働き過ぎで倒れるすみれ / べっぴんさん 第65話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年12月16日(金)放送
第11週 第65話「やるべきこと」

『べっぴんさん』第11週 第65話 あらすじと見どころ解説

キアリス大急支店の開店初日を迎えました。売り場には客が殺到し予想を超える売り上げを記録します。勝二と昭一がキアリス大急支店の成功を素直に喜ぶその一方ですみれと紀夫の間の気まずい雰囲気は消せないままでした。

喜代が入院したことで、すみれは多忙を極める日々が続いていました。早朝からさくらの弁当をつくり、さくらの送り迎え。大急百貨店との打ち合わせや客の要望に応えるために奔走するすみれが疲れきっているのを明美は案じていました。

一方でゆりはすみれに相談したいことがあるものの、すみれの身を案じて相談出来ずにいました。潔から東京出張に誘われるもののゆりは理由をつくって誘いを断ります。潔との気持ちのすれ違いをゆりは言い出せずにいたのです。

そんな中、すみれがついに過労で倒れてしまいました。すみれは三日間の安静を言い渡されるものの、紀夫との間はギクシャクしたままです。両親の気まずい雰囲気をさくらは感づくものの、それをどうすることも出来ないすみれでした。

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midokoro
大急百貨店への期間限定の出店を経て大急キアリスグループとして正式出店。順風満帆のすみれでしたが順風にあおられ過ぎたのか過労でダウン。

久しぶりの休息の中で、大切なものを置き去りにしていたことに気づかされます。

大切なものとは家族。さくらの靴のサイズが合わなくなり不自由している事実に、すみれはまったく気づいてあげることが出来ずにいたのです。

『べっぴんさん』第11週 第65話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

朝帰りで紀夫を怒らせてしまったことで、すみれと紀夫の夫婦関係はギクシャクした状態が続きます。

一方、リアルでも仕事に没頭するあまり実際に朝帰りして夫を激怒させた坂野惇子さんでしたが、そのことがもとで夫婦関係がギクシャクすることはなかったようです。

坂野惇子さんは夫の激怒を深い愛情表現ととらえたのだそうです。

よって、激しく怒る夫に対してネガティブな感情を抱かなかったばかりか、金輪際夫に心配はかけまいと心に誓ったと伝えられています。

ちなみにリアルの坂野惇子さん・道夫さん夫妻は恋愛結婚でした。

学生時代の出会いで恋に落ち、今で言う遠距離恋愛を経て結婚した二人は、終生恋人どうしのように仲の良い夫婦だったようです。

劇中のすみれと紀夫の馴れ初めは、出来ることなら史実にもとづいた恋愛結婚にして欲しかったと言うのがブログ主の偽らざる気持ちです。

それほど素敵な結婚までの物語がリアルにはあるのです。

『べっぴんさん』第11週 第65話 観賞後の感想

母親の愛情不足

前々作『あさが来た』では、仕事で忙しすぎる母親に育てられたがために、自分は母親から愛情を注がれずに育ったと思い込んだ娘と、そんなつもりはないまったく母親の葛藤が描かれていました。

『あさが来た』の時は、西洋のドレスに魅せられる娘の気持ちを母親があからさまに踏みにじるような場面も描かれ、将来の母娘の葛藤が誰の目にも明らかに暗示されていましたが、それと似たフラグを今回のさくらちゃんの姿に観たような気がしました。

足が大きくなったさくらちゃんはどうやら靴を履くと足が痛いらしい。しかもいかにも足が痛そうな表情を強調するかのようにわざわざ二回も痛々しい顔を描写する念の入れ方。

この場面が、自分は親から関心を持たれていないという感情をさくらちゃんが抱きはじめたフラグと認識するのは考えすぎでしょうか。

夜遅く起き出して母親が仕事に没頭する姿を見つめるさくらちゃん。あの時、さくらちゃんは母親に何か訴えたかったのかも知れないけれど、声をかけられる雰囲気ではない。

翌朝、母親が弁当を作っている時も何か言いたかったのかも知れません。

それに加えて両親の間に流れる気まずい空気。

さくらちゃんくらいの年齢の子供はお父さんも大好き。お母さんも大好き。だから自分が大好きなお父さんとお母さんは仲良くて当然。こんな思考を持っています。

だからこそ両親の不仲は自分の理解を超えた状態です。今のさくらちゃんにはかなりストレスがかかっているかと思います。

『あさが来た』では、幼少期に溜め込まれた千代ちゃんのストレスが思春期になって爆発しました。祖母のよのさんから溺愛されていても、母親の愛情不足が千代ちゃんの心にゆがみを生じさせました。(父親にもちょっと問題はあったかと)

さくらちゃんもそうならないとは限らない。入院前の喜代さんには大事に育てられていたさくらちゃんですが、喜代さんがいなくなることで母親の愛情不足があらためて浮かび上がってきました。

話が前後しますが、君枝ちゃんの家で両親が迎えに来るのを眠い目をこすって待つさくらちゃんの姿に両親からの愛情の飢えを感じずにはいられません。

さくらちゃんの将来が心配です。

ゆりちゃんが相談したかったこと

すみれちゃんとさくらちゃんの、将来の母娘の葛藤の芽(?)が描かれたのと対比するかのように描かれる、ゆりちゃんがもうすぐ母親になることへの葛藤の描写が秀逸です。

東京の松島屋百貨店との打ち合わせが決まり東京出張を目前に控えた潔くんがゆりちゃんを出張に誘う。

洋裁教室の企画を進めていた頃のゆりちゃんであれば、大喜びでその出張に同行しているところかと思います。

もし東京主張はわし一人で行くなんて潔くんが言い出しでもしたらふてくされていたに違いありません。

ところが今回は、ゆりちゃんが東京出張をまさかの辞退。

近江に行くから東京には行かないというのは単なる言い訳でしょう。

前回、そんなゆりちゃんの変化を「無いものねだり」とブログ主はレビューしました。

しかし今回の劇中で描写された、自分のお腹を愛おしそうに撫でるゆりちゃんの姿。うどんを美味しそうに食べるさくらちゃんをじっと見つめるゆりちゃんの姿。

そんなゆりちゃんの姿を見て、母親になりはじめたゆりちゃんの変化がようやく理解出来ました。

ゆりちゃん、そんな心境の変化への戸惑いをすみれちゃんに相談したかったのでしょうか。

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2 Responses to “働き過ぎで倒れるすみれ / べっぴんさん 第65話”

  1. もんすけ より:

    ゆりちゃん、切ないですね。
    すみれちゃん懐妊で紀夫君が絶叫しながら喜びを爆発させたように、きっと潔君も大喜びしてくれるに違いないでしょうに。
    でもそれは、順調に回り始めた新規事業から自分が(物理的に)外れ、迷惑をかけてしまう虞を含むもの。ともに坂東営業部を盛り立てんと奮闘し、自分が企画した事業を称賛し、それをもとに邁進していく同志でもある夫を想うと、本来なら喜ばしいことが悩みの種になる…。
    すみれちゃん夫妻もそうですが、お互い腹を割って話せば、案外なんてことのないことも多いものですよね。二組の若夫婦が、本当の夫婦になる小さな試練を受けているようで、応援したい気持ちが湧いてきます。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 本来なら喜ばしいことが悩みの種

      しばらく前に描かれた洋裁教室の企画が通った時のはじけるような笑顔との対比が残酷なくらいに鮮明で気の毒過ぎます。年内放送分では素直に喜ぶ顔を見たいものですね。

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