旧友・良子と君枝に再会 / べっぴんさん 第20話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年10月25日(火)放送
第4週 第20話「四葉のクローバー」

『べっぴんさん』第4週 第20話 あらすじと見どころ解説

すみれは女学校時代の親友・良子との再会を果たしました。すみれの手芸教室に通う時計屋の時子との会話から良子の居所がわかったのです。その頃、良子は夫の復員を待ちながらまだ幼い子供を育てていました。

良子の案内で、すみれはもう一人の同級生・君枝の家を訪問。君枝の家は空襲の被害を免れたものの進駐軍に接収されていました。その頃、君枝は敷地の中に建てた使用人小屋での暮らしを余儀なくされ、しかも健康を損ね寝込みがちの日々を送っていました。

そんな君枝の家にミシンがあることにすみれは気がつきます。すみれはひらめきました。このミシンを使えば今よりももっとたくさんの雑貨をつくることが出来る。一緒に何か商売出来ないだろうかと。すみれは、良子と君枝を誘います。

子供のものなら売れるかも知れない。すみれが説明するものの良子と君枝の反応は芳しくないものでした。君枝の義母・琴子もすみれに釘を刺しました。君枝の夫は間もなく帰って来るはずだ。君枝を商売に巻き込まないで欲しいと。

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midokoro

すみれの女学校時代、すみれとともに手芸倶楽部を結成した二人の友人、良子と君枝にすみれは再会します。

さらにすみれの身の上話に無関心を装いながらも実は心を動かさている明美。

すみれが創業する子供服店。すみれを含む四人の創業メンバーが今回ようやく揃います。

『べっぴんさん』第4週 第20話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

朝ドラ『べっぴんさん』劇中、すみれは将来、総合子供服店・キアリスを創業。キアリスの創業メンバーとして加わるのは、すみれを筆頭に良子、君枝、そして明美の四人です。

史実でも、ファミリアの創業メンバーは四人の女性です。

・創業メンバーの中心人物は坂野惇子さん。
・良子のモチーフとなった田村江つ子さん。
・君枝のモチーフとなった村井ミヨ子さん。

以上で三人。残りの一人は、明美のモチーフとなった人物ではありません。残りの一人は良子のモチーフとなった田村江つ子さん。その義姉の田村光子さんです。

劇中とリアルの四人の創業メンバーを以下にまとめてみます。

▼劇中に登場する四人の創業メンバー
・すみれ
・良子
・君枝
・明美

▼リアルの創業メンバー
・坂野惇子さん(=すみれ)
・田村江つ子さん(=良子)
・村井ミヨ子さん(=君枝)
・田村光子さん

『べっぴんさん』第4週 第20話 観賞後の感想

ゆりちゃんが心配

前回のナレーションで語られた、妹に追い抜かされてしまったと焦りを募らせるゆりちゃんの気持ちが少しだけわかったような気がします。

得意先まわりは潔くんが一人で出かけ自分には出番がない。

大学生時代から坂東営業部を継ぐ気満々だったゆりちゃんにしてみれば、その坂東営業部の復活に一切関わることが出来ないというのはこの上ない苦痛のはず。

決してすべが順調なわけではないながらも自分の足で歩きはじめているすみれちゃんがまぶしく見えるのも無理がない。

まして、幼少期から利発だったゆりちゃんはいつもポーっとしていたすみれちゃんに対して優越感を感じていたに違いない。

そんな妹に追い抜かされたのだから焦りもひとしおかと。

さて、今回のゆりちゃんの登場場面はわずかではありましたが、そのわずかな間には笑顔がまったくありませんでした。

「あんまりやわ、なんで私を置いていくの?私たちは同士ではないの?」

潔くんに放ったゆりちゃんの悲痛な叫びがいつまでも耳に残ります。

ゆりちゃんが心配です。

朝ドラヒロインの「持ち前の明るさ」が備わっていないすみれちゃん

久しぶりに再会出来た良子ちゃんも君枝ちゃんも、女学校時代の輝きを失い夢も希望も失っていました。

「勝つと信じてたからそれまでの辛抱だと生きてきた・・・」
「どうやって生きていけばいいのか・・・」
「頑張れば報われるわけでもない・・・」

みごとなまでにネガティブな言葉が揃いました。

通常の朝ドラヒロインだと、こんな場面で「持ち前の明るさ」を発揮してネガティブ思考から抜け出せなくなった二人の親友に明るさを取り戻すというのが鉄板の展開です。

しかし、落ち込んだ友人を叱咤激励するような「持ち前の明るさ」が備わっていないすみれちゃんにはそれがしたくても出来ない。

この展開が新鮮です。

新鮮ではありますが良子ちゃんと君枝ちゃんの落ち込みっぷり、ネガティブっぷりがただごとではないので、朝ドラヒロインの「持ち前の明るさ」が恋しい気もします。

しかし、そんな中でも明るい未来を暗示するフラグがわずかに見えた気がします。

息子の龍一くんのポケットの付け方に工夫を重ねる良子ちゃん。その良子ちゃんはまた君枝ちゃんのデザインセンスを懐かしむ。

そして君枝ちゃんの家に残されていたミシンの存在。

前作『とと姉ちゃん』でも、戦時中のミシンの供出を免れたことで戦後間もなくの事業の開始がスムーズに動き出しました。

良子ちゃんと君枝ちゃんの落ち込みぶりがあまりにも深く、すみれちゃんまでもがその心の暗闇に引きずり込まれてしまった感があった今回、ミシンだけが希望の光を放っていた。そんな気がする『べっぴんさん』第20回でした。

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コメント

  1. よるは去った より:

    いしのようこちゃんがお姑役とは(泣)。銀河テレビ小説「まんだら屋の良太」の月子ちゃん役や民放「セーラー服通り」等、ピチピチの女子高生役だったのがついこの間のことだったような気が・・・・・。なんて言ったら年齢がバレそう(汗)。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > お姑役

      マツさんと言い、時の流れを感じずにはいられません。

  2. もんすけ より:

    >みごとなまでにネガティブな言葉が揃い…

    戦後なんとか生きるため、皆逞しく生活をしていた一方、良子ちゃんや君枝ちゃんたちのように、魂を抜き取られたように心が折れてしまった人達もいたのですね。
    (「とと姉ちゃん」で登場した、息子さんを亡くされた町内の班長さんの虚ろな姿が思い出されます。)
    家が残っていたり、幾ばくかの貯金があったことが、一歩踏み出す足かせになってしまったのでしょうか。どうしてもやる気を持つことできない彼女らの姿に、戦争による心の傷の深さがしのばれ、心が痛みます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 心が折れてしまった人達

      小さな子どもを抱え帰らぬ夫を待つ。さぞかしつらかったかと思います。

  3. えびすこ より:

    演出なのかどうかわかりませんがBGMを絞っている様に聞こえます。
    そのせいかいつもの作品に比べると静かな印象。

    ところで今作は原作に該当する書籍はありますか?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 静かな印象

      映画用のカメラを使っているのでしょうか。フォーカスを甘くして焦点を一箇所に絞った撮影技法や、陰影に富んだ照明が静かな印象を際立たせていると思います。

      > 原作に該当する書籍

      史実をかなり脚色しているので、原作や原案と呼べるものはないかと思います。