坂東本家で正月を迎える / べっぴんさん 第76話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月4日(水)放送
第14週 第76話「新春、想いあらたに」

『べっぴんさん』第14週 第76話 あらすじと見どころ解説

昭和25年(1950年)元旦。正月早々、五十八と長太郎の家族が全員顔を揃えた近江の坂東本家は険悪な空気に包まれていました。前の年の暮れ、五十八と潔、長太郎と肇、そして五十八と長太郎が喧嘩を始めたことが正月まで尾を引いていたのです。

ことの発端は長太郎と肇の不仲でした。長太郎と肇は親子で商売をしていたものの、肇が長太郎よりも五十八を頼りにすることを長太郎は不愉快に思っていたのです。そんな親子の様子を観察し、頭の古い長太郎は肇に従うべきだと五十八は考えていました。

その一方で、オライオンショップの店舗展開の考え方をめぐって五十八と潔は対立しはじめます。そんな五十八と潔の対立を長太郎は冷ややかな目で見つめていました。そのことが元になって今度は五十八と長太郎の間で兄弟げんかが勃発。

男たちが険悪な空気に包まれる中、今度はすみれを悩ませる事態が発生します。静子が作ったぜんざいをさくらが不味いと言い出したのです。そんなさくらをすみれは厳しく咎め、坂東一家にはますます気まずい空気が流れるのでした。

<<前回75話 | 次回77話>>

midokoro
朝ドラ『べっぴんさん』前年放送回で紀夫は坂東営業部を辞めキアリスに移籍。将来は紀夫を坂東営業部の社長に据えるという潔のプランはくつがえされてしまいます。

今回は潔が、紀夫が抜けた後の坂東営業部の将来のあり方を決定。新しいプランを五十八に説明し意見を求めるところから2017年の『べっぴんさん』がスタートします。

『べっぴんさん』第14週 第76話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

この記事を投稿した時点では将来の坂東営業部をどうするのかという潔の新たなプランの詳細は不明です。

そこで、本欄では坂東営業部の実在モデルの史実のエピソードを劇中の社名や登場人物名を用いてまとめてみました。

戦後、「潔」が「坂東営業部」を復活させたのは、何も語ろうとはしない「五十八」の本心を「潔」が察したからでした。

終戦後ただちに「坂東営業部」を復活させた「潔」は、「五十八」の長男を「坂東営業部」の社長に据えようとするものの、「五十八」の長男はそれを固辞。

一旦は「潔」自身が「坂東営業部」の社長に就任します。

しかし昔カタギの「潔」は、父の代から仕え続けてきた「坂東家」と「野上家」は主従の関係にあると考えていました。

そこで「潔」は「紀夫」を「坂東営業部」の次期社長に据えるべく、自分の秘書として「坂東営業部」のほぼ全ての業務に従事させ、二年間にわたって帝王学を伝授しました。

※「五十八」の長男は『べっぴんさん』劇中ではキャラクター化されていません。

『べっぴんさん』第14週 第76話 観賞後の感想

明けましておめでとうございます!本年もよろしくお願い致します。

年が明け『べっぴんさん』再開です。

事前に予告されたストーリーを見た限りでは正月早々ケンカで始まるのかと気が重かったのですが、実際に描かれたのはちょっとヤンチャで大人げない男たちの可愛いらしいケンカでした。

長太郎さんと肇くん

心配していたことが起こってしまいました。

いつぞや、商売上のことで肇くんが五十八さんに何やら相談ごとをし、そんなことをしたら長太郎さんの立場がなくなると節子さんが咎める場面があったかと思います。

親子の微妙な距離感もなければ、戦争で全てを失ってしまったとは言え商売では父よりも成功を収めた五十八さんを肇くんが頼ってしまうのは自然な成り行きかも知れません。

しかし、肇くんが父親でなく五十八さんに頼り過ぎるのはあまりにもまずい。

また、忠さんが言いました。「老いては子に従え」と。

新しい時代の考え方について行けなくなった長太郎さんは肇くんに一歩譲るべきだと、五十八さんも忠さんも考えているようですが、長太郎さんと肇くんの対立はそれだけが原因ではないと思います。

五十八さんの方が長太郎さんよりも商才に長けている。この優劣の差が五十八さんと長太郎さんの関係に微妙な影を落としている。さらに、忘れてしまいたい過去の悲しい出来事がその影をより一層濃くしてしまっている。

この影が長太郎さんの態度を頑なにし肇くんとの関係をややこしいものにしている。そのこんがらがった状態に気づいているのは節子さん、そしてトク子さんだけのようです。

五十八さんと潔くん

五十八さんと潔くんまでがまさかの対立。

潔くんの考え方はよくわかります。経済が急成長しはじめている時代は、店舗数を一挙に増やして出来るだけ早く知名度を高めてしまった方が有利になる早い者勝ちの時代です。

五十八さんの若かった時代もそれなりの経済の成長はあったのかも知れませんが、潔くんの時代の経済の成長のスピードは五十八さんの想像を超えてしまっているのでしょう。

しかし、長太郎さんについては「老いては子に従え」と考えながらも、自分のことになるとこの言葉を忘れてしまうところが妙に可愛い五十八さんです。

一方の潔くんもこれまで五十八さんに従順に従ってきました。ところが今回ばかりは決して五十八さんに譲ろうとはしない。

よほどの勝算がってのことなのでしょう。

五十八さん、「老いては子に従え」を実行に移してください。

追記:潔くんとゆりちゃんは坂東営業部の事務所設立後も、住まいを持たず借りもせず会社で寝泊まりしていたことが発覚。

潔くんとゆりちゃんのプライベートは意図して劇中に登場させなかったのではなく、そもそもプライベートそのものがなかったと言う事実にビックリです。

五十八さんと長太郎さん

このお二人のケンカが一番心配でした。二人の関係に生じている亀裂はとにかく深い。

傾きかけた坂東本家を救うと言う大義名分のもと、長太郎さんは五十八さんが開拓した顧客のほとんど全てを奪ってしまった。

ここで第一段階の亀裂が生じ、ガムシャラに働いた五十八さんが成功を収め長太郎さんを見返すことで第二段階の亀裂が生じる。

二回にわたって生じた深い傷が再燃するのかと今日までずっと心配していましたが、今回見たかぎりでは五十八さんと長太郎さんのケンカはそこまで深いものではなさそうな気がしました。

もちろん過去をある程度は引きずっているのでしょうが。

ただし、年の功なのか長太郎さんの方が今の兄弟間の状況を冷静に客観視出来ていると思うのは僕だけでしょうか。

それはともかく60過ぎの男の兄弟ゲンカをトク子さんがどのように収めてくれるのか。大奥様の明日以降の活躍が楽しみでなりません。

<<前回75話 | 次回77話>>

Sponsored Link
Sponsored Link
いつも、当ブログ『朝ドラPLUS』をご覧頂き誠にありがとうございます。当ブログでは、誤記、誤変換、事実誤認をなくすべく努めておりますが、もし文中に誤りや表現の不明な点がございましたら、ご指摘頂けますと幸甚に存じます。今後とも『朝ドラPLUS』をよろしくお願い致します。ありがとうございました。


6 Responses to “坂東本家で正月を迎える / べっぴんさん 第76話”

  1. りあ より:

    あけましておめでとうございます。こちらの感想を読み出してから、さらにべっぴんさんが面白くなり、毎日の楽しみです。
    ゆりさんときよしさんのすみかのこと、「ふ、深い~」と感激していました。制作者の上をいく、読みの深さにわくわくしました。これからも楽しみにしています。今年もよろしくお願いいたします。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      明けましておめでとうございます。
      『べっぴんさん』も残り三ヶ月を切ってしまいましたが、結末まで一緒に楽しんで頂ければ幸いです。本年もよろしくお願い致します。

  2. えびすこ より:

    2017年の朝ドラは波乱のスタートですね。
    でも、冒頭のすみれの正月の挨拶は視聴者への年頭のあいさつでもあります。

    ぜんざいですか。私は食べたことがないので変わりませんが同じ関西圏でも地域で味が違うこともあるんでしょうね。ましてや関東と関西で比べたらなおさら違いもあるのでは?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 視聴者への年頭のあいさつ

      てっきり正月の特別番組かと思いました。正月から粋なトリックでした。


      > ぜんざい

      喜代さんの生まれがどこかでまた味が違ってくるんでしょうね。それにしてもさくらちゃんの爆弾発言。ストレート過ぎで正月早々ビックリです。

  3. よるは去った より:

    本年もよろしくお願いいたします。しかし正月早々、親子喧嘩、兄弟喧嘩(しかもええ年齢こいたジイ様同士が)でドラマが重くなると思いきや、笑いっぱなし。でも神戸と滋賀のぜんざいはそんなに味変わるもんかな?さくらちゃん?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 笑いっぱなし

      今回のいさかいごとの中で、長太郎さんが一番達観していたような気がします。
      これも年の功というやつでしょうか。

コメントを残す

サブコンテンツ

ページトップへ