キアリスの偽物が出回る / べっぴんさん 第80話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月9日(月)放送
第15週 第80話「さくら」

『べっぴんさん』第15週 第80話 あらすじと見どころ解説

昭和26年(1951年)3月。さくらは小学校への入学を目前に控えていました。すみれは麻田を訪問し、さくらが入学式の時に履く靴を注文。母も祖母も麻田に靴をつくってもらったと聞かされたさくらは麻田の靴の仕上がりを楽しみにしていました。

その頃、キアリスの売り上げが激減し始めていることに紀夫は気づいていました。しかし、売り上げが減る原因がどこにあるのか紀夫には全くわかりません。そんな中、キアリスの偽物が露店で売られている現場を時子たちは発見します。

早速、キアリスの面々はその露店に乗り込んで行きました。その露店を仕切っていたのは闇市を追い出された後、明美への接近を試みたこともある玉井でした。偽物を売られては困るとすみれたちが抗議しても玉井たちは聞く耳を持ちません。

そんな中、浅田がすみれの家を訪ねて来ました。目もかすみ手に力が入らず職人としての限界を感じはじめていた麻田が、さくらの靴をつくることを断りに来たのです。すみれは麻田への靴の注文を諦めるものの、さくらはそれを受け入れることが出来ないのでした。

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midokoro
今週のサブタイトルは「さくら」。就学年齢となり小学校への入学を控えたさくらが今週の主人公です。

しかし今週の途中で時代は昭和26年から8年スキップし昭和34年。

時代が高度成長期に突入し、さくらが思春期に入ってから、さくらのエピソードが本格的にスタート。今回はその序章のようなものでしょうか。

『べっぴんさん』第15週 第80話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

さくらが入学式に履く靴をすみれが麻田に注文した頃、麻田はあることで思い詰めていたところから今週の物語がはじまります。

麻田が思い詰めていたのは靴職人からの引退。

ただし、麻田がこよなく愛した靴職人という職業からの引退を考えるからにはそれなりに大きな理由があるはずです。

その理由こそが麻田が思い詰めたことがらなのかも知れませんが、この記事を投稿した時点では詳しいことはまだ明らかにはなっていません。

自分が望めば死ぬまで仕事を続けることが出来る立場にありながらも引退を決意。何かよほどのことが麻田の身の上に起こるのでしょうか。

麻田が心配です。

一方、キアリスのパクリ商品が市場に出回るという困った事態が発生。

キアリスの偽物を売っている店にすみれが乗り込むところで物語は次回に続くわけですが、その店ですみれが目撃したものは?

ところでキアリスの偽物と聞いて思い出さずにはいられないのは玉井の存在です。

親分の根本から闇市を追い出された後、キアリスの商品に似せた安物を大量に売りさばいてぼろ儲けしようと明美に近寄ってきたあの男です。

しばらく鳴りを潜めていた玉井のリベンジが始まるのでしょうか。

『べっぴんさん』第15週 第80話 観賞後の感想

「申し訳ないがお断りさせて頂けないでしょうか」

自分がいなくなったらどうするつもりだ。麻田さんの明美ちゃんへの問いかけが現実味を帯びてきました。

靴を縫い上げる手にはもはや十分な力がはいらず、目がかすんでデッサン画さえも描けなくなる。靴職人という職業を心から愛し、引退する気持ちなどこれっぽっちもないにもかかわらず自分が一番大好きなことを断念せざるを得ない麻田さんが切な過ぎます。

思い起こせば麻田さんが靴づくりを断念することを余儀なくされたことは過去に一回だけありました。終戦直後後、革を手に入れることが難しくなり靴を作りたくてもその材料が手に入らなかった時です。

しかしそんな時でも麻田さんは再び靴を作れる日が来るまで、下駄を作って食いつなぎながらその日が来るのを待っていました。

靴づくりが出来なくなる中、完全な商売替えをするのではなく履き物にこだわり続けていたあの頃の麻田さんの姿に静かなプライドを感じたものです。

愚痴一つこぼさず落胆の色も見せず黙々と下駄づくりに励む麻田さんは素敵でした。

そんな姿がまだまだ記憶に新しいだけに、思うように手が動かず視力もあやうくなってきた自分に苛立ち悲嘆に暮れる麻田さんの姿が痛々し過ぎて心がヒリヒリする思いです。

靴づくりを続けたくても出来ない。麻田さんにとってはその事実だけでも十分過ぎるほどにつらいことですが、それに加えてさくらちゃんの靴づくりを断らなければいけない今の状況は麻田さんの性格から考えても靴づくりが出来ないこと以上につらい事かも知れません。

戦前の麻田さんは坂東家の出入りの靴職人として、五十八さん、はなさん、ゆりちゃん、そしてすみれちゃんの靴をつくり続けてきました。

そして坂東家の家族の靴づくりを続ける中で、麻田さんにとって坂東家の人々は単なるお得意様以上の存在になっていたはずです。

その大事な大事な坂東家令嬢の人生の節目を祝う靴づくりを断る決断を、麻田さんは断腸の思いで下したのではないでしょうか。

「申し訳ないがお断りさせて頂けないでしょうか」

麻田さんがすみれちゃんの家まで足を運び、さくらちゃんの靴づくりを断った時の悲痛な表情がまぶたの裏に焼き付いて離れません。

以上、麻田さんのことが好き過ぎて、麻田さんの胸中を想像していたいら手が止まらなくなってしまいました。長々と失礼しました。

追伸:参考までに、麻田さんの実在モデルである靴職人の元田蓮氏が亡くなったのは昭和37年のこと。

ちなみに今回の『べっぴんさん』の時代は昭和26年。今週の途中から時代は昭和34年にスキップします。

史実に則り、麻田さんにはもうしばらく劇中に登場してもらいたいと切に願っています。

麻田さんがいなくなった後の明美ちゃん

さて、自分がいなくなったらどうするつもりだと明美ちゃんに問いかけた麻田さんでしたが、いよいよ麻田さんがいなくなる日が近づいてきたようです。

麻田さんがいなくなったら明美ちゃんはどうするつもりなのでしょうか。

今年に入ってからの放送回の中で、所帯を持つつもりはないと明美ちゃんは言い切りましたが、それは麻田さんのところにいつまでも厄介になることが出来ると思っていたからこそ出てきた言葉かと思います。

自分がいなくなったらどうするつもりだと麻田さんに問いかけられた時、そんな事はあり得ないみたいな反応を示した明美ちゃんの表情がそれを物語っていたかと思います。

しかし、明美ちゃんもそろそろ麻田さんがいなくなった後のことを真剣に考え始めなければならない状況に追い込まれて来ました。

いよいよタケちゃんとの結婚でしょうか。その前に一悶着ありそうですが。

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6 Responses to “キアリスの偽物が出回る / べっぴんさん 第80話”

  1. よるは去った より:

    麻田「歪んでおるやないか・・・・。」菅野N 「昭和26年3月になりました。」昭和26年という言葉をネット検索したら、NHK の年末大イベントの始まった年ですね。そしてスポーツ界でもあの英雄が現れ、テレビジョンなるものの日本での普及の促進力となる。ああ、そんな世の中になりつつある一方で、玉井「まあまあまあ・・・・・キリスマや・・・・・・。」まあ私も人間がケチだからそっちに飛びつく癖がついちゃってるけど。麻田「身体がようついていかんのです・・・・・。」はなんとも言えない哀しさが・・・・。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > なんとも言えない哀しさ

      すでにリタイアした人ならともかく、自分の職業をこよなく愛する人が働けなるというのは残酷だなと思いました。

  2. サエモン より:

    キアリスの偽物売ろうとしてた
    闇市の人が意外な人と共に再登場してたのが
    何がどうしてと今から心配な今後のみどころでしたね(´・ω・`)?

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 闇市の人

      やっぱり闇市の人ですよね、一緒にいたのは。
      再登場キャラ、まさか要素満載です。

  3. サエモン より:

    麻田さん老眼と言うか視界が歪んで

    歪んだ靴が出来てしまいましたね
    しかしさくらが麻田さんの靴を望む
    すみれからもお願いされる
    最後のべっぴんを作る決意固める麻田さん今日の予告だけで泣けてくる( ´△`)

    そしてあの人が14年ぶりに…潔の前に
    その話も楽しみです

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > あの人が14年ぶりに

      こんな再登場の仕方をするとは!
      予想外で驚きました。

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