工場探しを続けるすみれ / べっぴんさん 第100話

連続テレビ小説(朝ドラ)『べっぴんさん』
2017年2月1日(水)放送
第18週 第100話「守るべきもの」

『べっぴんさん』第18週 第100話 あらすじと見どころ解説

メリヤス工場の廃業により窮地に立たされたすみれは栄輔に協力を求めました。栄輔の配下に収まることになった工場で製造した生地を分けてもらえないかと。しかし栄輔はすみれの懇願に応じはしませんでした。

望みを断たれたすみれは新たなメリヤス工場を探し出しては、その工場で製造される生地でキアリスの肌着をつくれないものか試作を繰り返します。しかし、すみれたちの満足のゆくもをはなかなか完成させることが出来ません。

同じ頃、五十八はさくらを大急百貨店に連れ出しました。すみれが企画した展示を見せることで、五十八はさくらに母親の仕事を理解させようとしたのです。五十八はそこで栄輔と遭遇。五十八は栄輔に頭を下げてすみれへの協力を求めます。

メリヤス工場と大急百貨店。そして、ゆりの家とすみれの家の訪問し孫たちの顔を見た五十八が近江の坂東本家に帰る日の前の晩のこと。発作を起こした五十八は、胸を抑え苦痛に顔をゆがめるのでした。

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midokoro
キアリスにとってはライフラインとも言える大切な生地製造工場を、非情にも栄輔は工場ごと買い取ってしまいました。

栄輔の非情はそれだけでは終わりませんでした。

商品の製造すらおぼつかなくなり苦悩するすみれに助けを求められても、栄輔は一切応じようとはしないのです。

『べっぴんさん』第18週 第100話 事前発表あらすじのレビューと史実解説

大阪の闇市を一人寂しく去ってからエイスが経営者として神戸に戻ってくるまでの約十年間の間に、栄輔には一体何があったのでしょうか。

キアリスが長年にわたって生地の供給をお願いし続けてきたメリヤス工場をあろうことに買収した挙句に、そこで製造された上質な生地をキアリスには売らないと言い切る栄輔。

あのすみれに懇願されても、その願いなどハナっから無視。

かつての栄輔はこんなことをする男ではありませんでした。仮にメリヤス工場を買い取ったとしても、その工場で製造される生地を求められれば相手を選ばず快く譲ったはずです。

ただでさえ傘職人の息子として育った栄輔です。

傘の材料を売ってくれる店や傘を卸していた得意先との関係を大切に育みながら商売を続けていた父親の姿を見ながら育っているはずです。

そして、雨から愛する人を守る傘のような男として生きることが栄輔の理想の生き様であったはず。

大雨の中、か弱い女性から力づくで傘をふんだくるような男になってしまったのは何故?栄輔の心の闇が心配です。

『べっぴんさん』第18週 第100話 観賞後の感想

橋詰のおじさん、ありがとう!

タケちゃんの訪問と激励を橋詰のおじさんは心から喜んでいた!

「わしらは励みになった」

前回、僕の中にモヤモヤとした気持ちを残したタケちゃん問題がのっけから解決したことで安心して観ていられました。

タケちゃんの善意の行動を失敗のままで終わらせてしまうつもりなのか。そんな心配は杞憂に終わりました。

タケちゃんは自社に品質の高い製品をつくってくれる工場の工員さんたちにしっかりと敬意を払い続けていたようです。

ましてその工場はタケちゃんの実家と同業。

タケちゃんが実家にいた頃、タケちゃんはまだ子供だったのでさすがに家業の経営までは理解出来なかったかと思います。

でも、ものづくりに携わる工員さんたちの真剣な眼差し、働く大人たちの大きな背中はタケちゃんの心の中に残っているかと。

そんな作り手たちへの尊敬の眼差しで見つめられた橋詰のおじさん、どれだけ嬉しかったことか。

そしてそんなタケちゃんの心意気をしっかりとすくい上げてくれたことに感謝です。

タケちゃんの訪問を喜んでもらえていたことを、すみれちゃんは早速、紀夫くんに報告。ここも今回の嬉しいポイントでした。

五十八さんの度量

五十八さんの腰の低さ、娘への深い愛情に心の真ん中を撃ち抜かれました。

「助けてほしい!力を貸してほしい!」

年齢はもちろんのこと仕事の上でのキャリアも自分よりもずっと下にいるはずの栄輔くんに人目もはばからず頭を下げることが出来る度量。

しかも声のデカいことと言ったら・・・

さすがにあそこまでやられたらいくらブラック栄輔くんも断ることなど出来ない。

若い頃、やっとの思いで開拓したお得意さんを兄ちゃんに理不尽な奪われ方をされ、そこから血のにじむような努力を積み重ねて坂東営業部を成功に導いた苦労人。

これまでの五十八さんの生き様のすべてが、栄輔くんに深々と頭を下げる姿に凝縮されているかのようでした。

立派な姿でした。

一方、栄輔くんの五十八さんに対する態度も敬意に満ちてました。久しぶりに栄輔くんに好感を持てた気がします。

再登場した栄輔くん。兄貴にして恩人のはずの潔くんの前で、ポケットに手を突っ込んだままの姿勢でいるその不遜な態度がひどく気になっていました。

しかし、五十八さんに対しては栄輔くんの方から頭を下げて挨拶し、五十八さんに頭を下げらた時もいつになく礼儀正しい。

闇市時代、坂東営業部の戦前の得意先まわりで五十八さんがどれほど尊敬されているのか目の当たりにした栄輔くん。

その時の感動を忘れてはいないようです。

ブラック栄輔くんの中に残された希望を見た。そんな栄輔くんの礼儀正しさでした。

栄輔くんの希望も見えましたが、心配も残る回でした。

発作を起こした五十八さん。果たしてこの発作は初めてのことなのか。これまで繰り返し発作を起こし、自分だけは異常に気がついているのか。

異常に気がついているとしたら、今回の栄輔くんへの頭を下げた行動は自らの死期を悟った五十八さんの必死の行動でもあったのでしょうか。

追記:さくらちゃん

「わたしがいる!今まで通りの二郎さんでいて!」

さくらちゃんの心からの訴えもむなしく二郎くんの反応は鈍い。自分の言葉が二郎くんには届いていないと察しているであろうさくらちゃんが切なすぎ。

さくらちゃんには、早くおさまるべきところにおさまって欲しいです。

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24 Responses to “工場探しを続けるすみれ / べっぴんさん 第100話”

  1. オカンT より:

    皆さま書いておられましたが、メリヤス工場は本当に経営不振だったんですね…先日は栄輔のことを極悪人扱いしてごめんなさい(笑)
    そして今日の回でタケちゃんのフォローがあってよかった‼
    前から思ってましたが、タケちゃんは「営業マン」じゃなくて「職人」タイプの人だと思うんです。恐らく新人の中西くんとよく似たタイプなんでしょうね。
    ただ中西くんよりは人懐っこいのかな。
    社長の紀夫さんが元々デスクワーク好き(営業は苦手)だったので、会社としては西条くんのように積極的に外回り出来る人間がいるとバランスが良かったのかもしれませんが、いかんせん彼は「今時の若い子」過ぎましたね。
    栄輔も「職人」的な部分は少なからず持っているはずですが、ここ最近は「商売人」的な面が目立っている様子。
    すみれや潔達に向ける厳しい姿の理由が早く知りたい知りたい!
    そして、すみれ達が今後どうやって「理想の肌着」を手に入れるのかも楽しみです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 「職人」タイプ

      タケちゃんの実家もメリヤス工場なので、タケちゃん自身にもものづくりに生きがいを感じる職人の血が流れているのでしょうね。橋詰のおじさんとの会話の場面は実に生き生きとしていました。

  2. Alison より:

    大きな目と声で、一見恐そうな五十八お父様ですが、
    メリヤス工場の件でも、すみれちゃんに対して
    お説教めいたことは一切口にせず、
    「これを教訓に」と静かに諭していました。
    昨日の放送では、お父様の温かさが唯一の救いに感じられました。
    一代で会社を大きくして豪邸を建てるほどの経営手腕を持ち、
    しかも人間的魅力にあふれたお父様ですから、
    もしキアリスの相談役をお願いしていたら、
    貴重なアドバイスを、たくさんいただけていたかもしれません。
    お父様とのお別れが近いのでしょうか。悲しいです。

    橋詰さんの言葉で、タケちゃんが救われてよかったです。
    会社にとって大切な製品を作ってくださる工場なのであれば、
    会社のトップが自ら季節のご挨拶にかよって、
    腹を割って話ができる間柄になっておくべきだったのでしょう。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 貴重なアドバイス

      五十八さんのこれまでの経験から出る珠玉の教えをもっともっと聞きたかったなと思います。おっしゃる通り相談役に就任していたら心の宝物がもっと増えていたでしょうね。

  3. うめ より:

    >人のこころのわからん人や

    栄輔さん、そうは言ったものの
    今日の橋詰さんとすみれさんのやりとりを見て
    すみれさんやキアリスの取引先に対する心を何かを感じとった様子でしたね。
    さくらちゃんにすみれさんの女の一生に対するスピーチを話したのも、
    その会話に感じ入った何のせいかと思われました。
    栄輔さんにも昔のような優しさはある!
    と、信じたいです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 栄輔さんにも昔のような優しさはある!

      前回あたりから隠しきれない本当の姿=優しさがにじみ出て来たような気がします。いつか昔の気持ちを完全に取り戻してくれるものと信じます。

  4. さくらももこた より:

    先週の時点で、栄輔は非情な人になったのかと思ってましたが、ここ数回でガラリと印象が変わりました。
    栄輔は今も昔も弱者の味方であって、弱者を救おうとすると自ずと、弱者に気を配れていないすみれが窮地に立たされてしまってるだけなんじゃないかと。
    娘のさくらだけでなく、得意先にも気が配れていなかったすみれ(どちらも人任せ気味…)、栄輔による試練で成長するといいですね。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > ガラリと印象が変わりました

      ニヒルを装いながらも隠しきれない栄輔くんらしさが出て来ましたね。五十八さんに頭を下げられた栄輔くんがこの先でどんな行動をとるのかが気になるところです。

  5. きゅうぽん より:

    橋詰さんの件があって、私もホッとしました。(栄輔にはキアリスはダメしか写っていないかもですが)
    武ちゃんのやり方は足りなかったかもですが、方向性は職人の目線では間違っていなかったと思います。
    自信をもって職人さんが作られて、それが高い評価を受けている。でも、物が物だけに気軽に買えない。そんなところに孫が生まれた…自分が作ったものがどのように製品になるか、そして大事にされるか、喜ばれるか…知ることができるのはとても貴重ですし、職人冥利につきます。ただ、潔のやり方の甘さを叩いたつもりでも栄輔にはそこが見えているかですね。
    すみれも今までのお礼がささやかでも出来たのは嬉しかったでしょうね。

    五十八さんが今日もいい言葉を言ってくださりましたね。
    命の終わりが見えてきたからこそ、そして、娘二人を見てきたからの重み、じ〜んとしました。

    さくらちゃん…、五月は友達と思っていたけれど、裏切られたかのように思ったのでしょう。二人して「他に男ができた」を真に受けて…あらら。

    • きゅうぽん より:

      橋詰さんのいい仕事ができたというセリフ。これから生活には困らなくても、本当に栄輔の新工場でいい仕事(納得ができる仕事)ができないかもしれない寂しさもあるでしょうね。
      その後ろで見守る栄輔にはどう写ったか…。

      栄輔、さくらにはやっぱり優しいですね。

      • 朝蔵(あさぞう) より:

        > いい仕事ができないかもしれない寂しさ

        それはあるでしょうね。その寂しさをきっちり描いて、その様子を栄輔くんが見たらどんな反応を示すのかを見て見たかったです。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 職人冥利

      タケちゃんの言葉を喜ぶ橋詰のおじさんの嬉しそうな顔。ものづくりに情熱を傾ける職人さんの心意気に打たれました。

  6. ぷち より:

    昨日の回での栄輔さんに対して「人に説教する前にまずポケットから手を出しなさいよ」と思っていたので、今日はきちんとしていて良かったです。

    栄輔さんは、大急でのすみれちゃんと橋詰さんのやり取りも見ていたようなので、買い取った工場に新しい機械を入れて「おしゃれな生地」を作るということは、あの工場だけが作ることのできる「別品」を捨ててしまうことでもあると気がついてくれたらいいなと思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 橋詰さんのやり取りも見ていた

      肌着に関心を示すお客さんの反応も同時に見ていたかと思うので、同じ商人として自分のお客さんではないにせよ消費者を失望させるようなことだけはして欲しくないですね。

  7. ひるたま より:

    他の方も書かれていますが、橋詰さんの言葉によってタケちゃんがちゃんとフォローされていてホッとしました。

    ここ最近の重苦しい(?)展開の中にあって、今週は五十八さんの存在&活躍が際立っているように感じられます。五十八さんの登場シーンでは思わず見ている側のこちらも顔がほころびます。(^^)
    娘のために(それだけではないでしょうが)、人前で堂々と頭を下げられる五十八お父様…「坂東営業部」が成功を収めた理由の一端が窺えました。
    そのお父様ですが…こちらで拝読していて「もしや?」とは思っていましたが…今日の放送分でフラグがはっきりと立ちましたね。

    話が変わりますが、二郎君はさくらちゃんに目線を合わせようとさえしていませんね。さくらちゃんはその点には気づいていないのかな?今日も「私がいる!」という台詞が空しく響きました…。

    • ひるたま より:

      続きです。
      人前で堂々と頭を下げた五十八さんの姿…孫娘のさくらちゃんに「お祖父様の背中」はどのように映ったのかな?とふと思ったりもしました。

      • 朝蔵(あさぞう) より:

        > お祖父様の背中

        親は自分の子供のためにここまで出来るのかと気づいてくれるといいのですが・・・

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 台詞が空しく

      自分の言葉は届いてなさそうだ。そんな表情に見えました。でも、さくらちゃんの年頃では受け入れがたい現実でしょうね。かわいそうですが。

  8. よるは去った より:

    五十八「一生が勉強・・・・・仕事だけやない。」 すみれ「どんな生き方をしても応援する。」 父から娘、母から娘への熱いメッセージですね。五十八お父様に異変・・・・・。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > お父様に異変

      自らの体調の異変を察しての、栄輔くんへの必死の懇願だったのかも知れませんね。

  9. あじやま より:

    『今回の見どころはここ』というところの説明文のストーリー進行・・・
    99話で やってしまいましたね。あと 、土曜日予告の『人の心がわからんひとや』のせりふ 出ましたね。

    この 第100話は五十八とさくらが主となるストーリーかなと思いました。

    • 朝蔵(あさぞう) より:

      コメントありがとうございます。

      > 人の心がわからんひとや

      窮地に陥って苦しんでいた社長を前にして、想像していた以上に重たい言葉でした。

      • あじやま より:

        冒頭 前話の繰り返しで栄介のことば『ここを建て替えて、新しい機械を入れて・・・』
        ということでそのあたりの契約の進捗もかなり進んでいて あのように
        ことわるというようだったかなと思います。
        買収交渉の途中で交渉にくいこめれば、「キアリス向け製造」を残すというように
        向けるというようにも できたのかもと思うところです。

        それにしても、いかにも昭和時代という古そうなメリヤス機 どこで稼働させているのかなと
        おもいました。
        工場の技術者 橋爪さんの「キアリス向け製造私どものはげみであった」との言葉は、
        タケちゃんには救いになりましたね。

        • 朝蔵(あさぞう) より:

          コメントありがとうございます。

          > タケちゃんには救い

          本当に安心しました。タケちゃん悪者みたいに終わってしまって後味悪かったのでこれでやっとホッとしました。

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