ジョンからオムツを受注 / べっぴんさん 第17話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年10月21日(金)放送
第3週 第17話「とにかく前に」

『べっぴんさん』第3週 第17話 あらすじと見どころ解説

ゆりは今の暮しに不満を抱えていました。住人どうしの大喧嘩の絶えない闇市の治安の悪さと風紀の乱れ。粗悪な品を高く売る坂東営業部らしからぬ商売を繰り返す闇市での仕事もゆりには苦痛以外の何者でもありませんでした。

一方、すみれの商品は相変わらず売れませんでした。すみれの手作りの小物は評判は良かったものの、その小物を買うためのお金を持っている人がいなかったのです。そこですみれは、商店街の女性たちに小物の作り方を教えることにしました。

すみれの手芸教室に参加した女性たちは満足するものの、すみれが受講料として受け取ったのはコッペパンや置物などの現物ばかりでした。手芸教室も失敗に終わり、すみれは意気消沈します。自分は先々のことを考えると不安で押しつぶされそうでした。

そんなすみれを、麻田が励ましました。すみれの雑貨を代わりに売ってくれた潔、そしてゆりと栄輔もすみれのことを案じていました。多くの人に自分は支えられている。そのことに気づいたすみれは再び前を向いて歩き出すのでした。

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midokoro

ジョン・マクレガーの注文を受けてオムツをつくったものの、ジョンの妻・エイミーにとって日本の昔ながらのオムツは得体の知れないシロモノでした。

オムツにも失敗し、靴屋にならべた商品も相変わらず売れないすみれです。

[2016/10/06追記] 今回あたりから登場予定の米兵の妻・エイミー・マクレガー役を『マッサン』のヒロイン・エリーちゃんのシャーロット・ケイト・フォックスさんが演じることが発表されました。

『べっぴんさん』第3週 第17話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

今回描かれる、ジョン&エイミー・マクレガー夫妻のエピソードはおそらく脚本家による創作ストーリーかと思われます。

また、靴屋の一角に陳列した商品がまったくもって売れず、困った挙句のはてに手芸教室を開くという展開も本作オリジナル。

実際には、リアルの坂野惇子さんが娘時代に買い集めて、戦時中に焼け残った大量のヨーロッパ製毛糸や刺繍糸で手芸教室を開催。

しかし商売が未経験な上にお嬢様育ちのリアル坂野惇子さんは、手芸教室の受講料をお金でもらうことが出来ず、すべて現物で受領。

生活費の足しにとはじめた手芸教室はこうして失敗に終わり、困り果てたリアル坂野惇子さんが次にとった行動が前回描かれた嫁入り道具のハイヒールを売ることでした。

ハイヒールを売ることは断念したものの、靴屋の一角で手作り雑貨の販売をはじめたのも前回に描かれた通り。

そして、本作と大きく異なりリアル坂野惇子さんのお店は初日から売れに売れました。

昭和23年(1948年)12月4日にオープンしたベビーショップ・モトヤの初日の売上は4万円。昭和24年の国家公務員の初任給が約4千円なので、現在の通過に換算したら約180万円といったところでしょうか。

『べっぴんさん』第3週 第17話 観賞後の感想

人生の宝

小物をつくって売る商売に失敗し、エイミーちゃんに届けたオシメは突き返され、手芸を教えてもお金にはならない。

前回は失敗が続く場面ばかりが描かれましたが、今回は失敗つづきのすみれちゃんを見守る周囲の人々の優しさが心に沁みる回となりました。

これからは小嬢ちゃんのままではいけないと言った潔くんは自分の言葉が過ぎたのではないか、すみれちゃんを追い詰めたのではないかと気に病んでいました。

言いっぱなしにせず、自分の言った言葉に後々まで責任を持ち相手を気遣う。

少年時代から近所の子供たちに慕われ、リーダーシップを発揮していただけのことはあります。栄輔くんが潔くんを兄貴と慕うのもこの気遣い、この魅力に惹かれてのことでしょう。

「何もせえへんかったら何もみつからへん」と言う麻田さんもまた、言いっぱなしではありませんでした。

皮革を手に入れることが出来ず靴づくりが出来なくなってしまう中、靴をつくれないと嘆くのではなく今出来ることを粛々とこなす。

下駄づくりに励む麻田さんの背中が、麻田さんが口にした言葉以上に麻田さんの教えをすみれちゃんに伝えることが出来たかと思います。

遠く離れた近江の地で、すみれちゃんを案じる五十八お父様の寂しそうな背中にも娘を思う父親の気持ちがにじみて出ていました。

夫が戻らぬすみれちゃんを案じる五十八お父様は言いました。

「一番苦しい時に親として何もしてやれない」

この五十八お父様に返した忠さんの言葉が味わい深い。

「離れていても心配してくれる者がいる、(それだけで)ええんです」

五十八お父様だけでなく、五十八お父様が心を向けるすみれちゃんまで励ますような優しさに満ち溢れた言葉でした。

転ぶと記憶が消えるという弱点はあるものの(笑)、坂東家の執事を長年勤めあげた人だけのことはあります。

そして、そんな人たちの眼差しをきれいにまとめてくれたはなお母様。

「どんなにつらい思いをしても勇気をくれる人たちがいる。それが人生の宝」

前回、そして今回と受難が続いたすみれちゃんでしたが、次回あたりから風向きがかわりますように。

ゆりちゃん

すみれちゃんも追い詰められていましたが、ゆりちゃんもまたかなり追い詰められているみたいです。

心がささくれだった人たちが常にどこかで乱闘をしている。坂東営業部の頃には考えられないような粗悪な品を、高い金額で売りつける。

浴室などなく野外の五右衛門風呂。その姿をはやしたてるおじさんたち。

裕福な家庭で生まれ育っただけに、これらのギャップは耐え難いものがあるかと。その胸の内を想像しようにも想像しきれないほどです。

「泥水すすってでも頑張る」と再起を誓う潔くんについて行くことが出来るのかどうか、心配になってきました。

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コメント

  1. かえで より:

    物々交換の品、いくらなんでも突拍子なさすぎ、ひどいよ・・と思いましたが、これはもしや
    コッペパン=ごちそうさん?てるてる家族?
    砂時計=あさが来た(五代様)
    辞書=花アン
    木彫りの熊=マッサン
    もしかして笑うところだったかな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 物々交換の品

      『コッペパン』だけはもしやと思いましたが、すべての品がネタだったとは!笑うところだったかもです。面白いご指摘ありがとうございます。

    • mizutamari より:

      コッペパンは、トト姉ちゃんだと思いますが。
      闇市とか、花山さんのお話が印象的でした。
      それはいいとして、木彫りのクマには驚きました。

      • 朝蔵(あさぞう) より:

        コメントありがとうござます。

        > コッペパンは、トト姉ちゃん

        花山さんが戻って来るきっかけとなった重要なアイテムでしたね!

  2. よるは去った より:

    麻田「やらんことには何も始まらへん。それが人生や思います。」 やはり麻田さんはすみれちゃんにとって第二の父親ってことになっていくのでしょうか。ドラマ始まる前、出演俳優の一覧を見たとき市村正親さんがヒロインの父親役かと思ったし。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 第二の父親

      すみれちゃんは商人というよりは職人気質が強いようですから、麻田さんの言葉が心にしみるのかも知れませんね。