さくらと話す覚悟固める / べっぴんさん 第97話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月28日(土)放送
第17週 第97話「明日への旅」

『べっぴんさん』第17週 第97話 あらすじと見どころ解説

大急百貨店での夏の展示がはじまりました。夏の展示のディスプレイを任されたキアリスを代表してすみれは関係者の前であいさつに立ちました。展示のテーマが「女の一生」であることをすみれは集まった面々に説明します。

一方、栄輔が率いるエイスは大急百貨店への正式出店が決定しました。エイスはどこを目指しているのか。大急百貨店社長・大島の問いかけに栄輔は答えます。エイスは売上高、店舗数ともに日本一の洋服屋を目指しているのだと。

「女の一生」というテーマに取り組んだことで、すみれはさくらとの向き合い方をあらためる気持ちを固めました。ようやくさくらに言うべきことが見えてきたすみれは、さくらに会いに行くつもりだと紀夫の告げました。

久しぶりにさくらにすみれは言いました。さくらにやりたいことがあるのなら、それを見守るために自分は仕事を辞める覚悟がある。しかし何もないならそれはわがままだと。しかしさくらにはすみれの気持ちは通じませんでした。

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midokoro

子育ての相談をするために、すみれが明美と訪ねたジャズ喫茶・ヨーソロー。すみれはそこで初めて会うママのすずからこれまで歩んで来た人生の話を聞かされます。

すずから聞かされた話は大急百貨店のディスプレイのテーマにも生かされ、何よりさくらのことを見つめ直すきっかけを与えてくれました。

『べっぴんさん』第17週 第97話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

家出をして来た五月に働く場を与え、夢を追う青年・二郎に活躍する場を提供する、文字通りの「ママ」のような存在・すず。

龍一やさくら、そして時に明美の「ママ」にもなっていたすずが、今度はすみれの「ママ」として登場です。

すずはこれまでどんな人生を歩んで来たのか。すみれの心を動かし、大急百貨店のディスプレイ「女の一生」の着想を得たすずの身の上話とはどんな内容だったのか。

今のところ詳しいところはまったくわかりません。

しかし、すずの話がすみれの心を動かしその感動が百貨店のディスプレイに反映されただけでなくすみれとさくらの母娘関係の修復にまで影響力が及ぶ。

すみれたちの父親のような存在だった麻田亡き後、母親のようにすみれたちに寄り添ってくれる安定感キャラ登場の瞬間です。

すみれが母親として成熟し、さくらが大人になってゆく指南役としてすずの活躍する姿が待ち遠しくてなりません。

ところで、すみれもジャズ喫茶ヨーソローの魅力を知ったことで、少なくともさくらがジャズ喫茶ヨーソローに通うことは黙認となるのでしょうか。

『べっぴんさん』第17週 第97話 観賞後の感想

「それはただの我がままよ」

「やりたいことは何?それがなくてこんなことしてるならそれはただの我がままよ」

さくらちゃん、一番痛いところを突かれましたね。

似たような意味の言葉を、さくらちゃんはヨーソローのママからも言われたばかりでした。やりたいことがなければ流されて生きるだけだと。

さくらちゃんが東京に行きたいと言うのは二郎くんが東京に向かうから。その二郎くんは五月ちゃんとの同棲中で、二郎くんへの恋心は崩壊寸前。

さくらちゃん、流されてます。漂流中です。

しかし、家出をする前後からのさくらちゃんの一連の行動の意味が少しだけわかって来たような気がします。

思春期を迎えて、自分に目標もやりたいこともないことがさくらちゃんの心を不安定にさせていたのかも知れません。

しかしさくらちゃん自身にもその心のモヤモヤの正体がわからない。

そんな時こそ母親に寄り添ってもらいたかったけれど、母親はいつも忙しくて話を聞いてもらうことすら出来ない。

ところが目の前に自分で人生を切り開く二郎くんが登場しました。やっとトンネルの向こう側に光が見えてきました。

でもその二郎くんは五月ちゃんと同棲中であることが判明。

またしても光が消えかかり揺らいだところにすみれちゃんの来訪です。

すみれちゃんがさくらちゃんに言ったことはすべて正論ですが、タイミングが悪かった。でも、次週にはようやくさくらちゃんも落ち着きを取り戻すようです。

そろそろトンネルを抜けることが出来そうです。

「引くときには引くのは経営者の才能」

大急百貨店の大島社長と栄輔くんの会話を聞きながら、将来のエイスの破綻を予感したのは僕だけでしょうか。

大島社長の言葉の一つひとつがエイスの、そして栄輔くんの弱点をするどく洞察しているような気がしてなりません。

店舗数でも売上高でもすべてにおいて日本一になると自分の目指すところを宣言した栄輔くんに大島社長が言いました。

「それにはしっかり根を張ることですな」

この言葉、栄輔くんはまだ根が張れていないことの危うさを指摘する大島社長の裏返しのアドバイスかと思います。

では根を張るとは何を意味する言葉なのでしょうか。

これはあくまでも憶測ですが、大島社長は創業期のキアリスのような無名店舗の店主でさえも実に丁寧な応対をしてきました。

取引先の人々を大事に信頼関係を築き上げる努力を惜しみませんでした。

お客さんを大切にするのは商人としては当たり前のこととして、納入業者も大切に扱い取引を円滑に行う努力が大島社長の言う「根を張る」ことかと思います。

その点で栄輔くんは今のところいかにも頼りない。

若者の心を理解するための努力だけは潔くん以上の努力をしているものの、他の関係者と信頼しあえる間柄をつくる努力がまったく見られない。

大急百貨店との関係も利害以外には何も求めていないようにすら見えます。

そこを解決しなければ日本一になっても危うい。大島社長はそんなことを言いたかったのでしょうか。でも、栄輔くんは大島社長の言葉に何の反応も示しませんでした。残念です。

そして将来のエイスの破綻を予感した究極の一言がこれです。

「引くときには引くのは経営者の才能」

この言葉は大島社長が潔くんをたたえた言葉ですが、いつか栄輔くんが引くタイミングを誤って大火傷をするフラグのような気がしてなりません。

どう見ても突進して引くに引けないタイプの栄輔くん。引くべき時に引けない時がやがて来るのでしょうか。

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コメント

  1. まいまい より:

    すみれちゃん、さくらちゃんへの伝え方が下手~
    というのが、一番の感想でした。

    すずママから、さくらちゃんへのアドバイスを聞いた後だけに
    母親16年生のすみれちゃんは、まだまだひよっこだと思ってしまいました。

    女子高校生に向かって、自分のやりたいことが見つからず、家出しているなら、それはわがままって
    正論ですが、そう言って、娘はひょこひょこ家に帰ってくるわけないじゃん!っと、テレビの前で突っ込みを入れてしまいました (汗)

    やりたいことがまだ見つからないなら、お母さんと一緒に見つけよう。協力するから、家に帰っておいで、って言えばいいのに~
    #何を言っても、届かないときはありますが・・・

    子育てをしながら、親育てされているんだなぁと、しみじみしました。それにしても、すずママのアドバイス「自分の人生の舵取りは自分でやらな」は、さすがベテランママさんです。
    わが子にも聞かせたい一言でした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 親育て

      かえってさくらちゃんに意地を張らせることになった。そう反省したことで少しだけ親として進歩したのかも知れませんね。そしてその反省を静かに見守る紀夫くんが頼もしい!

  2. きゅうぽん より:

    「女の一生」のコンセプトをお客様に言った事で、すみれは自分の仕事の事、仕事に取り組む自分を改めて見直せて良かったです。しかし、すみれが紀夫に言った言葉を先に、さくらに言えばもう少し理解をしてくれたのかと思いますが、自分の主張が勝ってしまいましたね…。

    大島社長は栄輔のやり方、その甘さを見抜いているようですね。栄輔は潔に勝ったと思っているようですが、社長は、2つの会社の地道な歩みを見てきたし、それを語っと思います。言った言葉は確か五十八も言っていた地に足をつけて根を張る商売を、栄輔も知っているはず…ですが、これから栄輔が仕掛ける事はそう思うと、変に解釈したか、焦りを感じてなのかなと思いました。

    そして、予告の「やっぱりあんたは人の心が分からん人や」。
    それが何を意味するのかすごく気になります。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 甘さを見抜いている

      甘さを指摘する言葉をオブラートに包みながら遠回しに口にしてましたね、大島社長。でも残念ながら栄輔くんはピンと来てなさそうでした。

      > やっぱりあんたは人の心が分からん人や

      この一言、僕もかなりドキッとさせられました。いよいよ栄輔くんが本心を語り始めるのでしょうか。

  3. ぷん より:

    大島社長の問い掛けへの栄輔くんの答え、
    店舗数や売上にこだわらず「べっぴん」にこだわったキアリス=すみれちゃん
    引きを知ってる潔くん

    VANの行く末を周到する伏線でしょうかね…

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > VANの行く末

      大急百貨店の応接室がいつになく暗かったのも手伝って、悪い予感でいっぱいの大島・栄輔対談でしたね。

  4. よるは去った より:

    さくら「お母さんのそばにいたくない・・・・・東京へ行きたい。」さくらちゃんは背伸びしたいという気持ちしかないんでしょうね。二郎君や五月ちゃんたちに比べると自分は子供で・・・・・というコンプレックスもあるのでしょう。でもあの事実を知ってもなお、「彼」に対する想いはまだ尽きないようですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「彼」に対する想い

      ロウソクの炎は消える寸前にパッと一瞬だけ明るくなりますが、今のさくらちゃんも恋心が尽きる(または断念する)寸前の最後の燃焼なのかも知れませんね。

  5. 安ママ より:

    朝蔵さん、いつも解説ありがとうございます。感想も深く掘り下げておられて楽しみに読んでいます。
    私としてはこのところの展開は、イマイチで、朝蔵さんのこのブログがないとちょっと心が折れていたかもしれません。さくらが大きくなってからは毎朝暗い顔ばかりで、またその原因が心にストンと落ちないというか、母親不在があそこまでこじれることでしょうか。あれだけの愛情を注いでくれる喜代さんがいるのに、小さいさくらとのギャップが大きくて。娘が15歳でナイトクラブに出入りしてたら、取り乱して怒り狂う親の方に感情移入してしまいます。
    栄輔の変わりようにも戸惑ってます。
    来週からもしばらく暗いさくらが続きそうですが、朝蔵さんのブログを頼りに見続けたいと思います。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 暗いさくら

      さくらちゃんはこの先で、まだ自分でも気づかぬ才能をキアリスで発揮する展開が準備されているみたいです。その時の躍動感を大きくするために今があるのかなと思って観ています。もう少しで道がひらけますよ。