栄輔がメリヤス工場買収 / べっぴんさん 第99話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年1月31日(火)放送
第18週 第99話「守るべきもの」

『べっぴんさん』第18週 第99話 あらすじと見どころ解説

キアリスの商品の生地の供給が絶たれてしまっては、キアリスの商品の製造が滞ってしまいかねない。そんな危機的状況を打開するため、すみれは五十八とともに、すみれはキアリスの商品の生地を製造していたメリヤス工場を訪問。状況を確認するためです。

メリヤス工場までやって来たすみれと五十八に、工場の経営者は廃業を決めた理由を語りました。その工場は経営難に陥っていた上に先代の経営者が健康を損ねていたのです。続けて語った経営者の言葉がすみれと五十八を驚かせました。

そのメリヤス工場は栄輔によって買収されていました。窮地に陥っていたメリヤス工場に栄輔は救いの手を差し伸べていたのです。一方、武もすみれも工場の窮状には全く気がついていませんでした。

同じころ、二郎の演奏を聴きに見知らぬ二人の男がヨーソローを訪れていました。その二人は東京から来たスカウトマンでした。二郎の噂を聞きつけて神戸まで二郎のスカウトに来たのです。二人は身元を明かすと二郎に声を東京に誘うのでした。

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midokoro

栄輔はすみれとキアリスにまで喧嘩を売るつもりなのでしょうか。

すみれたちがその品質の高さに心から満足し、キアリスの商品をつくるための生地の製造を任せていたメリヤス工場を、製品だけでなく工場ごと買収してしまう栄輔。

闇市で潔の下で働いていた頃は、こんな暴挙に及ぶなど想像も出来ませんでした。喜代さんが惚れ込んだあの好青年に一体何があったのでしょうか。

『べっぴんさん』第18週 第99話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

この展開には驚きました。

それまでキアリスの品質の高さを支えて続けて来たメリヤス工場で製造される生地を買い占めるだけでも十分衝撃的であったかと思います。

しかし、今の栄輔はそんな生易しい手口で済ますことはありませんでした。

工場まるごと買い取ってしまいそこで製造される生地を自分たちだけで独占。アングロサクソン系の資本がやりかねない強盗のような商売です。

ところでこのメリヤス工場が何故栄輔に身売りすることになったのかこの記事を投稿した時点では詳細は不明です。

工場が身売りした理由。

これはブログ主の憶測なのですが、もし栄輔がこんなことをしていたら最悪です。

まずはその工場の原料供給を断つ。一方でキアリス以外の販路も断つ。兵糧攻めにしてメリヤス工場の経営が立ち行かなくなったところで買収を仕掛ける。

池井戸潤さんの小説では鉄板の展開ですが、朝からこんなヘビーな展開とならないよう願うばかりです。

『べっぴんさん』第18週 第99話 観賞後の感想

やっぱりあなたは人の心がわからん人や

実は窮地に陥っていたメリヤス工場。先代の健康問題と経営難をまったく気がつかずにいたタケちゃんの失敗のような格好になってしまいましたが、タケちゃんの立場では工場の窮状に気づくのは難しかったかも知れません。

前回だったか、タケちゃんがメリヤス工場を訪問した時のこと。タケちゃんが訪ねていた橋詰のおじさん。メリヤス工場の社長かと思っていたら工員さんでした。

工員さんの立場では先代の健康問題は知り得ても経営状態などわかるはずもない。その工員さんからは少なくとも経営難の話は聞けなかったかと。

ただし、先代が入退院を繰り返していた事実は少なくともタケちゃんの耳にも入っていたはず。タケちゃん、それを紀夫くんやすみれちゃんに報告してたのかな?

でも、キアリスの一番の自慢の製品とも言える肌着を、しかもその工場でしかその品質のものはつくれないと言うのに、それほど大事な工場を任せっきりにした紀夫くんやすみれちゃんのミスですね。

『あさが来た』のあさちゃんが、加野屋の食い扶持となる石炭を掘り出してくれる鉱夫さんたちを大事にするために炭鉱に通い続け、そして鉱夫さんたちと寝食を共にした、あのくらいの愛情と気迫がすみれちゃんにも欲しかった。

半年に一回くらいのペースでも、少なくともすみれちゃんが工場の様子を見に行っていればこんな事態も防げたかも知れません。

その点で栄輔くんは傘職人の親父さんの仕事を見て育っただけに、小さな工場が抱える問題を知り抜いていたのかも知れません。

梅田の闇市を去った後にどうやら深い挫折を経験したらしいので、クールを装いながらも人の心の痛みがわかる男になったのかも知れません。

「入退院を繰り返してどれだけ悩んでいたか知ってますが?足立部長はこちらのことを知ろうとは思いもしなかった」

タケちゃんが工場のことを知ろうともしなかったのは、工場のことを知ろうともしなかったすみれちゃんに問題があると暗にほのめかすような栄輔くんの厳しい言葉がすみれちゃんに胸をえぐる・・・

苦しい立場に立たされたいたメリヤス工場の先代と今の社長の言葉に真摯に耳を傾け続けていた栄輔くん。

再登場以降、視聴者の評判が悪くなっていただけに今回で少しだけ評価が挽回したかな?

でも、予告映像でも紹介された気になる一言。ついに少しだけ明かされた栄輔くんの本心。

「やっぱりあなたは人の心がわからん人や」

かつて、自分の恋心や恋が破れた後の傷心にまったく気がついてはくれなかったすみれちゃんに、栄輔くんは複雑な感情を抱いていいるのでしょうか。

「夢やったんでしょ!きっと叶う!」

どこかで二郎のドラマーの才能の噂を聞きつけたのか、東京からトップレコード社のスカウトマンがやって来ました。

二郎くんにとっては願ってもないチャンスですが、二郎くんの顔色はさえない。

夢が自分の方に近寄って来た喜びよりも、今の二郎くんには五月ちゃんに去られてしまった痛手の方が大きいようです。

思い出すのは五月ちゃんの笑顔ばかり。

東京のレコード会社のスカウトマンから直接声をかけられてもどこか上の空。

そんな二郎くんに「夢やったんでしょ!きっと叶う!」と檄を飛ばすさくらちゃん。でも二郎くんの反応は鈍い。

心から応援しているのに、その応援の言葉は二郎くんの心には届かない。

応援の言葉は聞こえてはいても、二郎くんの気持ちはその言葉よりも五月ちゃんに向いているのは、二郎くんの浮かない表情が言葉よりも雄弁に物語っています。

二郎くんの前で空回りするさくらちゃん。ちょっと気の毒でした。

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コメント

  1. サエモン より:

    栄輔さんは昔から優しさも
    どこか闇も抱えてたし
    優しいけどトゲのあるいいかたしてたからな
    やっぱり人の心がわからない人
    その意味はいつわかるかな?

    昔からみんなの甘さ指摘してたしな
    自分がすみれや潔の壁に
    あえてなりさらなる成長を促してるのかな?

    さくらちゃんと健ちゃんどうなるだろね?

    二郎は五月は心配してるが
    五月はこのときはどこにいるんだろ?

    五十八さん居るのに忠さんいないの
    なんか不思議ですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > さくらちゃんと健ちゃん

      今、もっとも気になっているのがここです。創作ストーリーとなりそうなので先がまったく読めません。

  2. もんすけ より:

    「人の気持ちがわからん人や」
    栄輔さんはもちろん、さくらちゃんも自分で気がついているのか否かわかりませんが、実のところすみれちゃんに気がついて欲しい、見ていて欲しい、認めて欲しい…、わかって欲しいというところなのでしょうか。
    少し抜けたところがあっても(!)、本質を見抜く力のあるすみれちゃん。この試練を乗り越えた先の成長に期待してしまいます。

    お久しぶりです、朝蔵さん!
    ゆっくり朝ドラをみて、こちらに寄らせていただく時間。ささやかな生活のリズム、キアリスの肌着のような手触りの、小さな幸せっていいですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 試練を乗り越えた先の成長

      すみれちゃんにはまだ伸びしろがある。それを見越しての栄輔の発言かも知れませんね。期待していない人にあそこまで言わないかもです。

      もんすけさん、お久しぶりです!当たり前の日常のささやかな幸福感を共有していただければと思います。

  3. さーや より:

    いつも楽しく読ませていただいています!初めてコメントいたします。
    栄輔さんの言葉は、自身の過去の気持ちから出た部分もあるかと思うのですが、当時、すみれちゃんがわかってくれないという思いよりも自分の器の小ささを嘆く栄輔さんだったので、きっと自分の事よりも、10年経って再会したさくらちゃん、そして坂東家の今の現状を目の当たりにするだけでもきっとでてくるであろう悲しくて切ない言葉でもあるのかな、とも思いました。また、紀夫さんが帰って来た当時、仕事を辞めろと言う紀夫さんに何を伝えればいいのかわからないすみれちゃんに、紀夫さんが知りたがっているであろう気持ちをそっと伝えてくれたのも栄輔さんでした。そんなこともふと、思い出したのかもしれません。ある意味優しさからでる言葉ではないかと思いました。
    変わったように見える栄輔さんですが、社長という立場や強い思いが前に出ているだけで、優しい部分は変わっていない、私にはそう感じさせてくれたシーンでした。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      初コメントありがとうございます。

      > 優しさからでる言葉

      やさしさに満ちた視線からレビューが心に沁みました。確かに工場の社長さんと先代の悩みを真剣に受け止め、一家が路頭に迷いかねないところを救ったのは他でもない栄輔くんですからね。

  4. ぷん より:

    空ぶっている さくらちゃんを、健太郎くんは「子どもじゃないんだから」と言われた時の眼差しで見つめているんでしょうか…
    今後の展開が待ちきれないです^_^

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 健太郎くん

      さくらちゃん、健ちゃんの優しさに早く気づいてほしいものですね。

  5. ※※京子 より:

    「あさが来た」のあさちゃんが、鉱夫さんたちと心通わせたように、共に製品を作っているという意識が、すみれちゃんには足りなかったということ…なんですね。
    武ちゃん、悪くなかったと思うんですが…

    栄輔はすみれを「人の心がわからない人」と切って捨てますが、栄輔は、分かる人だったのが、分からない人になってそうな気がするのですが…

    あ~これからどうなるか心配、心配。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 武ちゃん、悪くなかった

      タケちゃんのミスみたいなことになってしまったのは、彼には気の毒でしたね。

  6. きゅうぽん より:

    五十八さんの教訓突き刺さります。
    先代が入退院していたら、普通わかると思いますが、すみれが現地視察をしていなかったのは仕方ないですね。
    そこはドラマで落ち度を強調しているのかもしれませんが、栄輔にとってはやはりまんま写りますね。
    それであのセリフだったのですね。
    工場も本当は古き良きものを続けたい…けれど、職人みんなの生活を支える為に、工場丸々新しくなるのを受け入れ…
    これ、昔、売上とか仕入れとかそっちのけでほわほわおままごとで商売してるのではない!という男会達が心配していたのが、そこをまだ成長していないと栄輔にとられても仕方ない状況ですが。
    次のメリアス工場はかつて近江にあった工場がモデルだと嬉しいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 男会達が心配

      お嬢様出身者の面々もそうですが、紀夫くんも元経理マン故の現場知らずでしたね。

  7. 千秋様ファン より:

    人の心がわからん人や、だなんて、
    今回のことはともかく
    「やっぱり」はないと思う。
    昔、思いを寄せても叶わなかったことを言っているのなら、
    勝手に好きになって優しくしたけど、すみれが夫ひと筋だっただけでは。しゃあないやん。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > やっぱり

      やっぱり。これが何を指すのかで栄輔くんの最終評価が決まりそうですね。過去の片思いがらみの「やっぱり」でないことを祈るばかりです。

  8. よるは去った より:

    橋詰氏の言う通り、毎回来る度に判で押したように仕事だけ褒めていく人とこちらの健康を気遣ってくれる人とどっちに好意をいだくか?答えは一目瞭然でしょうね。昨日の武君の回想場面はそんなことへのフラグだったのでしょうか、

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 健康を気遣ってくれる人

      タケちゃんは先代の健康問題をつかんでいてそれをすみれちゃんに報告したにも関わらず、その話は多忙の中でそのままになっていた。そんな前提があればタケちゃんも悪者にならず、栄輔くんの「人の心がわからんひとや」も効いてきた。そんな気がする回でした。

  9. るる より:

    武ちゃんが悪いみたいな展開だし
    栄輔さんも他にやり方あるだろうし
    さくら問題も引っ張りすぎだし
    最近の話はワクワクドキドキがないですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ワクワクドキドキがない

      飛躍前の停滞期かも知れません。大きなジャンプの前にはしゃがむ必要がある。そういう意味での停滞期です。