べっぴんさん 第8週 止まったままの時計

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年11月21日 〜 11月26日放送
第8週「止まったままの時計」

『べっぴんさん』第8週「止まったままの時計」あらすじ

紀夫が復員しました。しかしすみれの喜びが不安に変わるのに時間はかかりませんでした。紀夫は完全な人間不信に陥っていたのです。裏切りが横行する極寒の収容所でのあまりにも過酷な体験が、紀夫の心をむしばんでいたのでした。

その頃、すみれはキアリスを開店した直後でした。キアリスを成功させようと励む妻たちを、勝二と昭一は心から応援していました。しかし紀夫はすみれのやっていることに理解を示さないばかりか、店をやめろとまで言い出しすみれを落胆させます。

そんな中、潔が悲願だった坂東営業部の復活を果たしました。復活早々、潔は婦人服ブランドを立ち上げ、そのブランドを広く宣伝するためにファッションショーを企画。そのファッションショーにはキアリスの面々も協力することになりました。

ファッションショーは盛況のうちに終わり、ショーの最後にステージに上ったすみれが挨拶に立ちました。人を信じることの豊かさを語るすみれの言葉は、深く傷ついていた紀夫の心を癒し、それを察した栄輔は、その日を境に姿を消してしまうのでした。

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『べっぴんさん』第8週 各回あらすじとレビュー

第43話 11月21日(月) 居心地の悪さ感じる紀夫
第44話 11月22日(火) 深い人間不信に陥る紀夫
第45話 11月23日(水) キアリス開店初日迎える
第46話 11月24日(木) 仕事を辞めろと言う紀夫
第47話 11月25日(金) 紀夫の言葉にすみれ苦悩
第48話 11月26日(土) ファッションショー当日

『べっぴんさん』第8週 事前発表あらすじレビューと歴史・時代背景の解説

紀夫がやっと帰ってきたものの、シベリア(?)に抑留されていた紀夫は極寒の地での過酷な体験のトラウマから立ち直ることが出来ず、その時から紀夫の時計は止まったままでした。

第8週「止まったままの時計」では、紀夫の心の中で止まったままの時計が再び動きを始めるまでの日々が描かれます。

第8週のレビューと見どころ

紀夫は戦後しばらくの間、極寒の地の捕虜収容所に収容されていました。その時から時間が止まったままの紀夫には、すみれや潔の暮らしぶりや商売の変化。

そして、世の中や世間の人々の変化についてゆくことが出来ません。

加えて紀夫は、生き抜くためには仲間の裏切りも当たり前だった環境に置かれていた頃の過酷な時間からも止まったままでした。

騙すか騙されるか。裏切るか裏切られるか。他人は必ず自分を欺くはず。

そんな環境で長い時間を過ごし誰も信用出来なくなった紀夫にとって、他人と関わりながら商売をしているすみれの行動は理解を超えたものだったのでしょう。

人をまったく信じられなくなった紀夫の深く傷ついた心が癒えるまでの再生の物語が今週の見どころとなりそうです。

歴史・時代背景

劇中の描写とは正反対だった夫・坂野通夫さんの帰国
『べっぴんさん』劇中で、ヒロインの夫・紀夫は極寒の収容所で過酷な体験を積み、その時のトラウマが後を引くというストーリー展開になっています。

しかし、紀夫のモチーフとなった坂野通夫さんは、終戦を極寒の地とは正反対の熱帯気候に属するインドネシア・ジャカルタで迎えています。

そして、終戦直後の坂野通夫さんの経験も劇中で描かれたものとは正反対でした。

戦争が終結し、坂野通夫さんがジャカルタを発ったのは昭和20年(1945年)10月。翌年の昭和21年(1946年)4月には広島県の呉に帰港。呉を経て神戸に到着します。

神戸で再会した坂野通夫さんの姿は、坂野惇子を心底驚かせました。

当時、日本に続々と帰国する復員兵たちが一人残らずと言っていいほどみずぼらしい身なりをしている中、坂野通夫さんだけはミリタリーグリーンの軍服と磨き上げられた革のブーツに身を包み颯爽とした出で立ちでいたのです。

これには理由があります。

終戦時、英語とインドネシア語に堪能だった坂野通夫さんはイギリス軍の連絡将校となっていました。そして坂野通夫さんが帰国時に乗っていた船がオランダ兵の引揚船として使われたことから、坂野通夫さんにはオランダ軍の海軍将校の軍服が支給されていたのです。

また、そもそも坂野通夫さんが戦時中にインドネシア・ジャカルタにいたのは兵士として出征したのではありません。

戦前より勤務していた大阪商船(現在の商船三井)に籍を置いたまま海軍の嘱託としてジャカルタに赴任していたそうです。

『べっぴんさん』第8週 一週間のエピソード観賞後の感想

前週の土曜日放送回で戦地からすみれちゃんのもとに戻った紀夫くんの、時代の変化に対応仕切れない苦悩と心の再生が描かれる週。

そんな週になるものとばかり思っていましたが、紀夫くん以外の登場人物たちの「戦後の終わり」も一緒に描かれる週となりました。

また紀夫くんの心の再生によって一番救われたのは、紀夫くん本人よりもむしろすみれちゃんの方だったのかも知れません。

紀夫くんはもちろんのことですが、すみれちゃんもまた心の中の戦後は終わってはいませんでした。

終戦後、姉や友人たちの夫たちが無事に復員する中で自分の夫だけは行方が分からず便りすらない。その夫がようやく戻り喜んだのも束の間、心の中に深い闇を抱えたまま戻って来た夫の別人のような姿に、すみれちゃんは心の安寧を再び失いました。

夫が戻るまでの苦悩、夫が戻ってからの苦悩を経てすみれちゃんもついに終戦。

また、食べて行くため、娘を守り抜くために始めた商売はいつしか自分の居場所となり、食べて行くための商売から、夢を叶えるための商売のフェーズに突入です。

次週は今回の三年後からの物語のスタート。今週は一区切りつく週となりました。

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2 Responses to “べっぴんさん 第8週 止まったままの時計”

  1. くまさん より:

    シベリア抑留というと、マッサン141話辺りで、悟君が語っていたのと同じようで、思い出してしまいました。極寒、食糧不足、裏切り。マッサンの時は、人○を濾して食べるような表現あったように思います。今回は衣と裏切りからの凍死。紀夫君の時間が動き出すにはまだまだかかりそうですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうござます。

      > 悟君

      彼も立ち直るまでの日々は大変でしたね。でも、心がボロボロの彼が安いウイスキーに涙したと言う話には泣かされました。

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