悦子の婚約/エイス推薦 / べっぴんさん 第93話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月24日(火)放送
第17週 第93話「明日への旅」

『べっぴんさん』第17週 第93話 あらすじと見どころ解説

これまで娘を一人で育て続けていた悦子の婚約が決まりました。早速、すみれたちのもとに悦子が連れてきた婚約者を見て、キアリスの面々は心から驚き言葉を失いました。悦子の婚約者は大急百貨店でキアリスを担当している小山だったのです。

一方、ジャズ喫茶ヨーソローに足を運んださくらは五月から思いがけない話を聞かされました。二郎は現在、東京のレコード会社をまわりデビューへの道を探しているところでした。そして二郎は、来年には東京へ行くつもりにしていました。

同じ頃、栄輔がキアリスの事務所にやって来たことを紀夫は潔に知らせました。紀夫にその話を聞かされた潔はすぐに察しました。若者の間で大流行している三宮の洋服屋のブランド「エイス」の経営者こそ栄輔だろうと。

大急百貨店に新しい風を吹かせる切り札として、潔は早速大島に「エイス」と組んだ企画を提案しました。しかし、大島はすでに「エイス」の存在を知っているだけでなく、潔との商談の席に栄輔を呼んでいたのです。

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midokoro
夫を戦争で亡くし娘を女手一つで育てて来た「悦子さま」が婚約しました。事前予告では、その婚約者を見てキアリスの面々が驚いたとしかありません。

しかし恐らくあの人物ではないかとブログ主は考えています。1月17日の放送回に、そのフラグらしきものが立ったからです。

『べっぴんさん』第17週 第93話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

1月17日(火)放送回。大急百貨店の大島社長に呼び出されたキアリスの四人が、大島社長との面談の前にキアリスの売り場を訪問。

その時、すみれに相談したいことがあると悦子は言いました。その直後、すみれたちを迎えに来た大急百貨店の小山と悦子が意味ありげに目配せを交わす。

この目配せこそがフラグ。そして悦子の婚約者は目配せの相手・小山。

彼が婚約者であればキアリスの面々が驚きのあまり絶句するという展開もうなずけます。かつては散々いじめられたりもしているので。

ことあるごとに人物の小ささを見せつけてくれた小山小太郎ですが、あの「悦子さま」が選んだ男性です。

これまで描かれなかった意外な一面が今後の展開の中で披露されるのかも知れません。

そして、もう一つの気になるエピソードが今回より始まります。

栄輔の帰還の知らせがかつての兄貴分だった潔の耳にも入ります。潔も「エイス」の経営者が栄輔であることを察していたようです。

潔と栄輔はついに再会。しかし感涙の再会とはならないようです。

『べっぴんさん』第17週 第93話 観賞後の感想

「いつも悦子がお世話になってます」

悦子さまがすみれちゃんに相談したいことがあると声をかけ、その直後に悦子さまが小山さんと意味ありげな目配せを交わしたことがすべてのはじまりでした。

小山さんの口癖だったはずの「大急ですから」はいつの間にか「キアリスですから」に変わり、大島社長を驚かせる一方で良子ちゃんをして身内みたいだと言わしめる。

そして悦子さまの婚約の発表。

これら材料だけで何のフラグなのかは一目瞭然ですが、やっぱり種明かしの瞬間はワクワクしました。

「いつも悦子がお世話になってます」

小山さんの口からこんな言葉を聞く日がやって来るとは。小山さんがすみれちゃんたちキアリスの面々に対して深々と頭を下げる日がやって来るとは。

そして、小山さんがこんな可愛らしい表情を見せる日がやって来るとは。

栄輔くんが玉井氏といつの間にか組んでいたのと同じくらいのインパクトを持った、悦子さまと小山さんの婚約でした。

ところで、悦子さまが小山さんを紹介した時のキアリスの面々の反応をじっくりと観察してみたのですが、手芸倶楽部出身で既婚者の三人組は開いた口がふさがらない状態。

一方で明美ちゃんはいたってクール。

身近な人にまたしても先を越されたという焦りを隠すためのクールさなのか、すでに察知していたので驚きはしなかったのか。

明美ちゃんの、無反応と言ってもいいくらいなクールな反応が気になりました。

アメリカ帰りの男?

栄輔くんの過去に新事実が判明。「アメリカ帰りの男」と言うことは、梅田の闇市を去った後、栄輔くんは渡米していた?

進駐軍とのコネを巧みに使った商売を展開していた潔くん。その下で栄輔くんは働いていたので、その頃のコネを使って渡米出来たのでしょうか。

ところで栄輔くんの実在モデルの石津謙介氏はどこからアイビースタイルの着想を得ていたのか。栄輔くんのような渡米経験があるのか。調べて見ました。

モボモガ(モダンボーイ、モダンガール)が大流行した頃に青春時代を過ごした石津謙介氏は欧米の文化に強い憧れを持っていました。

日本が日中戦争に突入した頃、ぜいたくが忌み嫌われファッション文化が途絶えてしまった中、石津謙介氏は当時の中国の租界都市の一つ天津に移住します。

当時の天津では戦争中でありながらも欧米人たちによってビジネスを活発に行われており、天津に行けば欧米の文化に浸れるのではないかと石津謙介氏は考えたとの由。

その天津の地で日本人が経営する用品店に入った石津謙介氏は、坂東営業部の実在モデル・佐々木営業部の商品などを扱い、後のレナウンとの接点が出来ました。

そして終戦。石津謙介氏は終戦を天津で迎えました。

終戦直後、天津からの日本人の帰国手続きを担当していた米兵・オブライエン中尉という軍人の通訳を、英語を習得していた石津謙介氏は請け負います。

通訳の仕事を通してのこのオブライエン中尉との出会いが、石津謙介氏とアイビースタイルとの出会いとなりました。

さて、オブライエン中尉はアイビーリーグと呼ばれる米国東海岸の名門大学を卒業。アイビーリーグの文化に通じていました。

アイビーリーグの文化に心を奪われた石津謙介氏は、オブライエン中尉からアイビーリーグのファッションやライフスタイルについて学び、この時の経験が後のアイビースタイルの基礎になったと伝えられています。

『べっぴんさん』劇中に登場する若者に大人気のブランド「AIS(エイス)」はアメリカ仕込みという設定になるようですが、実在の「VAN(ヴァン)」は天津のアメリカ人仕込みであったようです。

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16 Responses to “悦子の婚約/エイス推薦 / べっぴんさん 第93話”

  1. 茶坊主 より:

    実際にはファミリアとVANの直接的な接点はなかったようですね
    (あったら逆にやばいか)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 接点

      子供服と若者(独身者)向け商品。ビジネス上での接点は考えづらいですからね。

  2. ひるたま より:

    重めの展開が続いている中で、悦子様の存在そしてキャラクターは清涼剤にもなっているかな?と個人的には感じています。(^^)

    婚約(再婚)のお相手は、あの小山さん…もっとも2人とも大急で勤務しており、いわゆる「職場結婚」という訳で、むしろ自然な流れかな?と感じました。
    そして、娘さん(「弥生ちゃん」…今日初めて登場しましたね。すみれちゃんは大分前に会った事があると台詞中にありました。欲を言えば、一度だけでも弥生ちゃんの登場シーンがあったならばより説得力があったかな?と感じたのですが…)としっかりと話をしながら子育てしている様子の悦子様…素敵な女性ですね。

    個人的には同性としても悦子様は素敵な女性だと感じます。幸せになって欲しいですね。(^^)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 悦子様

      戦後間もなく、キャバレーの求人広告に見入るすみれちゃんを止めた悦子さまの優しさがいまだに忘れられません。ご自分もお嬢様であるからこそ、お嬢様にとっては厳しい世界であることを理解し、そのことをすみれちゃんに知らせる大きさが素敵でした。

  3. エイスケの後輩 より:

    どうでもよい個人的な話なんですが…
    私のハンドルネームの「エイスケ」は、母校の先輩である、とある小説家にちなんでおり、石津氏も同じ高校の出身者になります。
    石津氏をモデルとしたであろうキャラクターの名前がエイスケであったことに、一人驚いておりました。
    (本編に関係ない内容で失礼しました)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > エイスケ

      20年前に放送された朝ドラヒロインのご主人がハンドルネームの由来だったんですか!

  4. ※※京子 より:

    悦子さんと娘さんが分かりあい、母親の結婚を認めるまでに時間がかかった…
    これが、すみれちゃんとさくらちゃんの和解にも通じるんでしょうね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > すみれちゃんとさくらちゃんの和解

      すみれちゃん、意外なところで貴重な人生のヒントをもらえましたね。

  5. きゅうぽん より:

    潔が辛い敗戦から坂東営業部を立て直しに頑張っていたけれど、自分にでなく、紀夫に帝王学を注いでいたのが、憎しみの根源にやっぱりあるのでしょうか…
    (紀夫もかつて自分の奥さんが良い仲になっていたとは知らず、普通に潔の部下だった〜的に思っているのも腹が立つのか…ある意味私生活も事業もおいしいところをかっぱらう感じに見えたのか…)
    アメリカに渡ったのは並大抵のことではいかないと思いますし、今のようにちょっとニューヨークに行って、服を仕入れたり、学んだり…って無理だと思いますし、アメリカでのドリームではないですが、アメリカ人の商売のやり方、帝王学を学んだらこうなったのか…。

    悦子様、やっぱり品がある。しっかりしている。華がある…、昔はツンケンでしたが、今は地に足をつけ頑張っている。単なるお嬢様育ちとは違う…そんなところを小山さんは惹かれたのかも…♪
    でも、家族となる際に、思春期の弥生ちゃんが語った、おじさんからお父さんになるまで自分の中で許せるかとか、色々時間をかけて…というところ、すみれはきちんと聞いてた?って思います。解決の糸口に気づかないのは残念。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > アメリカ人の商売のやり方

      アメリカ流の影響は大きいと思いますが、やはりそれ以前の潔くんたちとの人間関係に何か隠されてそうですね。


      > 解決の糸口

      すみれちゃんが糸口に気が付いたら、悦子さまがすみれちゃんに恩返しする格好になりますね。そうなりますように。

  6. まいまい より:

    悦子さまの娘さんが、母親の再婚をOKするのに時間がかかったという会話がありましたが、娘さんが話しているところを、すみれちゃんがじっと聞き入る姿に、すみれちゃんの母親の成長を見ました。

    悦子さまの再婚を娘が許すということは
    (物事の判断ができるようになった)娘の意思を
    悦子さま(と小山さん)が尊重している
    ということですよね。

    すみれちゃんは、悦子さんにそのような先輩母としての尊敬と、自分もそのような母にならなければ、と思っていたのではないでしょうか。

    さくらちゃんとの関係修復に一役かってくれた出来事になりますように。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > さくらちゃんとの関係修復

      悦子さまがわざわざお嬢さんまで連れて来た作劇上の理由が頂戴したコメントでようやくわかりました。すみれちゃんに自分の母娘関係を見つめ直すきっかけを与えたのですね。

  7. よるは去った より:

    潔「何でもアメリカ帰りの男が・・・・。」 栄輔君の空白の十数年間はここにあったということかな?最後の場面の大島社長の意味ありげな微笑と目配せに続いて入ってくる栄輔君。終戦直後の闇市で義兄弟同然だった二人の対決がここから始まるのか・・・・・。明日の回あたりでどうして玉井氏と合流したかの謎も語られるかも知れませんな。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > アメリカ帰りの男

      これには驚きました。以前とは人が変わってしまったのはアメリカ滞在の影響?・・・面白くなって来ました。

  8. ruko より:

    私もそのサイン、見逃しませんでした(^▽^;)

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > そのサイン

      大急百貨店の売り場面を精査したら、他にもサインが隠れてるかも知れませんね。『ごちそうさん』の再放送を観ていて、本放送では気づかなかったサインをたくさん見つけました。

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