クリスマス・プレゼント / べっぴんさん 第72話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2016年12月24日(土)放送
第12週 第72話「やさしい贈りもの」

『べっぴんさん』第12週 第72話 あらすじと見どころ解説

クリスマスの日を迎え、すみれと紀夫はさくらを預けている保育所を訪ね、子供たちにクリスマスプレゼントを贈りました。その日は、さくらにとって保育所に行く最後の日でもありました。さくらは友達に別れを告げました。

一方、その日は紀夫にとっても特別な日でした。坂東営業部の社員たちの前で紀夫は宣言します。今日限りで坂東営業部を辞めることを。紀夫が退社を決めたことを受け、潔は自分が坂東営業部を率いてゆくと社員たちに告げました。

その日の夜、キアリスではクリスマスパーティーが開かれていました。すみれ、キアリスの面々、そして男会がキアリスに集まる中、坂東営業部を辞めると宣言したばかりの紀夫がやって来ました。

キアリスに到着早々、紀夫が口にした言葉はキアリスに集まっていた一同を驚かせました。紀夫は言いました。坂東営業部を辞めることにした。これからキアリスの経理に専念しすみれを応援したい。この店を育ててゆきたいのだと。

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midokoro
三ヶ月にわたった『べっぴんさん』前編のクライマックスです。

戦後、紀夫の復員を待つすみれが娘を守るために始めた商売。そのすみれの商売に異を唱えたり理解を示したり、やや煮え切らない態度を続けていた紀夫。

そんなモヤモヤした状況は今回でようやく決着がつくようです。

『べっぴんさん』第12週 第72話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

紀夫が坂東営業部を辞めることを決意。事前情報では、坂東営業部を辞めた紀夫がキアリスに入社してすみれを支えるのか。

それとも別の形ですみれを応援するのか定かではありません。

参考までに史実ではどのようなことが起こっていたのか。劇中キャラクター名を用いて以下にまとめてみます。

個人商店だった「ベビーショップあさや」は株式会社「キアリス」として出発。会社組織となった「キアリス」の社長には「キアリス」の家主でもあった靴職人の「麻田」が就任。

株式会社として経営上の数字を正しく把握すべく「キアリス」は経理責任者を雇い入れることにしました。

しかし、この経理責任者が不正を働きます。

この不祥事を受けて「麻田」は社長職を引責辞任してしまいます。「麻田」の後継として白羽の矢が立ったのが「紀夫」でした。

「紀夫」は「キアリス」事業のすべてを掌握した後に社長に就任するという条件のもとで「坂東営業部」を辞めて「キアリス」に入社。

数年間の「キアリス」勤務で事業のすべてを把握した「紀夫」は晴れて「キアリス」の社長に就任。

昭和60年(1985年)に退任するまで「紀夫」は「キアリス」社長をつとめあげました。

尚、「紀夫」の後任として「さくら」の夫が「キアリス」社長に就任しています。

『べっぴんさん』第12週 第72話 観賞後の感想

「ちゃんと見てくれているところ、意外に男前なところ」

さくらちゃんがすみれちゃんに聞きました。お母さんはお父さんのどこが好きなの?と。

そのさくらちゃんの問いに対するすみれちゃんの答えは今週の紀夫くんの静かな活躍の姿そのものでした。

「ちゃんと見てくれているところ」

前週のすみれちゃんのキアリス引退宣言以降、紀夫くんはすみれちゃんのことを常に見続けていました。

すみれちゃんがキアリスを辞めると決意したことについても、その後の二人の会話の中で出て来たすみれちゃんの言葉についても、紀夫くんは終始無言を貫いていました。

しかし紀夫くんが常に無言だったのは無関心からでなく、すみれちゃんの心の中を見極めようと耳を澄ましていたが故に無言になってしまったのでしょう。

今週、紀夫くんはすみれちゃんのことを「ちゃんと見て」いました。

そして、すみれちゃんのことを観察し続けすみれちゃんの本当の気持ちに見極めがつくほどに紀夫くんの決意が少しづつ固まってゆく。

紀夫くんの心の奥底で固まりつつある時の、紀夫くんの表情がいよいよ本気になり男前になってゆくところは目が離せませんでした。

この一週間で、紀夫くんはそれまでの彼とは別人のようになってしまったと言っても差し支えないかも知れません。

そんな紀夫くんがはじめて見せる一面にすみれちゃんも感激しつつも驚いたのでしょうか。

「意外に男前なところ」

わざわざ「意外」という言葉をつけるすみれちゃん、見た目によらずなかなか辛口。

これまですみれちゃんが紀夫くんのことをどんな風に観察していたのかが全て分かってしまいかねない手厳しい一言に思わず吹きました。

しかし、このタイミングでこの辛口の言葉を放ったのはすみれちゃんなりの優しさなのかも知れません。

もしこの「意外」という言葉を、洋裁教室の司会を上手にこなすことが出来ず苦しんでいる最中の紀夫くんに言っていたら、彼はもしかすると立ち直れないほどに深く傷ついていたような気がします。

また、こんな手厳しい言葉を言えるようになるほど、すみれちゃんと紀夫くんはお互いを分かり合えることが出来るようになったのかと、安心する辛口発言でもありました。

意外に辛口なところがあるすみれちゃん。

今後もこの辛口を炸裂させてくれるのでしょうか。

「来年は三人やな」

今年のクリスマスイブもまた、家の中ではなく坂東営業部の寒々とした事務所で迎えたゆりちゃんと潔くんでしたが「三人」で迎える来年のクリスマスイブは、暖かい家の中で迎えてほしいものです。

さらに欲を言えば「四人」で迎えてほしいとも思います。

近江の坂東本家。本家の家族が揃って賑やかにクリスマスイブを迎える中、すでにこの世にはいない二人の大切な人に想いを馳せる五十八さんの姿が寂しすぎました。

ゆりちゃんに迎えられれば五十八さんももう少しは居心地がいいかな。そんな気がします。

五十八さんにもそんな暖かさを取り戻させてあげてほしいものです。

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10 Responses to “クリスマス・プレゼント / べっぴんさん 第72話”

  1. まつも より:

    いつもサエなかった紀夫さんの
    ようやくすっきりした顔が見られた週でしが、
    良子ちゃんが、
    龍ちゃんをピシっと叱ったシーンも印象的でした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 龍ちゃんをピシっと叱った

      一人ひとりの成長がさりげなく丁寧に描かれてますね。良子ちゃんが成長したことで龍ちゃんもすっかりおとなしくなりました。

  2. エイスケの後輩 より:

    ラストやられました。
    そうだ、ミュージカル俳優さんやったやんと…
    ネットでは話題騒然、素晴らしいクリスマスプレゼントだったと大絶賛の様でしたね。

    以前、君ちゃん役の方がミュージカル女優さんとNHKの番組で紹介されており、ごちそうさんの希子ちゃんのようにいつか歌うのかなと思っていたのですが、市村氏のことをすっかり忘れていました(笑)
    また、ネットでは、てるてる家族で少女時代の春子を演じた女優さんが演じられている悦子さまが、歌に合わせて踊るかと思ったなんて書き込みもありましたf(^_^

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 悦子さまが、歌に合わせて踊る

      麻田さんの「ミュージカル」場面は一回くらいあるかなと期待していましたが、悦子さまが踊るところまでは想像が及びませんでした。残念ながら今回はそれはありませんでしたが、是非そちらも見せてもらいたいものですね。

  3. 実穂 より:

    すみれがまた働けるようになって、この上ないプレゼントになったけれど、またさくらちゃんは寂しくなるのかなと思ってしまいました。そこは喜代さんが退院したので大丈夫なのか、ちょうどのタイミングで小学校に行くのかなど、細かいところが気になってしまいました^^;

    明美ちゃん、君ちゃん、良子ちゃんは驚いた様子がなかったように見えたので、紀夫さんと三人でのサプライズだったのかなとも思いました。

    潔くんと紀夫さんの「ここからは別々の道やな」というところが
    大きな節目と言う意味で重いシーンだったと思いました。

    五十八さんは、野上さんと、はなさんとどんな会話をしたのでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ここからは別々の道やな

      紀夫くんを手放す決意を固めた瞬間の潔くんを見てみたかったです。商店街の別れの場面の重たさから考えても苦渋の決断だったかと思います。

  4. うこちえす より:

    本日の後半、ちょっとミュージカル仕立てになりましたね。「てるてる家族」を思い出してしまいました。
    それにしても、今週のさくらちゃん、お母さんの愛情を独り占めできてニッコニコの笑顔の連続でしたね。
    来週からはお母さんが働きに出るので、少しご機嫌斜めになるのでしょうか?さくらちゃんの為には仕事復帰はもう少し遅いほうが良かった様な気がします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > お母さんが働きに出る

      『あさが来た』でも、祖母に溺愛されながらも千代ちゃんはいつも寂しさを心の中に抱え続けていましたからね。ちょっと心配です。

  5. よるは去った より:

    紀夫「それが僕の幸せなんや・・・・・。」紀夫君が久々に、ひょっとしたら初めて見せたかも知れない夫としての優しい笑顔。それがすみれちゃんにとって最高のクリスマスプレゼントだったかも知れませんね。しかし、麻田さんが「ホワイトクリスマス」を歌い出す場面。市村正親さん、さすが板に付いてますなあ。氏が歌舞伎俳優だったら、「〇〇屋!!」なんて声をかけたいところです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「ホワイトクリスマス」

      視聴者にとっては、この場面はとても贅沢なクリスマスプレゼントになりました。

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