの時のマッサンに今回の『べっぴんさん』を観せてあげたいほどでした。

『あさが来た』では、あさちゃんは最終回で新次郎さんに再会出来ましたが、マッサンはそれが叶いませんでしたからね。(たしか声だけだったはず)

商店街の女性たち

時計屋の時子さん。本屋の文子さん。わかりやすいネーミングが秀逸です(笑)

商店街の女性たちが麻田さんに無理くり店に引っ張り込まれたものの、赤ちゃんの一人が「におう!」と言って出て行ってしまったのは、売りつけられないための口実だったのでしょうか。

<<前回15話 | 次回17話>>

Sponsored Link
Sponsored Link

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. もんすけ より:

    前回、この先何をどうしてよいのかわからず、途方に暮れ、思考も停止したような表情があまりにも痛々しく感じていたため、マクレガー氏の申し出にぱっと輝いた笑顔がなんとも可愛らしく、ホッとしました。
    こちらにもコメント寄せられていましたが、今までのエネルギー溢れる朝ドラヒロイン達とは違い、先行き不透明な時代に自分の価値や希望が見いだせず、小さくまとまってしまいがちな今日日の若者そのもの、すぐ隣にいるような女の子のように見え、すみれちゃんには親近感を覚えます。

    エイミーさん、オシメの使い方がわからなかったことも不満だったのでしょうが、ホームシックで【日本的な物】そのものが苦痛だったのではないでしょうか。
    母国を思わせる、妻の心和ませる素敵な刺繍。物を作って欲しいというより、「妻に会ってほしい」との誘いの台詞。
    マクレガー氏はこんな素敵な、しかも質の高い刺繍ができるすみれちゃんこそ妻の心を癒すことのできる人と思い、気に入ったではないかなと。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > ホームシック

      日本になんか来るんじゃなかったと言ってましたからね。気分転換に外に出ようにも荒れ果てたところばかりでストレスも溜まる一方だったかと思います。

  2. よるは去った より:

    エイミーちゃんの顔見せがまるで華やかさを狙ったような演出でしたね。明美「こんなもの誰が買うん?」エイミー「こんなもの要らない!日本なんかにくるんじゃなかった!」再スタートを切ったすみれちゃんが突き当たった最初の壁か。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 華やかさを狙ったような演出

      後ろ姿から登場させるという念入りな演出でした。